■FUNHOUSE

■Angel/FUNHOUSE

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 90年代前半に活動し、PIGMENの前身にもなったポストハードコアバンドFUNHOUSEの2ndアルバム。リリースは北村昌士のSSEから。PIGMENの様な高速爆裂ハードコアではなく、BIG BLACKやRapemanといった鋭角的ポストハードといった音楽性であるが、シニカルさとシリアスさの混じる結城氏の言語感覚だったりとPIGMENに通じる物もある。



 第2曲「Banging On The D」から鋭角のポストハードコアが展開、機械的でタイトなビートにノイジーでありながらも乾いたギターとキメを多様する構成によって直角的な尖り具合を見せている。第4曲「Hit Parade」では結城氏の言語感覚も冴え渡り、キメと転調の織り成すビートが非常に気持ち良い物になっている。乾いたビートが、結城氏の情念と殺意とシニカルさが満ちた日本語歌詞とカリスマ性溢れるボーカルをより際立たせているのも見逃せ無い。第8曲「The Hole」の戦争に対して皮肉たっぷりにアンチテーゼを表明する歌詞とボーカルスタイルはFUNHOUSEに於ける結城氏の表明方法はFUNHOUSE時代から現在のPIGMENに至るまで軸が全くブレてないのを証明している。ハイライトは最終曲「The Angel(A Wish)」で間違い無いだろう。今までの乾いた楽曲から一転、タイトなビートを持ちながらもコーラスのかかったギターがゴシック的要素を持ち、結城氏のボーカルも情念たっぷりに歌いパラノる今作で唯一ドラマチックな楽曲と言える。諦念と絶望を謡い、救い無い世界で苦しみながらも一筋の光に縋る様な悲しみを見事に歌い上げる名曲で今作は幕を閉じる。



 スティーブアルビニの様な殺意とストイックさに満ちたハードコアを90年代前半に鳴らしたFUNHOUSEは今作を最後に消滅するが、そのFUNHOUSEを母体にしたPIGMENにてより殺気に満ちた音を結城は鳴らしている。FUNHOUSEにあるのはハードコアでありながらも、徹底的なストイックさと一人よがりじゃない美意識だ。だからこそ聴き手の急所を一突きし刺し殺す様な鋭角的サウンドとシニカルさとその裏側にあるシリアスな美しさをFUNHOUSEは体現出来たのであろう。FUNHOUSEの作品は現在入手が中々難しいが、もし中古レコード屋などで見掛けたら是非手に取って欲しい。それだけの物をこのバンドは持っているから。



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Author:AKSK
メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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