■タグ「ポーランド」

■スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

■Republic of Dreams/Republic of Dreams

a1167026129_10.jpg



 ドイツとポーランドと国境を跨ぐ3ピース激情カオティックハードコアバンドであるRepublic of Dreamsの編集盤。Louise Cyphre、Resurrectionistsのメンバーも参加しており、メンバーはそれぞれ数多くのバンドに参加していたりもする。収録内容はCloud Ratとのスプリットの楽曲とBeau Navireとのスプリットの楽曲の全10曲。



 さて肝心の内容の方は、一言で言うと正しくカオスが凝縮された音だと思う。Louise Cyphreの流れは間違いなく受け継いでいる音だとは思うけど、本当に混沌だ。全10曲で合計14分という収録内容からも伺えるけど、ほぼ全曲が2分未満で、しかも楽曲の展開は本当に目まぐるしい。上手く形容するならThe Third Memoryの美しくも暴走する疾走をより混沌とさせた印象だ。少し強引だけど、日本のバンドだとkillieに近い物は少なからず感じる。クリーントーンと歪みの狭間にあるクリアに突き抜けている筈なのに、歪みまくったギターの音色もそうだけど、そんな中で楽曲自体は本当に怒涛。ギターもベースもドラムも常にとんでもない熱量で暴れまわっている。変則的なキメをこれでもかこれでもかと乱発させていながらも、ショートカットかつファストに音は暴走している。短い楽曲の中で目まぐるしく展開していくサウンドはLouise Cyphreでもあったけど、それがより凝縮されているとも思うし、Resurrectionistsの流れにあるヴァイオレンスさもあるし、両バンドの良さと言う良さをこれ以上に無い形で継承して放っているのだ。そんなエモヴァイオレンスでカオティックな音が好きな人には間違いなく大ヒットな音だと思うし、カオティックに暴走する熾烈さは本当に凄まじいとは思うけど、個人的にはそんなヴァイオレンスな熾烈さの中にある一つの美しさにとても心が惹かれてしまう。変則的で暴走しまくっている音なのに、そのメロディは本当に美しく、それに熱き激情が見事に結びついているからこその物だと僕は思う。ブラストと転調を繰り出しまくる音は本当にジェットコースターだし、ギターも必殺のフレーズとキメを繰り出しまくりだけど、その瞬間に全てを焼き尽くしてしまいそうな激情に美しさを見出すのは僕だけでは無いと思う。



 瞬く間に駆け抜ける全10曲14分は本当にカタルシスに続くカタルシスだし、ジャーマン激情の凄みを見せつけながらも、その熾烈さの先の芸術的美意識も見逃してはいけない。本当に一蹴で全てを焼き尽くす混沌と激情が心も肉体も焼却する熱きカオティックでファストでショートカットでヴァイオレンスな美しき音の乱打には震えてしまう。



スポンサーサイト

■Protégé/Protégé

2720701509-1.jpg



 破綻しそうでギリギリの調和を保っている。ポーランドのポストハードコアバンドであるProtégéの2012年発表の5曲入りの1stEPが今作だ。その音楽性はポストハードコアをジャンクに分解しつつもしっかり形状は保ちながら突き進んでいくサウンドスタイル。不協和音だらけの旋律とハードコアな形を守りながら、ブッ壊れた感覚で暴走していくサウンドが魅力的だ。



 作品全編を通して不気味に響く不許和音を奏でるサックス。ビートを分解したジャンクかつ尖ったドラムとこちらも常に不協和音を奏でながら時に不意打ちの様なディストーションを聴かせるギター、感情のままに叫び散らすボーカルとこうして文字に起こしてみると本当に歪なサウンドスタイルを見せるバンドだが、単に暴走するサウンドを無秩序に鳴らすのでは無く、あくまでもその破綻はギリギリのラインで形を守りながら放出されているし、そこから生まれるエクスペリメンタルなカタルシスは中々の物だ。序盤の2曲はそんな彼等のサウンドが大爆発!エクスペリメンタルジャンクポストハードコアと言うべきサウンドがやたら瞬発力に満ちたサウンドで突っ走ってるし、その壊れたおもちゃの様な狂気を肌で感じる事で生まれるカタルシスに病みつきになる。しかし彼等は決してその様な暴走サウンドだけが取り柄では無い。第3曲「Escape From Death Mountain」では極限まで音数を絞り、その中で反復するサックスの音色がこびり付くSlint系統のサウンドをより生々しくした様な感触だったりする。第4曲「Trapped On The Moon Brushing Your Teeth With Chalk」なんか不協和音でありながら美しいアルペジオで始まりながら急に雷鳴の様なギターが降り注いだと思えば、それが暴走し全部の音がノイジーに暴走した末にエクスペリメンタルなディスコードの快楽へと連なる天国にも煉獄にも行かずに、日常の中で不意に頭に降り注ぐ狂気的でありながらも、意図の見えない脳内妄想の情景であるのだ。こいつらはジャンクでありながらも、どの楽曲もどこかキャッチーな要素を持っているし、それが彼等の破綻しそうでしないギリギリのエクスペリメンタルサウンドの核になっているのかもしれない。Deerhoofがより破滅的になった様でもあるし、Slint系統のサウンドが茶目っ気を持ちながら人を刺し殺すみたいな、チャッキー人形の様なバンドと言える。



 90年代ポストハードコアやインディーロックの影響を感じさせながらもそれをフリーキーに分解し、そこに笑顔で人を殺せる様な感触と、ドラッグやり過ぎてバッドトリップしている様な様々な混沌とした感情が同居した様な不気味で不整合のサウンドはジャケットの薄ら笑いしている男の様な何とも言えない不気味さと恐怖を感じさせる、しかしその狂気に身を任せてみたらこいつらの音は確かな快楽信号になるのだ。90年代ポストハードコアやインディーロック好きに是非聴いてほしいバンドだ。また今作は下記リンクのbandcampで視聴可能で、フリーダウンロードで配布されている。



Protégé bandcamp

プロフィール

AKSK

Author:AKSK
メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

タグ別記事表示

日本 ライブレポ 激情系ハードコア アメリカ スラッジ ポストメタル ポストハードコア ポストロック カオティックハードコア ドゥーム エモ イギリス オルタナティブロック サイケ フランス アンビエント ネオクラスト ストーナー ドイツ ドローン シューゲイザー ロック ハードコア プログレ ギターロック グラインドコア ポストブラックメタル インタビュー マスロック ポストパンク デスメタル スウェーデン カナダ モダンへビィネス ブラックメタル ギターポップ エクスペリメンタル スラッシュメタル イタリア エレクトロニカ ジャンクロック インダストリアル ベルギー フューネラルドゥーム グランジ スペイン 年間BEST オーストラリア ノルウェー ジェント アコースティック モダンヘビィネス プログレッシブメタル ポップス ブラッケンドハードコア フォーク ミニマル ニューウェイブ ラーメン ゴシックメタル ロシア ファストコア ハードロック ノイズ ニュースクールハードコア メタルコア パワーヴァイオレンス フィンランド 駄盤珍盤紹介 ヒップホップ オランダ トリップホップ アブストラクト 自殺系ブラックメタル ゴシックドゥーム ヘビィロック ミクスチャー ラトビア ダブ クラウトロック シンガポール ノーウェイブ ノイズコア ゴシック パンク ダブステップ メロディックパンク テクノ インディーロック チェコ ポーランド ドラムンベース ウィッチハウス オルタナティブ アイルランド デンマーク スイス ヘビィネス メキシコ ポジパン ジャズ ヴィジュアル系 アシッドフォーク メタル ブルデス 声優 ボイスCD ドリームポップ トラッドフォーク クラストコア スクリーモ カントリー プリミティブブラック 韓国 ハンガリー アイスランド イラン シンフォニックブラック ギリシャ スコットランド USハードコア ポルトガル ガレージ ソフトロック フリージャズ モダンクラシカル 台湾 トルコ ファンク 

カテゴリー

ブログ内検索

ブロとも申請フォーム

QRコード

QRコード

カウンター

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。