■FUGAZI

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■10/30/96 SAPPORO,JAPAN COUNTERACTION /FUGAZI


10/30/96 SAPPORO,JAPAN COUNTERACTION10/30/96 SAPPORO,JAPAN COUNTERACTION
(2011/12/28)
FUGAZI(フガジ)

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 90年代のポストハードコアシーンの最重要バンドであるイアン・マッケイ率いるFUGAZI。現在でも数多くのバンドに多大過ぎる影響を与えるバンドであるFUGAZIだが、そんな彼等が「FUGAZI LIVE SERIES」として自らのキャリアの多大なるライブ音源を配信にて販売開始したのは記憶に新しいが、今作はその中の一つである96年の札幌での日本公演の時の音源を日本国内限定でCD化し、disk unionから1000枚限定で2011年末に発売された物だ。当然の事ながら今作は瞬く間に完売し廃盤となっている。FUGAZI級の知名度のバンドの貴重な音源を1000枚限定で販売された事に対する憤りは個人的に凄いあったりするのだけれども、それ抜きにしてFUGAZIの貴重であり素晴らしいライブを堪能できる作品だ。



 今作では当時最新作であった「Red Medicine」の楽曲を中心にプレイしているが、それ以前の作品の楽曲もプレイし、更には当時はまだ発表されていなかったFUGAZIの最高傑作である「END HITS」の楽曲もプレイされているというファンには本当に堪らない内容。音質自体は決して良くないのだけれども、音からはFUGAZIの持っている緊迫した空気と衝動が確かに伝わってくる。ド頭の「Birthday Pony」でいきなり殺されてしまった。そこから続く「Downed City」は一気に血管がブチ切れそうになるレベルだ。どの楽曲もスタジオ音源以上にタイトにプレイされているし、満遍なく自らのキャリアの作品からプレイしているが、どの作品の楽曲もそのタイトさによって統率されている印象も受ける。「Reclamation」の動と静を巧みに操り、その中でバーストする激情も堪らないし、「Five Corporations」や「Margin Walker」のハードコアの即効性が生み出す格好良さも別格。しかし「END HITS」に収録されている「No Surprise」の静謐な空気と今にも神経が引き千切られそうな緻密な緊張感と空気はスタジオ音源以上だし、空白すら聴かせるFUGAZIのポストハードコアサウンドの真髄をダイレクトに体感する事が出来る筈だ。そこから最後の最後まで本当に続く名曲の嵐、イアンのMCを含めて体感出来るのはFUGAZIの音源を超えた生々しいハードコアの先のハードコアの緊迫であり、終盤の最初期の名曲「Waiting Room」から「Red Medicine」収録の「Forensic Scene」まで何ら本質は変わってはいない。自らの激情を更に高次元で表現したバンドがFUGAZIであり、それを更に明確にしたのが彼等のライブである、ただそれだけなのだ。



 90年代のハードコアのカリスマとして君臨したFUGAZIが何故これほどまでのカリスマとなったのか、今作を聴いた事によってそれを再認識した。FUGAZIの新しいハードコアを生み出すと言う理念は勿論ではあるけれど、それ以上に一瞬の空気すら支配してしまう緊迫と暴発のアンサンブル、それこそがFUGAZNIの最大の魅力であると僕は思う。決して音質は良くないし、若干音圧が弱いのは残念ではあるけれども、そんな事は全くどうでも良くなってしまうレベルで生々しい衝動がパッケージされた作品だ。
 前述の通り、今作は1000枚限定で販売され現在では廃盤となりCDでの入手は困難になってしまっているが、「FUGAZI LIVE SERIES」のページにてMP3での購入は可能になっている。今作を入手出来なかったけど音だけでも良いから触れたい人は是非とも下記リンクから購入して欲しい。



10/30/96 SAPPORO,JAPAN購入ページ



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■END HITS/FUGAZI


End HitsEnd Hits
(1998/04/28)
Fugazi

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 Minor ThreatでDCハードコアの礎を作り、このFUGAZIで90年代のポストハードコアを作り上げたイアンマッケイであるが、彼のキャリアの中でも最高傑作とも言える作品が98年にFUGAZIの5thアルバムとして発表された今作だ。ベスト盤の様なタイトルであるがれっきとしたオリジナルアルバムでもあるし、FUGAZIが目指したポストハードコアの紛れも無い到達点である。形式化するハードコアに対するアンチテーゼとしてイアンはFUGAZIを結成したが、イアンが目指したハードコアを打ち砕くハードコアが今作であるのだ。



 今作はハードコアらしさを求めて聴くと初聴では少し肩透かしを食らう人もいるかもしれない。決して分かりやすいハードコアサウンドじゃ無いし、初聴では地味に聴こえてしまう楽曲も多いからだ。しかし今作は聴き込めば聴き込む程にオリジナリティ溢れるアンサンブルとサウンドセクション。多彩な方法論、それでいて何処をどう切ってもFUGAZIにしか鳴らせない音が存在し、ハードコアの向こう側にFUGAZIが到達した記念碑であるのだから。第1曲「Break」から先ず異質で、16分の刻みのリフと怪奇なリズムセクションは何処かファンキーさを感じさせながらも静謐な緊張感の中で進行するアンサンブルからイアンのシャウトと共に暴発するカタルシスによりEND HITSの世界へと引き摺り込まれる。ミニマムさを感じるリフのループからタメて暴発する第2曲「Place Position」もFUGAZIにしか生み出せない緻密さと独創性を感じる。不協和音とポストロック的なアンサンブルによって不穏のサウンドを奏でる第4曲「No Suprise」なんかは今作でも屈指の名曲であるし、熱量を上げたと思えば沈静化させるいs、構成は異形その物。変則的なリズムセクションとクールさでありながらも熱量の高まりを感じさせる終盤の展開は鳥肌物だ。第5曲「Five Corporations」や第6曲「Caustic Acrostic」の様な必殺のリフが炸裂する分かり易い1曲もFUGAZIが鍛え上げた構築とハードコアの美学が融合しているし、紛れも無いFUGAZI節がそこにはあるのだ。単音リフを巧みに操り、ストイックさが際立ちながらもそれをハードコアに結びつけるセンスこそ正にFUGAZI節であると言える。鐘の音を導入しレゲエ風のリズムで展開していく第8曲「Floating Boy」何かも今作の多彩さを感じさせてくれるし、変則のリズムとギターフレーズが脳髄を犯し尽くしてくる魔力の存在がそこにある。第10曲「Arpeggiator」のほぼ一つのコードで進行しながらも緻密な構成によりマスロック調のアンサンブルまで飛び出す様もFUGAZIの発想力の凄まじさに恐怖すら覚えるレベルだ。最終曲である第13曲「F/D」は特に静謐なアコースティックパートと暴発する激情パートの対比が見事であるし、ラストはインプロ的なアンサンブルで終わり決して分かりやすいドラマティックさでは無く狂騒感の中で終わりを迎える。



 FUGAZIが目指したのは既存のハードコアを打ち砕いた先のハードコアであり、今作はそのFUGAZIのコンセプトを一番強く感じる作品であり間違いなく最高傑作であり、ポストハードコアではDrive Like Jehuの「Yank Crime」に並ぶ最重要作品だ。そのアイデアを取り込みながら、美しいベースラインも隙の全く無いドラムも、そのアイデアを体現しながらもストイックな格好良さを見せるギターワークもイアンの殺気に満ちたボーカルも全てがその先の音を生み出しているのだ。ハードコア=進化を体現した今作は紛れも無くFUGAZIが最果てのバンドである事を証明している。



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Author:AKSK
メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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