■Growing

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■Lateral/Growing


LateralLateral
(2008/02/19)
Growing

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 ブルックリンの音響デュオのアルバム「All The Way」に先駆けてリリースされた08年発表のEP。こちらはミニマムな感触を持ちながらもドローン要素も強く感じる作品になっている。尺こそ長尺では無いが、終わり無く続くツインギターを巧みにあやつったミニマムで時にノイジーなドローンサウンドがオーガニックで幽玄な世界を生み出し、その深みに静かに嵌まっていく様な作品だ。



 いきなりディストーションギターの幽玄な持続音が空間を埋め尽くす第1曲「Swell」で今作は始まる。ディレイを操り、幾重に重なる音が徐々に変化し、静かなオーガニックな音からノイジーに変化していく。バックでなるトレモロの音と終わり無く反復するノイズが化学反応を起こし、スペーシーなサイケデリックさへと飛び立っていく名曲で始まる。その反面第2曲「First Contact」では無機質なトレモロの反復音がフューチャーされており、そこに有機的なギターフレーズが入り込み、その音色の反響が際立つミニマムながらにも断片的なギターの旋律が非常に印象的である。持ち前の有機的なドローンサウンドとアンビエントでありながらも、肉感的な感触のギターの反復運動による高揚感は中々の物であるし、それらが脳髄に快楽信号として刻みつけられていく。断片的なトレモロのミニマムサウンドから徐々に顔を出すドローンのノイズがそれを飲み込み最終的にはインダストリアルな音へとナチュラルに変化していく第3曲「Lateral」。深遠なアンビエントを聴かせる第4曲「After Glow」と今作に収録されている4曲はそれぞれが別のベクトルを向いている楽曲が並んでいるけど、その4曲全てGrowingらしい音を自在に横断しながらも、情景を想起させる豊かさを感じる。



 「All The Way」がエレクトロニカ等のカラーを感じる作品であるのに対して、今作は彼等の持ち味のドローンさを強く感じる作品であるが、5分台の標準的な尺であるし、その中で生まれる最小の音から未知数へとトリップする音の洪水はどれも脳に効果的な快楽を生み出し、神経を柔らかにしながらも、その快楽信号が感覚を研ぎ澄ましていく様な物である。たった2本のギターのみで構築するからこそ、全ての音が効果的に使われそれが無限の快楽へと繋がっていく。



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■The Soul Of The Rainbow And The Harmony Of Light/Growing


Soul of the Rainbow & The Harmony of LightSoul of the Rainbow & The Harmony of Light
(2004/10/05)
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 2本のギターのみでその幽玄の音を生み出すブルックリンのデュオGrowingの04年発表の2ndアルバム。彼らは日本では「All The Way」でその名前が広がりミニマムなエレクトロニカな彼らのが馴染みが深いかもしれないけど、彼等は元々はドローン・アンビエントのユニットであり、今作は完全なるアンビエント作品になっている。4曲56分という長尺の楽曲ばかりが並ぶ今作だが、終わりなく広がる有機的なギターの音色が美しく広がり、時にダークな無慈悲さも見せる作品だ。



 第1曲「Onement」からいきなり18分半にも及ぶ大作が待ち構えており、静かに反復するトレモロの音から完全にアンビエントなドローンとした2本のギターの音色がただ静かに広がっていく。その音は柔らかなカーテンの様に静かに揺らめき、オーガニックな音で聴き手を静かに包み込む。展開という展開を排除し、風の音等を時折交えながら本当に少しずつ変化する音は自然世界の中にいる様な温もりと安らぎをもたらしてくれる。終盤でのノイズとそのドローンサウンドが交じり合う様が静かな森の中に降り注ぐ雨の様に聴こえる。第2曲「Anaheim II」の歪みのかかった音色の終わり無い反復から第3曲「Epochal Reminiscence」にてダークさの増したドローンへと変貌していく。重低音強めの音の無機質さとダークさを感じさせる電子音が放出するドローン具合はSUNN O)))辺りにも通じながらも、こちらはやはりどこか有機的で自然な音色であるのだ。そしてどこかクラシカルな感触が郷愁の感傷を生み出し、メロウで静謐なベースラインが曲に少しばかり色を与えてくれる。その闇から少しばかりの郷愁が神秘的な幽玄の世界へと誘い、重厚な音であるにも関わらずナチュラルに体に馴染む感覚すら覚えるのだ。さして第4曲「Primitive Associations/Great Mass Above」の鳥の鳴き声等をサンプリングし、柔らかなドローンな反復音によりモダンクラシカルな感覚へと誘い、最後はトレモロ音の音色が終わり無く鳴り幽玄の世界へと再び帰結していく様な作品だ。



 時にダークさも見せながらも56分にも及ぶオーガニックなドローンの世界は、たった2本のギターで自然の音色を生み出し重ね合わせていく様な作品になった。明確な展開こそ皆無なアンビエントであるが、柔らかな音色が自然的な音となり、シンプルな構造だからこそ、その緩やかな音の世界をより深遠な物にしている。少しずつ色彩が変化し、情景を静かに変えていくアンビエントドローンの音には酔いしれるしかない。



■All The Way/Growing


All the WayAll the Way
(2008/09/09)
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 ブルックリン出身の音響デュオであるGrowingの08年発表の6th。彼等はギターの音のみでジャンルすら超える自由な音を模索するユニットであるが、ドローンから始まったGrowingはエレクトロニカ・アンビエント・ミニマム・クラウトロックをその2本のギターのみで横断する音を鳴らす様になった。今作はミニマムな要素をかなり強めた作品であるが、その反復する音は聴き手の快楽中枢を刺激する非常に気持ちの良い音になっている。



 彼等は多数のエフェクターを使用し、2本のギターのみで全ての音を構築するスタイルのユニットだが、今作の大きな特徴としてトレモロのかかったパルス音を終わりなく反復させ、そのミニマムさから徐々に音の色彩を増やし広げていくという物になっている。最小限まで音を絞りそれらのループが生み出す音波の螺旋の快楽に溺れてしまう。第1曲「Green Flag」は正にそのループするトレモロ音のミニマムな快楽世界に引き込まれてしまう事は間違い無しだ。その反復するミニマムな音をベースに楽曲によってカラーもしっかり変えてくるセンスもまた彼等の持ち味であると言える。第2曲「Wrong Ride」ではよりアンビエントなカラーを強めて、美しいドローンな世界へと誘われるし、第4曲「Innit」では小刻みに反復するギターがビートを生み出し、ミニマムテクノなダンサブルな音を展開している。その音響的な残響の余韻も巧みに操り、限られた音の中だからこそのアイデアの自由さとそれを生かす楽曲構成は彼等の実験精神と聴き手の快楽を熟知したセンスがあるからこそ出来る芸当だ。ループする音は徐々に聴き手の耳から神経を刺激し、音波が快楽信号として脳細胞に入り込んでくるのだ。特に第6曲「Reconstruction」なんてクラウトロック的なアプローチも感じさせ、打ち込まれる電子音の様なギターとボーコーダーボイスとミニマムなノイズの断片にて楽曲を構成し、徐々にダンサブルなカラーを強めていくという今作で最もその快楽性が強いだけで無く、Growingの音の幅広さも実感させる1曲だ。



 2本のギターでミニマムな音のループを生み出しそこから自在に音を変化させ、共振する反復するビートすら生み出すGrowingの音は本当に自由な物になっている。ミクロな音の粒子がその音波の波状によって少しずつ広がっていく細胞レベルで浮遊する音の波は静かに聴き手を刺激していく。多くの人に効果のあるミニマムな音の快楽世界へと誘われていくのだ。



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Author:AKSK
メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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