■DAY OF THE DEAD(2012年5月21日)@渋谷CLUB QUATTRO
19時半、時間通りにライブはスタート。前半は夏にリリースがアナウンスされた新作からの新曲を連続で披露していたが、新曲郡は、今までのアートを通過して再びオルタナティブに回帰したって印象がかなり強く受ける物ばかりだ。加えて中尾氏と藤田氏の超肉食系のリズム隊が本当に良い仕事をしていたと思う。中尾氏のズ太いベースラインが繊細でメロディアスなアートの楽曲に喝を入れまくり、藤田氏の手数多目で前のめりなドラムがタイトかつ躍動感を与えている。共に福岡出身という事もあってか、オルタナティブロックのグルーブとしては本当に最高の物になっていたし、太く生々しいリズム隊の存在は新曲郡に大きな輝きを間違いなく与えていた。肝心の新曲の方はと言うと、戸高氏お得意の空間系エフェクターを中心にしたギターフレーズなんかも登場しながらも、ザラついた硬質なオルタナティブロックといった印象。しかしキャッチーさよりもその冷ややかな緊張感が前面に出ていたし、アップテンポの曲はあまり無かったと思う。オルタナティブバンドとしての原点に回帰しつつも、今まで積み上げた経験を生かし、退廃的なダウナーさをしっかり持ち込んだ楽曲の数々はパッと聴いただけではインパクトは正直強いとは思えないけど、それでも聴き込む程にその魅力が伝わってくる楽曲だと思った。
そして木下氏の「ただいま」の一声に湧き上がるフロア、後半は一期アートの名曲を惜しみなく披露。「車輪の下」のイントロのベースラインを中尾氏が弾き倒した瞬間に、フロアの温度は一気に上がったと思う。新曲ラッシュの時は静かに見守ってるといった感じだったフロアも一気にテンションが高くなり、やはり初期の青臭い疾走感に満ちた楽曲はファンの間でも未だに高い人気を誇っているし、僕が青春時代に愛聴した楽曲にこうして改めて触れたら何ともいえない感傷に襲われてしまった。「水の中のナイフ」なんてイントロのまんまNIRVANAなリフが鳴った瞬間に本当に色々な感情を越えた熱い何かが自分の中で湧き上がったし、「プール」の感傷的なギターフレーズも、「UNDER MY SKIN」の絶望的な美しさも、「ロリータキルズミー」の青い疾走も数多くの思い出と共に耳に入って来て、心の青い部分に確かに響いてきたし、グランジ・オルタナ路線に回帰した新曲と一期の青臭い少年の叫びとも言える初期衝動に満ちた楽曲郡は確かにリンクしていた。二期以降様々な方向性に良い意味でも悪い意味でも走ったアートではあるけれども、やはり彼等はオルタナティブロックバンドである事を再認識させられた。最後に披露した新曲は、ミドルテンポの儚く美しい一曲。この絶望的な輝きはやはりアート特有の物であるし、その核は何も変わってはいなかった。
アンコールでは初期の名曲「MISS WORLD」を披露。ブリッジミュートのシンプルな刻みのイントロからサビで爆音になり、木下氏の儚く痛々しい声が響き渡る。アートはその痛々しさと儚さが持ち味であり、初期の名曲を今回のライブで多く披露していたが、その揺ぎ無い思春期の絶望と救いを求める痛々しい声と共に新生アートは確かな輝きを放っていた。
セットリスト
1.新曲
2.新曲
3.新曲
4.新曲
5.新曲
6.新曲
7.新曲
8.車輪の下
9.水の中のナイフ
10.あと10秒で
11.プール
12.UNDER MY SKIN
13.ロリータキルズミー
14.新曲
en.MISS WORLD
今回のフリーライブは一時間弱のセットではあったが、新曲も初期の楽曲も含めてオルタナティブバンドとしてアートは帰って来た事を実感したし、中尾氏&藤田氏のリズム隊の屈強さは本当にオルタナティブバンドとしてのアートに新たな刺激を与えていた。そして僕も含めて初期からアートを聴いている人も、そうでない人も含め、本当に多くの人々が新生アートの誕生を心から待ち望んでいたという事実こそ、彼等が多くの人に必要とされるバンドである事の証明になったと思う。キューンレコードへの移籍と、夏に新作の発表がアナウンスされ、いよいよアートが前線に帰ってくるが、10年以上に渡っても本当に変わらない青い絶望と光の音楽は、まだまだ多くの人が待ち望んでいる。それを再確認出来ただけでも今回のフリーライブに足を運んで良かったと思う。
■Tagad/Tesa

バルト三国の一つであるラトビアから届けられた美しい激重狂騒曲、Tesaはトリオ編成とは思えない重厚なアンサンブルを美しく鳴らしながらも、それを激情・ポストメタルを通し、振り注ぐ激重の轟きとして鳴らすバンドだ。今作はTesaの06年発表の1stアルバムであり、遠い異国から美と激重を高めたポストメタル作品となっている。Part17からPart77まで組曲の様な7曲が織り成す壮大な物語。
楽曲自体はポストメタル系のバンドでは非常に珍しくコンパクトな楽曲が多く、必要な音のみを絞り出し、それで楽曲は構成されているが、その無駄の全く無い洗練されたフォルムの中で、嵐の様な音が吹き荒れているのが彼等のサウンドだ。序盤ではアルペジオのフレーズを巧みに盛り込みつつもいきなり美轟音吹き荒れる展開がクライマックスへと爆走しドラマティックな旋律と共に胸を打ち抜きながらも、ポストメタルらしい振り落とす激重リフの重みを全く忘れず、旋律の持つ美とアンサンブルの持つ重厚さとリフとビートの重みが三位一体で攻めてくるから本当に堪らない。そして美轟音からスラッジ・激情の禍々しさまで雪崩れ込みながら、不穏のフレーズのメロウさを際立たせ焦燥感を掻き立て、暴発のパートでその膨張させたエネルギーを全放出するというスタイルは王道の轟音系ポストロックやポストメタルならではの構成ではあるが、ハードコアとポストメタルを行き来しながら、その点と点は確かな一つの線になる。また随所に盛り込まれている空間系エフェクターによるハウリング音の膨張がそのドラマティックさの中に混沌を落とし込んでいる点も見逃せない。作品も後半に入ると美しい旋律をより前面に押し出しポストロック要素の強くなったパートも出てくるが、そこに説教臭さは微塵も無く、反復するフレーズが音圧を強め、そして混沌へと雪崩れ込む。反復するフレーズの高揚と共に増す破壊力を生かし、ポストメタルから宇宙へと雪崩れ込む第5曲「Part 57」は本当に今作の中でも格別の1曲に仕上がっていると言えるだろう。そして終盤は激情の色をより高めた第6曲「Part 67」でその美しい余韻すら吹き飛ばす暴力性と、マス要素を盛り込んだギターフレーズが焦らしつつも、突き抜ける音と共に宇宙へと飛び出したその音を爆発させ、最終曲「Part 77」では静謐さを前面に押し出し、そこから轟音系ポストへと繋がり、飛び散る音の破片が美しい光を生み出すという何ともニクい結末を迎える。
贅肉を削ぎ落とし、シャープな楽曲構成の方法論を取りながらも、随所に盛り込んだ激情やポストロックのエッセンスを巧みに生かし、エネルギーを膨張させては爆発させるを繰り返すTesaのポストメタルサウンドは大きな感動と破壊力を美しく鳴らし、それが聴き手の心臓を確実に貫いてくる。旧ソ連のポストメタル・激情はRekaをはじめとして本当に良質なバンドが多いが、彼等もまたそんな猛者達に負けず劣らず魅力的な音を鳴らしている。また今作を含む今までにリリースした作品はは下記リンクのオフィシャルサイトで試聴&フリーダウンロードが可能になっている。
Tesaオフィシャルサイト
■『はじまり』のおわり(2012年5月17日)@渋谷O-Creast
・パンパンの塔
RO69JACKで優勝し、去年のCOUNTDOWN JAPANにも出演したギターボーカルとドラムの二人組であるパンパンの塔からライブはスタート。僕は名前も音も今回初めて知ったが、セットの序盤にやっていた曲は地味にありがちな童話的なアコースティックユニットといった印象を受けたけど、セットが進むに連れて、イノセンスを前面に押し出した楽曲に毒が混ざり、その形を徐々に崩壊させ、内側と外側を行き来する音の世界を展開し始めてハッとさせられた。ポエトリーでまくし立てるボーカルと、アコースティックでスタンダードなギターフレーズに力強いドラムという普遍的なサウンドから徐々に形が崩れる様は幻想の崩壊を見せ付ける様でもあった。最後のプレイしていた「骨」という曲がこのユニットの本質が詰まった曲である詩的で圧倒的情報量の歌と語りが誇大妄想の幻想を生み出し、時にインプロ的にもなりグチャグチャに形を崩しながらも最後はメロディアスかつ力強くその歌を聴かせてくれた。詩的でありながらもしなやかなサウンドはアコースティックユニットとして大きな強みだと思うし、もっと最後にプレイした「骨」の様な毒と幻想に満ちた楽曲を聴いてみたいと感じた。こういった音楽は正直明るく無いのだけれども、そんな僕を引き込んだ歌の力にはただ感服。
・Menoz
二番手は女性ボーカルの5人組バンドのMenoz。ギターポップと多元的なキラキラとしたサウンドが特徴的なバンドで、シンセのフレーズと空間系エフェクターを使用したギターフレーズが豊かな色彩を生み出しており、それにポップで可愛らしい女性ボーカルが乗る。そしてリズム隊の演奏力が卓越しており(特にベースが良かった)、安定感のある演奏力と職人気質を持ったバンドのサウンド。そしてダンサブルなビートと共にポップで踊れる伸びやかな世界が目の前に広がっていた。ファンクの要素等を持ちつつもピースフルでポップな極彩色のサウンドは多くの人を引き込むには十分過ぎる魅力を持っていたと思う。観ていて楽しいし心が跳ねるライブだったと思う。
・THE CREATOR OF
3番手はTCO。ここまで歌物のバンドが続いていたけど一気に空気がガラりと変わった。1曲目の「Hi On」はいきなり15分にも及ぶ大曲で、トライヴァルかつドゥーミーなビートとギターフレーズが終わり無く螺旋を描く。しかもドスの効いたサウンドを突き抜ける様に鳴らすから余計に破壊力は増していたし、完全にハードコアの空気にフロアを変えてしまっていた。13年前の曲なのに全く古臭くなく、新たなアレンジでより精神の坩堝へと迷い込み、涅槃に連れて行かれる様なそんな感覚すら味わえる。ラストのギターソロなんか爆音の中で殺気がサイケデリックさへと繋がり、五感を強制的に塗りつぶされそうになった。第2曲「AGAIN」はやはり安定のヘビィネスサウンドで、空間的な奥行きの広さを出しながらも、やはりいきり立つ殺気が全開で、重くドスの効いたビートが頭と胸に殴りにかかってきていたし、ヘビィなリフで進行しながらも各楽器が絡み合う機能美がより深淵へと導く。後半の「LIGHT」と「Acoustic」は最早定番になったと言えるし、特に「LIGHT」はこれからのTCOの代名詞的な楽曲としてバンドに馴染み、貫禄すら見せ始めていた。ヘビィネス・プログレッシブ・ポストロックと自在に行き来しながらも、ハードコア・ヘビィロックの揺ぎ無い核は、久々のライブとなった今回のアクトでも余裕で健在だったし、よりパワフルに鍛え上げられたバンドサウンドは本当にたくましくなったと思う。しかしながらのっけから「Hi On」という大作をプレイして、ヘビィネスの深淵へとフロアを導いてしまってたし、今回出演しているバンドの中では結構毛色が違ったとは思いつつも、その馬力に持っていかれた人は本当に多かった筈だ。
・toitoitoi
トリは今回の企画者であるtoitoitoi。バンド編成とアコースティック編成を使い分けているらしいが、今回はバンド編成でのライブで、ステージの両サイドには巨大なキャンパスが設置され、二人の画家がライブ中に絵を描き続けるなんて何とも粋な演出があったり、ステージ裏には巨大な絵が飾られていたりと、中々にアーティスティックな事をしていたりした。肝心の音の方であるが、ギターロッを基調にしつつも、パーカッション等も参加し、多くの音が花火の様に弾けるサウンド。福音の音色が多幸感と共に炸裂し、自在に動き回る音色が同時進行で描かれる絵画同様に多くの色彩を重ね、それが膨張し破裂するポップネスのビッグバン。やはり安定感のあるバンドサウンドの確かな強さをしっかりと屋台骨にしていたし、全力でそのポップさを幻想へと変える力とパフォーマンスには満員になったフロアの人々が曲が終わる度に本当に大きな拍手でそれを称えていた。僕個人としてはこういった音楽をあまり聴かない人間であったりもするけど、それでもそのポップの魔法とも言うべきサウンドには確かに引き込まれる物があった。
今回のライブは僕が普段行かない感じの企画ではあったが、本当に会場全体が温かな空気に満ちていたと思うし、音楽が持つ歌とポップネスの魅力が詰め込まれたイベントになったと思う。でも今回殆どのバンドが初めて観た感じだったけど、一番手のパンパンの塔は僕個人として中々の大ヒットだったし(それだけラストの「骨」という曲が名曲だった)、そんな雰囲気も関係無しにハードコアをかましたTCoの爆音サウンドの安定感も良かった。次はいつになるかは分からないけど、またこういったアットホームにイベントにも足を運びたいと思った夜でした。
■ハローフーラ/ちゅうぶらんこ

本当に極短期間活動し消滅してしまったバンドではあるが、ちゅうぶらんこは本当に伝説的なロックバンドである。90年代初頭の時代に地元福岡でカリスマ的ロックバンドになり、メジャーデビュー直前の解散という形で伝説になってしまったちゅうぶらんこが唯一残したスタジオ作品である今作、やっている事自体は本当にシンプルなロックである筈なのにちゅうぶらんこにしかない気だるさが生み出すグルーブ、彼等は本当にロックに真っ向から向かいながら自らを確立したバンドだった。
ガレージロックでありキャッチーなロック。少しばかりサイケデリックであり、時折歪んだギターサウンド。シンプルなビートでありながらもめんたいロックらしい腰の強いリズム隊。ロックの形式を全く崩さないで正統派のサウンドを築いている筈なのに、全くどこにも無い感しかこのバンドから溢れ出てしまっている。コード進行も普遍的なブルースコードで進行していたりと、ルーツロックに本当に忠実であるし、極端に歪んでいる訳でも無いし、極端にダークでもない。少しばかりミドルなBPMで進む楽曲の何処かドロッとした感触、そのシンプルな酩酊に気付いたら飲み込まれるし、バンド名通りのちゅうぶらんこな感覚と居場所の無さがこのバンドの本当に大きな魅力になっていると思う。キャンディポップとガレージロックを融和させつつも、榎本氏のボーカルの存在感が本当に凄い。甘ったるく、ドラッギーなその歌声は一発で持っていく力とカリスマ性が確かに存在しているし、ロックの格好良さをどこまでも忠実に出し切っている。第2曲「まほうのじゅうたん」はコード進行自体はブルースその物だったりするのに歪んだディストーションギターが視界を徐々に歪ませ、土臭さの中にいながらも、堕落していくロックの魅力を生み出し、ふわりと落っこちる感覚を味わえるし、第5曲「つまんない」は湿っぽさと乾いたドライさを共存させた上に密室にいながら、その個人的世界にロックの光が差し込む屈指の名曲だ!第7曲「パトリシア」は今作で最も歪んだ重苦しさがあるけど、その歪んだ音を切り裂く榎本氏のボーカル、ガレージサイケのサウンドと共に聴き手はまさに重くもふわついた世界へと逃避行させられてしまうだろう。
シンプルなロック・ガレージ・キャンディポップサウンドの中に、ドラッグとサイケデリックの感触を盛り込み、居心地の悪さを自らの表現へと昇華させ、揺らぎと歪みのロックを生み出したちゅうぶらんこは正にロックに選ばれたバンドだと思うし、日本のロック史の中で絶対に外す事の出来ないバンドだと思う。榎本氏はちゅうぶらんこを解散後に三重人格の犬を結成し、そちらでは痛烈なドゥームサウンドを展開し、現在活動中のFUN★ANAではサイケデリックの異次元を生み出しているが、今作の様にシンプルなロックからその酩酊と揺らぎを生み出していたのも驚きだ。日本語ロック好きは絶対に外してはいけない作品だと思うし、今作が時系列の彼方で葬られるのはあまりにもったいないと思う。
■Habitat 67/Seven Nines And Tens

Fluttery Records関連の作品は今まで色々とこのブログで紹介してきたがカナダのインストポストメタルトリオであるSeven Nines And Tensはその中でも最もシャープで尖った音を鳴らすバンドなんじゃないかと思う。今作はFluttery Recordsから2012年にリリースされた作品であるが、ポストメタルの重厚さから、ポストロックの静謐で流れる音を行き来しながらも、冗長にはせずにシンプルかつタイトなアンサンブルを重視し、それを機軸にしながら展開するポストメタル作品だ。
彼等は王道のポストメタル・ポストロックを踏まえたサウンドのアプローチをしているバンドではあるけれど、楽曲の尺は決して長く無いし、あくまでも贅肉を絞りに絞り、タイトな筋力で突き進むアンサンブルを軸に楽曲は展開していく。彼等にあるのはポストメタルらしい壮大さと言うよりも、ヘビィネスと静謐なポストロックの核の部分だけをただひたすら鍛え上げたかの様な展開と音であり、それは決して小難しさは感じさせない。しかし一つ一つのフレーズの攻撃性を生かしたアレンジなんかは、その音の破壊力を生かしているからこそ重々しさがあるし、その重厚なポストメタルパートからクリーンなパートへと違和感無く移行し、あくまでもタイトなアンサンブルの美しさを最大限に生かしているからこそ、流れる旋律の美しさは楽曲全体に常に存在し、それがオーガニックなクリーンさを見せ、スラッジなヘビィさを見せ、といった感じでプリズムの変化の様に輝きを変えていく。また注目したいのは彼等のサウンドはどこかマスロックな要素も多く含んでいる所だ。タイトなフレーズは複雑な変拍子と転調が多く、特にポストメタル色の色濃いパートではそのマスロック色が大きく出ている。それを生かしたアンサンブルの組み立て方をしているからこそ、リフを前面に押し出したパートは特に良い具合の緊張感が生れているし、聴いていてわくわくしてくる。静謐さから壮大な世界へと飛び込むのでも無いし、また焦らす様な展開を見せる訳でも無い。あくまでもリフやタイトなビートを所々破壊・構築をしているからこそ、崩壊と再生を終わり無く繰り返し、細胞分裂を繰り返す様なサウンドを生み出している。時にはポストロック一色、時にはストーナーなフレーズを盛り込んだりと楽曲毎に変化をしっかりとつけつつも、あくまでも変化を際限無く繰り返しつつ、最終的にはタイトなアンサンブルに行き着くある種の分かりやすさも魅力だし、その中で様々な爆発を起こしているのだ。終盤では轟音系ポストロック色の強い楽曲も登場するが、それでもその引き締まったタイトさは全くブレてはいない。
今となっては本当に多くのバンドが登場しているポストメタル・ポストロックのシーンであるが、スラッジさにも美しい旋律にもストイックであり、それを鍛え上げたアンサンブルで見せる彼等は、それらの音楽が持つアンサンブルの緊張感とカタルシスをダイレクトに表現したバンドでは無いかと思うし、Pelican辺りが好きな人には凄い魅力的に感じるバンドだと思う。タイトさを極め必要な音のみを鳴らすからこそダイレクトな破壊力が確かにあるのだ。今作は下記Bandcampで試聴&購入が可能だ。
Seven Nines And Tens Bandcamp



