■The Body

■I Shall Die Here/The Body


I Shall Die HereI Shall Die Here
(2014/04/01)
Body

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 先日来日もアナウンスされたポートランドの極悪インダストリアルスラッジデュオであるThe Bodyの2014年リリースの5thアルバム。僕自身は今作で初めてThe Bodyに触れたけど、数多く存在するスラッジの中でもここまで極限に全てをドス黒く塗りつぶし、拷問どころか、本当に人をいたぶるのに特化したサウンドは無いだろう。人間味なんて皆無、負の感情すら寄せ付けない、完全なる殺意の音楽だ。



 The Haxan Cloakのプロデュースによって制作された今作だが、本当に極限過ぎる。第1曲「To Carry the Seeds of Death Within Me」の時点で聴き手は完全に死ぬだろう。ヒステリックな音のコラージュから幕を開け、鉄槌なんてチャチな物じゃない、本当にプレス機の様な人力インダストリアルなビート、そして極限まで重さを追求し過ぎた殺戮第一なベース、メロディなんてそもそも存在しないし、感情なんて存在しない。ただひたすらに殺意と悪意だけの音。BPMも完全に遅くて推進力放棄。ダブっぽいコラージュの施された叫び声は断末魔の様であり、ビートや各所に散りばめた音は細部まで徹底的に拘っているけど、機軸になっているのはやはり極限のスラッジビートで、這い回る重低音が精神を蝕み、ビートが肉体を粉みじんにする。まさに外道だ。更に推進力を放棄した第2曲「Aloneh All the Way」もとんでもなく、ベースとドラムを機軸にしたサウンドだからこその装飾の無さ、ただベースの重低音の残響が血だるまになった目前の光景を嘲笑い、心臓すら停止しそうなBPMで嬲り殺す。終盤になるとトライヴァル要素のあるドラムの応酬が攻めてくるけど、そこに高揚感は無いし、絶望に打ちひしがれる精神を更に追い詰める。SUNN O)))だとかKHANATEだとかGARADAMA辺りの猛者すら只の肉塊にしてしまうであろうベースの重音によるドローンスラッジな第3曲「The Night Knows No Dawn」なんてもう馬鹿じゃねえのって感じで笑いすら込み上げる。それは恐怖によって生み出される笑いである事は言うまでも無い。
 インダストリアルな無機質なビートによって生み出される今作で一番インダストリアルらしい第4曲「Hail to Thee, Everlasting Pain」は特に秀逸で、ヒステリックな叫びがひたすらに木霊し、ダンスミュージックへと接近したスラッジサウンドは今作で一番キャッチーであるけど、このシェイクシェイクブギーな胸騒ぎスラッジには陰鬱さしか無いし、中盤で一転してスラッジになった瞬間にSMAPは全員死亡。香取は「ほげええええええええええ」って言うまでも無く死ぬし、草薙君は勿論全裸で死んでいる。キムタクは「ちょ、待てよ!」って言う前に全身が肉の破片だし、稲垣メンバーが起こした事故なんて非じゃ無いレベルの大惨事だ。勿論中居も死んでる。森君の怨念すら凌駕する地獄が目の前に広がるのだ。第5曲「Our Souls Were Clean」もダンスミュージック的な音を使用しているけど、精神のドン底をただ這う様な重低音の持続音から、ラストのハウリングノイズからの煉獄へと変貌する瞬間は最早今作を聴いていると最高に気持ちよくなってくるし、今作で最も長尺である最終曲「Darkness Surrounds US」は殺戮ショウの終わりを告げるダークアンビエントから、目前に作った死体の山すら粉々に分解してしまっているんじゃねえかって感じの今作屈指のスラッジ地獄。これさ、完全に狂っている。



 ただ単純にスラッジとしても極限だけど、インダストリアルを機軸として、ダブやダンスミュージックも飲み込み、とんでもない完成度の作品になっている。しかし極限を突き詰めたスラッジは拷問から瞬殺まで何でもあり、2014年の激重暗黒部門受賞間違い無しなスラッジ作品。スラッジもとうとうここまで来てしまったのだ。



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Author:AKSK
メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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