■MOTHER

■叛物質/MOTHER

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 1stアルバム「The Living Dead」が本当に素晴らしい名盤だった京都の激情ポストハードコアバンドであるMOTHERの2013年リリースの3曲入新作EP。リリースは自らのレーベルであるSPEED EMPERORSとアメリカのmeatcube labelとstrange talesの3レーベル共同のリリースで限定500枚プレス。ベラム紙+PVC特殊ジャケットやクリアヴァイナルの盤とパッケージの方もかなり凝った物になっている。またMP3ダウンロードコード付属。



 さてジャケットや盤の方もかなり拘りを感じてナイスなんだけど、肝心の音の方は名盤1stを越えて、自らの持つ攻撃性を更に研ぎ澄ましたと言える作品だ。元々彼等はポストハードコアの血肉を完全に自らの物にしていたバンドだし、自らの激情をオーバードライブするサウンドと共にツインボーカルで歌い叫んでいたバンドだ。今作リリースまでにメンバー脱退のピンチもあったらしいが、そんな事なんて全く感じさせない位に今作に収録されている3曲は兎に角ブチ切れている。「The Living Dead」で自らが生み出した音を生かしながらより尖りに尖った攻撃性を手に入れ、更に止まらなくなってしまったのだ。
 第1曲「楽園」の4カウントから始まり、いきなり必殺のキラーリフが炸裂し、激情の叫びが響いた瞬間にもう完全にMOTHERの完全勝利だと言える。正統派ポストハードコアなドライブしまくる2本のギターリフの鋭さが本当に研ぎ澄まされていると言えるし、ツインボーカルの絶唱バトルは更に限界突破してしまっている、そんな攻撃性を常にフルスロットルでブチ撒けながらも、「The Living Dead」で見せたメロディアスさや歌心の方もより研ぎ澄ましているし、常にサウンドはバーストしながらも、心を突き刺すメロディと歌心が兎に角堪らないし、この曲だけでMOTHERの更なる進化を実感する事になるだろう。第2曲「麻薬」ではより間口の広くなった印象を受けるし、鉄の匂いを感じさせる片方のギターと、疾走しながら泣きまくるメロディアスに刺すもう1本のギターのツインギターの絡みも堪らないし、ひたすら突っ走りながらも、絶妙な場所でキメを入れてくるビートもまたMOTHERの魅力だし、そちらの方も更に殺傷力を上げている。第3曲「親愛なるメイファンへ」は今作では一番エモーショナルな歌物の楽曲になっているが、こちらでものっけから疾走感が凄まじい事になっているし、楽曲の完成度の高さもそうだけど、これぞMOTHER節とも言えるツインボーカルの絶唱と泣き、後期COWPERSの様な器の大きさを感じさせる名曲になっており、非常にドラマティックでもあり、MOTHERという急速に進化を続けていくバンドの凄さを痛感させられる。



 EP作品でありながら全曲必殺の曲しかないし、これは来るべき2ndアルバムも本当に楽しみになる。渾身の全3曲。まだまだ活動暦が長いバンドではないし、全然若手バンドなMOTHERだけど、限界なんて何処にも無いとでも言いたいのかってレベルで更なる進化を見せ付けた作品。全ての音が文字通り必殺だ。



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■The Living Dead/MOTHER

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 また素晴らしいエモーショナル激情バンドが登場した!昨年のデモ音源でも圧倒的な存在感を発揮していたが、2012年リリースの1st音源である今作は、彼等の魅力が更に加速している。リリースは今年に入ってから本当に名盤をリリースしまくっている愛媛の国宝レーベルIMPULSE RECORDSから。エモ・ポストハードコアの世界にまた新たな素晴らしいバンドが仲間入りを果たしたと言える。



 デモ音源では荒々しく疾走するギターフレーズとディスコードライクな旋律の中から濃厚なエモが滲み出る作品だったが、今作では更にその濃厚さが進化。疾走感溢れるエモーショナルな切れ味はそのままに、より歌メロが際立ち、より男臭く汗臭い哀愁が鼓膜をブチ犯す激泣きな全7曲となっている。COWPERSやFlash light experienceといったバンドの叡智を吸い尽くし、自らの物にしたツインギターのギターワークがまず熱い!ディスコード主体でありつつも、ささくれ立ち尖りながらも、非常にメロディアスであり、全速力で疾走する男らしさを前面に押し出し感情をブチ抜いていく。しかしそんなサウンドに乗るのはツインボーカルの絶唱の掛け合い、ハイトーンシャウトと激男声なシャウトが際限無く掛け合いボーカルの絶唱バトルを繰り出し、日本人ならではの哀愁の旋律とシンクロし、激情の中にある歌心をフルスロットルで全開にしている。少し歪みながらも既に激泣きの哀愁の予感しかしないアルペジオから始まる第1曲「Loveless」から既に暴発する激情が渦巻き、疾走するギターワークとビートと共にツインボーカルの掛け合いが繰り出され、メロウなフレーズが楽曲を引っ張り、鋭角リフも取り入れ、ドラマティックに進行し、そしてラストは絶唱を極める絶唱と、もうこの手のサウンドやジャンルが好きな人間だったら白米4合は余裕で米粒残さずに食えるレベルの音だと思う。デモ音源収録曲の再録である第2曲「Bullet Ballet」はより鋭角なギターワークが際立った必殺の名曲になっていおり、より疾走する金属的なリフの切れ味と絶唱が際立っているが、デモ音源以上の鋭利さを手に入れ進化を果たしていながらも、更に歌メロも際立たせるという男臭い哀愁が暴走する1曲。クリアな旋律が心の琴線に触れ、激泣き間違いなしな歌物エモになっている第3曲「Glare」も今作の名曲であり、冒頭の3曲だけでMOTHERの計り知れない魅力と実力を実感。もっと言えば録音の方も全体的にざらついた金属感が前面に出ているサウンドに仕上げているのも今作の魅力を拡張させている。そしてラストの第7曲「Surrender」は今作のクライマックスに相応しい激情絵巻になっており、ドラマティックさが花開き、ソリッドさも見せつけ、ラストは空白から一気にハードコアなラストで完全燃焼する。



 平均年齢22歳という若手で、活動期間もまだまだ短いバンドではあるけど、それでも1st音源でここまでの完成度を誇り、急速に知名度と人気を高めているのも納得の出来になっている。長く続く日本のポストハードコア・エモの歴史であるが、シーンを作り上げた先人に追いつけ追い越せと切磋琢磨する若手がいるからこそシーンはまだまだ先に行けるし、それはMOTHERみたいなバンドが登場するからだと思う。Play Dead Season同様にこれから要注目のバンドだし、1stでここまでの名盤を作り上げた事にただ感服。男なら聴いて泣きまくれ!!



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AKSK

Author:AKSK
メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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