■タグ「ネオクラスト」

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■Aeon Unveils the Thrones of Decay/Downfall of Gaia





 いよいよ来日が迫ったジャーマンブラッケンドクラスト最高峰であるDoGの2014年リリースの3rdアルバム。前作の2ndアルバムから大手レーベルMetal Bladeと契約。音楽性もネオクラストに留まらずポストメタル化し、世界で名前を上げていった。
 そして今作ではそこにブラッケンドの要素も持ち込み、更なるクロスオーヴァーを果たしている。曲も殆どが10分近くと大作志向もより強くなった印象だ。



 前述通り長尺で複雑な楽曲構成の曲が殆どとなっており、それは前作でも存在した要素ではあるけど今作ではかなり色濃くなっている。
 ブラッケンドにも接近した音になっており、トレモロリフがダークなメロディを奏でるパートも多数存在するけど、ブラックメタルに接近したというよりはポストブラックに近い印象で、それらのバンドが持つアート性がDoGの目指す音と合致した結果のクロスオーヴァーといった感じだ。
  波瀾のトレモロとブラストの大津波にいきなり飲み込まれそうになる第1曲「Darkness Inflames These Sapphire Eyes」から破壊力は抜群。時折盛り込む引きのパートやポストメタル要素でコンセプチュアルアートな世界観を表現するが、それを塗り潰す音の洪水は美しくありながらも恐ろしい物。
  ダウンテンポから獅子奮迅の音へと雪崩込む第2曲「Carved into Shadows」も変わらず破滅的であり、彼らはポストメタル化したとかブラッケンドに接近したという以上に根底にあるハードコアの怒りのエナジーを凄く大切にしているとも思う。だからここまで大作志向でアーティスティックな作風になっても、激動の音は日和ったりせずに寧ろパワーアップしているのだろう。
 中盤もトレモロとポストメタル的ダウンテンポとブラストが交互に攻める黒斑の音ばかりが続き病み捲りそうになるけど、12分近くにも及ぶ第6曲「Whispers of Aeon」ではアンビエントやインプロといった要素も盛り込み、不規則で不安な配列の音が混沌の前準備をしてからラスト1分半をブラストとトレモロで駆け抜ける展開は痺れる格好良さだ!!そして最終曲「Excavated」で今作一番の悲哀のメロディを美しく奏でる。



 殆どの曲が10分近くにも及び、、前作や前々作以上に音の濃度も高くなっていて軽々しく聴ける感じの作品では無いと思う。実際にアルバムを通して聴くと何とも心地よい疲労感があったり。
 けれどもどんなに音をクロスオーヴァーさせて大作志向になろうともDoGのネオクラストから生み出した美しく燃えるメロディセンスは今作でも健在である。クラストだとかメタルなんて関係なしにより邪悪にDoGはパワーアップしたのだ。
 DoGは2015年11/13日の大阪火影、11/14・11/15の新大久保アースダムでのTJLA、11/16の新松戸FIREBIRDと四日に渡り日本でショウを繰り広げる。さあ漆黒が燃える瞬間はもうすぐだ。




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■Nubes que anuncian tormenta/Khmer

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 プレス分を完売し多くの人々の賞賛を浴びた3LA第一弾リリースであるAfter ForeverとKhmerのスプリットの衝撃も凄かったが、今回Khmerの単独リリースとなった今作は更に上を行く作品となった。今作は3LA、HALO OF FLIES、TUPATUTUPA、KTC DOMESTIC、NOOIRAX、IN MY HEART EMPIREとの共同リリースの作品であり、A面には新曲5曲、B面には入手困難となっていた2012年のデモ音源5曲を収録。純粋な新作であるけど、過去のデモもコンパイルした半編集盤的内容となっている。レコードの盤はカラーヴァイナルでインサートのアートワークも凝っているし、ダウンロードコード付きと嬉しい内容。



 さてKhmerは昨年全曲収録の編集盤が3LAからリリースされ、多くのリスナーから喜びの声で溢れたスパニッシュネオクラストのレジェンドであるIctusのIvanとEl EgoのMarioを中心にマドリードで結成され、バンドの歴史自体はまだまだ短いけど、スペインのネオクラスト人脈の最重要人物達によって結成されたバンドであり、ネオクラストの流れからブラッケンドハードコアへと到達したバンドである。先ずは新作となるA面だが、第1曲「Pujares Negros」から絶好調。ダークな旋律をアグレッシブに叩きつけるサウンドは今作でも健在。2ビートとブラストを使い分け、常に爆走するビートを土台にし、スパニッシュネオクラストらしい非常にメロいギターフレーズの切れ味とインパクトは抜群。ブラッケンドらしい要素は確かに存在するけど、既存のブラッケンドとは全然違う。ネオクラストから更に進化したからこそのブラッケンドであり、寒々しいリフの洪水もあり、カオティックハードコアなフレーズもあり、目まぐるしい展開の中でダレる事なく渾身のアッパーかったを無数にお見舞いしてくれる。歴戦の猛者だからこその馬力の凄さと、円熟では無く、より攻めの姿勢にバンドが入っているからこそのサウンドに圧倒される。第2曲「Bajo La Cruz」はトレモロリフとブラストビートが攻めてくるよりブラッケンドな楽曲であるけど、バンドの攻撃性と哀愁のダークネスが見事に結びつき、精神を抉る美リフだけじゃなく、そのサッドネスの中から獰猛なる怒りを体現したシリアスな爆走サウンド。Ictusもそうだったけど、バンドの芸術性をアグレッシブ過ぎるサウンドに落とし込む手腕は凄いし、スパニッシュネオクラストの一番濃い部分を見事に曲にしているし、その先を行く為のブラッケンドであるからこそ、他のバンドとは違う。第3曲「Metales Que Guardas」もシンガロングを盛り込み拳を突き上げるしかない熱さに溢れていながら、持ち味となっているメロディセンスとカオティックかつ爆走するサウンドは全然衰えない。第4曲「Si Aun Corre La Sangre」もそんなKhmer節しか無い。A面ラストの「Hagamos El Mal」もバンドの新たな進化を体現した楽曲であり、持ち前のリフの切れ味を絶対零度でお見舞いするサウンドスケープ、爆走サウンド一辺倒じゃ無く、攻撃性と芸術性を見事なバランスで共存させ、ある種のポストブラックメタルらしさを出していたりもしながら、やっぱりサウンドに怯みは無し!!この5曲の新曲はKhmerの更なる進化を体現するだけじゃ無く、スパニッシュネオクラストとブラッケンドハードコアが新たな領域に到達した事の証明でもあるのだ。
 そしてB面は2012年のデモ音源を再録した内容となっており、A面の新曲群に比べたら少し過渡期的な内容ではあるかもしれないし、それはバンドがたった2年でとんでもない進化をしてしまったから仕方ないんだけど、こちらはこちらでまだ荒々しさもありつつ、バンドが新たな領域への航海を始めた最初の1ページでもある。第1曲「Lenguas De Fuego」はまだブラッケンドハードコアらしさがモロな楽曲ではあるけど、この頃からKhmer節は健在。暴走ブラッケンドサウンドの中に確かに現在に繋がるメロディは存在している。ダウンテンポとクリーントーンのダークなイントロからジャッとコースターサウンドとしてドス黒く真っ逆さまな第2曲「Magna Mater」は新作サイドには無いタイプの曲ではあるけど、サウンドの落差という意味では新曲群には無いカタルシスが確かにある。デモの最後を飾る「Mares Vacios」なんかはKhmerの現在のサウンドに一番近いし、リリース当時にこのデモを聴いた訳じゃ無いんだけど、こうして現在の音とデモの音を聴き比べるとバンドの進化具合の凄さに驚くと同時に、バンドのスタイルは一貫していると改めて思った。



 メンバーそれぞれが過去に在籍していたバンド以上に凄まじい情報量と圧巻の破壊力をKhmerは持っているし、そこにそれぞれの持つ美意識が惜しみなく追求された事によって、更なるネクストステージにKhmerは到達してしまっているのだ。冗長さに逃げず、脳筋になるのでも無く、美しく激しく蠢くサウンドは最早室伏兄貴ばりの肉体美であり、そこには美しさしか無い。貪欲に進化を続け、常に新鮮でいて攻撃的なサウンドを繰り出しているからこそとんでもない格好良さだし、そのスタイルはメンバーそれぞれの過去のバンドの頃から一貫している。スパニッシュネオクラストの歴史を背負いながら、それを置き去りにしようと更なる新世界へとKhmerは踏み込んでいる。今作は勿論3LAで購入出来る!!



■Ceremonia de Atadura de Manos/Tarsius Tarsier

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 3LAのレーベル第6弾リリースはスペインの若手ブラッケンド・ネオクラストであるTarsius Tarsierのデビュー音源。スペインはIctus、Ekkaia、Madame Germen、Okbanといったバンドを過去に輩出しているし、ネオクラストの一つの大きな流れを生み出した国であり、Mario(ex-El Ego)、Ivan(ex-Ictus)によって結成されたKhmerがネオクラストの先の新たな音を生み出している現在、それらの流れを受けて登場した若手であるTarsius Tarsierは2013年結成とキャリア自体は全然短いけど、Ivanの目に止まり、彼の所持するスタジオで本作をレコーディングした。アートワークはMarioの手による物で、こうしたスパニッシュネオクラストの先駆者の熱いサポートもあり、3LAを通じ彼等はこの日本にも上陸した。



 その音楽性は正にスパニッシュサウンドとしか言えない物だろう。ブラッケンドハードコアではあるけど、Khmerがそうである様にあくまでもブラックメタル要素はふりかけ程度で大きな比重は占めていない。その根底にあるのはやはりスパニッシュネオクラストであり、楽曲はどれもメロディアスでメロデス×クラストなスパニッシュネオクラストの伝家の宝刀なサウンドを基軸にしている。でもそれらをなぞるのでは無くて、それを消化した上で現代の音として吐き出しているし、それがカオティックやブラッケンドといった要素にも繋がっているのだろう。
 しかしながら全曲に渡って繰り広げられる疾走感は最高に気持ちが良い。第1曲「El Desprecio」がそうなんだけど、メロディアスなブラックメタル的叙情的フレーズからクラスティな疾走パートまで不純物ゼロで突っ走る感じ。音に荒々しさこそあるけど、随所随所の細かいフレーズは確かに作り込まれているし、第2曲「Garganta y Bengala」は泣きメロを活かしながらも、疾走する哀愁はグッと来る。一方で激烈なリフを痛烈に叩きつける第3曲「Tara」といった曲もあるけど、どの楽曲にも言えるのは一つの要素に傾倒するのでは無くて、それらを活かすアレンジやアイデアがしっかり存在しているという事だ。彼等自身のルーツが非常にクロスオーバーだと思うし、ネオクラスト自体がクロスオーバーした音楽である事を考えればそれは必然的だとも言えるけど、それを一本の大きな筋を通してアウトプットするセンスが見事に光っていると思う。ネオクラスト感全開な今作でも屈指のキラーチューンである第4曲「Ciénaga」とスパニッシュ印な哀愁のメロを獰猛に放つ第5曲「Espuela」の中盤の二曲は今作でも大きな肝になっていると思う。その勢いは最初から最後まで衰えずに全8曲が一瞬で終わってしまうし、本当に聴いていて痛快だ。最終曲「El Ruido de Morir」では後半から一気にビートを落としてのアトモスフェリックなアプローチはバンドのこれからの進化に期待をしたくなる物だし、若き衝動と才能の新たな息吹だ。



 今作は勿論3LAにて購入出来るし、昨年末にリリースしたHexis国内盤に続き、新たなハードコアの才能と可能性を発掘しリリースする3LAらしいリリースとなっただろう。まだまだ音は発展途上ではあるかもしれないけど、荒々しいサウンドの中で輝くメロディセンスとアイデア、若手だからこその新たな可能性をこのバンドから感じるし、スパニッシュネオクラストやブラッケンドハードコア好きには是非チェックして欲しい作品。



■Pazahora/Pazahora

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 今、水面下で日本でも支持を集めている東南アジアハードコアだが、今作を聴くと東南アジアのハードコアはヨーロッパやアメリカや日本とはまた違った独特の音を鳴らし、それでいて非常に格好良いバンドが多いと気付かされる。
 今年、日本を代表する唯一無二のハイボルテージハードコアバンドであるENSLAVEとのスプリットをリリースし、2011年には来日を果たしているシンガポールのネオクラストバンドであるPazahoraの06年リリースのアルバム。僕自身が東南アジアハードコアに関して無知なので、このバンドの背景や、シーンについての詳細は全然知らないけど、今作にはレイジングであり、ダークであり、メロディアスな悲哀のネオクラストが存在している。



 彼等のネオクラストはスパニッシュやUSとはまた違うダークさがある。全体的にディストピア感溢れ、メタルの影響ではなく、ハードコアのままネオクラスト成分を手にしたとも言える。スパニッシュのバンドとはまた違う、東南アジアハードコアの流れにあると言えるし、ネオクラストに振り切らない感覚が独自の音だと言える。ギターフレーズなんかはメロディアスではあるけど、TragedyやEkkaiaの影響を受けつつも、もっと殺伐としていて、ドロドロとした感覚。勿論、ENSLAVEやsekienがジャパニーズハードコアの影響下にありながら、ネオクラストになったのと同じで、自らの国のハードコアの流れから「ネオ」になったバンドだろう。
 また彼等の特徴はそのツインボーカルだ。歪んでしゃがれたボーカルをメインに、コーラスワーク的な掛け合いでハイトーンの女性ボーカルも入り、エモティブな掛け合いを見せてくる。それが最高に堪らない。音質は案の定ロウではあるけど、それが逆に荒涼とした音を更に助長させてヘビィに感じるし、何よりもドラマティックなメロディを持ちながら、奈落へと急降下するサウンドは最高だ。割とシンプルな8ビートを基軸に楽曲は展開し、時にミドルテンポでシリアスさを更に増幅させる。第2曲「Bullshit Generators」から疾走しながらも重みを感じるビートに、メタリックなハードコア成分を持ちながらも、ズブズブとした暗黒っぷりは疾走感が強まる程に抜け出せない閉塞感に苛まれる。第3曲「Dogs Of War」も常に疾走するビートでメロディアスなギターフレーズが渦巻いているけど、もっと濃霧に包まれる様な、黒煙の様な、焼け野原で立ち尽くしている様な殺伐とした音が展開されている。第7曲「Human Error」なんかは今作でも時にドラマティックな展開を見せるのに、そこにあるのは感動的なカタルシスではなくて、胸を抉る痛みの叫びと音だ。最終曲「Profits Of Doom」のたった一分弱をオールドスクールなクラストの匂いを充満させつつも、メロディアスに駆け巡る音も最高だし、ある意味ではオールドスクールとネオを見事に繋ぐ音なのかもしれない。その絶妙なバランス感覚は狙っているのか、たまたまそうなったかは分からないけど、Pazahoraの魅力であるし、何よりもダークな激情をシリアスに投げかける彼等のスタイルは本気で支持したいと思う。



 来日やENSLAVEとのスプリットもあって、日本では特に名が広まっている東南アジアハードコアだと思うけど、昔からの歴史がありつつも、洗練されない荒々しいエモティブさは大きな魅力であるだろうし、泣きに走らずに、メロディをダークさに振り分けて、黒炎を燃やし続けるPazahoraのネオクラストは他の地域のネオクラストと違った大きな魅力があるし、世界各地に散らばるネオクラストの遺伝子を、また違う形で進化させたバンドだと言えるだろう。ネオクラスト好きは勿論だけど、オールドスクールなクラスト好きや、メタリックなハードコアが好きな人や、ダーククラスト好きにも受け入れられるであろう作品。



■Agony/The Donor


AGONYAGONY
(2014/06/25)
The Donor (ザ・ドナー)

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 これは完全に激音の極地だ。SEC DIMENSIONの元メンバー達によって結成され、あのGREENMACHiNEのメンバーが在籍する金沢のThe Donorの2014年の待望の1stアルバムだが、完全に期待を超えるどころか、極限の極限の音が生み出されてしまった。凄いベタでアレな言い方だけど、ジャンルの壁を本当に破壊しているし、ありとあらゆるエクストリームミュージックを吸収し、それをシンプルな3ピース編成で鳴らしながらも、全音圧殺のサウンドしか無い、メタルだとかハードコアだとかを超えて、全てのエクストリームミュージックフリーク必聴の大名盤だろ!!リリースはINCLUSIVE inc.とTILL YOUR DEATH RECORDSの共同リリース。



 各地で本当に絶賛しか浴びてないし、先日観たライブも圧巻だったけど、このバンドに先ず言えるのは全ての音がボーダーレス過ぎる。メタル・ハードコアの線引きなんて完全に無効でしかねえし、ハードコアパンク・スラッシュメタル・デスメタル・スラッジ・ドゥーム・ネオクラスト・ブラッケンドハードコア・グラインドとこのバンドの音を形成する要素を挙げると本当にキリが無いんだけど、それを全てヤサイニンニクアブラマシマシで食らって、捻り出したのが今作の音だし、全てを完全に消化してしまっている。それをシンプルな3ピースの編成で鳴らしながらも、圧巻させる音しかないのは海外でのライブ経験もあると思うけど、日本国内のバンドだったら音こそ違えど、それこそメンバーが在籍するGREENMACHiNEだったり、世界レベルバンドとして名を轟かせているChurch Of MiseryやCoffinsといったバンドと肩を並べるどころか、下手したらそんなバンドすら圧殺するレベルの音しかねえ!ヤンマーディーゼルが完全に倒産間違い無いな人力重機ドラムの破壊力と、本当に潰しに来てるとしか思えない圧殺のベース、そして血飛沫を振りまきながら惨殺する冴えまくりブチ切れまくりなギター、本当にたったそれだけでここまで人を殺せる音が生み出せてしまっている。
 第1曲「Fearless」の最初の一音で完全に殺された。何をどうしたらこんな音が出るんや!!ワケワカンナイってかの西木野真姫が「ヴェエエエエエ」って叫び声上げるの間違いなしな激音で始まるし、つうかもうそれしかない。たった3分未満の楽曲なのに、いきなり暗黒重戦車のサウンドが暴走しまくり、がなり上げる咆哮と共に爆発する。ギターワークもドゥームだとかデスメタルだとかを完全に消化しまくっているし、ブラストビートの爆散と共に速さと遅さを行き来しながら、全てがヘビィ、その殺気はブラッケンド勢のそれであるのに、それらのバンドと完全に違うのは、GREENMACHiNEもそうなんだけど、誤解を招く言い方かもしれないけど、全てのギターフレーズが実は凄く耳に残るキャッチーさもあったりするからだし、何よりも完全にキラーリフしか弾いてねえもんこのバンドのギター。それと本当に単純に全てが強い。実は根底にシンプルなハードコアがこのバンドの音にはあると思ったりもするし、それをあらゆる激音を消化した末にとんでもなくビルドアップされた音になっているからこその激音なんだろう。ネオクラストらしいギターフレーズから始まり、暴走重音ハードコアを展開する第3曲「Circle」はひたすらに格好良いし、しかもボーカルが地味にシンガロングしたくなるボーカルだったりするのもまた熱い!タイトル通り業火を放ちまくる第5曲「Inferno」のグラインドなビートと最強に格好良いビートダウンパートから、ブラッケンドなテンションで焼き殺す様は狂気しか感じないし、その一方でサザンロック・スラッジ要素を充満させる漆黒のギターフレーズと全盛期Neurosisに迫る勢いの邪悪さに心奪われる第6曲「Feeding by the worm」、デスメタル影響下にあるネオクラストバンドのそれを感じさせるメロディがエモい第7曲「Unforgiven」。本当にこのバンドの武器の多さには驚くしかないし、それを小難しさなんてファックだと言わんばかりに、直球の音で生み出しているから最高なんだよ!!カオティックなタッピングフレーズから惨殺ビートダウンが迫りまくりながらも、やっぱりギターフレーズは本当に耳に残る第8曲「Face」、土石流を音にしちまったみてえな音を出しまくってる癖にギターソロはめっちゃハードロックな第10曲「Thousands come」も素晴らしい!そして終盤の第11曲「Shine」は激情系ハードコア好きな僕としては完全にブチ上がるしかない名曲で、泣きに泣きまくった美しいギターフレーズの応酬によるエモティブさに涙を流しそうになるけど、そんな曲でも全く日和らないし、轟音と共に縦断するビートの凄みは半端じゃないし、最終曲「Keshite」は今作で唯一の6分超えの長めの曲だけど、最後の最後はドゥーミーな煉獄の音で聴き手を亡骸にして、ラストのNeurosisやAmenraといったバンドを思い出させる美しき激重のクライマックスは鳥肌物だ。



 もうこれは最高法規で全国民に聴くの義務付けるべき大名盤だと思うし、何よりもあらゆる音が渦巻き混迷する2014年のシーンに産み落とされるのが必然だったとしか思えない作品だ。本当に余計な不純物は全く無く、エクストリームミュージックの一番危険な成分だけしかない危険音源。しかし本当に単純に格好良すぎる作品だし、彼等もまた先を行くハードコアバンドでしか無いのだ。最強最高の大名盤!!



プロフィール

AKSK

Author:AKSK
メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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