■Guilty Forest&小野 presents Youngblood vol.1開催!!

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Guilty Forest&小野 presents Youngblood Vol.1
2016年12/04(日)@国分寺Morgana

MiDDLE
pale
WonderLand
アジアの純真
アハト・アハト
冬蟲夏草

open17:00
start17:30
adv:2000円+1drink
door:2300円+1drink

国分寺Morgana:morgana@d9.dion.ne.jp
All Info:paradaise.k@gmail.com




2015年12月、2016年6月にMOCHIとの共同企画として「Under The Surface」を二度に渡り開催しましたが、それとは別にアハト・アハトの小野と新たに「Youngblood」という企画を立ち上げる事になりました。
この企画は有名無名問わずに素晴らしいバンドの激烈なるライブを少しでも多くの人に目撃して欲しいという点は「Under The Surface」とは変わりませんが、西東京の爆音地帯である国分寺Morganaから西東京のエクストリームミュージックシーンを少しでも盛り上げていきたいという点、主に若手のバンドを中心に様々なサウンドスタイルの期待のホープの熱量溢れるライブを多くの人々に届けたいという点が共同開催者の小野との共通の意志として開催する運びです。
サウンドスタイルがバラバラでありながら、強烈なオリジナリティを持つという点では確かな共通項を持つ若手5バンドに対し、長年の確かなキャリアを持ちながら現在進行形で激烈なる尖りを放つベテランバンドがどう迎え撃つのか!?
活動のフィールドもサウンドスタイルも全く違う6バンドが集結したからこそ、予測不可能なグルーブが生まれると僕は信じています。
国分寺というと少し遠い印象を持つ人が多いと思いますが、新宿から特快で約20分、快速で約30分と中央線で一本でアクセス可能なので、このタイミングで新たなる西東京の可能性を発掘して頂きたい限りです。
Moirganaの向かいの「居酒屋ほくと」は個人的にオススメです。16時から開店しているので、一杯引っ掛けてからMorganaに立ち寄って下さい。
それでは沢山のご来場を心よりお待ちしております。



【出演バンド紹介】

■MiDDLE

ex.LOVEMEN、ex.LONGBALL TO NO ONE、ex.international jet set、ex.LIFE INDIGATORのメンバーが集結し結成された鶯谷WHAT'S UPを根城にするハードコア番長。
メンバー3人がそれぞれ日本のパンク・ハードコアシーンを引っ張ってきたベテランであるが、そのポジションに甘んじず、これまでのキャリアのどのバンドよりも爆裂で尖りきったサウンドを爆散させる。
ディスコダントでジャンクでありながら、ストレートなポストハードコアを炸裂させ、休む暇の無い爆音のビートと一刀両断のギターリフの応酬が観る物を容赦無く突き刺していく!!
全身全霊で叫び爆音を放つ漢三人衆は彼方の果てまで爆走を続けるだけだ!!





■pale

東京を拠点に活動する若手ポストブラックメタルバンド。Twolowのギタリストであるワタナベ氏が在籍している事で名前を知った人も少なくない筈だ。
ポストブラックメタルも既に細分化を繰り返し一概にこれと言う音が無い概念的なサブジャンルになったが、paleが鳴らす音はもっと根本的なメタルへの愛憎を感じる物となっている。
芸術的でドラマティックな楽曲展開も魅力的であるが、ブラックメタルが持つ寒々しさを最大限に生かした泣きのメロディがpaleの一番の魅力だろう。その音は暗黒よりも寧ろ光の先へと突き抜けていく様だ。
まだまだ未知数なバンドだが、その全貌は是非とも「Youngblood」にて目撃して欲しい。





■WonderLand

元々はグランジバンドとしてスタートしたが、徐々にそのサウンドスタイルを崩壊させ、現在は一曲30分近くに渡る超長尺の楽曲をプレイするまでになった未知へと挑む前人未到の楽団。
グランジをルーツにしながら、ポストロック・ポストメタル・プログレ等のサウンドを飲み込んだ結果、不穏で美しく重厚なる音像を描くバンドに進化を遂げている。
WonderLandという人を食ったバンド名を冠しているが、彼らが描くWonderLandは人間の無意識の先にある幻想に満ちた世界だ。美旋律も不協和音も共存する天国とも地獄とも違う形容不可能な世界を彼らは音だけで描き続ける。
WonderLandが描く未曾有の情景を前に何を見出すから目撃者次第だ。無数に広がるパラレルワールドの果てには感動的な世界が待っている。





■アジアの純真

自ら「ポリティカル・ハード・アート・チーム」を名乗り、「革命と闘争のロマン」をテーマに掲げ、数多くの思想や事件が持つエネルギーを考察し、それを音楽だけで無く、ライブパフォーマンスやアートワーク等でも体現していく演劇的音楽集団。
ハードコア・レゲエ・パンク・オリエンタル・レトロといった雑多な要素を持ちながら統率された楽曲、ポエトリーとラップによるボーカルスタイル、それぞれの楽曲が持つ情報量の多さ、どれも異質であり、異様なエネルギーを持っている。
何処にも属せない異質さ、そのバンドとしてのスタイルは劇団的でもありながら、そのエネルギーを考察し、体現する事によるシリアスなリアリズム。そこから生まれる激情のエネルギーは紛れもなく本物だ。
彼らは多くの賛否両論すら巻き起こし、全てを引っ掻き回すだけのポテンシャルを持つ。そんな彼らのライブを目撃し、何を感じるかは貴方次第だ。





■アハト・アハト

今回の「Youngblood」の主催の片割れである小野が在籍する4ピースエモーショナルロックバンド。
キウイロールを始めとした北海道エモの影響を受けながら、それらを自らの物にし、アハト・アハト節溢れるサウンドへと昇華している。
静寂や音の隙間すら聴かせる拘り抜いたアンサンブル、歌を基調にしながら、各楽器が細部まで異常な迄に研ぎ澄ませた音を鳴らし、蒼く切ない熱情を生み出していく。
エモーショナルロックを鳴らすバンドは数多く存在するが、アハト・アハト程の境地に達した若手バンドは実の所ほぼ皆無だと言える。この先その名を多くの人に広めていく筈だ。





■冬蟲夏草

現在では随分と手垢に塗れた言葉となってしまったカオティックハードコア。湾曲と誤解を繰り返し、その言葉の意味通りの「混沌」を鳴らすバンドは大分少なくなってしまったのかもしれないが、冬蟲夏草はカオティックハードコアの本質をガッツリ掴んだバンドだと言える。
多展開とリズムチェンジを繰り返し、常時不協和音の乱打が繰り返されるサウンドスタイル。不気味なコード感による不敵で猟奇的な世界は不条理に満ち溢れている。
気なんてとっくに狂ってしまったと言わんばかりのライブパフォーマンスを含め、カオティックハードコアの本質だけを追求する若手ホープがどんな惨劇を生み出すか要注目だ!!





チケット取り置きはparadaise.k@gmail.comに氏名・チケット枚数を明記してメールして下さい。
各出演バンドへの取り置きも大歓迎です。
僕のtwitter(@paradaiseK)へのリプやDMでの取り置きも受け付けています。
またFacebookのイベントページの方もチェックして頂けましたら幸いです。
改めて当日は沢山のご来場を心よりお待ちしてます!!
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■【激昂は怨念と共に】kallaqriロングインタビュー

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 本州最北端青森県を拠点に活動するハードコアバンドkallaqri。一地方のハードコアバンドでありながら、ツインベース編成の変態的スタイル、呪術を感じさせる不気味極まりないクリーントーンのコード進行、そして圧倒的爆発力とハードコアバンドとして圧倒的なポテンシャルを持つバンドだ。
 その実力は青森のバンドでありながら東京・大阪でも少しずつ知れ渡り、着実に名前を全国区へと広げつつある。その一瞬すら瞬き出来ずに直視するしか無くなる瞬発力とタフネス溢れるライブパフォーマンス、メンバー全員が喧嘩しているかの様な暴力性。kallaqriは単なる青森ハードコアとか激情ハードコアでは片付ける事は出来ない。
 今回、kallaqriの東京遠征ライブのタイミングでメンバー全員へのインタビューを敢行させて頂く運びとなり、バンドの歴史やルーツだけでなく、青森という土地でバンドを続ける意味、そして地方シーンのリアルについて色々と聞きまくったテキストに仕上がっている。是非とも一読願いたい。



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・先ずはkallaqriの結成の経緯を聞こうかな。

一瀬章(Ba):高校の時に俺と優作と隼也でハードコアパンクのバンドを組んでて、それが解散してからkallaqriを始めたって感じだね。

・kallaqriは最初からツインベースだったの?

吉田隼也(Vo):kallaqriは二つのバンドが合体して結成された感じで、そしたら偶々ベースが二人いたって感じ、結成当時はツインボーカル編成でもあったね。だから最初は6人編成だった。
 それでメンバーチェンジなんかもありつつ、徹と邑宇士が入って今のメンバーになったね。今のメンバーになったのは2014年の秋口とかかな。

・ツインベース自体は狙ってやってる訳じゃ無かったのね。そもそも章はベースにギターアンプ繋いでいるけど(笑)。

吉田:メンバーたくさんいるとライブが面白いかなと、pg.99みたいな(笑)。でも最初の頃とか本当に酷くてベースの音が歪み過ぎてるみたいな所から始まったからね。これから何をやるんだろうとか、ツインベースをやる意味とかを考えたりもしたし。

・それぞれの前身バンドからどんな音楽性をやりたいとかあった?

吉田:結成当時は曲ネタを持ってくるのは大体は章っていうのもあるから、章がビジョンは担っているのかな。

・音楽性的には激情ハードコアとかカオティックハードコアになるんだろうけど、既存の物とは全然違う感触の物を出しているよね。

一瀬:俺はThe Blood Brothersみたいなツインボーカルのバンドがやりたくて、そこに激情ハードコアエッセンスなんかも入ってきて…その頃は国内のSWARRRMやDEEPSLAUTER、Spike Shoesの影響なんかも受けつつ全部ごちゃ混ぜみたいな感じだった。

・今の話聞いていると明確な目的とかコンセプトって無い様にも見えるね。

羽賀優作(Gt):その時に思いついた物でやりたくなった事があって、その時に一番声がでかいメンバーの意見を取り入れてるって感じはする。「俺これ絶対やりてえ!!」って事があるなら「そんなに言うならそれやろうか!」って流れにいつもなっているね。

渡邉徹(Ba):でもやりたい事に関して意見は好き勝手にそれぞれが言うけど、それをやる為にはちゃんとメンバーの同意を得て、それでバンド内の民意が固まったらそれをやるって決定事項にしている感じかな。

吉田:うちは民主主義だから。青森民主主義人民共和国だから(笑)。
俺たちが元々やっていたバンドがジャパコアとファストコアが混ざったみたいな…例えるなら大阪のTHE FUTURESの影響を凄い受けてたね。

羽賀:当時、章が「THE FUTURESって格好良いんだ!」って聴かせてくれたんだ。

・THE FUTURESってバンド名が出てきて、kallaqriとTHE FUTURESは凄いリンクする部分があるって今気付いた!!それと青森ってローカルな地域でこうした他の地方のバンドを掘る原動力って何なのかなって。

一瀬:学生の頃にハードコアパンクが好きになって、一回り以上も歳が違う大人の人に色々聴かせて貰ったりとかかな?高校生のバンドのライブの最前列に高校生が一人もいない環境だったから。

吉田:いかつい格好した大人の人達ばっかりで。正直怖かった。

羽賀:まぁライブ見てる人達からしたら隼也が一番怖かっただろうけどね(笑)。

・地元の仲間同士で格好良いバンドを教え合ってみたいな。それは今のkallaqriにも繋がってるでしょ?

渡邉:今でもメンバーそれぞれが今聴いてるバンドの情報交換とかは凄いしているね。

羽賀:俺と章と隼也に関しては10年以上も一緒にバンドやってる訳で、俺は最初はハードコアなんて聴きもしなかったし「なんだこのうるせえの!」って思ってたけど、章がこういう音楽やりたいっていうのがあって、仲良い友達の為に「うるせえ音楽だなこれ。」って思いながらやってた。
 でも10年以上もやっていると自分の好きな物も変わっていったし、みんなの価値観が融合していったね。徹と邑宇士とも何だかんだ3年4年とか一緒にやっていて、今やっと5人での音がくっついている気がする。

・優作は元々どういう音楽が好きだったの?

羽賀:レッチリとレイジでちゃんと音楽を聴くようになったかな。一番最初に買ったCDはモーニング娘。の「LOVEマシーン」(笑)。でもその次に買ったのがレイジの1stとかだった。

渡邉:邑宇士が一番最初に買ったCDは?

佐藤邑宇士(Dr):だんご三兄弟…

全員:(爆笑)

吉田:前身バンドのEXITを始めた時も青春パンクからRancidとかの洋楽パンクに入って、そのあとLIP CREAMやGAUZEからジャパコアとかに流れて…

・章がみんなの価値観を良い感じに作ってる気がする。

一瀬:最初はそうだったかもしれないけど今は別にそんな事は無いかな。

・でも良い感じで他のメンバー影響は与えてる気がする。

吉田:一番最初の発端としては確かにそうだったよね。変な物を持ってくるのは大体章だし(笑)。



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・言ったら目標としている先輩とか伝説的バンドがいて、その影響下で違うことをやりたいみたいのもkallaqriはあんまり無い感じもする。

一瀬:だからハードコア界隈からもメタル界隈からもライブ誘って貰えてるし、それは本当に有難てえなって。悪く言えばどっちつかずな立ち位置なんだろうけど。

渡邉:でもハードコアをやっているって自覚はある。うちらの音楽的にメタル成分はゼロだからね。メタル出身のメンバーもいないし。

一瀬:誘ってくれるメタル系のバンドはなにか共通するものを感じ取ってくれてるんだと思う。変態っぽさとか(笑)。

・ハードコアをやるって明確な軸以外は余計な価値観に囚われて無いと思うよ。今の方向性になった切欠って何かな?

吉田:kallaqri初期からエモヴァイオレンス的な部分はあったよね。

一瀬:RAEINとかOrchidとかtragedyとか激情ハードコアって括られてるのを格好良いなって思いながら曲作ってた。今は一番新しい曲とかは優作が作っているから、特に俺がコンポーザーって訳でも無いかな。

羽賀:基本的には誰かのアイデアをみんなで肉付けしたり切り崩したりしながら当初とは全く予想もしてない形の色々な呪いの人形を作ってる(笑)。うちの曲はみんなの時間や金や精神力を削って魂込められた呪いの人形だから。

渡邉:喧嘩しながら曲作ってって感じかな。だから1曲出来るのに1年かかってとかはザラにあるね。

・それで去年2曲入りシングル「カイホウ」を出したし、いずれ出る1stアルバムはどんな物になると思う?

羽賀:そこは個人個人で全然違うことを考えてる気がする。まあみんなで共通している部分は「早く作りたい。」って所だね。
アルバムは本当にこれからスタートって感じ。

一瀬:東京でやってるバンドに比べると、うちらみたいな青森バンドや他の地方のバンドって色々ハードルが高いというか、金とか仕事とか距離とかの制約もあり、時期によってはバンド以外のことに時間が取られてしまっていることもある。冬になると雪が5メートル積もる街だから。



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・実際に東京にライブで遠征したりとかしてて、東京と青森の違いとかって感じたりする?

佐藤:地元でやるより他の地方に出てきた時の方がやっぱり緊張感はあるな。青森だと知り合いが多いから気持ちがフワッとしちゃう感じする。東京は本当に色々な人が色々な事をやっている感じ。

吉田:青森のバンドも東京でライブをしていないだけで、東京でライブやったら凄く評価されると思うんだ。ATHLETIXとかSource
Ageとかみたいな先輩バンドもいるし。

・かの青森最後の詩人ひろやーさんとか!それこそ人間椅子も青森出身だもんね。

一瀬:ひろやーさんとか10年以上前から仲良くて、有名人感は全く無いんだけどね(笑)。

羽賀:青森の外の人からすると凄い有名人みたいなんだけどね(笑)。身近すぎてピンと来ない。

・その身近に感じるって部分は正にローカルならではだよね。東京だとやっぱり世代だとかキャリアみたいな区分もあるのかもしれないけど、地方ってそういうのはあんまり無いのかもね。

吉田:先輩後輩とかってのは青森でもあるけど、東京に比べたら全然緩いかな。徹も元は中学の先輩だけどkallaqriやっててそういうの感じた事ないし。

羽賀:ひろやーに関しては毎週飲んだり遊んだりしてるからそんな感じは全くない(笑)。

吉田:ATHLETIXとSource Ageは先輩として本当にリスペクトしてるし、だからこそ先ず最初にブチ殺すべき目標でもある。

・近いところだと山形はハードコアが熱い土地だと思うし、そうした身近から受ける刺激ってローカルのが大きいのかもね。

一瀬:でも刺激の数で言ったら東京のがダントツで多いよ。何でもあるし、色々なバンドが沢山いるし、それが毎週どこかに行けばライブを観れるって環境は凄いし、そりゃ若くてセンスあるバンドたくさん出てくるわと思うよ。

羽賀:あっちでEnvyやってて、こっちでkillieやってて、また別の所に外タレ来ててとか(笑)。

・俺は栃木出身だから言うけど、そこまで色々溢れてるのは都内近郊だけだよ。栃木も格好良いバンドは勿論いるけど、絶対数はやっぱり東京に負けるし、その感覚って他の地方出身者と青森の君たちと近い部分だと思う。

羽賀:だから東京みたいにいつでもどこでも何かやっている場所を出てしまったら、他も全部同じだと思う。

・ローカルのバンドってホームだけじゃなくて、色々な場所にカチコミに行かないといけないよね。

一瀬:「田舎舐めんじゃねえ!!」って思いながらカチコミしに来てるよ。

羽賀:別にどこで誰と対バンしようとも「全員殺す!!」って思ってるし、青森だろうと東京だろうと他の地方だろうと「全員殺す!!」以外考えてない。どんなに仲良いバンドが青森でライブしに来てくれても、それがリリースパーティとかでも「殺す!!」以外には無い。一緒にライブするんだったら、取り敢えず殺そうと(笑)。でもそれ以上に仲良くなりたいと思ってるよ。

・共闘する仲間ではあるけど、対バンの時は「殺す」と。

吉田:どのバンドも「殺す」って気持ちはあると思うけどね。言い方おかしいけど。

・東京・名古屋・大阪みたいな大都市圏って地方のバンドも沢山来るし、sekienみたいに姫路からカチコミしてくるバンドもいるじゃん。それらのバンドに対して東京・名古屋・大阪のバンドも「お前ら分からせたるわ!!」って地方バンドに対して闘志をむき出しにしてると思う。
 例え東京バンドだけ出るイベントでも「ブチ殺せ!!」って気持ちでライブしてる筈。kallaqriのライブ観て毎回「こいつら殺しに来てるな!!」ってのは凄く感じるよ!!


羽賀:当たり前じゃん、こっちは青森から来てるんだから(笑)。時間も金も使って遠征に来てる訳だから気合入ってない訳無いじゃん!家族とか友人には少なからず迷惑承知でやらせて貰ってる事だし、それで適当な事をやるなんて有り得ないよ。

渡邉:東京でやろうが青森でやろうが大阪でやろうがkallaqriでやることは何も変わらないね。

羽賀:違いがあるとしたら遠征だと知らない人が多いからちょっと緊張するな。「お友達になりたいな。」みたいな(笑)。

・でもkallaqriの事を呼んでるバンドやイベンターさんもいる訳じゃん、そういうのって凄く大事だよ。

吉田:こうやって見つけてくれるのは本当に有難いよ、見つけてくれなかったらずっと青森だけでやるしか無かったし。なかなか行く事がない
 新潟でやれたのもANCHORのお陰だし、大阪でやれたのもSTUBBORN FATHERのお陰だし。繋がりとか無しでいきなり誘って貰ったりそういうのがたくさんあるよ。しかも、実は青森で受け入れて貰えるようになったのもここ最近なんだ。

一瀬:kallaqri始めて5年近くはみんな、何やってるか分からねえしって感じだったもん。実際ひどかったんだろうけど(笑)。でも次第にネットやSNSでkallaqriの話題をしてくれる人が出てきて、それで青森の人たちも近くにいたうちらをようやく評価してくれたんだよ。

渡邉:逆輸入みたいな感じで(笑)。でも最近はハードコアに限らず、激しい音楽が根付いてきた感覚は凄くある。流行りものの影響も少なからずあるけど。

一瀬:「何アレ!?」って言われなくなって良かった反面、また違う難しかったりする事も出てくる時もたまにあるな。でも評価されるのは本当に嬉しい。「何か分かんねえけど凄い!!」とか「何か分かんねえけどこのバンド好きだ!!」って言って貰えたら凄く有難い。別に音楽詳しい詳しくないとか関係無く「何か分かんねえけどヤベエな!!」って言ってくれる人も結構いてね。

・もし君たちが東京のバンドだとしてもそこは変わらない?

吉田:変わらないよね。この熱量のまま同じことをやるんだと思う。だって何かを急いでる訳でも無いしさ。ライフワークになってるんだと思う。

羽賀:東京いたら違ったって思うのは精々練習場所の問題とかかな。

一瀬:東京にいたから曲作り早くなるとかも無いし(笑)。

・言ったら所詮は生まれた場所の話ってだけでしょ?

羽賀:うちらは地元LOVEだから高校出ても青森離れなかった訳ですよ。邑宇士に関しては間違えて青森に迷い込んでしまったのが悲劇の始まりだけど(笑)。

・邑宇士は地元どこなの?

佐藤:秋田。

・割と近所じゃねえかよ!!

吉田:八つ墓村みてえな所な。

一瀬:邑宇士の地元本当に凄かったもんな。

渡邉:本当に山しかない。

一瀬:山ん中に邑宇士の家だけしかない。

羽賀:マジでホラーのテレビ番組で見る感じで、夜に邑宇士の地元に行ったんだけどトンネルをフゥっと抜けた先にある八つ墓村みたいな集落って感じで。

一瀬:集落どころか邑宇士の家しかない(笑)。

・でも俺の地元だって田舎だから変わらねえよ。それにネットに関しても黎明期の時代に思春期を過ごしたからさ。

一瀬:その当時はジャケ買いとかもしたし、個人のホームページのレビューとか掘りまくってさ。

・田舎ブックオフジャケ買い大会はするでしょ?

羽賀:そういう時代にはハードコアには全然興味無かったから、ジャケ買いとかやってる隼也と章を見て「すげえ事やってんなあ。」って思ってた。

吉田:鋲ジャンの奴とモヒカンの奴と普通の奴がママチャリ乗ってスタジオ通ってたからね。優作はカツアゲされてる人みたいだったな。

羽賀:今もパンクとかのファッションには興味無いからね。でも彼らは一生懸命鋲ジャン作ったりとかスパイキーにしたりとかしてて、夜中の3時まで鋲打ち手伝わされたりとかね。

・まずはクラストパンツからスタートだよね。

羽賀:だからバンドやってるとカツアゲされてる感じに見える普通の少年をパンクスが囲んで歩いてるって感じだったね。

・さて今後はどうなってく感じかな。

吉田:アルバム出して、ヨーロッパツアーとUSツアーと全国ツアーと中国ツアーしたいね。

渡邉:もう世界一周した方がいいのでは!?

羽賀:兎に角まずは日本各地に行きたい!呼んでくれる人がいたら行くし、良いバンドがいたら仲良くなりたい。

・全国に仲間作りつつ、ライブでは「殺す」と。

羽賀:パンクとか云々じゃ無くて、良いと思えるバンドって人間的にも良い人ばかりだし、だから自然と仲間が増えていくんだと思う。それが凄い楽しいかな?それを続けていきたい。
 でもライブでは殺す!!それでもステージ降りたら仲間だし、うちらは基本頭悪いバンドだから(笑)。



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【kallaqriリリース情報】

TILL YOUR DEATH vol.3
TILL YOUR DEATH vol.3
posted with amazlet at 16.11.06
VA (オムニバス)
TILL YOUR DEATH RECORDS (2016-11-09)
売り上げランキング: 19,841


V.A.「TILL YOUR DEATH vol.3」
ANCHOR
CYBERNE
DEAD PUDDING
kallaqri
NoLA
REDSHEER
URBAN PREDATOR
weepray
wombscape
明日の叙景
冬蟲夏草

11/9リリース予定




【kallaqri twitter】https://twitter.com/kallaqri
【kallaqri Facebook】https://www.facebook.com/kallaqri-558436314297000/
【kallaqri Soundcloud】https://soundcloud.com/kallaqri



photographer : ミツハシカツキ

■様々な死覚(2016年10月1日)@国分寺Morgana

 今年20年近いキャリアを誇りながら遂に1stフルアルバム「深層」をリリースした新潟の激情ハードコアバンドANCHOR。そのANCHORのレコ発東京編はTRIKORONAとweeprayの共同企画「様々な死覚」にて行われる事になった。
 ANCHOR自体が東京でのライブは実に7年振り、weeprayも2016年最初で最後のライブと事件性が非常に高い夜となり、全8バンドの強烈なバンドがそれぞれの個性をぶつけ合う前代未聞の一夜。TRIKORONAとweeprayという異端の存在2バンドの共同企画に相応しい絶倒の夜となった。



・TRIKORONA

 主催の片割れのTRIKORONAからライブはスタート。休むこと無く多くのライブをこなし続けるこのバンドは、パワーヴァイオレンスの文脈からも激情ハードコアの文脈からも外れに外れた末に様々な困惑を言葉と音で吐き出し続けるバンドだが、この日も絶好調のライブを展開。
 ノイズ塗れのギターとテルミンの音でノイズの相乗でゴテゴテのケミカルな音で塗り潰し、自由翻弄なベースと爆走グラインドなドラムによる速さの不条理、化物な声量で吐き捨てる言葉の数々、瞬発力で押し切るだけで無く、シャトルランを終わりなく全力疾走する持久力もあり、曲を重ねる事にそのパワフルさが増していくのは単純に凄い。
 今後リリースされるだろう新曲群はそんな不条理な音にTRIKORONA節とも言える独自のキャッチーなフレーズが際立ち、妖怪の手が気が付けば観る者を握り潰す理不尽で幸福な暴力を生み出す。このバンドは暴力に更なる狂気と不可解さで人々を追い詰める事が出来るという最大の強みがある。だからこそ異端児であり続ける事が出来るのだろう
 20分間の悪夢と暴力、この日もTRIKORONAは見事に振り切れていた!!



・sto cosi cosi

 ハッピーエモヴァイオレンスことストコジはダーク極まりないこの一夜の中でも異彩を放つ存在感。音自体は正統派なえもヴァイオレンスを鳴らすバンドではあるが、単にありがちなエモヴァイオレンスにならないのはボーカルのシロウ氏の存在感あってこそだろう。
 一瞬一瞬に全力を託すパフォーマンスだけで無く、合間合間のMCで妙にパリピ感を出してくるというギャップ。音源でも十分格好良いバンドではあるが、ストコジの魅力はライブの場で不思議と生まれる多幸感その物にあるだろう。
 パーティになんか絶対に相応しく無いだろう音を鳴らしているけど、その不自然さが自然とパーティを彩るサウンドとしてアウトプットされいるのはストコジの不思議な魅力の一つだろう。
 終盤はギターの人がギターをブン投げてストラップが壊れて座り込んで全力でギターをかき鳴らしたのも含めて、全力のテンションが楽しさへと繋がる。そんな魅力を堪能させて貰った。



・NoLA

 当たり前の様に毎回毎回常に最高を更新するライブしか繰り広げないNoLAはこの日も絶好調の極みを展開。いつもと違ったのはKeyakiが下手でmakinoが上手とギター隊二人のステージでの立ち位置が違った位ではあったが、一点の曇りも無くフロアを皆殺しにする事しか考えてないであろう狂気の若武者はいつも通りの爆音で殺るだけに過ぎない。
 ここ最近は新曲もセットに多く組み込まれており、バンド自体がベーシストYutoを迎えてから円熟の季節を迎えているのだろうけど、それもあってか今のNoLAは音の狂気や破壊力、各メンバーのポテンシャルの更なる成長と比例するかの様に不思議と幸福感すら観ていると覚えるライブをしている。
 音自体にはハッピーの欠片すら無いけど、圧倒的な物をリアルで目の当たりにした時は恐怖すら超えたアッパーさすら生まれる事をNoLAは毎回提示し続ける。それはいつも楽しそうに全力でライブをしているメンバーの空気からも伝わって来る物であり、まだまだ20代前半のバンドではあるが、既にベテランバンドが迎えるであろう幸福なる成熟を感じさせるまでになった。
 その一方でバンドの成長はより邪悪な音へとアウトプットされているのもNoLAならではだ。この日は20分程度とライブ自体は短かったが、そんな事はお構いなしにいつも通り最高のテンションのNoLAを爆散させだけに過ぎない。



・Kowloon Ghost Syndicate

 歴戦の猛者が続ける新たなる挑戦としてのハードコアことKowloon Ghost Syndicate。この日は多方面からシーンに貢献してきた猛者のバンドも数多く参戦したイベントであったが、Kowloonが一番王道な形でハードコアという物に挑んでいた印象を受けたのは事実だ。
 笠沼氏が何度もフロアを煽る様なMCをしていたのも印象深かったが、激情ハードコアやメタリックハードコアといった文脈が色濃く出たサウンドはメンバーそれぞれのキャリアがあってこその説得力があったが、そこに固執せずに、常にファイトバックな精神のまま闘い続けるという意志こそKowloonが提示するハードコアパンクのリアルだと僕は勝手ながら受け取らせて頂いた。
 メンバーそれぞれがボーカルを取るというスタイルで矢継ぎ早に叫ばれるエナジー、焦らしなんか全く無い沸点をとうの昔に超えてしまったハイボルテージな演奏。余計な仕掛けなんか用意していないけど、だからこそ真っ直ぐに射抜くハードコアを彼らは鳴らせるのだろう。
 ダークさもある音ではあるが、ライブが終わった後の異常な爽快感。モヤモヤしてるんだったら爆発させちまえっていうアグレッシブさ。ナイスミドル達の挑戦はまだまだ続く!!



・Fredelica

 後半戦は西荻窪激情ハードコアFredelicaからスタート。葛藤や苦悩といったテーマをありったけのままで叫びストレートに打ち鳴らす彼らだが、不協和音や変則的な展開では無く、真っ直ぐなメロディアスさと感情爆発のライブで正々堂々と勝負をしていた印象がかなり強い。
 以前ライブを観たのが2年も前でかなり久々にライブを観た感じにはなってしまったが、昨年にリリースしたEP「街灯」を経て、バンドの底力が確かにビルドアップしており、頼もしさも感じられるまでに成長しただろう。
 モヤモヤとした葛藤を鳴らすからこそのスリリングさ。余計な事を何もしない。足さないし引かないから純粋なままFredelicaは自らの衝動をひたむきなまでにぶつけてくる。
 何かを求めて縋る様な必死さも含めてFredelicaは僕らの心情と確かにリンクするバンドなんだ。



・No Value

 今回唯一ライブを観るのが初めてだったNo Value。予備知識全く無しで観たのも大きいのかもしれないけど、速い!!うるさい!!短い!!といった大正義を掲げるファストグラインドサウンドに脱帽。
 一曲一曲が短い上に矢継ぎ早で繰り出される高揚感!!MCですら「特に話すことって無いや。」と言い捨てて終わりという潔さ、そこらも含めて圧縮された情報量をエクストリームな速さと五月蝿さで殺りに来るのだからテンションが上がらない訳がない!!実際にこの日の出演バンドの中でもフロアが一番盛り上がっていたのもこのNo Valueだったのも納得だ。
 全激音が擦り切れてもお構いなしで暴走を続けたライブは15分もしないで終了。正直もっとライブをやって欲しかった気持ちもあったが、それを抜きにしても絶頂感の余韻は堪らない物があったのである。



・weepray

 主催のもう一片割れのweepray。今年はライブ活動が殆ど無く、この日のライブが今年最初で最後のライブとなり、下手ギターの小室氏が都合で不参加となり4人編成のライブとなったが、全3曲に渡って繰り広げられたweeprayという惨劇に何一つブレは存在していなかった。
 頭から「彼岸花」で攻める攻撃的なモードでライブは始まったが、ドス黒いギターフレーズと通り魔の様に刺すドラムが軸となりながら、ベースの阿武氏とボーカルの笠原氏の二人が描く耽美で黒い世界に酔いしれさせる。
 ステージから放たれる全ての音に込められた殺気が凄まじく、それだけで無くメンバーそれぞれの一挙一動にも目が奪われる。特に彼岸花のラストの阿武氏が口をパクパクさせながら何度も指をフロアに向けているアクションは異常な空気感をより加速させていた。
 ラストにプレイされたTILL YOUR DEATHコンピ収録曲である「カルマ」は去年からプレイされていた今後のweeprayを代表するであろう屈指の一曲だが。これまでに無い混沌を音としてパッケージングしただけで無く、weeprayにこれまで無かった怒りの要素が明確に現れたヘイトフルな一曲。ブルータルさも、困惑も憎しみも全てが何もかもを塗り潰していく様は最早恐怖を通り越して笑いすら浮かんでしまう物。笠原氏がマイクスタンドを投げ捨ててフロアから立ち去った瞬間に、呆然としたまま取り残されてしまった絶望感すらあり、weeprayはどんなに活動がスローペースだろうとライブのブランクがあろうと唯一無二のバンドであるという事をただ思い知るのだ。



・ANCHOR

 そしてANCHORの実に7年振りの東京ライブ。2年前の孔鴉で初めてライブを見て衝撃を受けたバンドだが、それ以来に観たANCHORのライブは2年前と比べても更にパワーアップした物であった。
 やっている事自体は音源と全く変わらない筈なのだけど、音源で聴かせる繊細な空気感はそのままに、バンドとしてのダイナミックさをより前面に押し出すサウンドに圧倒される。
 繊細なツインギターとは対照的にシンプルな事をやっていると思わせておいて、かなり高レベルなグルーブを構築するリズム隊の核の部分がライブではより剥き出しで伝わる。ミドルテンポで緩やかに展開しながらも、そのBPM以上に体感速度を自然と生み出す事って並大抵のバンドじゃとてもじゃないけど出来ない芸当であり、それをごく自然に生み出せるのはANCHORの底力だろう。
 来月リリース予定のTILL YIOUR DEATHコンピに収録予定の新曲「物語」はそんなANCHORの更なる進化を打ち出す会心の一曲としてフロアは記憶してであろう。何より本編ラストの「深層」とアンコールでプレイした「抵抗」の2曲がこの日のANCHORを象徴していた。
 アプローチは音源と変わらないのに、音源よりもずっと喜怒哀楽といった感情がダイレクトに伝わってくるのは、心が震え心臓が爆発しそうになるカタルシスに包まれた。繊細で美しい音の奥底に隠された真っ直ぐで不器用な熱さがこのバンドの一番の魅力である事に今更ながら気付かされてしまった。
 次回の東京でのライブはいつになるかは分からないが、ANCHORのライブは新潟まで遠征してでも一度は体感する価値は間違いなくある。このバンドは新潟の一ローカルハードコアバンドで終わらせてはいけないのだ。間違いなく新潟が生み出した日本が世界に誇るべき国宝級のバンドなのだから!!



 全8バンドによる様々な死覚が目の前で繰り広げられた一夜はANCHORの圧巻のライブにより幕を閉じ、終演後はANCHORの物販が飛ぶように売れていたのもまた印象的であった。
 決して都心から近いとは言えない(僕としてはそんなに遠くも無いって気もするけど)国分寺という地をオリジナリティしか無い8バンドの殺り合いによって生まれた確かな磁場。この日のモルガーナにはバンドだけで無く、来ていたお客も含めて幸福なグルーブが確かに生まれていた。今はその幸福感を少しでも多くの人に分けてあげたい気持ちで一杯だ。
 ANCHOR改めてアルバムリリースおめでとうございます。そして最高のライブを見せてくれたこの日の出演バンドに大きな感謝と尊敬の念をここに記す。

■BALLOONS 20th Anniversary & Last Tour(2016年9月4日)@代官山UNIT

 20年に渡りシーンを切り開き、多数のバンドから多大なるリスペクトを集め、「兄貴」として君臨し続けたBALLOONSが活動20周年の節目の2016年その活動を終えた。
 今年に入り最後のツアーを行ってきたが、この日の代官山UNITでBALLOONSはその活動を終えた。最後の最後のライブはheaven in her arms、LITE、MIRROR、killieと共にシーンで切磋琢磨し戦ってきた盟友4バンドを迎えてのライブ。イベントはソールドアウトを記録し、UNITのキャパを明らかに超える人数を動員し、冗談抜きで伝説の夜となった。
 僕自身も早めにUNITに向かったが、代官山には兄貴の最後の勇姿を目に焼き付けるべく集まったフリークスが長蛇の列を作っており、僕もなんとかHIHAが始まるギリギリの所でUNITへの潜入に成功。
 一つの歴史の終わりを迎えたこの日、世界中のエモを全て集めたかの様な瞬間が何度もあった。僕はこの一夜に参加できた事を誇りに思いながら、色々と整理が付いた今こそ2016年9月4日の記憶をここに記す。



・heaven in her arms

 HIHA名物のアンプの山を隠す形でロゴが記された二つの巨大バックドロップが飾られた異様なステージの光景。トップのHIHAからこの日はハイライトを迎えたと言える。
 普段はMCを殆どしないHIHAだが、この日ばかりはkent氏が何度も兄貴へのリスペクトを言葉にし、そして兄貴達からは進化し続ける事を学んだ事、それを体現するライブを行うという旨を口にし、その言葉通り最新のHIHAを見せるライブを展開した。
 もうリリースこそ3年前だが「終焉の眩しさ」からライブは始まり、新曲2曲を含めた最新のHIHAをダイレクトに体現するライブで攻める。バンドの持つ世界観をより色濃く反映させながら、これまで闇といったワードで語られる事の多かったHIHAを更新し、光を感じさせる音像をハードコアだけでなくブラッケンドやメタルを新たな解釈で盛り込んだ新曲はこの日初めて聴く人も多かった筈だが、フロアからはより四次元的なサウンドを展開するまでになったHIHAに酔いしれる人が多かった筈。
 全4曲のセットだったが、ラストはHIHAの看板曲の一つである「赤い夢」で締め括り。かつてはライブのラストにプレイされる事の多かったドラマティックな名曲は兄貴達の最後の一日だからこそより大きな感動と煌きの瞬間をもたらし、頭から涙腺が緩みそうになるエモが炸裂した。
 HIHAは12/23に同じく代官山UNITで自主企画を敢行するという大勝負に出る。BALLOONSの常に挑戦し続けるという意志を受け継いだHIHAはこれからも新たな景色を僕たちに見せてくれるだろう。



・LITE

 二番手のLITEもMCで何度もBALLOONSへのリスペクトを口にし、兄貴達がいてこそ自分たちがある事を口にしていた。
 BALLOONSのインスト曲「9:40pm」をカバーするというサプライズを用意しながらも、ライブ自体はあくまでもいつも通りのLITEで攻める。代表曲「Ef」から始まり、言葉こそ無いが、バチバチと火花を散らすスリリングなインストが迫るライブ。BALLOONSの影響を受けながらも、それを模倣せずに自らのサウンドを確立したLITEもまた兄貴達の挑戦し続ける意志を受け継いだバンドであるのだなって妙に感慨深い気持ちに。
 あくまでもいつも通りのライブではあったが、どこかいつも以上に演奏に熱が篭っている様にも感じ、その一瞬の音のぶつかり合いの瞬間すら彼らは楽しんでいた様にも思えた。
 BALLOONSという国内ポストロックの先駆けが生み出したLITEというバンドも今やシーンを代表するバンドへと進化を遂げた。言葉を用いない彼らの音はより素直なエモを一瞬の音に全力で投じていた。一瞬で駆け巡るライブではあったが、その一瞬が生み出す高揚感と熱さにフロアからは何度も熱い歓声が起こり、みんな全力でLITEの兄貴達へのアンサーを全身で受け止めていたのだ。



・MIRROR

 転換中に物販を見てフロアに戻ったらあまりの人の多さにフロアの大分後ろの方でライブを観る事になったが、MIRRORはLITEとはまた違うエモをMIRRORの流儀のまま描いたライブを展開。
 LITE同様に言葉を用いないインスト音楽であるが、LITEが一瞬のぶつかり合いに命を懸けたライブをしていたのに対し、MIRRORはその音の全てでBALLOONSへのリスペクトを歌い上げる様なライブをしていた。
 元々歌なんか無くても楽器の音全てが歌声を上げるポジティブでハイボルテージなエネルギーを持つライブをするMIRRORだが、この日はそんなMIRRORの持ち味が感情の決壊とも言える情報量で押し寄せる演奏を見せてくれていた。決して常軌を逸した爆発を描くバンドでは無いし、MIRRORの音は日常や人間の平熱といった自然体な熱をそのまま自然体で繰り出し、不思議と観る人を笑顔に変える物であるけど、言葉にならない熱をただ全力で描き出していたMIRRORの正直な音は多くの人の胸を打ち抜く物であったし、この伝説的なライブを前の方で観る事が出来なかったのは今でも大分悔やんでいる。
 まるでBALLOONSという物語に対し花束を添える様な美しく感動的なライブ、MCでの何の飾りっけも無い「ありがとうございました」の言葉。それが全てを語っていた。



・killie

 それぞれのバンドが自らのキャリアの中で最高を記録するであろう神アクトを展開する中、BALLOONSと共に歩んできたkillieも例外無くキャリア屈指のライブを見せてくれた事はこの記憶を記した記事を読んで下さっている皆さんは簡単に想像出来るだろう。
 頭からアンセム「先入観を考える」、そして「キリストは復活する」とこの日のkillieはただでさえライブを事件にしてしまうkillieというバンドの本領だけを発揮した物となった。
 「先入観を考える」が始まった瞬間から異様なテンションでモッシュがそこら中で発生するフロア、バンドのテンションも序盤からギアの限界を超えた物となり、バンドとフロアの熱量の化学反応が常軌を逸した音と共に目まぐるしく展開されていく情景。決して狭くないUNITというハコの中は致死量の熱さで包み込まれ、ボーカルの伊藤氏は最初にMCで「BALLOONSの墓を埋めに来ました。」なんてらしい事を言っていたけど、告別式にしては幾ら何でも盛り上がり過ぎだし、僕自身もモッシュに巻き込まれて揉みくちゃになりながら、言葉にする事の出来ない興奮に襲われていたよ。
 最後は「エコロジーを壊せ!」で幕を閉じたが、曲の途中で伊藤氏が照明の蛍光灯を一つずつ消していき、真っ暗になったステージ、フロアからは異様な緊張感、そして蛍光灯では無くUNITの照明が一気に点火した瞬間にはkillieの楽器隊がBALLOONSと入れ替わっているというサプライズ!!そして伊藤氏と吉武氏のツインピンボーカルで演奏されるクライマックス!!この瞬間は正にロックバンドkillieだからこそ生み出せた物であり、その場にいた人間全員の想いが爆発したからこそ生まれた光景だろう。
 主役のBALLOONS以上にクライマックスで盛大に墓を準備したkillie。常にあらゆる有象無象と闘い続けたバンドが兄貴達に手向けた瞬間のドキュメント。この光景は一生忘れないだろう。



・BALLOONS

 4つのバンドが4つの忘れられないエモを生み出した中、主役のBALLOONSの最後のライブはどんなドラマが生まれるのかと僕は色々と思いを馳せながら考えつつBALLONSの最後の瞬間を待っていたが、結論から言うと安易な感傷なんかに全く浸らせてくれない、BALLOONSはあくまでBALLOONSのまま全てを終えただけに過ぎなかった。
 「Intensity」からライブは始まり、新旧問わず20年の間で生み出された来た名曲達が淡々と出番を終えていく。MCもそれぞれのメンバーがしたりもしていたが、あくまでも感傷では無く、等身大の自分たちのままでその言葉を綴っていたのも印象的であった。
 圧倒的演奏力と全く隙の無い構築美によるBALLOONS節としか言えない数多くの楽曲。その一つ一つは安易にエモい気持ちにはさせてくれず、静かにそれぞれの楽曲と向き合わせるストイック極まりない演奏。BALLOONSは他のどのバンドよりもストイックの自分たちの居場所を作り続けて来た。そんな事がただ表れたライブであり、何処かで孤独を抱えている様な気持ちになってしまった。
 だけどあくまでも孤高の存在であり続けたBALLOONSのラストライブを特別な物へと変えたのは、きっとそれまでに出演した4バンドもそうだし、この日来ていた650人を超える客もそうだし、それぞれの立場や形でBALLOONSというバンドに憧れを抱いてきた人々が生み出す熱量だったのだと今では理解できる。
 完璧主義を最後まで貫き通した一時間以上にも及ぶ熱演、アンコールの時のフロアから配られた風船が数多く掲げられる光景にすら「風紀を乱すな」なんて言えてしまうどこかツンデレめいたスタンスすらBALLOONSなりの愛なのだろう。
 僕自身はBALLOONSというバンドを決して昔から知っていた訳では無いし、バンドのこれまでの歴史なんかは僕よりもずっと記憶している人の方が多いと思う。だけどBALLOONSが作り上げて来た物は音楽だけでなく、一つのリアルなシーンとして確かに受け継がれた来た。それは世代や立場とかを超えて「みんなで作り上げた物」として今でも残り続けている。
 ライブレポ的な部分から大分脱線はしてしまったが、この日のライブはBALLOONSが妥協なき姿勢をブレずに貫いたからこそ生み出せた集大成だったという事だったのだろう。ベタな言葉ではあるが有終の美という言葉が一番相応しいライブとなった。
 最後の最後まで決してデレてくれた訳では無いけど、そのオリジナリティとストイックさをただ淡々と描き続けたラストライブだからこそ、また特別な磁場があの場所にはあった。



 こうしてBALLOONS最後の夜から色々思っていた事を自分なりに整理してやっとこの駄文を記すまでに至れたのだけど、この日は今でも不思議と終わりの日という気持ちにはなっていない。
 それはBALLOONSというバンドは終わってしまっても、兄貴達が残し続けた名曲と行動は今でも僕たちの身近な世界で確かに呼吸を続けているからだろう。
 一つの区切りではあったのかもしれないが、決して終わりの日では無かった。BALLOONSが残した多くの財産はこれからも様々な形で受け継がれて続いていく。その事実だけあればいい。それでいいし、それがいい。



 「BALLOONS、20年間お疲れ様でした。」ただこの一言しか僕が言うことは無い。全てはこれからも続いていくのだから。
タグ : ライブレポ

■EXTREME MAD TERROR -Jack The Stripper(AUS) Japan Tour 2016 w/NoLA-(2016年9月3日)@新松戸FIREBIRD

 昨年、NoLAの招聘により来日を果たしたオーストラリアのカオティックハードコアバンドJack The Stripperが、今年もNoLAの招聘によって再び来日を果たした。全4公演。仙台・千葉・横浜・東京と決して本数は多くは無いツアーではあったが、各所で国内の実力派の猛者がJack The Stripperを迎え撃つという激熱なツアーだ。
 そのツアーの2本目となる千葉公演は新松戸FIREBIRDの名物企画「EXTREME MAD TERROR」にて国内の多数の個性溢れる猛者がJack The Stripperの首を狙うというバトルロワイヤルな一夜。土曜の夕方前から激音に溺れる濃厚な一日となった。



・小手

 トップバッターからいきなり小手である。かなり久々にライブを観る事になったが、トップから新松戸を自らの自問自答の世界へと飲み込んでいく圧倒的なアクトを見せてくれた。
 約25分の持ち時間でプレイされたのはたったの2曲。小手というバンドが歌い上げる繊細で決して明るく無い、仄暗いリアルを歌え上げるたった2曲であったが、このバンドはたった2曲で自らの全てを曝け出せるバンドだ。
 ほぼポエトリーで生々しい現実との対峙、退くに退けなくなってしまった事への後悔、それでも必死に足掻いていく強さ。特に「お前も俺もまだ何も始まっちゃいない。」と何度も何度も自らに言い聞かせる2曲目にプレイされた新曲が小手屈指の名曲と言える物だ。
 和の音階を大切にしたポストロック的なアプローチがじわじわ熱量を上げ、最後の最後はダイナミックな各楽器のぶつかり合いによって生み出されるクライマックス。この声と音が届く全ての人にむき出しのまま訴えかける力。緊張感溢れるライブだったが、その終焉は開放感の中で自分自身を許される気持ちとなる物となった。この途方もないエネルギーが生み出す生々しい表現は日本語の分からないJack The Stripperの面々にもきっと伝わった筈!!



・Azami

 この日唯一初見のAzamiは色々な所でその評判は聞いていたので観るのが楽しみだったバンドの一つ。サウンドスタイルは柏シティハードコアの血統を色濃く受け継いだ叙情系ハードコアであるが、メロディアスなフレーズが疾走するさなかの瞬発力と筋力のタフネスは中々の物。やっている事自体は特別目新しさがある訳では無いが、真っ直ぐにフロアを射抜く熱量は確かに心に響くものがある。
 メロディと叫びから情景を想起させるアンサンブルの立体感も良いが、小手先の誤魔化しなんて何一つ無い純粋無垢なパッションを25分で全て出し尽くす短距離走型のライブパフォーマンス、ここぞという所での爆発力は積み重ねてきたライブによる確かな実力から生み出されている物。小手と一転してアプローチも音楽性も違うバンドだったが、その実力は確かな物!!



・wombscape

 新体制も大分板に付いてきたwombscape。序盤は久々に「新世界標本」の楽曲群をプレイし、旧体制でリリースされた音を現体制の音としてアップデートが進行している事をアピール。これらの楽曲は何度もライブで体感していたが、サウンドによりソリッドな攻めの部分が表出されている様にも感じる。
 中盤のwombscapeの看板曲「新世界標本」の時はギタリストのHirokiが見事にやらかしてくれた。何度も何度も返しのスピーカーに蹴りを入れ、勢い余って機材トラブルが起きたらアンプを思っきり叩き出すというブチキレっぷり。wombscape加入当初はそのポテンシャルの高さは十分感じさせていたが、どうしても固さが目立っていた彼のプレイだけど、その固さは完全に取れ、これまで在籍していたwombscapeの歴代ギタリストの誰よりも狂気と暴力性に特化したプレイを体現するという進化を見せてくれた。
 後半の新曲群もライブを重ねた事により、元々の魅力であるカオティックハードコア発、それらをズタズタにする事によって生み出すアーティスティックな物語を尖り切った音で血の色の油絵具を一面にブチ撒ける様な表現の暴力を生み出していた。
 今後も色々と動きや展開は多いと思うが、wombscape程、良い意味で先が予測出来ないバンドはいない。この偏執狂な表現衝動の行く先は当の本人たちすら分からないだろう。でもその新しくあり、異質な表現こそ何よりもwombscapeなんだと思う。



・REDSHEER

新感覚の激音を常に創造し続けるREDSHEERは現時点の最高とも言えるパフォーマンスを見せつけるライブをブチかましてくれた。
 常にその場にいる全員殺ってやるという気迫しか無いライブアクトはREDSHEERの大きな魅力であるが、看板曲「Silence Will Burn」から、久々にライブでプレイした「Blindness」、果ては新曲群含め現状のREDSHEERのベストと断言できる熱量と演奏の精度を新松戸で炸裂。
 複雑極まりないリズムチェンジを繰り返し、ギターの歪みからコード、低音域の一番エグい部分だけを弾き倒すベース、これだけ複雑なプレイをしているにも関わらず異常な重さと混迷を叩き出すドラムとメンバー3人の持つポテンシャルの一番濃い部分が異物感ゼロで自然なアンサンブルとして持続したまま、だけど負の感情を暴発させるダークハードコアなサウンドの殺気は加速していくばかり。蠢く黒を切り裂く激音の嵐の情報量は25分では全然足らない!!
 バンドが新たなモードに入って久しいが、この日はその先にあるうるさい音楽が好きな人間すら卒倒してしまう驚異の領域に彼らが手を伸ばしているのを体感させられるライブとなった。REDSHEERはまだまだこんな物じゃ終わらない!!



・ele-phant

 イベントも後半戦となりギターレスサイケデリック歌謡ドゥームと個人的に勝手に呼ばせて頂いているele-phantのライブへ。一曲目から「Black Room」でele-phantが誇るスーパーボーカリストことcomi氏が描き出すエロスと退廃の世界に引きずり込まれる。
 今後リリースされるであろう新曲もプレイされていたが、それらの楽曲はele-phantには最早ドゥームとかサイケデリックといった冠すら不要だという事を声を大にして言いたくなる物となっていた。メンバー3人のキャリアと文脈がより残刻なロマンとなって襲いかかかり、重い音よりも、エグい音よりも、その世界観をダイレクトに表現する歌とメロディこそが一番のヴァイオレンスである事をele-phantというバンドは証明しているのだろう。
 ベース一本だけでメロディもグルーブも美しさも重さも指揮者の様に変化させ、タイトなドラムが肉付けし、たった二人で完成したアンサンブルに乗るcomi氏の最高のボーカル。たったそれだけで生まれたのがele-phantの非現実的陶酔世界だ。異形なバンドばかり集まったこの日の新松戸の中で最も異端児でありながら、最もロックのエロスと言葉にしてはいけないロマンを間違いなく表現していた。



・The Donor

 金沢の誇りと断言したいヘビィロック番長The Donorはこの日もただ最高のライブをしていた!!サウンドチェックの時点で凄まじい爆音で耳がぶっ壊れそうになったが、ライブはこの日一番の音量で全てを破壊するヘビィロックを爆散させただけだった。
 The Donorの大名曲「Shine」からキックオフしたライブだが、数多くプレイされた今後リリース予定の新曲に加え、ニュースクールもドゥームもハードロックも、いや世界中のあらゆるヘヴィな音楽を喰らい尽くした上で「全員が最強にうるさい音を出していれば音量バランスなんてドンピシャになるんじゃ!!」と言わんばかりの爆音天国しか無かった。
 MC以外はノンストップでメドレーの如く繰り出される楽曲達。あらゆる文脈が見え隠れするサウンドでありながら、いざ吐き出される音を体感しても「ヘヴィロック」以外の言葉が果たして必要なのかと言いたくなる。
 それとThe Donorというバンドを海外バンドと比較するのは野暮でしか無いとも大声で言いたい。海外バンドに負けないタフネスだとか日本人独自の表現といった議論が全くの無意味である事をThe Donorのライブを観たら実感する筈だ。The Donorは世界で最もうるさくキャッチーでブチ切れた爆音をただ鳴らしているだけなんだから。ただ一言「最高」の言葉しか無いライブだった!!



・Jack The Stripper

 ライブもいよいよ終盤戦となりオーストラリアからの刺客Jack The Stripperのライブが始まった。
 昨年も来日公演を拝見させて頂いたが、正統派カオティックハードコアであり、ビートダウン大好き脳筋野郎な男気に惚れたが、一年の月日が経過し、Jack The Stripperはどうなっていたかと言うと清々しい位に何も変わっていなかった!!
 だが変わっていなかったのはあくまでもサウンドスタイルの話で、ライブバンドとしての無尽蔵な体力と筋肉は昨年より更にビルドアップを果たしてた。ビートダウンはよりエグい所を掻っ攫い、筋肉全開な刻みとビートは一撃必殺。メンバー全員の暴れ狂うライブパフォーマンスも昨年より更に制御不能な物であり、ただ痛快だ。
 MCでは気さくな兄貴感が出まくりなギャップにもやられたが、ライブ中はただただ凶悪な重低音だけを吐き出すモンスターっぷり。目の前で繰り広げられるカオスの連続は一転して男の花道を爆走するデコトラ野郎すらあって、男気とは国境を超え、国や民族関係なしに熱くなる物だと思った。
 時流に全く流されず、ただ爆音のヘヴィネスだけを放つJack The Stripperは昨年の来日公演以上に強靭なライブを展開していた!!



・NoLA

 そして長丁場となった今回のイベントを締めくくるのはJack The Stripperを招聘したNoLA!!5人になってから無敵の化物となったライブの凄さは当ブログでも何度も書いているが、今のNoLAは非の付け所なんて一個も無いライブを常に展開し、毎回最新のライブが過去最高のライブといった急成長を遂げている。
 長年不在だったベーシストという最後のピースにYutoが加わり、新曲はビートとリフと叫びの恐怖と爽快感の連続から一発で脳のこびり着くフレーズの数々とより一層メジャー感すら手にしている。
 トリッキーな事なんて何もしていないが、NoLA節としか言えないリフとビートとグルーブの一体感。「死と再生」を象徴する架空の生物にウロボロスという物が存在するが、今のNoLAは正にそのウロボロスと言っても良いだろう。
 一撃必殺の音で聴き手の肉体を粉砕して即死させるが、その死体に更にもう一発激音をお見舞いする事により、聴き手に新たなる価値観と刺激を与えて再生へと導く。固定概念を殺し、新たなる創造により再生を生み出すという循環がライブ中に何度も巻き起こり、五感と細胞が死と再生を繰り返す。それはNoLA自身にも言える事であり、何度も脱皮を繰り返し、より巨大生物へと進化を続けていく。
 そんな事を思いながらライブを観ていたが、その二日後の東高円寺二万電圧にて、それすら思い違いであった事を僕は痛感する事になる…



 かなりの長丁場ではあったが都内からはるばる新松戸まで足を運んだ価値は十分過ぎる程にあった。「EXTREME MAD TERROR」という新松戸から新たなるエクストリームミュージックを爆散するこのイベントは毎回毎回現場に足を運んでこそ見せるリアルが存在するイベントであり、これは少しでも多くの激音フリークに体感して欲しいカタルシスが存在している。今後も都内から新松戸へと足を運ぶでしょう。
 そしてその二日後のJack The Stripper来日ツアー最終日である東高円寺二万電圧にて、更なる事件が起こるが、その時の模様はまた後ほど記させて頂く。
タグ : ライブレポ

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Author:AKSK
メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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