■Church Of Misery

■Thy Kingdom Scum/Church Of Misery


Thy Kingdom ScumThy Kingdom Scum
(2013/06/11)
Church of Misery

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 またチャーチは最高のアルバムを作り上げてしまった!!前作から4年の歳月を経てリリースされた2013年リリースのチャーチの最新アルバムはもう手放しでそう言いたい大名盤だ。最早日本が世界に誇るシリアルキラードゥームメタルバンドであるチャーチ、今作も前作同様にリー・ドリアン主宰のRISE ABOVEからリリースであり、バンドを離れていたボーカルのヒデキ氏が復帰、新ギタリストにイクマ氏を迎えて製作された1枚。



 基本的な音楽性は特に変わってはいない。今作もサバス直系ドゥームメタルを殺人鬼の狂気と強靭なアンサンブルによってより重くエグくした正統派でありながら凶暴な猛禽具合全開なドゥーム作品である。しかし今作はそんな作品でありながらもチャーチの更なる進化が溢れている。まずバンドに復帰したヒデキ氏のボーカルが更に磨きがかかっている。視界に入った者を全て噛み殺す勢いの牙剥き出しな殺意と狂気は相変わらず健在、しかし昨年末のワンマンと今年三月のライブでも思った事だけれども、今のヒデキ氏はその佇まいからボーカルまで、本当にロックスターの余裕と風格とカリスマすら感じさせるレベルの格好良さなのだ、それがチャーチをドゥーム云々以前に誰にも反論させないどころか、そんな隙を与えず粉砕していく強靭極まりないロックバンドになったのだ。今作に収録されている楽曲はどれも過去最高にグルーブの深みと重みが際立っているし、それ以上に一つの風格と渋さもあり、全てを抉り出し食らう凶暴さを鍛えただけで無く、そのグルーブやアンサンブルを海外での積極的なライブ活動で鍛え続けてきたからこその、ロックバンドとしての圧巻の貫禄を見せ付けてくれる。三上氏の歪みまくり、這いずりサイケデリックなベースと成田氏のパワフルで圧殺具合と重みが一発一発に込められたドラムが生み出すビートとグルーブはもう遅く重くありながらも、聴き手を酩酊させて撃ち殺す破壊力しかないし、新ギタリストイクマ氏のギターワークは、正統派ドゥームのマナーにしっかり乗っ取りながらも、深みのある音作りにより、ただ破壊的なだけでなく、その音階の奥にあるサイケデリックさを最大限に生かす。特にイクマ氏のギターソロプレイは煙たさとサイケデリックを十分に生み出し、そこからまた重苦しい圧殺リフで絞め殺してくる。
 今作のリードトラック的楽曲である第3曲「Brother Bishop (Gary Heidnik)」は正に今のチャーチの凄まじさを体感させられる重圧殺ドゥーム絵巻であり、重さ、深み、貫禄、グルーブ、サイケデリックさというドゥームの最重要要素を究極まで高め、更にロックバンドとして孤高の帝王具合すら感じる。第4曲「Cranley Gardens (Dennis Andrew Nilsen)」ではイクマ氏の空間的なギターワークさ冴え渡り、窒息しそうな音圧のリフを同時に使い分け、リズム隊の更に遅く重苦しくなったグルーブと共により酩酊の世界へと導く。ヒデキ氏の一つの情念の様な憎悪に満ちたボーカルもまた素晴らしい。しかもサイケデリックさを重点的に押し出しておきながらストーナー的なロック色の強いパートもしっかり盛り込んでいる辺りが分かりすぎていると思うし、本当にニクい。第5曲「One Blind Mice」はQuatermassのカバーであり、今作で一番BPMが早い楽曲であるが、イントロの歪みまくった三上氏のベースでまず昇天、元々はプログレバンドの楽曲であるがメロトロンが重圧殺ギターリフに変貌し、猛禽ストーナーロックへと変貌させてしまっている名カバーだ。そして最終曲「Düsseldorf Monster (Peter Kurten)」にて約13分にも及ぶドゥームの煉獄を創造。スリリング極まりない展開で終わりなき圧巻のドゥームを生み出し、もう何回死んだか分からない聴き手を完膚無きまでに叩き潰す。
 今作はレコーディングやマスタリング面もかなり素晴らしい出来になっていると個人的に思ったりもする。バンド自身の力量が帝王級になったのも勿論であるけど、これまで以上に器のデカさや壮大さや深みを感じさせる録音はチャーチを更にネクストレベルまで高めている。ただ単に音質が良いとかそうゆうのでは無くて、チャーチが持つエグさや残虐さもダーティにビルドアップさせ、サイケデリックなグルーブや音をよりダイレクトに叩きつけてくる録音の方も手放しで賞賛したい。



 失踪したヒデキ氏の復帰、そして新ギタリストのイクマ氏の加入と、昨年末から新たな体制でスタートを切ったチャーチだが、今作は長年世界で闘い続ける猛者が帝王へと上り詰めた証明であり、正にカリスマの貫禄に満ちた1枚である。ドゥームメタルとしては勿論だけど、ロックアルバムとしてここまでの完成度の作品を作り上げてくれた事に驚くしかないし、本当に前人未到の孤高の領域にチャーチは到達してしまったのだ。2013年最重要作品だし、これからずっと聴き続けるであろう大名盤だ。もう黙って殺されるしかないんだよ!!



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■Houses Of The Unholy/Church Of Misery


Houses of the UnholyHouses of the Unholy
(2009/07/07)
Church of Misery

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 日本が世界に誇る超極悪ドゥーム・ストーナーバンドであるチャーチの09年発表の3rdアルバム。圧倒的音圧と煙たさと一気に堕ちていく酩酊感は究極を極めたと言っても過言では無いし、地鳴りの様な音が引き摺りながら一気に加速していく様は正に圧巻の一言。初期サバスの漆黒の音階と煙たさをしっかり継承していながら、それをより凶悪かつ陰鬱で攻撃性に満ちた物に仕上げ、聴き手を爆音で皆殺しにする正に殺人的ドゥームメタルの言葉が相応しい危険値MAXの作品だ。



 第1曲「El Padrino」の必殺のギターリフが這いずり回り空間を一気に埋め尽くし、殺伐とした乾いた感覚とトグロを巻く脳髄を破壊するグルーブが生み出され、聴き手を危険な煙が渦巻く視界が滲む世界にブチ込んで行く!そこから第2曲「Shotgun Boogie」の疾走感がブギーする楽曲に雪崩れ込んで行く流れは本当に鳥肌を覚える位だ。大型トラックで目の前にある物をなぎ倒し、見知らぬ人間を轢き殺す感覚すら覚えてしまう位に本当に危険な殺戮音楽!人間の内面の殺意が基準値オーバーで渦巻き、猟奇的な感情を抱かせる殺意のサウンドがここに存在している!第3曲「The Gray Man」でのドゥーム音階との煙たさから、頭の中にあるヤバイ分泌物が止まる事無く溢れるリフは涎がダバダバ出てくるのは間違いないし、第4曲「Blood Sucking Freak」では陰鬱なリフの極悪さが際立っている遅めのストーナーロックを展開。本当に全編に渡り狂気と殺意が渦巻き、音楽の危険な様さがこれでもかと噴出している。これは正にサイケデリックなドラッグの感覚と、内面に潜む狂気を融合させたおぞましい化け物だ!爆音のハリケーンに飲み込まれ意味が分からないまま殺されるといった表現が相応しい、正に無差別大量殺人鬼だ!!



 日本のドゥームストーナーの帝王として君臨するチャーチの極悪さと無慈悲さが嫌になる位に表に出ている今作。陳腐な表現で申し訳ないのだが本当に危険の一言に尽きる音楽が生み出した狂気だ。これを聴いて興奮する様になってしまったらもう立派なゲス野郎の仲間入り間違いないな爆音殺戮ストーナー絵巻。覚悟を決めて聴いて欲しい。別次元にぶっ飛ばされ、気付いたらあらゆる体液で体は汚れていき、二度とマトモな感覚には戻れなくなってしまうけど…



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Author:AKSK
メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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