■Kill My Bleeding Smile

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■Kill My Bleeding Smile/Kill My Bleeding Smile


kill my bleeding smilekill my bleeding smile
(2008/08/27)
kill my bleeding smile

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 昨年アルバムとCyberneとDEADとのスプリットをリリースした大阪のKnelltの前身バンドであるKill My Bleeding Smileの08年リリースの音源。Knelltからこのバンドを知ったのだが、これがもう本当に重く美しい芸術性に満ちたスラッジ・ポストメタルサウンドで、そういった形容なんか無意味な圧倒的美意識による退廃的な美しさを誇るヘビィな世界が目の前に広がる作品だ。Knelltとはまた違った魅力が今作にはある。



 今作は全5曲で約31分の作品。2曲程3分台の楽曲もあったりしつつ、基本は長尺の大作志向の楽曲で攻めている印象。そして音楽性はNeurosisやGrails等の影響を強く感じさせる物。もしくはThis Will Destroy Youがよりスラッジさとハードコア成分を手にした物とも言えるし、一概にこれっていう言葉では表せない。全体的に音は重いし、ダークさが充満しているが、引き摺る重さよりも、タイトさを感じさせるアンサンブルと、重くありつつも美しい旋律を本当に強く感じるリフ。曲によってはピアノ等の盛り込む作り込まれた楽曲、本当に多くの魅力を持っている。
 第1曲「Skin And The Sky」は今作のプロローグとも言える3分弱のインストではあるが、ポストロックの領域に達したアンサンブルとメランコリックさが際立つアルペジオが楽曲を引率し、その旋律の美しさはそのままに、スラッジ成分を強めてドラマティックな轟音へと雪崩れ込む美しさが堪らない。しかし本番は第2曲「The Sky Bleeds To Kill」からだ。耽美なアルペジオの導入から、セス氏の非常に美しいクリーントーンのボーカルが入り、退廃的で荒涼とした風景を想起させるモノクロの音像がただ静かに流れ、スラッジ成分を高めるドラムのビートが待ち構える暴発を予告し、そして楽器隊の音が音圧を高めてスラッジになった瞬間のセス氏の悲痛な叫びが破滅の瞬間のカタルシスの美しさを描く。暴発パートの後のクリーンのパートがまた美しさを際立たせているし、ポストロックとかポストメタルの領域の音であり、性急さを放棄した代わりに、壮大でただゆるやかに流れる時間が、穏やかに破滅を描く。後半からのピアノを導入したパートからは本当にドラマティック極まりないし、ドゥーム・スラッジの範疇を超えた芸術性がそこに存在している。
 第3曲「The Day He Died」の様な約4分のコンパクトな楽曲でもそれは発揮されているし、無慈悲かつ静かに叩き付けるスラッジリフとクリーンなボーカルが織り成す退廃的世界と、エモーショナルに狂う暴発パートは全て自然に繋がっている。第4曲「The Great Dead」は今作屈指の美しさを誇り、最早スラッジだとか激重とか以上に、叙情的であり、退廃的な世界観が徹底して繰り広げられているし、何よりもセス氏のボーカルが本当に素晴らしく、死とか破滅が美しい物だと錯覚させられてしまいそうにすらなる。



 Neurosisをはじめとする海外のエクストリーム系の猛者の影響を昇華し、それらのバンドと本当に遜色の無いレベルのヘビィミュージックの芸術性と美しさを体現してしまっているバンドだし、それはknelltという新たなバンドになり、音楽性を変えた現在でも変わっていない核だ。日本のバンドでありながらも、本当に日本人離れしたスケールとアンサンブルの強みと表現力が凄いし、唯一の音源である今作にてその凄みは体感出来る筈だ。日本が生み出したエクスペリメンタルヘビィロックの一つの到達系だとすら思う。



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