■Gauge Means Nothing

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■残響も失せた過去と諦めに彩られた未来に/Gauge Means Nothing

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 2005年に解散した激情系ハードコアバンドGauge Means NothingのEP作品。CD盤とLP盤があるが、内容が微妙に違って、CD盤では一曲目が「ピルグリム」、LP盤では一曲目が「右手」となっている。僕が所持しているのはCD盤の方なので、今回はそちらの方で紹介させて頂きます。僕自身は00年代初頭の国内激情・カオティックの黎明期をリアルタイムで体感出来なかった世代ではあるけど、Gauge Means Nothingはそんな時代を駆け抜けたバンドであり、重要バンドの一つだとされている。そして現在進行形のシーンには全く存在しない自由でプリミティブなサウンドを鳴らしていた。



 彼等の音はどこまでも純粋過ぎて危ういと言える。まだ激情系ハードコアなんて言葉が存在していなかっただろうし、新しいハードコアは全部カオティックってカテゴライズの中で括られていた時代、その当時の独特のクセの強いバンド達の中でもGaugeは特異なバンドだったと思う。サウンドの雛形は90年代の海外激情黎明期のサウンドではあるけど、Gaugeはもっとキャッチーであったし、もっと開放されていた。手探りで自らのオリジナリティを追求し、不安定なバランスだと思わせておいて、実は一番バランスが良いサウンドスタイルを手にしていたし、何よりも音が本当にキラキラしている。激情・カオティックのバンドに対して言う言葉じゃ無いのかもしれないけど、この青い衝動はキラキラしている以外の言葉が無い。
 第1曲「「ピルグリム」」から8分超えの大作だけど、シンセの音色とザクザクと刻まれるギターリフの繰り返しが先ず妙な居心地の悪さを生み出し、既になんとも言えないやるせなさを生み出しているけど、プリミティブも良い所だろっていうトレモロフレーズで疾走するダークネス。そんなソリッドなサウンドはそれこそ90年代US激情の空気だろうけど、シンセの音と共に駆け巡るナードなメロディ、そしてGaugeの重要なファクターの一つである女性ボーカル、笠沼氏の痛々しいボーカルも既に最高だけど、そこにクリーントーンで音を外しまくった女性ボーカルを入れてしまっているんだけど、それが見事にピッタリハマっているし、何よりもメランコリックなメロディが胸にグッと突き刺さる。
 第2曲「ぼくのメガネはゆがんだ風景をぼくの目に映し出す 」は今作で最も激情系サウンドが展開されており、ソリッドなサウンドがより際立ち、笠沼氏の叫びと共に爆走しまくるサウンドに血が噴き出しそうになる。しかしそんな曲でもシンセの音が飛び回り、女性ボーカルの叫びも飛び出しより混沌とした空気になっているし、プリミティブな疾走を貫きながらも濃密に詰め込まれた音の数々に仰け反る。第3曲「ぼくは美化委員」は今作でも時に気に入っている曲で、よりツインボーカル感を出しまくったボーカルワーク、今作で一番のポップネス、サウンドはどこを切っても激情系であり、ツインボーカルで捲し立てながら展開されるサウンドは非常に目まぐるしいのに、疾走パートでメランコリックさがより輝くし、本当におもちゃ箱をひっくり返したって形容が一番しっくり来るかもしれない。ラストを飾る「黒く染まる」もそんな煌きのメランコリーが咲き乱れた名曲になっているし、より感動的だ。



 現在進行形の激情・カオティックのバンドもそれぞれがオリジナリティを強く持ったバンドばかりではあるけど、Gaugenお煌きとメランコリックとダークネスと居場所の無さが一緒になったみたいな混沌のポップネスは間違いなく黎明期だったからこそのサウンドであるし、その当時でもかなり強烈な個性だったと思うが、バンドが解散して10年が経過した今でもその輝きは全く変わらない。それにしても本当に夕方時間に聴くと本当に沁みる作品だ。メンバーは現在P.S Burn This Letter、死んだ方がまし、Kowloon Ghost Syndicate 等で活動中。



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メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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