■Shellac

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■Dude Incredible/Shellac


Dude IncredibleDude Incredible
(2014/09/16)
Shellac

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 BIG BLACKやRapemanでの経歴は勿論だし、エンジニアとしてこれまで幾多の名盤を生み出してきたスティーブアルビニ先生率いるShellacの実に7年振りとなる5th。前作同様に今作も7年という大分間を空けてリリースされたけど、アルビニ先生はエンジニアとしては勿論だけど、やはりバンドマンとしても本当に素晴らしい才能を持つ人間だと改めて思うし、安心と信頼のshellacだけの音が今作にも存在している。リリースは勿論、爆音兄弟Touch And Goから!!



 前作がアバンギャルドな要素も盛り込んだ作品ではあったけど、今作は9曲で32分と実にコンパクトな作品となっている。自らの手によるレコーディングの生々しい音の緊張感は勿論健在だし、見事なまでにアルビニ節な金属の振動による鋭利で不穏な音の感触はやっぱり素晴らしい。今作ではそれをもっとダイナミックに生かす楽曲が並び、渋くもありつつ、アルビニサウンドの危険性ははやり素晴らしい物だと実感。
 Shellacはボーカル、ギター、ベース、ドラムのみで構成される音、アルビニ先生ならではな完全アナログ、オーバーダブ無し一発録音のレコーディング手法、極限まで突詰めながらも、同時に荒々しくもあり、本当にドラムのスネアの振動からギターの弦の振動が盤に生々しく詰め込まれている。今作のオープニングである第1曲「Dude Incredible」ではブルージーなギターフレーズで幕を開くけど、独特のタメを生かしたドラムのビートとグルーブ、ベースとギターの金属的ざらつきの音、不穏に反復するフレーズ、押しも引きも見事に生かし、不穏な静謐さから、ディストーションな歪みまで生々しい熱を感じるギターリフ、安易なる爆音の暴発ではなくて、あくまでも一定のテンションを保ちながら押していく感覚、一瞬で飲み込まれる音ではないけど、熱病の様に体を蝕み、そして犯していく。この独特のグルーブとビートとリフのシンプルながらShellacにしか出来なかった音が、今作は本当にダイナミックに出ている。ファズギターの音の粒の粗さですら芸術の域に達しているし、渋くありつつも、もっと明確にそれぞれの音が分かりやすく存在し、分断して切り裂いていく。だからこそ素晴らしい。
 第2曲「Compliant」の不穏な引きを生かしたからこそ逆説的に生まれる攻撃的サウンドと、ベースとドラムが引率する独特のタイム感のグルーブ、一転してベーフレーズの反復と、金属の鈍い光沢を感じさせつつも、少しずつ音を変化させるギターによる化学反応、ジャンクだとかオルタナティブという言葉で括るのは簡単かもしれないけど、そんな安易なカテゴライズは断固拒否するサウンドはやはりshellacだし、第4曲「Riding Bikes」絶妙にヨレヨレなグルーブが徐々に沈みこむ感じ、全体的にブルージーな音が増えた感じもあるし、変則性こそ全然変わってないけど、より削ぎ落とされて研ぎ澄まされている。スタイルこそ全然不変だし、やっぱり基本的な音はこれまでの作品とは大きく変わっていない。でもそれで十分だし、見事なまでにストップ&ゴーのお家芸炸裂の第5曲「All the Surveyors」を聴くとShellacはスタイルを徹底的に貫きながら、それを研ぎ澄ます事を進化とするバンドだと思うし、そのスタイルは多くのフォロワーを生み出しまくりながらも、未だに唯一無二であるのだから凄いんだ。一転して轟音が押し寄せながらも、その情報量を一気に搾り、その落差で頭を混乱させる第6曲「The People's Microphone」、Shellac流のグルーブによるダンスミュージックである第8曲「Mayor/Surveyor」、Shellacにだけ許された独自の捩れの歪みしかない最終曲「Surveyor」と今作を聴いて思ったのは結局ShellacはずっとShellacのまんまだ。



 元々Shellacが好きな人には説明不要で今作も安定のアルビニ節全開で最高としか言えないし、Shellacを知らない人には、もう堂々とポストハードコア、オルタナティブの最高の作品だとしか言えない。最早このバンドに関しては語る事もあんまり無いのかもしれないし、それでも数多くのフォロワーを生み出し、未だに多くのリスペクトを集めまくっているからこその貫禄はお見事。やっぱりShellacって素晴らしいバンドである。



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メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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