■U2

■WAR/U2


WAR(闘)WAR(闘)
(2010/08/04)
U2

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 アイルランドが誇る世界的ロックモンスターであるU2の初期の代表作であり、80年代ロック史を語る上では外す事の出来ない83年発表の3rdアルバム。初めて全英1位を獲得した出世作だ。
 アイルランドの紛争を始め、当時の世界情勢をテーマにした非常にシリアスな作品でもあり、メッセージと闘争としてのロックを前面に打ち出している。バンドとしての思想は今も一貫されているが、攻撃的でありファイトバックなU2が最も表れた作品は今作ではないだろうか、ジャケットの青年も非常に鋭い眼差しをしている。

 初期のU2はニューウェイブ・パンク等の流れを汲んだサウンドが特徴だが、非常にシンプルなフレーズと演奏、決してテクニカルな事をやっている訳ではない、なのにどこまでも悲しくシリアスな怒りが伝わる作品だ。エッジのギターが一番キレていたのは間違いなくこの時期だと僕は勝手に思っていて、メモリーマン(エレハモのディレイ)を使用したフレーズの数々は非常にメランコリーだ。それでいてタイトなエッジ節としか言えないカッティングの切れ味が本当に凄いのだ。第1曲「Sunday Bloody Sunday」なんかはそのサウンドが一段と際立っている。
 第3曲「NEW YEAR`S DAY」の情緒豊かなピアノのラインとそれに反するエッジのギター。リズム隊も演奏も非常にシンプルなのにどこまでも乾いていてタイトだ、そこに乗るボノの歌が本当に素晴らしいのだ。今のボノと違って声は確かに若い、しかしその表現力は当時から十二分に発揮されている。どこまでも言葉とメッセージを訴える力を持ったカリスマの歌なのだ。
 第4曲「LIKE A SONG...」の焦燥感と疾走感にも胸を焦がされるし、パーカッションが印象的なファイトバックな第6曲「THE REFUGEE」を始め、聴き所はかなり多い、そしてラストである第10曲「"40"」はこの救い無き世界に捧げる祈りの様な賛美歌だ。

 今となってはロックバンドの頂点に立っているU2だが、単にチャリティに熱を入れてるセレブなだけではない、闘争としてのロックはサウンドの形は変えながらも未だに健在である。その闘争としてのU2はやはり今作で一番味わえるだろう。何処までもシリアスであり、怒りをぶつけている作品ながら、どこまでも不器用でどこまでも優しい。青臭い青年であった彼らの、世界を震撼させた最初の金字塔。この当時からロックバンドとしてU2は無敵だ。
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メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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