■comadre

■comadre/comadre


ComadreComadre
(2013/01/30)
COMADRE

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 Touche Amore、Loma Prietaと並んで現在のUS激情を引っ張る存在であり、ベテランバンドでもあるcomadreの2013年リリースの4枚目のアルバム。US激情を語る上で欠かせない存在である彼等だが、今作は一つの変化と進化を見せた作品であり、長年活動を続けるcomadoreの新たな可能性と、一つの渋さすら手に入れた名作に仕上がった。



 どこまでもソリッドでストレートな激情を聴かせるのがcomadreの魅力ではあるけれども、今作はより渋い作品でもあり、キャッチーな方向に振り切れ、更には多様性も手に入れた作品である。初期作品に比べてしまうと、ハードコアとしての破壊力っていう点のインパクトは少し弱いとは思ったりもするけど、これまでのcomadoreの作品からの流れを見れば必然的な変化でもあるし、ハードコアとしての真直ぐで全力な疾走感もしっかりある。まず大きな変化としては、録音が本当にクリアで生々しくなっている事だ、楽器隊の音がこれまで以上に更に輪郭がはっきりしているし、それをある種のざらつきと生々しさを感じる湿度で録音されているのが本当に大きい。そして楽曲は今までになくキャッチーになっている。ハードコアとしてのプリミティブな衝動はそのままに、エモの方向にも振り切れた楽曲郡は、ソリッドで余計な贅肉を削ぎ落としたcomadre印のアンサンブルの中から、見事にグッドメロディを奏でている!更に楽曲によってはホーンやオルガンを導入するという新たな試みを施しているが、それが決して蛇足にはなってなくて、今作のグッドメロディを最大限に生かす効果を生み出しているし、更には長年の貫禄もあるのだろうけど、バンドのサウンドに一つのいぶし銀な渋さまで与えているのだ。ハードコアのテイストを感じさせながらも、よりエモ的な方向へと振り切り、更にキャッチーになりがらも、聴き込む度にじわじわと沁みる旋律の良さと、ソリッドでありながらも、どこか地に足をしっかり付けた余裕まで感じさせている。そして何よりもどこまでも自由に羽ばたく軽やかさすらあるし、ストレートなロック・ハードコアであり続けながら、新たな境地にcomadreは到達したのだ。



 数多くの激情系ハードコアバンドが存在するが、今作でcomadreは間違いなく、激情だとかハードコアだとかを超えた、ストレートで最高に渋いロックバンドとしての器の大きさと、長年鍛えたサウンドを開花させ、新たな進化を手に入れたのだ。現行のUS激情のバンドの中でも間違いなく最重要バンドの一つであり、今作で日本でも新たなリスナーを獲得するだろう。ハードコアファンは必聴な一枚!



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■born your bones/comadre


バーン・ユア・ボーンズバーン・ユア・ボーンズ
(2006/04/05)
コマドレ

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 アメリカはカルフォルニアのバンドであり、来日公演ではendzweckとも殺り合った事もある激情系ハードコアバンドcomadreの06年発表の2nd。11曲24分を瞬く間に駆け巡るストレートな激情を聴かせ、ニュースクールなカラーを生かしながらもキャッチーかつエモーションに満ちたサウンドはダイレクトに聴き手の心を揺さぶる物になっている。




 彼等のハードコアは最初から最後までサビとも言える様なメロディアスでキャッチーなリフでとにかく攻める物になっている。サウンドスタイルはニュースクールハードコアでありながらもオールドスクールの美味しい所も吸収しているし、とにかく突っ走るサウンドは聴いていて本当に気持ちが良い物だ。しかし時折HOT CROSSの様な転調を取り入れた変態性も感じるし、それらの要素にあざとさは全く無く。自らのサウンドを生かす物になっている。それらの要素もあってかキャッチーなリフが駆け巡り、落差を生かしジェットコースターな激情系となっている。またメロウなフレーズも取り入れ自らのメロディセンスを更に機能させ、爆発的瞬発力によって感情の暴発を表現している。彼等のサウンドにはシリアスさこそあるけれど、そこにダークさは感じられないし、ポジティブなエネルギーを全身全力で投げつけてくる。楽曲の尺も1分台2分台が殆どであるし、無駄の無い構成と、贅肉の無い鍛え上げたサウンドフォルムはパワフルでありながらスピーディーに突き刺してくる!基本的にはディストーションギターのリフで攻めてはいるが、クランチ気味のギターの音作りが施された曲もあるし、そちらでは彼等の青臭い素直な旋律がより明確になっており、聴いていて本当に胸を焦がされてしまう。特にアルバムも終盤になるとただでさえ全力疾走する激情がリミッター解除でフルスロットルになり、クライマックスに向かって走り抜けるその青い彼等のサウンドと後ろ姿は本当に男気としか言えない格好良さがあるし、そのクリアなサウンドと共に感動をもたらしてくれる。第10曲では今作で一番のスケールとミドルテンポへと変貌したビートの重みがずっしりと来るし、シンガロング必至なコーラスと殺気立ったボーカルの対比にやられ、最終曲で暴走する変態サウンドとキャッチーなリフが咲き乱れ、最後はシンガロングパートで大団円。青き激情の物語が美しく幕を閉じる。



 数多く存在する激情系ハードコアの中でもここまでストレートなバンドも珍しいし、青く美しい旋律と男気溢れるサウンドスケープで走り抜け、自らのエモさを最大に生かす構成力。本当にストレートでありながらハードコアバンドとして必要な物を美味しい所取りした彼等は全力で走り抜けた後に宝石の様に煌めく汗を残し、ただ聴き手の心を揺さぶってくる。キャッチーでありドラマティック、本当に真っ向勝負な彼等のハードコアに僕は心を打たれてしまった。



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AKSK

Author:AKSK
メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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