■5ive

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■Hesperus/5ive


HesperusHesperus
(2008/02/19)
5ive

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 たった2人で全てを粉砕する激重サウンドを放出するマサチューセッツのユニット5iveの08年発表の3rdアルバム。02年の1stでは無慈悲極まりないスラッジサウンドを聴かせていたが、今作ではヘビィさは変わらずポストメタル要素がかなり強くなった印象を受ける作品だ。放出されるヘビィなギターとドラムのみの音を洗練させ、スラッジさだけでなくポストメタルならではの計算された構成とメロウな旋律も今作には存在する。強靭さだけでなく知性も手に入れた作品だ。



 先ず1stに比べて明らかにクリアのなった音が印象強い。ドラムのビートは相変わらず一撃粉砕の重戦車の如し、ミドルテンポで岩石が降り注ぐ様なビートで全てを薙ぎ払って行くのだけれど、ギターの方が時には激歪な音色も奏でるし基本的にはスラッジそのものなリフを降り落としてはいるが、音が全体的にシャープになっている。時折見せる微かなメロウさ、ドラムと呼吸ピッタリなキメと鋭角さも身に付けているのを第1曲「Gulls」を聴けば分かると思う。第2曲「Big Sea」ではトライヴァルなビートの反復によって不穏の空気を充満させ、そこから決壊するヘビィなスラッジリフの濁流という流れを見せており緩急をつけた構成を見せる。持ち前のスラッジさだけで無く、構成力や緻密さも見せ付ける1曲になっている。静謐なポストロックなフレーズも導入し、それがヘビィさを際立たせる構成も1stには無かった物だし、ヘビィネスの中で旋律の美しさや緩急をつける楽曲の変化等を計算的に導入した事による変化は本当に大きい。不穏さと時にサイケデリックな感触でグラグラさせそこに持ち前のスラッジサウンドを鉄槌の様に下し、確実に聴き手を粉砕する音が生み出す破壊力は相当な物。美しいスラッジの轟音が押し寄せる第5曲「Polar 78」、組曲になってる第6曲と第7曲の「News」の深遠なるポストメタルなメランコリーに満ちたアルペジオの調べに酔いしれさせ、最終的には1stで見せた様な全てを埋め尽くすスラッジリフの黒煙を噴出し隕石が終わり無く降り注ぐ様なスラッジ地獄へと変貌する様などは特に圧巻である。



 次元を歪ませ全てを震わせ打ち砕く激重スラッジをより緻密に美しく鍛えた結果生まれた今作は静かに波打つ様な水面の波紋の様な音から巨大火山が噴火する様な全てを震え上げさせる破壊の音まで巧みに使い分け、超次元の轟音へとバーストしていく作品となった。1stの激スラッジさに心の底から震えたが今作の美しく鍛え上げられたサウンドフォルムが生み出す静謐さの世界からの粉砕神としての猛威にも僕は震えた。超激重デュオ5iveは健在である。



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■5ive/5ive


5ive5ive
(2002/11/26)
5ive

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 マサチューセッツのスラッジデュオである5ive(ファイブ)の02年発表の1stアルバム。ギターとドラムのみという最小限の形態のバンドであるのだが、そのたった二つだけで全てを塗りつぶす悶絶重圧殺スラッジを描き出しているバンドだ。とんでもなくヘビィな音を鳴らしているのは勿論なんだけれど、こいつらはそれだけじゃなくその音で時空軸や空間の歪みを最大レベルまで引き起こし、この世界の磁場を完全に狂わせてしまう。まさに超次元宇宙行きスラッジコアだ。



 まずその音に一片の油断なんか全く無い。必殺のスラッジリフが作品全編を通してその空間を埋め尽くし、その濁流が容赦無く耳から視界までもを支配するドス黒い煙を噴出している。そしてドラムも凄まじい、一発一発の音が頭上に投げ落とされる岩石の様な破壊力を持っているし、それが常に聴き手を襲うのだから本当に人を捻り潰せる音なのだ。それでいて正確無比のタイトさでその音と音の余白すら聞かせる空間支配の音でもあるし、そこに引き摺り這い回る粘着質な感触もあるのだから本当にタチが悪い。第1曲「Burning Season」からほぼワンリフでの進行にも関わらず、その圧倒的破壊神具合とギターとドラムの殺し合いみたいなぶつかり合う音がとんでもない衝撃波を巻き起こして、それが宇宙を生み出すビッグバンとなっているのだ。第2曲「Orange」もEW級の煙たい音塊が酩酊感を生み出し、聴き手がそのサイケデリックな感触で脳髄がやられた所をスラッジリフで粉砕という完全犯罪級の殺戮方法を確立していまっている。その音はストーナーであり、サイケデリックであり、トランス感覚を生み出している。それをドラムとギターのみで生み出しているのが5iveの恐ろしさだ。第4曲「Jules Verne's Dream」、第5曲「Bicycle Rider」の螺旋を描く宗教的な音階からの、完全にラリってバッドトリップしてしまうかの様な感触もまたおぞましい。第6曲「Cerrado」なんてその破壊力を完全に開放し、その肉体を完全に粉にしてしまうかの様なスラッジハンマーが振り注ぐ危険地帯。そのオーバーキルなヘビィさから負のトランス状態へと導きそして飲み込んでいく化け物が口を開き涎を垂らしながら全てを食らい尽くしていく。



 Electric Wizard以降のサイケデリックドゥームとしてはイタリアのUfomammutやLentoもEWすら食い殺す勢いの殺気とヘビィさを見せ付けてくれていたが、こいつらも完全にそれだ。ぐにゃぐにゃに捻じ曲がった時空を生み出し、その中で終わり無く渦を巻く煙たさと音塊、全てを飲み込む濁流と振り落とされるスラッジハンマーと噴出する酩酊の煙が三位一体となり聴き手の全てを破壊し奪い尽くしていく大量殺人者としか言いようの無い皆殺しの音楽がこれだ。それをギターとドラムだけでえ生み出せるこいつらは本当に恐ろしいバンドだと思う。1stにしてドゥーム・スラッジの大傑作。



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AKSK

Author:AKSK
メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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