■SL'S3

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■CON LA VENDA HACIA LA PARED/SL'S3

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 昨年にディストロとしてだけではなくてレーベルとしても本格始動した俺達の3LA!!そんな3LAのレーベル第2段となるリリースはスペインのア・コルーニャ出身のネオクラストバンドであるSL'S3の04年リリースの10インチアルバムの再発音源!!Madame GermenとNashgulのメンバーによって結成されたこのバンドは一枚のデモと今作を残して解散してしまい、今作も長らく廃盤になっていたらしいけど、リリースから10年の歳月を経て遂に3LAによって再発!!「新譜のリリースだけにこだわらず廃盤で入手困難となっている過去音源を日本盤で再プレスし、より多くの人に聴いてもらえるようにする」という#LAのレーベルとしての大きな意義を持つリリースでもあるし、今作の再発によってこの日本でもSL'S3は日の目を見る事になるだろう。



 そして肝心の音の方は今作が04年リリースだって事を感じさせない現在でも十分に有効すぎる音なのだ。叙情的なメロディをこれでもかと感じさせる正統派に激情系ハードコアなサウンドが先ず最高に格好良いし、泣き叫ぶ様なボーカルがまたエモティブさを更に増幅させまくっている。音質の方も少々ロウなのがまた良い感じにハードコアな荒々しさを出しているのもナイス。第1曲「Delirio Normal」からそんなサウンドが炸裂しまくっているし、ハードコアな暴走サウンドと叙情性が見事に結びつき、暴走パートだけでは無くて、これでもかとあざといアルペジオのフレーズを入れてきたり、楽曲の展開が短い尺の中でドラマティックに繰り出されるのも素晴らしい。第2曲「Con La Venda Hacia La Pared」もスパニッシュネオクラストらしいメロディアスさとハードコアな疾走感が駆け巡る感じがグッド!第3曲「Vocas Muertas Suministran Tu Alimento」なんてイントロのアルペジオから持っていかれるし、そこから瞬く間にトレモロリフの轟音サウンドが吹き荒れる一つの美しき混沌を見せ付けた後の、Dビートと共に急降下で暴走するサウンド、ハードコアでありながら混沌としており、そしてメロディがとにかく美しいのに荒々しく猛っている。単なるスパニッシュサウンドではなく、それの良さを生かしながら、その先を彼等は目指していたのだろう。随所随所のポストなアプローチだったりとか、クロスオーバーさも感じ取れるし、もっと乱暴に言うと1stの頃のheaven in her armsをもっと荒々しく凶暴にしたみたいな感覚を僕は覚えた。
 前半の楽曲は荒々しく猛り狂う楽曲が並ぶが、第4曲「Policía De Ti Mismo」はその荒々しさの中でもより叙情性を強く感じさせる楽曲であり、目まぐるしく展開していく楽曲、悲壮感とか痛みをその歌詞同様に強く感じるサウンド。サウンド自体はネオクラストのそれなのおに、僕はどこか彼等にポストメタル的な美意識すら感じてしまったし、しかしその整理されてなんかいない混沌とした美意識こそが彼等の目指した「ポスト」なクロスオーバーサウンドの証明であるとも勝手に思ったりもした。第6曲「La Habitacíon De Espejos」はよりポストロック的なアプローチから始まり、それがドラマティックに歪んだサウンドとなり、泣き叫ぶサウンドと共にこれでもかと痛みを放ってくる。この痛々しさも彼等の魅力であるし、その剥き出しの音が酷く美しいのだ。そして終盤の2曲は更にドラマティックなクライマックスへと雪崩れ込む。第7曲「Muros Altos」も序盤は静謐なポストロック的アプローチを見せながらも、勿論冗長にはしないで即爆音のサウンドとなり、そしてDビートと泣きのギターが主演の惨劇と変貌していく。そして今作で最もドラマティックな最終曲「Arrastrando En Sacos Tus Necesidades」にて痛みのハードコアは見事な終末を迎える。どの楽曲も3分未満とコンパクトでありながらも、多くのアイデアが詰め込まれているし、しかもそのどれもが整理なんかされてないし、混沌とした荒々しさがある。だからこそダイレクトに悲壮感が伝わってくるし、熾烈でありながら泣けるハードコアとして今作は非常にドラマティックなのだ。



 スペインのネオクラストは廃盤などによって日の目を見ないまま正当な評価を受けていない作品が多く存在しているらしいし、こうして3LAの手によって一つの名盤が日の目を見たという意味は本当に大きい。しかしながらSL'S3の荒々しく熾烈で泣ける激情は、この手の音が好きな人なら間違いなくストライクど真ん中な音だし、この日本でも今回の再発を機に大きく評価されるだろう。新作のリリースだけではなく、素晴らしい音源の数々をこれから新たに再発していくという3LAの活動方針を僕は全面的に支持したいし、3LAの動きがあったからこそ、僕は今回SL'S3と出会う事が出来たのだ。何よりも何度も言うけど、本当に叙情的で混沌としたその音は多くの激情系・ネオクラストのファンを虜にするだけの物が間違いなくある。今回の再発を機に是非ともチェックして欲しい一枚だ。というかしろ。



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