■タグ「グラインドコア」

■スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

■NoLA、ロングインタビュー

16566005141_59885ba1c0_o.jpg




 いや本当にNoLAというバンドはとんでもない進化を続けている。1stミニアルバムである「DISORDERLY」でNoLAを知り、それからこのバンドをずっと追いかけて来たけど、本当に凄いバンドになっていく。ライブを観る度にトラウマを植え付けられる感じになるし、ダークでヴァイオレンスなエクストリームミュージックの一番純粋な部分を解放する彼等の音は本当に凄まじい物だ。そんな彼等も10代から20代になり、ベースレス3ピースでの活動から、まさかのベーシストでは無くて、新ギタリストであるmakino氏が2013年末に加入し4人編成になったり、初の海外ライブであるオーストラリアツアーを2014年には経験し、本当にバンドとして大きくなった。そんな最高の状態でリリースされたのが彼等の2ndミニアルバム「DEAD BEAT」(当ブログでの紹介はこちら)だ。数多くのライブで鍛え上げてより禍々しくなったサウンド、小細工無しのリフとビート、凶悪さはそのままにある種の分かりやすさやキャッチーさ、全方位に喧嘩みてえな音で喧嘩を売りまくっている痛快さはより進化し、暗黒であり地獄でありながら、もっとヘビィロックの暴力をダイレクトに伝えるだけの力量を確かに手に入れている傑作だった。
 今回でNoLAへのインタビューは二度目で、前回のインタビューではバンドの結成から現在に至るまでとか、バンドの詳細について聞いたけど、今回は前回同様にボーカルのTakeruと新たに加入したギタリストmakino氏の2人に4人になってからの事、「DEAD BEAT」について、オーストラリアツアーの事、これからの事、果ては彼等の純粋な音楽に対する思い。色々と聞きまくった!!




・「DEAD BEAT」リリースおめでとうございます。

Takeru&makino:ありがとうございます。

・先ずはmakinoさん加入の経緯を聞こうかな。

Takeru : makinoが加入して初めてライブやったのが2013年の10月…ってもう一昨年か!早っ!

・おまわりさんとの共同企画の時だよね。俺もいたよ。

Takeru : そう考えるともうmakino入って結構経つのかあ。

・そもそもどういった経緯でベーシストじゃなくて何故ギタリストが入ったのかという。

Takeru : それはmakinoがギタリストだったからってだけなんですよ。勿論最初はベースを弾いて欲しくて、「ベース弾いてくれない?」ってお願いしたんですけど、それは嫌だと。ギターで入りたいと。

makino : ベースは弾けないから。先ずベース持ってないし。

・(爆笑) そもそも何で最初はベーシストで入れようとしたの?

Takeru : 当時は三人でやっていく事に限界を感じてたし、新しいメンバーを入れるならベースって感じで、ギターって考えはあんまり無かったんですよ。
でも新松戸FIREBIRDでお世話になったりとか、makinoがやっていたスタジオまきので対バンしたりとかして、こいつとバンドやりてえなあって。

・割と直感的な部分で決めたと。

Takeru:直感ですね。makinoとバンドやったら広がりそうだなって思って。とにかく一緒にバンドをやりたかった。

・それでmakinoさんはNoLA加入の誘いが来てどうしようと思いました?

makino : 取り敢えずベースで誘われて、ベースは弾けないけどギターは弾けるから、ギターで加入して欲しいなら一回話頂戴って。

・ギターで入りたいと。

makino : そうですね。一人でスタジオまきのやっててもベースアンプもギターアンプも両方鳴らしていたから、俺が入る前はKeyakiがそれをやっていたとは思いますけど。そういう感じでなら音出せるよと。

・割と経緯はシンプルだったんですね。Takeruがベースで入れようと思ったらギターで加入になったと。

Takeru : そうですね。でも成り行きでそうなったとしてもギターが2人になるのは面白い事は面白いかなって思って。
スタジオ一緒に入って音合わせてみたら、やっぱり面白い事になるからそこからどんどん工夫して、これでいけるんじゃないかってなった感じですね。

・それでNoLAという既存のバンドに加入してどういった音を入れたいとか、NoLAをどう変化させたいってのはmakinoさんの中ではありましたか?

makino : それはありましたね。1stの曲だったら自分だったらこうアプローチするなあとか、そういうのはスタジオ入った時にちょくちょくやっている感じで。

・実際に元々のメンバーだった3人はmakinoさんが加入して変わった事は?

Takeru : 本当にバンドやりやすくなりましたね。3人だけだった時は意外とバンド内の空気がギスギスしたりもあって、でもmakinoが入って出来る事が増えたから、だから3人だけだった頃よりもバンドが楽しくなったし単純に音を出すって事が。それがギターであろうと一人増えるだけでこんなに広がるんだと。それをmakinoに味あわせてもらって、バンドが単純に楽しくなったなあ。

・これまで3人で背負っていた物を4人で背負う事によってメンバーそれぞれの負担が減ったってのは大きいのかもしれないね。

Takeru : それは大きいですねえ。これまではライブ活動の方針とか、曲の方向性とかはほぼ俺が考えている感じだったんですよ。それをKeyakiやKotarouに振って形にしてもらう感じで。
でもmakinoが入って、makinoが結構そういう事を考えてくれるし、曲を作ることに対して賢いから、負担が減りました。

・こうして2013年の10月からNoLAは4人編成になったけど、それから去年の春に初の海外ツアーとなるオーストラリアツアーとなったけど、そのツアーの話を。先ず最初にツアーの話が来てどうしようと思った?

Takeru : 最初は正直、滅茶苦茶行きたいとは思ったけど、そんなに上手くいくのかなあって。でも向こうが色々取り仕切ってくれて、実現出来て良かった。

・日本との環境の違いとかはやっぱりあった?

Takeru : 日本のライブハウスみたいにPAがちゃんといて音を作ってくれたり、アンプがあってドラムセットがあってってのはあんまり無いですね。もう自分たちでやるしか無い環境でした。

makino : ライブハウスってのがそもそも無いんですよ。

・もうライブハウスって概念が先ず無いと。

Takeru : 海外だとライブハウスじゃなくてべニューって呼び方らしいです。

makino : もう機材も自分たちで用意して設営するというか。

Takeru : 日本のライブは夕方スタートが大半じゃないですか。でも向こうは5バンド6バンドが出演するイベントでも21時スタートとかでスタートが遅いんですよ。
向こうって電車って概念があんまり無くて、日本の首都圏みたいに狭い場所にライブハウスが密集してないんですよ。オーストラリア中で滅茶苦茶分散しているんです。例えばこの日ライブがあるってなると、その土地はそれしかイベント無くて、東京みたいにイベントが被るって事が先ず無いんですよ。ここしかライブを観れる場所が無い!って感じで。だからライブに遊びに来る絶対数が多いんですよ。べニューに集まるお客さんの絶対数は日本のライブハウスとは雲泥の差というか。

・やっぱり海外は日本以上に音楽が土着的な文化になっているのかな。

Takeru : 日本も音楽はしっかりとした文化にはなっているけど、でも日本は狭くて多いから。

makino : 日本は情報量が多すぎると思うんですよ。海外は情報が少ない分、みんな純粋に音楽を凄い楽しんでいるという感じですね。

・僕たちは首都圏の人間だから尚更情報量は多いと思う。二人はNoLAやっているから、俗に言う被りとかもあるだろうし、良くも悪くも選択肢が多いってのはあるかも。

Takeru : そうなんですよね。今日どのライブ行こうかなって選べる感じは凄い良いとは思うんですけど。

・それは良い事だけど、バンドマン側したら悩ましさとかあるのかな。

Takeru : 問題では無いんですよ、ある事自体が物凄く良い事なんで。
俺は「今日他にもライブ被ってるからなー。」みたいのはあんまり好きじゃ無いんですよ。あんまり言いたくない、格好悪いなって。そこはもう腹括るしか無いだろうって思います。

・ステージ立つとなると最高のライブする以外の選択肢は無いって感じ。

Takeru : 無いですねえ。その日がライブだったら誰が何処でやっていようが関係無いです。

・実際にオーストラリアで何本もライブやって来たじゃん?こうバンドとして強くなったって実感はある?

Takeru : ありますねー。

・NoLAがオーストラリアから帰ってきた直後にブッシュバッシュのライブあったじゃん?それでツアー帰りのNoLAのライブ観たんだけど、やっぱり凄くバンドが強くなったと思った。

Takeru : ツアーがmakinoが入ったタイミングで本当に良かったですよ。makinoが入ってオーストラリア行ってで、バンドが一気に鍛えられたから。完全にバンドが固まった感じ。

makino : 完全に精神と時の部屋でしたね。

・(爆笑)修行みたいな。

makino : 修行ですね。

Takeru : 完全にそんな感じでしたね(笑)

・makinoさんも初の海外ライブでしたよね。やっぱり体力的にも精神的にも負担はあったとは思いますけど。

Takeru : makino、Keyakiと同じベッドで寝てましたよ(笑)。オーストラリアで宿泊する部屋入ったら、ダブルベッドと二段ベッドがあって、ダブルベッドで2人で寝たい奴なんていなかったんで、メンバーでベッド争奪大富豪勝負しようってことになり、俺とKotarouが勝ってしまい、ギター2人でダブルベッドで寝るという(笑)、
朝起きたらmakinoだけ床で寝てるという(笑)。
苦しかったのかもしれないですね(笑)今となっては楽しい思い出ですけど。

・でもやっぱりツインギターになった事で1stの曲もアレンジが広がったと思うし、単純に音圧が強くなったというのもあるし、makinoさん入って、これまでKeyakiが100やってたけど、単純計算でmakinoさんが入ったから200出来るぞみたいな感じで。それで新作「DEAD BET」の話に入るけど、先ず単純に凄く格好良かった。

Takeru : ありがとうございます。

・それでライブではやってた曲もあったし、曲自体はリリース前にライブで聞いてはいたけど、改めて盤で聴いて、凄いシンプルになったと思う。普通ツインギターになったらもうちょい込み入ったアレンジにしようとか、大作志向になるのかなあって気もしていたんだけどね…真逆だったね!!

makino : NoLAのメンバー全員が多分シンプルで格好良い物が凄い好きだし、僕もそうだし、それはまあ1stの時からそんなに変わってないのかなって。

・確かに。1stに収録されてた「Mist」みたいな大作志向の曲は無いしね今回の2ndには。3分台ってある種キャッチーな尺で。

Takeru : そんな感じでやりましたね。でもまた絶対「Mist」的な曲は作ろうってずっと考えていて、それはでもね…ベースが加入してから作りたいって思ってもいるんですよ。
ベースのループ感みたいのが欲しいから。ベース入れてからそういう大作系は作っていきてえなあって。

・今思うと寧ろ1stが少し異常だった感じはあるかもね。ベースレスでよくこれをやろうとしたなあって。

Takeru : 確かに(笑)。

・変な言い方になるけど、ある種未完成の状態からスタートしてて、今も未完成ですって感じはあってさ。本当に良い意味で言っているんだけど。NoLAって最初からベースレスでやるんじゃ!!ってスタンスでは無いじゃん?ベース入れたいって思いながらずっとやってた訳でしょ?
でも未だにベースは見つからずで、それでもライブをやらなきゃいけない、音源を作らなきゃいけないで。だから逆境的な部分からスタートしている感じはある。それを利用しているというか。

Takeru : そうっすね…それでも格好良い物を作らなきゃいけない…っていうか作りたいし、その中でどれだけ出来るかっていう所でやっている感じ…ですね。

・でもひたすら限界に挑むバンドだなあ君らは(笑)ドMだよね?

Takeru : ドMです!!全員ドMです!!ドMじゃ無いなら自分の事をここまで叩けないから(笑)。

・だからNoLAはドMだからこそドMの気持ちが分かるんだと思う。
でもNoLAはもっとサディスティックでもあるし…だからSもMも両方あるんだろうね。SとMって表裏一体じゃん?

Takeru : 精神的にはMなんだけど、何だろうなあ…ライブになるとSになるっていうか。

・ある種のサービス精神?

Takeru : 自傷行為とか自虐とかそういう方向には行きたくなくなるんだよな…

・もっとアッパーな方向だよね?解放するっていうか。

Takeru : うん。その方が今は表現してて楽しいかなあって。

・僕個人の意見なんだけど、音楽に限らず表現って両極端で、「もう死んでやる!!」って自分に矛先を向けるのか、「てめえら全員ぶっ殺す!!」って外に矛先が行くのかっていう。
それはメタルだとかハードコアって最早関係無くて、自分の中の地獄を表現して地獄を作るのか、他をブチ殺しまくって地獄を作るのかって感じ。エクストリームミュージックだと尚更それは出て来ると僕は思っているから。
だからNoLAは外側に行ったよね。makinoさん入ってより外に外に!!って気持ちが強くなったというか。

Takeru : 周りで触れ合うバンドとか普段聴く音楽とかがそういう物だったからそれに影響を受けて今のこの形になっていると思うんですよ。やっぱり今聴いている音楽が自分たちがやる物に反映されるから。

・Takeruは今影響って言ったけど、真似ているんじゃないし使っている感じがして、それを使っていかに強くなっていくかみたいな。ゲームで言うとステータスをカンストさせようとしているんだけど、そのステ振りが良い意味で極端なんだよね。でも実は凄いバランスも良いって気もする。魔法戦士なんだけどやっぱ力が強いみたいな。
「DEAD BEAT」聴いてKeyakiとmakinoさんのツインギターの絡みとか凄い考えられているけど、初見でNoLAに触れた人は凄い混沌としていると感じると思う。そういったレコーディングしているってのも大きいんだけど、それでNoLAの中でKeyakiとmakinoさんの役割分担とかあるんだろうけど、それが外に出たらツインギターが一気に音塊で来る感じ。それが僕がNoLAが強くなったって思う要因なんだろうなあ。

makino : 僕が言うのもアレなんですけど、一つのバンドとして凄い成長出来ているんだろうなって思います。単純に音だけ見てもそう思うし、選択肢が増えたなあって。

・その選択肢はベースが加入したらもっと増えると思う。

Takeru : そうですね。だからその辺も期待していて欲しいですね。必ずベースを入れるんで。

・5人で。

Takeru : 5人になると思います。まあ今は今の状態で滅茶苦茶楽しめているんですけど。

・より楽しむために、より格好良い物を作るためにと。

Takeru : そうですね。

・こうやって晴れて「DEAD BEAT」がリリースされて、それを多くの人が聴いていると思うけど、単純にNoLAが外に向けてやりたい事ってなんだろう?

Takeru : 自分が格好良いと思う音楽を作りたい、作ってそれをライブでやりたい。それを人に伝いたい。

・リスナーやオーディエンスに対して何を感じて欲しいとかってある?

Takeru : リスナーに対して、何を感じて欲しいとかって俺はあんまり…無いんですよね。それはもう聴く側の自由だと思うから。別にそれが「だせぇ」でも「格好悪い」でも良いっちゃ良いし、逆に「格好良い」ってなってくれたらそれは嬉しいし、「エグい」とか「熱い」とか「速い」とか、そういう単純な事でも良いし、とにかく聴いてくれている人に「こう思え」って事は俺はあんまりしたくないんですよ。

・もう自分たちが作った格好良いと思う音楽を聴いて楽しんでくれと。

Takeru : 「楽しんで欲しい」とは本当に思います。でも「楽しんで欲しい」ってのはどのバンドもきっと思っていると思うんですけど。

・やっぱ音源でもライブでもマーチでも良いけど、こういうインディーズってシーンだと厳密にプロとは違うのかもしれないし、プロになるともっと他にもやらなきゃいけない事もあったりすると思う。でもそうじゃないにしてもやっぱりリスナーからお金は取っているって部分は大きいんじゃない?

Takeru : だから自分の時間を削ってまでNoLAにお金を使ってくれる人にはやっぱり楽しんでもらえる様に。NoLAを聴いて楽しんだり考えたり…逆に苦しくなったりとか…自分が好きな音楽を聴いて生まれた気持ちをNoLAを観たり聴いたりした人に味わって貰えれば、こんなに幸せな事は無いと思います。

・NoLAは本当に純粋にインプットとアウトプットを繰り返している気がするね。良い物を食って良い物を吐き出したいみたいな。
前にインタビューした時も思ったけどTakeruはそういった部分の考え方がシンプルだよね。

Takeru : 単純に自分が格好悪いと思っている事はしたくない。自分が格好良いって思っている事をしたいって思います。
まあ自分が正しい・格好良いって思っている事が、他の人にとっては間違っているのかもしれないし、そこで失敗したりもするけど、今は正解・不正解じゃなくて、自分にとって格好良いか格好悪いか…そこですね。

・でも初めてTakeruにインタビューした時は10代だったよね。今年の3月でTakeruが22かあ…

makino : 僕がNoLAに新宿ANTIKNOCKで初めて会った時は、僕がいまのこいつら位の年齢でしたね。

・その頃から今に至るまでで、makinoさんの中でNoLAに対する印象とか自分の中での音楽に対する考えとかって変わったりとかしました?

makino : 自分の中では基本的には変わらないですね。昔より今のが音楽をやっていて楽しいけど、音楽に対しては何も変わってないです。ずっと自分も楽しんでいきたいし、周りも含めてみんなで楽しんでいきたいし。

Takeru : 言い方普通ですけど大人になったと思います。まだまだ子供な部分もあるけど、そこら辺は常々諸先輩に本当に勉強させてもらってます。

・それでこれからの事を聞こうと思うけど、NoLAとしてはこれから外に向けてどう活動していく感じなのかな?

Takeru : もう一回海外も行きたいですけど、今後は日本のまだ行った事の無い場所にも行きますし、今はスタートした「DEAD BEAT」のリリースツアーを確実にこなしていく事と、それが終わったら1stフルアルバムの制作にガッツリ…ガッツリ入る事。それでもライブは定期的にやっていきますけど。

・でも昔に比べたらライブは少しだけ減ったよね。

Takeru : makinoが入って少し足が重くなりましたね。makinoが仕事入っているだけでライブ出来ないから。それでも全然軽い方だと思いますけど。

・軽い軽い!寧ろ昔が本数おかしかったんだよ!

Takeru : あの頃はおかしかったです。月に9本とかやったりしてましたね。

・精神的な部分はバンドとして円熟する方向に行ったよね。昔は「今日死んで良い」みたいなノーフューチャー感があったんだけど。

Takeru : 今を見ながら先を見れる様にはなりました。

・勿論Takeruのライブパフォーマンスは相変わらずだけど(笑)。でも根本的な部分ではもっと積み上げていく感じになったというか、出している音とは別に円熟していく感じ。

Takeru : 兎に角今は積み上げて積み上げて考えて考えてってやっていかないと良い物が出来ないと思っているんですよ。
突発的な勢いだけだと曲はもう作れないし、自分たちのライブも考えてやらないと良い物は出来ない気はしますね。

・昔と今でライブでのTakeruの心境とかって変わったりした?

Takeru : 出した頃はもう…本当にカオス!っていうか、内側の狂気を外側に吐き出すみたいな感じだったんですけど、今は自分も楽しい、相手も楽しませるがモットーかな。もちろんカオスや狂気や恐さありきなんですけど。
別に誰かを傷つけようと思ってライブはしていないし、楽しさのが今は上回っているのかな。周りに言われたんだけど、エンターテイメント性が出てきたって。

・それは俺も思う。オーストラリアから帰って来てやっぱり変わったよ。

Takeru : オーストラリアの連中が本当に楽しい連中ばっかりだったんですよね。良い意味で馬鹿だし。

makino : 馬鹿だけどしっかりしているっていうか。

Takeru : 純粋に音楽を楽しんでいるっていう。1stの頃や海外行く前はその辺の考え方が俺たちは間違えてたと思ったんですよね。もっと…楽しいを前提に。
自分たちを追い詰めながらやるのも大切だとは思うけど…追い詰めても苦しくなるだけだしな…

・でもそうなると先が見えなくなっちゃうんだろうな。

Takeru : なっちゃうんでしょうねえ…バンド続けていく上で楽しい方向にシフトしていく方が…得だなって!
オーストラリアに行って、自分たちと一緒にツアーを回ってくれたバンドに話を聞くと、バンド内で喧嘩した事一回も無いって。そんなバンドは日本にも沢山いるでしょうけど、兎に角音楽をやっている時が一番楽しいって言っていたんですよ。それが凄く印象的で。
単純に車で何時間もかけて違う場所に行くってそれだけでも凄いストレスだというのに、それでもワーワーって楽しくやっているから。憧れましたね、俺たちもそうならなきゃなあって思いましたね。

・でもこうした考えのバンドが出てくるのは大きな意味があると思うよ。海外と比較するつもりってのは無いけど。

Takeru : 日本でしかライブやった事無いバンドは絶対に海外に行った方が良いと思います。絶対に考え方が良い意味で変わると思うし、色々な知恵が増えるし、凄く勉強になるから。
オススメするって言い方は変だけど、兎に角、海外は是非行って欲しいと思います。それはバンドやっている人全員に言いたいです。

・でも今ってカルチャーとしての音楽の転換期だと思うんだ。

Takeru : 本当に今はダウンロード主流ですからね。海外って音楽がそんなに好きじゃ無い人ってCD買うって概念が無くて、「CD買っているの?ダサっ!」って考え方だから。日本もほぼそうなりつつあって、でもタワレコあるしディスクユニオンあるし、色々なCDショップが日本に一杯あるから、まだ全然廃れてないんだなって。いつかは「ダウンロードしてるの!?CD買わないの!?ダセー!!」ってそういう感じになればと思います。

・Takeruが純粋に音楽が好きだからこそだよね。

Takeru : なんかこう…ネットで探すんじゃなくて、ショップに行って自分が探しているCDを探す感じってやっぱ…1番良いじゃないですか。ネットも良いし、利用しますけど。

・僕はアナログとデジタルの転換期な世代のギリギリの世代なんだけど、昔はYoutube何それ?って感じだったよ。

Takeru : Youtubeって一気に来たのって最近ですけど、今やそれが主流ですよね。PV作ってネットに上げて興味をそそらせるのかとか、逆に作らないで興味をそそらせるのかとか。選択肢が増えましたよね。
でも俺は音源をネットにアップするってあんまりしたくないし、やっぱりCDを手に取って欲しいし、その気持ちはまだ捨てたくないなって。
フルアルバムがネットに上がっちゃってるとか多いじゃないですか?それって凄く寂しいですよね…どうしても盤で手に入らないけど、ネットでデータでは買えるから仕方ないからそれ買うかってのはありますけど。

・君らって若いけどアナログ気質だよね。

Takeru : 音楽に関してはアナログの方が良いと思ってます。CDが棚に増えていく感じとか快感ですよね。レコードとかも回す作業や手間が好きですし。
レコード聴く時の他に何もできない感じも好きです。それが音楽に対する一番の姿勢なのかなって思います。CDをパソコンに入れて読み込ませて聴くとどうしても、他に作業しながらってなりますし、レコードプレイヤーやCDプレイヤーだと集中力上がるし、聴かなきゃってなります!

makino : オーストラリアでは向こうのバンドの物販がTシャツとアナログだけって感じで、「CDは無いんですか?」って聞いたら「デジタルならあるからダウンロードしてくれ」って。そういう文化なんでしょうね。

・海外だと本当にアナログ主流ですよね。

Takeru : オーストラリア着いて、誘ってくれたバンドの奴の家に行ったらレコードがいっぱいあるんですよ。オーストラリアでChurch of Misery聴きながら、誘ってくれた奴が「腹減っただろ?」ってカップ麺作ってくれて。オーストラリアでチャーチ聴きながらカップ麺食うなんて思ってなかったですよ。「音楽はやっぱレコードだ!」って。格好良いなって思いましたね。

・やっぱり海外の人たちって日本の音楽滅茶苦茶聴くんでしょ?

Takeru : オーストラリアはPALMが凄い有名でした。

makino : 向こうで日本の好きなバンドでよく挙がったのは、PALMとenvyとBorisが好きな人が多かった。

Takeru : PALMは本当にどこ行っても聞かれた、「You Know PALM?」って。びっくりしたのはCYBERNEも凄い有名でした。

・そこら辺は良い意味でのネットの恩恵なんだろうね。海外のバンドも凄い近くなったみたいな。

Takeru : ネットがあるからこそ繋がれているって部分は大きいですよね。

・僕が高校の時はネットが普及してなくて、情報源は雑誌だったよ。

Takeru : そうなんですねー。雑誌とかラジオとか聴いて、これ良いなってなって買いに行ったんですよね。でも音楽に対する貪欲さって昔も今も変わって無いと思うんですよ。
それが昔より求めやすくなっただけと思うんですよね。でもそれを利用するんじゃなくて、先を見て、自分がどうすれば良いのか、どう発信すれば良いのかってのを考えて俺はやっていきたいですね。

・NoLAって今時珍しい位に現場主義で土着的なやり方してるよね。

Takeru:珍しいんですかね。基本的な部分ではネット使ってますけどそこまでネット思考では無い方だと思います。
変にネットでアピールする活動ってよりはライブでってのが俺は格好良いと思うし、NoLAはライブバンドだっていうの大事にしていきたいっていうのは今後もずっと変わらないことです。



16567690455_3cb94b86c1_o.jpg

16381379459_b04501462e_o.jpg

16381379099_3cac8df020_o.jpg

tumblr_njyv5wypPP1tqyqllo1_1280.jpg



DEAD BEAT" tour 2015

3.13(金) 立川BABEL
3.15(日) 仙台BIRDLAND
3.21(土) 渋谷GATEWAY STUDIO
3.27(金) 小岩bushbash
3.29(日) 関内B.B.STREET
4.4(土) 新松戸FIREBIRD
4.11(土) 新宿ANTIKNOCK
4.16(木) 新潟Club Riverst
4.17(金) 新潟上越Earth
4.18(土) 秩父LadderLadder
4.19(日) 静岡騒弦
5.16(土) 心斎橋火影
5.17(日) 東高円寺二万電圧
NoLA presents "DEAD BEAT" release tour FINAL!!








【オフィシャルサイト】http://nolaofficial.jpn.org/
【blog】http://nolaofficial.blogspot.jp/
【twitter】https://twitter.com/NoLA_OFFICIAL
【bandcamp】http://nolajpn.bandcamp.com/



photographer : ミツハシカツキ
https://www.flickr.com/photos/xscherzox/



Check!!↓


DEAD BEATDEAD BEAT
(2015/01/21)
NoLA

商品詳細を見る
スポンサーサイト

■DEAD BEAT/NoLA


DEAD BEATDEAD BEAT
(2015/01/21)
NoLA

商品詳細を見る




 これまで何度もライブを観て来たし、観る度に凄いライブを展開して来たNoLA。2013年末からmakino氏が加入し、ベースレスツインギター編成にもなったが、その新編成も板に付いていよいよリリースされた2ndは現在のNoLAの凶悪なる宴をパッケージした作品になった。1stの頃のNoLAは既にいないし、二年半の歳月を経て進化を続けてきたからこそ生み出せた作品だと思う。激烈なる憎悪をメタルだとかハードコアを衝突させて生まれた集大成だ。



 今作は自主レーベルNoLA Recordsを設立してリリースされた訳だけど、自主レーベルリリースという事もあって気合十分だ。自主企画での猛者との共演やオーストラリアでのライブ経験は見事に生かされている。NoLAが選んだ道は洗練でなく、狂気をより増幅させる事だった。変な言い方になるけど、1stよりもある意味では1stらしさもある作品であるし、でも1st以上の作品である。より衝動は暴走し、同時にツインギターになりより凶悪になったサウンドが押し寄せてくる。何よりも1st以上にアプローチが明確になりより暴力的になった。現在のNoLAの強靭過ぎるサウンドはより禍々しくなり、安心する暇なんて与えてくれない、刺し違え上等、通り魔的であり、テロリスト的でもある、狂気以外に形容する言葉が見当たらない、制御不能のエクストリームミュージックだ。
 のっけからダウンテンポのブルータル地獄が始まる第1曲「The Dead Beat」から異様だ。Takeruのボーカルはキレまくっているし、Kotarouのドラムは今まで以上に音に重さと説得力が満ちている。ベースレスである事を前以上に感じさせなくなったのはツインギターになった事も大きいだろうけど、それでお上品に纏めるんじゃなくて、Keyakiとmakino氏のギターが共に凶悪なフレーズしか弾いてない事も大きい。突発的にビートを加速させ、引き摺り回しながらブン投げる遠心力溢れるアンサンブルはこれまでのNoLAには無かったし、その流れを引き継ぎ1分弱の激速ヘビィネス煉獄「Pull」へと雪崩込むのは最高に格好良い。リフとリードのダークなフレーズの対比を見事に展開しながら、変則的な曲展開を活かし、着地点が見えないままにカオティックさを爆発させる第3曲「狂宴-kyouen-」もお見事。デスメタルやスラッシュメタルの要素もより濃厚になりながら、突発的にグラインドするビートだったりとか、もっとハードコアパンク的な音の荒々しさは、彼らが影響を受けた国内外の多くのバンドが持っている物だけど、それをごった煮にして、凶暴なビートとリフで全て片付けてしまっている痛快さは本当に気持ちが良い。個人的には第5曲「The Pit」のモロに90年代前半のモダンなヘビィネスサウンドをベタに展開してしまっているのも痛快だったし、ボーナストラックである前作に収録されていた楽曲のリミックスである第6曲「燈 DJ NOdISC Remix」ではNoLAをダークなダンスミュージックへと料理していて、NoLAの別視点の魅力を浮き彫りにしているけど、でもNoLAは元々ダンスミュージックであるのだ。特に今作の楽曲は地獄の閻魔すら巻き込んで血湧き肉躍る狂宴を生み出しているんだから。



 凶悪さはそのままにある種の分かりやすさやキャッチーさも今のNoLAは持っているんだと思う。前作にあった長尺のドゥーム曲こそ今作は無いけど、でもより小細工無しにリフ・ビート・叫び、それだけで全てを殺すのは容易いとNoLAは笑っているんだ。全方位に喧嘩みてえな音で喧嘩を売りまくっている痛快さはより進化し、暗黒であり地獄でありながら、もっとヘビィロックの暴力をダイレクトに伝えるだけの力量を確かに手に入れているし、この若武者はまだまだ血に飢えているんだろう。僕はNoLAはメタルでも無く、ハードコアでも無く、ヘビィロックでしか無いと断言したい。余計なカテゴライズは犬にでも食わせておけとばかりにクロスオーバーを繰り返しまくったからこそ今作は生まれた。本当に聴いてて痛快だし、素直に脳天ブチ割ってくれる。だからNoLAは格好良い!!

■DAWN/URBAN PREDATOR


DAWNDAWN
(2014/10/08)
URBAN PREDATOR

商品詳細を見る




 茨城県古河を拠点に活動する(あくまでも拠点で古河在住のメンバーは誰もいないらしいが)グラインドからの突然変異であるベースレス3ピースURBAN PREDATORの初の全国流通作品となる2014年リリースの1stミニアルバム。これまでオムニバスの参加や自主制作でのEPとシングルのリリースはあったけど、今作でURBANは完全に全国に殴り込みをかける事になるだろう。8弦ギタリストである馬立氏はAGGRESSIVE DOGSでギターを弾いていた事もあるという驚きのキャリアがあったりするけど、それは知らなくても問題無い。今作は既存のハードコア・激情系・カオティック・グラインドに見事に喧嘩を売っている作品だし、既存の音に対するカウンターでもあるのだ。



 そもそも本来なら既存の音楽に対するアンチテーゼであり、新しく未知な音を奏でるのが本来のエクストリームミュージックであると思うのだけど、エクストリーム系の音も色々と出尽くして来ている感じは正直に言うと少しあると思うし、本来は既存の音に唾を吐く為の音楽である筈なのに、それが形骸化してしまうという矛盾を感じた事がある人は少なくないと思ったりもする。でもURBANは清く正しくエクストリームミュージックを奏でる。ベースレスという編成自体がもう珍しくも無いし、8弦ギターを使っているバンドだって他にもいる。でもURBANはそれが全て必然になっているし、カオティックだとか激情とかグラインドという枠組みに嵌ってくれない。今年最高のアルバムをリリースした金沢のThe Donorはメタルだとかハードコアとかドゥームとか激情を食い尽くしながらも、結局は「音でかくて強くてリフが格好よければ間違いないんじゃ!!」というシンプル極まりないロック的なサウンドに帰結させる事によって、強くて格好良いという意味でのエクストリームミュージックを生み出したけど、URBANはその真逆を行くサウンドだと思う。激ロックでのインタビューを読めば分かるんだけど、メンバーのルーツはバラバラだし、キャリアも違う。その中で摩訶不思議なケミストリーを生み出しながらも、それを既存の方法論から完全に逸脱した物として吐き出し、分かりやすく言えば、ダークで速くて重くて遅くもあって展開が滅茶苦茶というエクストリームミュージックのそれであるのは間違いないけど、URBANはそれを整理せずに、より混沌とした音として吐き出し、得体の知れなさをより増長させ、そして終着地すら爆破しているのだ。
 今作のタイトルトラックであり、今作のリードトラックでもある第一曲「DAWN」は正にURBANというバンドがいかにおかしく狂ったバンドかを証明する楽曲になっている。馬立氏の8弦ギター特有の重音、KAN-ICILOW氏のブラストビートを基軸にしながら、変速性を最大限に活かし、速さと遅さのメリハリが明確で、それでいてドラムだけで激音の波を生み出しながら、常に重い打音の濁流であり、実際のBPM以上の体感の速さと重さを生み出すブルドーザーみたいなドラム。その2つの楽器のみで生み出す音の情報量と濃度が凄まじい事になっている。ベースレスでありながら際立つソリッドさもあるし、馬立氏はひたすらリフで攻めるスタイルのギタリストであるけど、重音の刻みの乱打から、時にはダークなメロディを感じさせるリフまで変幻自在に使いこなし、リフの鬼才としての暴君ギターを繰り出しまくる。
 この2人だけでもURBANの異質なエクストリームミュージックはほぼ完成してしまっているけど、URBANの精神的ダークさの重要な核になっているのはボーカルのSOUL氏である。ただでさえ既存の音から離れまくっているサウンドに乗せるボーカルは、更に既存の方法論から離れているし、しかし声としてのボーカルだけじゃなく、言葉を放つボーカルとしてSOUL氏の奇才っぷりは絶対に見逃してはいけないだろう。全編日本語歌詞で歌われるのは、独自の言語感覚で放つ病んだ言葉の数々、自分で自分を切り刻む様な自傷行為の様な言葉のナイフを振り回し、ハイトーンのシャウトを基軸にしながら、捲し立てるポエトリーや、囁き声や呻き声まで自在に使い分けるスタイルは奇抜に思えるかもしれないし、実際人によっては好き嫌いは別れそうな部分はあるのかもしれないけど、しかし「DAWN」の歌詞のワンフレーズである「激情というチープな言葉におさまる無機質な表情とピエロの繰り返し」という言葉にも現れているけど、ある意味自虐的でもありながら、反抗の精神を感じさせる言葉。「DAWN」は文字通りURBANの反抗の犯行の声明であり、正に夜明けと言える曲に仕上がっているのだ。
 第2曲からは本当に怒涛の一言。第2曲「a morbid fear of death」はカオティックなギターフレーズが楽曲を引率し、悪魔の行進の様なリフとブラストビートの嵐、一瞬だけクリーントーンのギターが入ってからの怒涛のリフとブラストと叫びの三位一体のトライアングルアタックは怒涛の英語でお馴染みのみすず学苑が余裕で白旗を上げる怒涛っぷり。SNSについて歌った第3曲「eisoptrophobia」は変則的なキメをガンガンブチ込みながら、重轟音の濃密濃厚な音の洪水が凄まじいし、叫びとポエトリーをせわしなく繰り出すSOUL氏のボーカルがキレまくってて最高だ。第4曲「Oil」はマーチングっぽいビートのキメを多用し、速さの中に、断続的なビートダウンを盛り込む事によって、ズタズタになった音の残骸を瓦礫の山の様に築き、歌詞の内容から勝手に解釈すると路頭に迷っている女性ストリートミュージシャンの悲哀とズタズタの精神が見事にサウンドとハマりまくっているし、「会いたくて 会いたくて わかったよ君も震えてるの?」なんて歌詞のフレーズに驚かされる第5曲「Your face is dirty」の今作で一番グラインドしながら、既存のグラインドを噛み殺すヘイトに溢れたサウンドとボーカルはURBANのダークで陰鬱な感情を表現するエクストリームミュージックを決定づけている。
 これまでに発表した楽曲に比べると、今作に収録されている曲は極端に短い曲は減って、割と普遍的な尺の曲ばかりだけど、これまでの作品以上に一瞬で終わってしまう様な嵐の様なサウンドは更に研ぎ澄まされているし、情報量がとんでもなく、それを整理していないからこその混沌がそれの大きな要因になっているのは間違いないだろう。終盤の第6曲「机」、第7曲「Everything's Gonna Be Alright」でもダークなメロディが溢れながら安易なドラマティックさには行かずに、あくまでも無慈悲なサウンドのまま収拾つかない状態で全てを貫通していく音がとんでもないカタルシスを生み出しているし、そして最終曲「Intro」はまさかの最後の最後のインストのイントロの小品というひねくれ具合。アコギの調べからマーチング調のドラムとギターリフの応酬で、今作で渦巻く漆黒の混沌がまだまだ続くという事を宣言している様な終わり方だし、それがなんともURBANらしいじゃないか。



 しかし今作は2014年の国内エクストリームミュージックに一石を投じる作品でもあるし、茨城の古河という一つの地方都市からとんでもないバンドが登場したという事件でもあり、ここ最近ローカルでも大きな盛り上がりを見せるシーンの中で、ローカルでもここまでの作品が作れるバンドが登場したという大きな軌跡でもあるだろう。長々と書いたけど、今作を聴けば、きっと初めてエクストリームミュージックに触れた時の興奮が間違いなく蘇るだろうし、やっている事自体は既存の音から離れまくっているけど、もっと原始的な部分での「ブラストビートってヤバい!!」とか「ヘビィなギターリフって最高だ!!」とか、「日本語で捲し立てるボーカルってなんて素晴らしいんだ!!」っていうもっとシンプルな部分での音楽の格好良さもガッツリあるし、こういった音にまだ触れていない人にも是非とも聴いて欲しいし、勿論、激情・カオティック・グラインド・ヘビィネス好きは絶対にマストな作品だ。何よりもURBAN PREDATORというバンドは今作を切欠に一気に全国で知名度を上げて大きなバンドになると確信している。



■流転の幻日/Red Ran Amber

10527417_689251587814693_8744707144944897495_n.jpg



 ここに存在するのは禍々しい凶音のみだ。元324のギターだった天野氏がドラムを叩いているベースレス3ピースカオティックグラインドコアであるRed Ran Amberの2014年リリースの5年振りの2ndは正にそんな作品だ。単なるグラインドコアでもなく、単なるカオティックでもない、圧倒的速さと美しさと熾烈さとダークさが渦巻く圧倒的な邪音の坩堝だ。



 第1曲「硝子のシャワー」から驚かされる、轟音でありながら美しさを強く感じさせるギターフレーズから始まり、それがメタリックなリフを鳴らし、破裂音みたいな天野氏のドラムと共に確かな調和を生み出しながら、同時に破滅の予感を感じさせ、日本語での熾烈なるボーカルととんでもない速さのブラストビートが叩き出された瞬間に生まれる混沌。このバンドのグラインドコアは一般的なグラインドコアと全然違って、ベースレスの編成や熾烈なるブラストビートとかはあるけど、とにかくギターワークが異質すぎる。カオティックハードコア要素を感じるフレーズが非常に特徴的で、楽曲もショートではあるが非常に複雑だ。のっけからブラストビートとカオティックかつブルータルなギターリフが横断する第2曲「夢遊の宴」は非常にグラインドらしかったりもするけど、1分弱の中で目まぐるしく楽曲が展開され、単なるブラストビートでは無く、複雑なキメや店長を駆使しながらも、激烈なドラムを叩き出しまくる。第3曲「砂の悲鳴」なんてボーカルもギターもドラムも圧倒的テンションとボルテージで畳みかけまくっているし、絶妙なビートダウンからのドス黒いメロディアスさを確かに感じさせるギターフレーズの禍々しい美しさと、確かな激情を放つ第4曲「キラークイーン」、ブルータルグラインド絵巻である第5曲「カナリア」と、とにかく容赦なんて全く無いし、これぞ正に殺しに来ている音だ。ボーカルとギターとドラムだけで、おぞましい程にドス黒い音を放ち、瞬く間に血飛沫のシャワーが一面に広がる速さと混沌のカオティックグラインドに聴き手は確実に失禁&脱糞&嘔吐だ。
 ダークな美しいアルペジオと熾烈なブラストビートと言う相反する音が闇の美しさを描き、その美しさに見入っていたら、メタリックなギターがいきなり顔を出し奈落への最強特急と化す第6曲「毒蛾」、合間に非常にハードコアライクなソロも盛り込みながらも、高速で刻まれるギターリフに惨殺な第7曲「何も見えずに」、今作で一番ストレートなグラインドコアを放ちながらも、リフの禍々しさと、ヘイトを吐き出すボーカルも、ブラストビートもブチ切れたテンションで腰を抜かす第8曲「真冬の夏」、のっけからクライマックスなギターリフから極悪なビートダウンのギロチンで首ちょんぱからのブルータルな疾走、そして再び極悪ビートダウンで死ぬ第9曲「destruction,me」、後半の破滅感溢れるギターフレーズが印象的な第10曲「遥かなる静寂」と、作品全体で本当に休まる暇なんて無い位の激烈なテンションは本当にどこから来るのだろうか。非常に複雑な楽曲ばかりだが、基本的にショートな楽曲ばかりだし、闇とカオスが濃厚過ぎる位だし、単なる速さと混沌ではなく、殺意の音を撒き散らしている。最終曲「忘却の空」も決して安易なドラマティックさに走ってはいないのに、激速サウンドから、冒頭同様に轟音の美しいギターが渦巻き、最後はあくまでも混沌とブラストビートと共に生命エネルギーを全て放ち、搾りカスになっても構わねえ!!とばかりの圧巻のエンディング。その瞬間に僕達はただ立ちすくむしか無くなる。



 今年はこの手の音はZENANDS GOTSの一人勝ちだと個人的に思っていたけど、それは大間違いだったし、Red Ran Amberが負けず劣らず暗黒のカオティックグラインドの地獄をドロップした。とんでもなく速く、とんでもなくブルータルであり、とてつもない混沌は紛れも無い激音であり、グラインドの枠に嵌らない、暗黒激音の最強レベルの音が正に目の前にあった。凶暴すぎるサウンドでありながら破滅的美しさもあり、他のバンドには生み出せなかった混沌だ。グラインドフリークスは勿論、カオティック・激情好きもマストな一枚。



■Offensive Grind Dude/O.G.D


Offensive Grind Dudes(オフェンシヴ・グラインド・デューズ)Offensive Grind Dudes(オフェンシヴ・グラインド・デューズ)
(2014/05/14)
ORGASM GRIND DISRUPTION、オルガズム・グラインド・ディスラプション 他

商品詳細を見る




 もう禍々しさしかない作品が生まれた。精力的なライブ活動でその名を広めてきたグラインドコアの求道者であるO.G.Dの2014年リリースの2ndアルバム。リリースはBLOODBATH RECORDSとTILL YOUR DEATH RECORDSの共同リリース。本編であるスタジオ録音が23曲で、ライブテイクが15曲と言う全38曲という収録内容ながら、やっぱり一分未満の曲ばかり並び、グラインドコアとはこうだろ!!と見事に提示している。



 基本的路線は前作とは大きく変化はしていない。でもバンドの音自体の破壊力を研ぎ澄ましに研ぎ澄ましているから、インパクトと極悪さは前作の比じゃない。BRUTAL TRUTH等の影響下にありながら、その影響をより自らの物にしたバンドがO.G.Dだと思うし、オールドスクールなグラインドコアスタイルを徹底的に貫き、何よりも余計な物を極端に削ぎ落とし、暴走するブラストビートと邪悪なリフと殺意を撒き散らすボーカル。たったそれしかない。だからO.G.Dは信頼出来るし最高なんだ。清く正しくグラインドコアしながら、単なるお手本グラインドに唾を吐き、より凶悪な音を追求し、ライブを重ねる事によって暴走しまくるサウンドは最高に格好良い。非常にショートカットな曲ばかり並んでいるのに、より音の幅も広がったと個人的には思う。ロウな音質でブルータルに暴走するサウンドで、基本的にはブラストでバーストしまくり、一瞬で殺す音をノンストップで繰り出しまくる、ライブのテンションそのままな作品ではあるのに、時折入る速さではなく、ダークでミドルテンポなパートのメロディやビートダウンやスラッシュメタル直系のソロとかグラインドコアを機軸にしながら随所随所にクロスオーバーした音が入っているのも大きいし、でもそこに振り切らないであくまでもグラインドコアを貫いてるからこその説得力。ショートカットでノンストップな音の洪水に対して一曲一曲語るのもアホらしくなる位に、全23曲の本編は強大な禍々しい邪音しか無いし、その作品全体で一つの作品であり、一つのライブでもある。一瞬たりとも気が休まる瞬間なんて無いし、アプローチの幅を広げても結局は邪音の暴走によるエクストリームグラインドでしか無い。だからこそ最高だ。
 そしてライブ音源の方は音質こそ中々に悪いけど、その激音のテンションは本編のスタジオ音源と全く変わらないし、20分にも満たないライブ音源でありながら15曲をノンストップで繰り出し、狂騒のグラインドが渦巻き、悪い音質が逆にO.G.Dの持つブルータルさを増幅させているし、得体の知れなさを余計に強く感じさせてくれる。このライブテイクを聴いて是非ともO.G.Dのライブに行こう!!



 非常に堂々とグラインドコアのド真ん中でしかない作品でありながら、極限まで狂気と禍々しさと速さを追求し、何よりも表現力も手にしたO.G.Dはグラインドのバンドとして大きな進化を遂げたし、数多くの修行僧みたいなライブとストイックさを積み重ねた事によって生まれた必然だと思う。禍々しさと速さこそ正義であり、それこそがO.G.Dなんだと僕は思う。地鳴りと咆哮によって世界が血で染まる瞬間がそこにあるのだ。



プロフィール

AKSK

Author:AKSK
メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

タグ別記事表示

日本 ライブレポ 激情系ハードコア アメリカ スラッジ ポストメタル ポストハードコア ポストロック カオティックハードコア ドゥーム エモ イギリス オルタナティブロック サイケ フランス アンビエント ネオクラスト ストーナー ドイツ ドローン シューゲイザー ロック ハードコア プログレ ギターロック グラインドコア ポストブラックメタル インタビュー マスロック ポストパンク デスメタル スウェーデン カナダ モダンへビィネス ブラックメタル ギターポップ エクスペリメンタル スラッシュメタル イタリア エレクトロニカ ジャンクロック インダストリアル ベルギー フューネラルドゥーム グランジ スペイン 年間BEST オーストラリア ノルウェー ジェント アコースティック モダンヘビィネス プログレッシブメタル ポップス ブラッケンドハードコア フォーク ミニマル ニューウェイブ ラーメン ゴシックメタル ロシア ファストコア ハードロック ノイズ ニュースクールハードコア メタルコア パワーヴァイオレンス フィンランド 駄盤珍盤紹介 ヒップホップ オランダ トリップホップ アブストラクト 自殺系ブラックメタル ゴシックドゥーム ヘビィロック ミクスチャー ラトビア ダブ クラウトロック シンガポール ノーウェイブ ノイズコア ゴシック パンク ダブステップ メロディックパンク テクノ インディーロック チェコ ポーランド ドラムンベース ウィッチハウス オルタナティブ アイルランド デンマーク スイス ヘビィネス メキシコ ポジパン ジャズ ヴィジュアル系 アシッドフォーク メタル ブルデス 声優 ボイスCD ドリームポップ トラッドフォーク クラストコア スクリーモ カントリー プリミティブブラック 韓国 ハンガリー アイスランド イラン シンフォニックブラック ギリシャ スコットランド USハードコア ポルトガル ガレージ ソフトロック フリージャズ モダンクラシカル 台湾 トルコ ファンク 

カテゴリー

ブログ内検索

ブロとも申請フォーム

QRコード

QRコード

カウンター

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。