■ダッフルズ

■暴力フォーエヴァー/ダッフルズ


暴力フォーエヴァー暴力フォーエヴァー
(2000/03/15)
ダッフルズ

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 柏が生んだ人間ハードコアこと向達郎がヌンチャク解散後に結成したのがこのダッフルズだ。向はこの後にkamomekamomeを結成したので、ダッフルズとしての音源は今作のみだが、ハードコアでありながらも陰鬱さが際立ち、kamomekamomeの1stにも通じる部分はかなりある。打ち込みを取り入れていたりしながらも、激情と歌メロを見事に際立たせ、非常に感情豊かな作品に仕上がっている。



 第1曲「号泣五十三次」が今作のSEであり、向のポエトリーリーディングなのだが、そのポエトリーリーディングだけでヌンチャクとは全く違う向の中にある陰鬱な精神世界を描く作品であることを思い知らされる。そこから第2曲「22+33」に繋がるのだが、ヘビィなリフが存在しながらも、シンセの打ち込みを取り入れ、向は完全にクリーントーンで歌っている。静謐で叙情的ですらあり、向が自らのハードコアをズタズタに分解している事が一目瞭然だ。第3曲「暴力フォーエヴァー」ではシャウトを決めていたるするし、ゴリゴリのリフとベースラインが印象的なストレートな旋律を持つ楽曲であるのだけれど、その様な楽曲ですら豊かな感情と旋律が非常に印象的ですらある。
 驚くべきは第4曲「えりも岬」だ。女性ボーカルとデュエットしている事も驚きだが純粋に優しく美しい旋律がすばらしく、じわじわと感情を揺さぶるミドロテンポの楽曲であるし、後のkamomekamomeで発揮される独自の歌心はここにも存在しているのだ!第6曲「女女50/50」に至ってはドープなトラックに向のラップが乗るというヒップホップ要素が強い楽曲だ!しかしサビで一気にバンドサウンドになりエモーショナルな旋律へと変貌し、それが自然に溶け込んでいるのだ。そして第8曲「モウソウ竹日和」で見事な激情ハードコアを展開しており、向達郎自身がどんなアプローチをしていても芯にあるハードコア精神は決して揺らがない事を証明している。



 今作は向自身が様々なアプローチを展開している実験的作品と位置付けて良いだろう。しかしそれらは決してブレる事なく向の音楽になっているし、ダッフルズで培った物がその後のkamomekamomeに完全に活かされていると言っても良いだろう。自らの音を広げ、それを完全にハードコアとして鳴らした向。この男もやはり進化を止めない男であり、だからこそ柏の生きる伝説であり続けているのだ。
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メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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