■2010年12月

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■旅行行ってきます。

明日から1/3まで西に旅行しに行きます。
関西・九州・名古屋に行きます。
ちょっと今月はブログの更新をサボってしまいましたが、旅行終わりましたらこちらに旅日記を書きます。
取り敢えずCDレビューも引き続き来年もしてきますが、また色々と幅を広げて行く次第です。



今年は自分が敬愛してる、ゆら帝・ISIS・nemoが解散してしまったのが非常に残念でした。
また日常的にもかなり大きな変化が多かったです(来年も続くのは確定)
あとニコ生にどっぷりでした、ニコ生での生主仲間の皆さん、リスナーの皆さん本当にありがとうございます!
一先ず今日の夜の配信で今年の配信は一先ず終了ですが、旅行から帰宅したらまたいつも通り配信してると思います。



最後にこのブログを開設する切欠になったTakuya ITO)))氏に勝手ながら心からのリスペクトを。



少し早いですが、皆さん、よりお年を!
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■2010年間BESTアルバム20!

 という訳でニコ生で予告したりはしていたけど2010年の年間BESTアルバム20を発表させて頂こうと思います。個人的な話だけど、今年は金欠だったので、まだ買えてないアルバムもかなり多いのですが。。。(AS MEIASとか七尾旅人とかtialaとかLOSTAGEとかモーサムとか。これらも購入してたらまたランキング大きく変わったと思いますw)取り敢えず今年出たアルバムで音源を入手した物の中から選ばせて頂きます。TOP5は軽くレビューもどきなコメントつきですが、それ以下の作品は紹介だけです。後ほどしっかりとした形でレビューを書かせて頂くので許して頂きたい限りです。



第1位


幻月幻月
(2010/06/23)
heaven in her arms

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 やっぱりかと思う方が多数でしょうが、やっぱりです。若き激情系ハードコアバンドであるHIHAが激情系の枠すらブチ抜いてしまった意欲作であり大問題作。かなり賛否両論分かれてしまった作品でもあります。
 詳しくは以前書いたレビューを読んで頂きたいのですが、激情系だけでなく、スラッジコア・ドゥーム・ブラックメタル・ポストロック・アンビエントと様々な音楽を飲み込んでしまってる一大暗黒絵巻。既存の激情系ハードコアとしての流れはもうとっくに無くなってしまっています。7月のレコ発の幻月完全再現ライブも本当に凄まじかったの一言です。
 実際バンドの世界観が大きすぎるせいもあってか、まだ肉体的な部分が追いついていないとも思うんだけれども、この世界観をそのままにより説得力をもったアンサンブルを完成させてしまったらHIHAは前人未到の領域に到達するんじゃないだろうか?そんな期待を込めて、今年の第1位に選ばせて頂きました。



第2位


星を見る星を見る
(2010/06/02)
割礼

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 27年にも及ぶキャリアを誇りながらも、今がバンドにとって最高の状態にある事を証明した7年振りの新作。現在の編成になって初な音源だが、極彩色のダークなサイケデリックを見事に見せ付けている。非常にスロウな作品ながら圧倒的な強さを持っているのはやはり積み上げたキャリアのお陰だろう。伝説のままで終わらない今の作品だ。ここまでブレもない作品を生み出し続けているのは本当に素晴らしい。



第3位


NO ALBUM 無題NO ALBUM 無題
(2010/03/10)
bloodthirsty butchers

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 こちらも素晴らしかった日本が誇るキングオブエモことブッチャーズ!kocorono再発だったりとか今年は色々と動きの多かったブッチャーズだが、今作でひさ子が加入してからの□としてのブッチャーズがついに固まったのではないだろうか。ひさ子加入以降の作品は色々と試行錯誤を繰り返した部分もあるが、ここでどこまでも揺ぎ無いブッチャーズ印のサウンドを□の形で手に入れた。今のブッチャーズの強さをどこまでも味わえる、非常に力強く優しい作品だ。



第4位


Happy Rebirthday To YouHappy Rebirthday To You
(2010/06/02)
KAMOMEKAMOME

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 柏の伝説は終わらない!ついにハードコアとしての異形の強さを手に入れたkamomekamomeの最新作!中瀬さんが復帰してから初の作品だが、ツインボーカルの掛け合いと、変態的でありながらダイレクトになったアプローチでヌンチャク時代以上の最強の強さを手に入れた。向はより歌いより叫ぶ!モッシュピット大暴発のキラーチューンばかり!録音もかなりよくなったのも非常に大きいです。百花繚乱の美しきプログレッシブさと肉体性の融合が見事!



第5位


Heart Ache and DethronedHeart Ache and Dethroned
(2010/11/16)
Jesu

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 純粋な意味での新作とはちょっと言えないかもだが、1st音源であるHeartacheと最新作Dethronedの二枚組の最新作。今年はGodfresh再結成と大きなニュースがあったジャスティンだが。今作で今まで様々な形のアプローチを見せ付けたJesuを総括したのではないだろうか?ヘビィであり、ストーナーであり、ドゥームでもあり、ラップトップでもあり、シューゲージングであるJesu。それらを一寸のブレ無く一つの形に到達させてしまった。ジャスティンと同じ時代に生き、彼の作品をリアルタイムで味わえるの幸福な事だといつも思う。これからの動きにも注目だ。孤高の天才はここに極まった。



第6位


Majestic ShreddingMajestic Shredding
(2010/09/14)
Superchunk

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第7位


Ecailles De LuneEcailles De Lune
(2010/05/04)
Alcest

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第8位


RecitationRecitation
(2010/10/12)
Envy

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第9位


OmniOmni
(2010/05/04)
Minus the Bear

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第10位


Diamond Eyes: Parental AdvisoryDiamond Eyes: Parental Advisory
(2010/05/12)
Deftones

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第11位


Patagonian RatsPatagonian Rats
(2010/09/07)
Tera Melos

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第12位


Monument to End TimeMonument to End Time
(2010/04/27)
Twilight

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第13位


PORTAL OF SORROW(ポータル・オブ・ソロウ)(直輸入盤・帯・ライナー付き)PORTAL OF SORROW(ポータル・オブ・ソロウ)(直輸入盤・帯・ライナー付き)
(2010/05/15)
XASTHUR(ザスター)

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第14位


The Bride Screamed MurderThe Bride Screamed Murder
(2010/06/01)
Melvins

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第15位


L'Arrivee De La Terne Mort TriomphanteL'Arrivee De La Terne Mort Triomphante
(2010/09/07)
Gnaw Their Tongues

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第16位


BXI (ビー・エックス・アイ)BXI (ビー・エックス・アイ)
(2010/08/18)
BXI: Boris & IAN ASTBURY (BXI: ボリス&イアン・アストベリー)

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第17位


SUNDAYS & CYBELE IISUNDAYS & CYBELE II
(2010/10/06)
シベールの日曜日

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第18位


Korn III: Remember Who You Are/Special Edition/+DVDKorn III: Remember Who You Are/Special Edition/+DVD
(2010/07/13)
Korn

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第19位


Snakes for the DivineSnakes for the Divine
(2010/02/23)
High on Fire

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第20位


The Fear Is Excruciating, ButThe Fear Is Excruciating, But
(2010/04/01)
Red Sparowes

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 上位が国内バンドばかりにも関わらず、ランキング全体で見ると海外バンドばかりなのはそっちを優先的に買った結果です(密林だと輸入盤安いしw)でもこの企画って毎年やってもさ、どんなに頑張っても金銭的な理由で後回しになるCDも多いだろうから中々難しいだろうね。今、2009年ベストアルバムを敢えてやったらとんでもないことになりそうだしwまあ旧譜も買うさそりゃwまた来年の今頃なったらこのランキングも変わるんだろうなあ。。。
 まあそんな感じで配信で改めて2010年BESTはやりますお。皆さんも2010年の作品でどれが良かったか是非是非教えてください。
タグ : 年間BEST

■Ample Fire Within/Ascend


アンプル・ファイアー・ウィズインアンプル・ファイアー・ウィズイン
(2008/07/11)
アセンド

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 SUNN O)))の片割れであるGreg AndersonがGentry Densleyと結成したドローンユニットがこのAscendである。今作は2008年に発表された1stアルバムだ。ドローンというよりもミニマム的な作品となっていると言った方が正しいだろうか?SUNN O)))に通じる凶悪な地獄の音も確かに全編を通して存在はしているが、それを売りにしている作品ではない。もっとミクロな形での残響が頭に残ってしまう物だ。



 第1曲「The Obelisk Of Kolob」を聴けばわかるが確かに凶悪な地獄のドローンノイズが存在はしているが、それはSUNN O)))よりも聴き易い部類の音だし、尺も4分半と短め。それに終盤の様々な音が福音の如く鳴り響く神々しいパートまでの前フリとしてあくまで凶悪なノイズは使われているのだと思えてくるし、明らかにSUNN O)))とは違う。というか比較する物ではない。この作品はあくまでも殺人的爆音を売りにしてる訳ではないのだから。(でも爆音で聴けば聴くほど脳髄に良い効果があるのはSUNN O)))と一緒)
 全曲通して反復的なドローン×ミニマムサウンドが展開されてはいるが、様々なゲストが鳴らす楽器の数々が楽曲に変化をつけているからドローンに慣れてない人でも全く退屈せずに楽しめる。あと一音一音の音色や残響音の余韻まで徹底的に拘った録音も非常に大きな部分だ。



 同じSUNN O)))のStephen O'MalleyがKTLやKhanateで目指したのはより凶悪な地獄の音であったが、Greg AndersonはこのAscendで最近のEarthに通じるオーガニックであり、自然の力の様な物を表現しようとしたのではないかと思う。メロディで民族音楽的なフレーズが出てきたりするのも、このような部分で見ると納得出来てしまう。このAscendで培った物はSUNN O)))の「Monoliths & Dimensions」にも繋がっていると思えるのが非常に面白かったりする。暴力的な地獄の轟音に頼らず、オーガニックなドローンを作り出した快作だろう。かなり聴き易い音源なんでドローン初心者の人も是非とも頭を空っぽにしながら聴いて欲しい。



■I was in the small circle/aie


I WAS IN THE SMALL CIRCLE(Import)I WAS IN THE SMALL CIRCLE(Import)
(2006/11/10)
aie

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 柏のエモーショナルハードコアバンドであるaieのデビューシングル。3曲入りでありながら全曲必殺の楽曲であり、胸を掻き毟られてしまいそうなロマンとメロウさを感じさせてくれる作品だ。柏のハードコアの男臭さを持ちながらも、USエモの流れをしっかりと感じさせ、COWPERS辺りの歌心も感じるし、メロウなメロディと繊細なコード進行、そしてトリプルギターの轟音の美しさに心を打ち抜けれてしまう。



 第1曲「nicolai's place」のイントロのギターのストロークから透明感溢れるアルペジオのフレーズが重なった瞬間に一気に光輝く純度100%のキラキラとした世界に連れて行かれてしまう。そしてサビでの男臭さと切なさが同居した言葉やジャンル以上の物を超越して琴線に触れるエモーショナルさに胸が熱くなってしまう!スケールの大きさとサウンドの立体感もそれを浮き彫りにしてくれる。とんでもない名曲だ!第2曲「kill me not kill me」は3本のギターのアルペジオが立体的に混ざり合って切なさを高めてから轟音のバーストの世界に飲み込まれる。スロウなギターフレーズから最近のENVY辺りに通じるであろう、闇の中から差し込む光の様なサウンドに賛美歌の様な純度を感じる歌が乗った時なんてもう!ストーリー性の高い楽曲の世界観が見事に伝わってくるではないか!静謐に燃え上がり続ける構成とこの世界を祝福してるかの様なキーボードが印象的な第3曲「before I wake up」で、エモーショナルとは何かを教えられた気になってくる。しっかりと先人の影響とリスペクトを感じるが、それをaieだけの音にしてしまってるのは、スケールの大きさと、5人編成による重厚なアンサンブルだと実感した。



 正統派のエモの流れをしっかりと継承したかなり王道なバンドであるが、それに柏のハードコア魂と壮大なアンサンブルが加わって、重厚なサウンドになっている。歪んだ轟音の向こうにあるのは透明なキラキラと突き刺さるメロディだ。圧倒的なテンションでこの音が鳴った瞬間に、少なくとも僕の目の前の世界は光で満ち溢れる。肉体性とファンタジーを見事に融合させた良いバンドじゃないか!!



■新今日/Z


新今日新今日
(2009/09/30)
Z

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 元There Is A Light That Never Goes Outのメンバーによって結成された異形のポストコア集団であるZの2009年発表の2ndアルバム。何処にも属さない異質のポストコアを鳴らしているバンドであるが、前作「御壁」以上に分かりやすく、そして幅広くカオティックになった作品。多重に録音された重厚な楽器の音、John Zornに通じるフリーキーさを感じさせながらも、ハードコアを経過した即効性と、サックスの音による陶酔感とトリップ感、そこらのドラッグなんかよりも飛べる音楽だ。



 第1曲「新今日」からフリージャズのフリーキーさを全面的に打ち出しながらも、どこかストーナーな煙たい音塊、そして前作以上にヘビィな攻撃力をもったギターフレーズが混ざり合い混沌に向かう。前作以上にパラノっている根本潤の歌声はそれらに乗っかった時に、終わらない悪夢を告げる声でありながらも、ごく個人的な心境を歌う言葉。展開はかなりプログレッシブに炎上していき、終盤で一気に悪魔の業火の音になっていく。夢も現実の境界線すら分からなくなってしまいそうだ!
 第2曲「以上でも以下でも」は螺旋状にグルグルする様なパーカッシブなドラムが印象的だ。頭を揺らすギターフレーズが一気にヘビィでありながらもインプロ的なカオティックなフレーズに移行し、それをなぞるかの様になるサックス、そして中盤からはThere Is~時代の音にも通じているポストハードコアに移行し、そしてボサノバ風のアコギから、一気にフリージャズになり、ラストはトリップ感とヘビィさを兼ね揃えた必殺のリフの音でブチ殺されそうになる、ストーナーであり、プログレッシブなドラッキーな音の坩堝といった仕上がりになっている。
 第3曲「うくす」のズブズブと沈んでいくドープさ、第4曲「USO村」のスラッシュメタルミーツインプロ的な攻撃力とトリッキーさを持った楽曲、第5曲「蛇鉄」のToolのプログレッシブさとポリリズムを自分勝手に解釈したかの様な曲と、1曲1曲にとんでもないアイデアと情報量がこれでもかと詰み込まれている。魚頭氏のギターはフレーズも音作りもテクニックもかなりキレまくっていて、サックスの音はより自由になった。淡々と独自の温度でポリリズムを乗りこなしていくドラム、といった聴き所は多い。
 そして第6曲「今宵練るTonight」のキャッチーさとパラノってしまいながらも、とんでもなく前向きなエネルギーとカオスを一気に噴出されていく様が本当に素晴らしい。合間合間の転調にビクッとなりながらも哀愁のメロディが輝く一曲でアルバムは終わる。



 長々と書き綴ってしまったが、前作以上の分かりやすさとキャッチーさを手に入れた反面、より浮き彫りになったのはZの異質さだ。シンプルなメロディラインを基礎にしながらも、前作以上に分かりやすい形でフリーキーな要素とソリッドな要素を見事に同居させて、よりスリリングな緊張感がダイレクトに伝わる作品になった。
 現在の日本に於いて、ここまで様々な音楽を飲み込みながらも唯一無二の音を鳴らすバンドは中々いないであろう。何処までも純度100%なピュアなパラノイアと混沌がこの作品にある。

■12/14 らーめん武丸

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 12/14昼、姉となんとなく宇都宮市御幸本町にある二郎のインスパイア系のらーめん武丸まで行ってきました。栃木二郎は壬生というかなり辺鄙な場所にあるせいか、市内在住の人はこっちに行くみたいで、列に並んでから席に着くまで30分位かかりました。

 野菜、アブラ、ニンニクのトッピングが出来るのは二郎と一緒、加えて味の濃い目と薄目も選べる親切さ、店員の対応も二郎系の中では異質の丁寧さです。テーブルには一味とペッパーとカラメ用醤油もサーブされてるのも二郎的な感じ。

 頼んだのは豚ラーメン850円、トッピングはアブラマシマシ・ニンニク・味濃い目。ここでは普通とちびの2つしかなく、ちびはてっきり野猿二郎でいうプチかと思ったが、ちびを頼んだ姉曰く普通のラーメン屋の大盛レベルはあったらしい、実際豚ラーメンは麺の量は普通ラーメンと一緒だったらしいが、二郎で言うなら大レベルであった。
 味は西東京系二郎に近い乳化スープで僕好み、野菜のキャベツが少なめなのが残念だったが茹で加減はシャキシャキでベスト。麺も武骨な固めの太麺。スープが塩辛めなのは栃木人好みの味にしてるからだろう。インスパイア系の中でもしっかりと二郎の味にかなり近づいてる店でした。栃木二郎とタメを張れるレベルだと思う。壬生まで行くのは遠いっていう栃木人は是非こちらで!

ごちそうさまでした。
タグ : ラーメン

■WAR/U2


WAR(闘)WAR(闘)
(2010/08/04)
U2

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 アイルランドが誇る世界的ロックモンスターであるU2の初期の代表作であり、80年代ロック史を語る上では外す事の出来ない83年発表の3rdアルバム。初めて全英1位を獲得した出世作だ。
 アイルランドの紛争を始め、当時の世界情勢をテーマにした非常にシリアスな作品でもあり、メッセージと闘争としてのロックを前面に打ち出している。バンドとしての思想は今も一貫されているが、攻撃的でありファイトバックなU2が最も表れた作品は今作ではないだろうか、ジャケットの青年も非常に鋭い眼差しをしている。

 初期のU2はニューウェイブ・パンク等の流れを汲んだサウンドが特徴だが、非常にシンプルなフレーズと演奏、決してテクニカルな事をやっている訳ではない、なのにどこまでも悲しくシリアスな怒りが伝わる作品だ。エッジのギターが一番キレていたのは間違いなくこの時期だと僕は勝手に思っていて、メモリーマン(エレハモのディレイ)を使用したフレーズの数々は非常にメランコリーだ。それでいてタイトなエッジ節としか言えないカッティングの切れ味が本当に凄いのだ。第1曲「Sunday Bloody Sunday」なんかはそのサウンドが一段と際立っている。
 第3曲「NEW YEAR`S DAY」の情緒豊かなピアノのラインとそれに反するエッジのギター。リズム隊も演奏も非常にシンプルなのにどこまでも乾いていてタイトだ、そこに乗るボノの歌が本当に素晴らしいのだ。今のボノと違って声は確かに若い、しかしその表現力は当時から十二分に発揮されている。どこまでも言葉とメッセージを訴える力を持ったカリスマの歌なのだ。
 第4曲「LIKE A SONG...」の焦燥感と疾走感にも胸を焦がされるし、パーカッションが印象的なファイトバックな第6曲「THE REFUGEE」を始め、聴き所はかなり多い、そしてラストである第10曲「"40"」はこの救い無き世界に捧げる祈りの様な賛美歌だ。

 今となってはロックバンドの頂点に立っているU2だが、単にチャリティに熱を入れてるセレブなだけではない、闘争としてのロックはサウンドの形は変えながらも未だに健在である。その闘争としてのU2はやはり今作で一番味わえるだろう。何処までもシリアスであり、怒りをぶつけている作品ながら、どこまでも不器用でどこまでも優しい。青臭い青年であった彼らの、世界を震撼させた最初の金字塔。この当時からロックバンドとしてU2は無敵だ。

■'77 LIVE/裸のラリーズ

rallizes.jpg



 60年代後半から90年代にかけて活動していた伝説的サイケデリックロックバンドである裸のラリーズ。その数少ない公式音源である、77年の立川社会教育会館でのライブを収録した物である。そこにあるのは圧倒的爆音で鳴らされるフィードバックギターのノイズの嵐。圧倒的憎悪によって導かれる悲しき世界だ。



 例えば60年代のラリーズはアシッドフォークのメランコリーさが、「Mizutani」等を聴くと知る事が出来るが、ここにあるのはそれすらも無くしてしまった虚無の世界だ。この音源も暴力的なフィードバックノイズを除けば至ってシンプルな物だ。淡々とルートを鳴らすベース、しかしそのフレーズはかなり印象に残る。輪郭を無くしたギターの代わりのベースで曲を構成するメロディを知るしかないからだ。ドラムもあくまでもシンプルなビートを刻むだけ、もう1本のギターも淡々とカッティングを鳴らすだけ。ただ水谷のギターが圧倒的な殺意と憎悪を持ったノイズとして鳴らされている。
 この音源の音質は当時の録音環境やライブ盤なのもあるからなのか、かなり悪い。しかしそれがなおさらラリーズのバンドとしての明確な輪郭を殺し、おぼろげで不確かな形を聴き手が掴むしかなくなるのだ。ラリーズは昔から謎ばかりのバンドだったらしい。初代ベースの若林はよど号に乗ったし、90年代になるまで公式な形での音源はなかったし、その公式音源も今ではかなりのプレミアがついている。正直に言うとかなり神格化されてしまっている存在であるし、今となってはその音楽を継承出来たのはシベールの日曜日だけだ。しかしそれらを抜きにしてもこの音は水谷にしか鳴らせなかった音だ。
 この音源に関しては1曲を取り上げて解説するのは非常に野暮な事なんでしないが、第2曲「夜、暗殺者の夜」と第7曲「The Last One」に於ける怨憎と音像は言葉に出来ない何かに取り憑かれているとだけ言っておく。
 


最早レビューにすらなっていないが、このライブ盤の存在は半ば奇跡だと思っている。霧の中に包まれたままだったラリーズ。もしこれから先、水谷が新たにラリーズを活動させたとしてもこの音は絶対に鳴らせないだろう。ただひたすらに全てを虚無にしてしまう残酷なまでに優しいフィードバックノイズの音に酔いしれる事しか僕には出来ない。
 


追記:この音源自体も筆者は所持していない。前述したがこの音源を始め公式音源は一枚数万のプレミアがついている。もしラリーズに触れるならブート盤が一番手っ取り早い。筆者はこの音源を高円寺のSmall Musicでレンタルした。他にも御茶ノ水の「ジャニス」でも音源のレンタルが出来る。都内在住の方はそちらをお勧めする。特に「ジャニス」は公式音源が3枚揃っているだけではなく、他のブート盤もレンタル可能だからお勧めしたい。

■ルガーシーガル/kamomekamome


ルガーシーガルルガーシーガル
(2007/11/07)
kamomekamome

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 柏の伝説である向達郎率いるカオティックハードコアバンドkamomekamomeの2007年発表の2ndアルバム。前作とは打って変わってハードコアとしての攻撃性としなやかさを手に入れた会心の一枚。前作でのプログレッシブさやテクニカルさはそのままに、より暴れられる音になり、それでいて感情に訴えかけるエモさも大きくなり、より多くの人にアプローチする作品となった。

 ライブでも1曲目に演奏される事の多かった第1曲「メデューサ」からバンドとしての変化を示し、モッシュピットが大爆発する即死確定の必殺のハードコアだ。蔦田氏のドラムは、四つ打ちと2ビートとポリリズムを変幻自在に行き来する独自のダンサブルなビートを今作で編み出し、ズクズクとそれを乗りこなす必殺のリフ、そしてデスボイスを一気に開放した向の歌が三位一体になって攻めてくる最強の1曲と仕上がった。第8曲「化け直し」は更にハードな1曲でうねるベースと凶悪なギターに、正確無比なハイハットの刻み、ツインボーカルでぶつかり合う声!ヌンチャク時代よりも凶悪さを増した向のデスが本当に素晴らしい。中盤の変拍子のベースラインの揺らぎもまたダンサブルで素晴らしい!第3曲「スキンシップ編」も向の歌心に反するポリリズムのハードコアフレーズが一気に捲し立てるナンバーだ。この様にライブ映えする曲が増えたのが今作の大きな変化である
 そしてより分かりやすくエモーショナルになった歌物な曲も、良い感じでハードな曲と対比しているのも見事。第2曲「クワイエットが呼んでいる」や第7曲「とある魔法」なんかはテクニカルなバンドのフォルムに泣きのメロディーと向の悲しい歌詞世界が見事にマッチしている。それを難解にではなく、前作でのプログレッシブさはしっかりと生かしながらアプローチしている。一気に胸を締め付けていく展開に涙が自然と溢れてくる。
 ハイライトは間違いなく第4曲「事切れ手鞠歌」と第10曲「プロメサイア」だろう。前者はkamomeの今作での進化と変化を示す1曲で、ハードなサウンドながらも、向の言葉の一つ一つはかなり重い。ハードな前半から一気に展開を変える泣きの後半部分、終わりを自ら選ぶ人の心境を曲にした作品であり、ハードさから一気に涙腺に訴えてくるラスト、プログレッシブでありながらもとてつもなく悲しい曲だ。そして後者は次回作にも繋がる1曲であり、絶望的な世界を歌っていた向が新たな地平に立つ心境を歌った曲に聴こえるし、ラストのクライマックスのパートは今作で最もエモーショナルなパートだ。向の「Come Let's Go!!」のシャウトに胸を熱くさせられてしまう。

 前作では、スケールの大きかった作品の長さを一気に絞って、スタイリッシュかつ分かりやすくなった今作でkamomeは再びハードコアに回帰した。濃度を薄める事ではなく、バンドとしての強さを得たからこその変化だと僕は思う。変幻自在に行き来する必殺のハードコアサウンドは全編に渡りクライマックスだ。柏の伝説が伝説で終わってない事を証明したマスターピース!!
 

■Black Cascade/Wolves In The Throne Room


ブラック・カスケイドブラック・カスケイド
(2009/05/05)
ウルヴズ・イン・ザ・スローン・ルーム

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 メンバーは森で自給自足の生活を送りながらバンド活動をしているという独特のライフサイクルの中で活動しているブラックメタルバンドWolves In The Throne Roomの2009年発表の3rdアルバム。全4曲とも10分超えというスケールの大きさだけでなく、ブラックメタルの王道のサウンドの流れをしっかりと汲みながらも、それに留まらないサウンドを見せている。昨今のシューゲージングブラックメタルの中ではかなりブラックに近い音ではあるが、決して単調な物にはなっていない。北欧神話崇拝や、悪魔的なブラックメタルではなく、壮大な自然への畏怖の念を抱きそれを歌うのはこのバンドのライフサイクルにも関係があると思う。深い森の中で、自然界の聖霊に捧げる歌みたいにも思えるのだ。

 第1曲「Wanderer Above the Sea of Fog」から美しくもブリザードの様な身を切り裂くギターが響き渡り、ブラストビートがミサイルの様に吹き、絶望や怒りを内包した金切声のボーカルが狂気値を加速させていく。しかしながら壮大なスケールをしっかりと見せつけ、決して単調にはなっていない。BurzumやUlver辺りにも通じる情緒性をよりメランコリーにしながらも、ブラックメタルとしての凶悪さをしっかりとブチ込んでいる。美と醜が混在しながら、この世界の狂気を暴いている様にすら思えてしまうのだ。
 第3曲「Ex Cathedra」はよりドラマティックな1曲、中盤のアンビエントパートの静謐さと不穏さに心は震え始め、そこから一気に怒りと悲しみと狂気の青い炎が攻めてくる。バイオレンスでありながらも、サウンドの向こうには悲しいメロディと哀愁が潜んでいる。そして第4曲「Crystal Ammunition」はのっけから硬質なリフとブラストビートの嵐が吹き荒れてきて、そこから美しきメランコリーが表に出てくる。中盤の泣きのアコースティックギターのフレーズなんかUlverを思わせるし、そこから怒涛のブリザードの嵐に変わり、そしてラストは深遠なキーボードのフレーズとノイズが混ざり合い、美しさと醜き業火が混ざり合い消えていく。その様が本当に美しいのだ。

 ブラックメタルらしい攻撃性と狂気値の振り切れたサウンドがベースではあるが、そこの極寒の吹雪の中に差し込んでいく光をしっかりと見せるサウンド。Alcestとは真逆な音ではあるが、根本の神秘性と美しさは通じる部分があると思う。その中でNathan Weaverの発狂しまくったボーカルがバンドの攻撃性や怒りや悲しみを表現し、Wolvesを独自のフィールドに導いているのではないだろうか。近年のブラックメタルの中でも屈指の傑作、美しき狂気を味わってほしい限りだ。

プロフィール

AKSK

Author:AKSK
メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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