■GREENMACHINE
■D.A.M.N./GREENMACHINE

金沢が生み出したChurch Of MiseryやEternal Elysiumと共にドゥーム・ストーナー御三家と言われている超極悪ストーナーバンドであるGREENMACHINEの96年発表の作品。僅か6曲であるが、頭からラストまで一気に駆け抜ける煙たき爆音のストーナー地獄。ブギーしまくっているのに、引き摺りまわるヘビィなリフと喚き声が空間を満たし、ローファイな音がその異形さをより加速させ、脳汁が溢れ出し、涎が止まらない極上のストーナーロックに仕上がっている。
第1曲「On」から行き成りヘビィな刻みのリフが狼煙を上げ、視界を一気に歪ませたいく。僅か1分半の楽曲でありながら破壊力は嫌になる位に抜群、というか第1曲~第4曲までの短い尺の曲が並んでる箇所は陶酔感に満ちており、本当に言葉通りストーナーなのだ。この煙たい音が全てを埋め尽くした瞬間に聴き手の世界は完全に今作に支配されているし、爆音で聴けば聴く程にその効果は上がり、下手な麻薬なんかじゃ太刀打ちできない爆音の快楽に脳が一気にやられてしまう!瞬間的なハウリングや、割れまくった音さえもこの音の快楽を加速させてるから中毒性は最強だ。後半の第5曲「Narrow」は一気にEW級のドゥーム絵巻を鳴らし始め、BPMも遅くなり、這いずり回るリフが聴き手を一気に破壊するべく襲い掛かってくる。ストーナーロックの本質的な揺らぎのみを抽出したかの様な音はまさに極悪そのものであり、この地獄の音からは絶対に逃れられる気がしない。そして第6曲「D.A.M.N.」で再びブギーするストーナーロックに回帰し、今作のハイライトといっても過言では無い危険極まりないギターソロまで飛び出している。その頃には聴き手はこの危険なストーナーサウンドに完全に壊され殺されているのは言うまでも無いだろう。
日本でも屈指の基準値超えの危険信号と極悪極まりないストーナーサウンドに満ちている今作。僅か6曲でありながら、容赦なんか一切無い極上の音が今作の揺ぎ無い魅力だと思う。リフの破壊力も素晴らしいが、徹底して空間を埋め尽くす煙たさが存在してる限り、今作の極悪さは絶対に揺らぐ事は無いだろう。ロックの危険地帯に存在するこの音は、一度嵌まったら絶対に抜け出せない麻薬の様な中毒性に満ちている。