■2013年10月

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■HMV GET BACK SESSION independent 割礼「ゆれつづける」LIVE(2013年10月29日)@下北沢SHELTER

 HMV GET BACK SESSIONとは、ありそうで無かった名盤再現のライブシリーズで、bloodthirsty butchersやGREAT 3等が出演したこのシリーズだけど、今回は最早御大の域にいる生ける伝説である割礼の名盤再現ライブ。今年の頭に割礼のメジャー時代の名盤「ネイルフラン」、「ゆれつづける」の二枚が再発された事を記念するライブであり、9月には「ネイルフラン」再現ライブもこのシリーズで行われた。まあそっちはそのライブがあるのをライブ当日に知り、行くのは涙ながらに断念するしか無かったのだけど、今回の「ゆれつづける」再現ライブは絶対に見逃す訳にはいかないと今回は下北はシェルターまで足を運んだ。本当に4年振り位にシェルターに足を運んだら、平日にも関わらず大分人は多く集まっていて、それも今回のライブがあらかじめ決められたセットとはいえ、本当に特別極まりないセットだからこそってのもあったと思う。



 開演予定の19:30ほぼピッタリにメンバー4人がステージに登場し、数分間のサウンドチェックから始まったのは、「ゆれつづける」の1曲目を飾る「緑色の炎」、のっけから静かに燃え上がるファズギターの音色からもう割礼にしか生み出せない世界が生まれていく。当時からスロウなグルーブと酩酊の甘さに満ち溢れた音を鳴らしていた割礼だけど、更にスロウになり、より重いグルーブを手に入れた今の割礼が、かつての名曲をプレイしたら本当にとんでもない事になるのは分かりきっていた話でもあるけど、この「緑色の炎」の極限まで音数を減らし、そしてスロウな酩酊を極めたからこそ生まれるロマンの世界に、もう飲み込まれてしまう。続く「散歩」は現在でもよくプレイされている楽曲ではあるけど、よりインプロ的なフレーズを盛り込み、楽曲の原型を生かしながら、より不穏に轟くグルーブの波もそうだし、アレンジを当時とは大きく変えながら、4人編成で生み出す最良の方法論で、精神的重みと、圧巻の貫禄と、より長尺になったアレンジによるサイケデリックさ、アンサンブルの強靭さ、方法論としては本当にスタンダードなロックでありながら、それを見事に分解して再構築した今の割礼の音は、本当に誰にも真似できない物だと思う。そして僕が個人的に割礼最強の1曲だと思っている「電話の悪魔」、これが本当に割礼の身を切り裂くロマンの塊を素直過ぎる位に繰り出しながら、本当にメンバー4人の音の輪郭がクリアであり、その絶対的アンサンブルが切り味鋭い音を繰り出し、立体的な音の形作りながら高まるロマン、10分以上のアレンジなっているからこそ繰り出す終盤のロングギターソロのサイケデリックな甘さの世界、本当にす全てを揺らすその音は非現実だった。
 序盤の3曲だけで実に30分近くの演奏になったが、だからこそ「海のあの娘」の一転しての原曲に忠実なアレンジでの演奏はまた以外であったし、打って変わってシンプルで素直なアレンジになっても、変わらないスロウさも流石だし、そんなアレンジでも甘さの中で揺らめくファズギターがじわじわと体に浸透する感覚、やっぱり現在の割礼の鎌田・松橋のリズム隊の凄さ、「怪人20面相」のBPMが少し速めになったからこそ生まれる躍動とグルーブへの落差、「歪み」のギターと歌のみでのダークさを極めたアレンジの奈落へと落とされる始まりから、リズム隊が入った瞬間に一気に生まれる強靭な音による死刑宣告。今回のライブは序盤の3曲以外は比較的音源に忠実なアレンジでプレイされていたにも関わらず、それでも長年の活動による物か、実際にその音に直面した瞬間に生まれる非現実的な音色は凄みしか無かった。終盤に入り「素敵な季節」、「ゆれつづける」と続いて繰り出されて、またインプロもサイケデリックもロックも全て喰ったからこその割礼にしか生み出せない最小の音で最大のうねりを生み出すあの瞬間の連続は、割礼の音を浴び続けて脳髄が完全に溶けてしまっても、とんでもない酩酊を聴き手に与えていたし、本編のラストはアルバムの最後を飾る「ごめんね女の子」の躍動と痛々しさでまた意識を別の方向に覚醒させられた瞬間もそうだったし、本編の「ゆれつづける」の全9曲は本当に全ての楽曲が絶頂の瞬間しか無くて、それは単純に全曲名曲である「ゆれつづける」という作品が素晴らし過ぎるだけで無く、そんな名盤中の名盤を、現在の最強の4人による割礼によって演奏されたからこその物だし、20年以上前の名盤が本当に最新で最強の音として甦ったのだ。
 そしてアンコールでは一転して現在の割礼の楽曲である「INスト」が披露される。不気味に反復するギターフレーズがまた新たな酩酊を生み出し、宍戸氏の掠れた甘いボーカルがシェルターを完全にベッドルームへと変える。割礼の生み出すロマンの一つには間違いなくエロスが存在するし、ジャジーなコードを使いながら、それを再構築する不穏さによるアレンジが生み出す断罪の瞬間でまたドープな方向へと意識は飛んでいくし、その後の「がけっぷちのモーテル」の素直過ぎる真直ぐな甘さと、悲しみとロマン溢れる音と歌でまたまた昇天。現在と過去を繋いだ瞬間であり、割礼の不変さを証明し、更には現在こそがこのバンドの凄みしかない時期である事の証明でもあった。
 松橋氏以外のメンバーが掃けて、松橋氏のみがステージに残ってこれまでの雰囲気を完全に壊す恒例の爆笑の松橋MCコーナーがあって、これで今回のライブは終わりかと思ったけど、まだ点かない客電と再びアンコールの手拍子、そしてそれに応えて再び登場するメンバー。そして最後の最後に繰り出されたのは割礼の最強中の最強の超絶サイケデリックオーケストラである「リボンの騎士(B song judge)」。最初のファズギターのストロークが鳴り響いた瞬間のあの感覚、そして炸裂するドープなロマン、15分以上にも及ぶ割礼でも屈指の長尺曲でありながら、甘く残酷な歌と音が生み出すドラマ、そしてラストの5分以上にも及ぶスロウ極まりないのに圧巻過ぎるロングギターソロ、これまでクライマックスしか無かった今回の割礼のスペシャル過ぎるライブの最後の最後で、現在の割礼を象徴する最強の曲で締めくくり、御大・割礼の圧倒的な二時間のステージは幕を閉じた。



セットリスト

1.緑色の炎
2.散歩
3.電話の悪魔
4.海のあの娘
5.怪人20面相
6.歪み
7.素敵な季節
8.ゆれつづける
9.ごめんね女の子

en1.INスト
en2.がけっぷちのモーテル

en3.リボンの騎士(B song judge)



 個人的に割礼は僕が好きなバンド達の中でも特に好きなバンドだし、「ゆれつづける」は本当に今でもずっと愛聴している墓場に持っていくつもりの名盤なんだけど、今回のライブは本当にそのスペシャル過ぎるセットというのもあったけど、これまで何回も観て来た割礼のライブの中でも一番のライブだったと思うし、そのサイケデリックさ、甘さ、ロマン、残酷さ、アンサンブル、全てが完璧過ぎる程に完璧だったと思う。割礼は11月に大阪と名古屋でのワンマン、そして12月に毎年恒例の都内での年末ワンマンが控えている。割礼は単なる伝説的バンドでは無くて、今こそ最強のバンドであり、今こそライブを観るべきバンドだと僕は思っている。まだ割礼のライブを観た事が無い人は一回で良いから彼等のライブを是非とも体感して欲しい、唯一無二のロックバンドが生み出すサイケデリックなロマンの宇宙がそこには存在するから。
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■The Third Memory/The Third Memory

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 正にフレンチ激情の隠れた名盤だと言えるだろう。フランスの激情系ハードコアバンドであるThe Third Memoryの2009年リリースの2ndアルバム。CDとLPの両方が出ているが同じ内容でもジャケットは全然違うので購入の際は注意だが(上記の左がCDのジャケット、右がLPのジャケット。僕はLP盤を所持してる。)、このバンドは高水準の完成度を誇るフレンチ激情のエッセンスを十分持ちながら、更には暴走する疾走感まで手に入れたバンドであり、美しきヴァイオレンスさが吹き荒れる名盤となっている。



 フレンチ激情と言えば先ずDaitroが思い浮かぶ人が多いだろうし、こいつらもDaitroのエッセンスを十分に受け継いでいる。本当にメロディセンスが先ず秀逸で、不協和音中心のコード進行であるのに、徹底した美意識を感じさせる楽曲の美しさが先ず素晴らしい。ダークで湿り気を感じさせ、その中から美しさを見せるのはフレンチ激情のお家芸だと思うけど、彼等もその要素が強いし、数多く存在する素晴らしきフレンチ激情のバンドの中でもそれはかなり郡を抜いている。それと同時に彼等が他のフレンチ激情と違う部分はより疾走する音だろう。少しロウな音質でレコーディングさあれているし、楽曲の完成度こそ高いけど、それを容赦なくバーストさせて暴走する様はOrchidの様でもあり、美しき初期衝動が詰まっている。
 彼等の楽曲の特徴として陰鬱さが際立つ不穏で静謐なパートと容赦なく暴走するパートの対比だろう。第1曲「People Off The Hook And Some Things Off The Place」からそれは炸裂し、暴走パートと静謐さを感じさせるパートが交互に押し寄せてくる。楽曲構成こそ中々複雑だったりするのに、その練り込まれた楽曲を分解して更に粗暴に再構築する方法論によって完成度の高さはそのままに、よりヴァイオレンスかつカオティックなハードコアらしい初期衝動を碧く美しく鳴らしている。第2曲「Loin, Sale, Brillant, Partout」なんて今作屈指のメロディを持ちながらも、のっけからそのメロディがリミッター解除で暴走するフレーズから始まり一気に持っていかれる事は間違いなしだ。LA QUIETE辺りにも通じる疾走感でもあるけど、更に暴力的だし、ギターの音とかアンサンブルが全然洗練されてないのが本当にグッと来る。こういった楽曲その物の完成度が高い激情系ってポストロックに接近するバンドが多いし、それらのバンドも言うまでも無くナイスなバンドばかりなんだけど、それを敢えて未整合にしてハードコア色を全開にしているし、それこそこいつらの唯一無二の魅力だろう。またハードコア色が強いと書いたけど、その中でも美しさを感じさせる力量も凄いし、そこら辺のバランス感覚もかなり優れていると思う。
 第4曲「Sans La Passion」のもうのっけから激情好きのツボを押しまくったあのメロディのあの感じだったり、疾走から一瞬落としてまた疾走する良い意味でのあざとさもだし、第6曲「Ce Qu'il Y A C'est Que Le Regard Vient Tout タ La Fin」の今作でも屈指の疾走感と、その中で感じさせるサッドネスの素晴らしさ、作品が終盤になるにつれてより美意識とダークネスとサッドネスが高まる作品構成、全然壮大なアレンジに出来るのにそれをしないでヴァイオレンスさを更に高めている点も、徹底して美しい疾走を炸裂させながら、決して一辺倒にならない楽曲、本当に最初から最後まで聴き所しかない。



 今作を購入した素晴らしきディストロであるLong Legs Long Armsこと俺達の3LAのレコメンドには洗練されきっていない暴れ回る感じが◎だと書かれていたが、本当にそう思うし、しかしながら本当に美しく陰鬱な楽曲の完成度の高さも素晴らしいし、フレンチ激情の中でも屈指のバンドだと思う。美しく碧い初期衝動のバーストをここまで激情として鳴らせるバンドはいないし、フレンチ激情好きやLA QUIETE辺りが好きな人は勿論、Orchid辺りが好きな人も是非聴いて欲しい名盤



■Milanku & Archaique Smile JAPAN TOUR 2013 FINAL(2013年10月14日)@新宿NINESPICES

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 カナダはモントリオールの美轟音4人衆であるMilankuの初来日ツアー、Milankuの日本盤をリリースしたTokyo Jipiterのサポートにより日本の轟音ポストロックバンドであるArchaique Smileと共に約二週間に渡って日本をツアーした彼等だが、そんな彼等の日本でのツアーを締めくくるツアーファイナル。共にやり合った国内勢もとんでもない猛者のみが集結し、Milankuの日本でのツアーを支えたが、そんな素晴らしいツアーの千秋楽は本当に一言で言えば最高のライブになったし、本当に心に焼き付く夜になった。僕は今回のツアーは一発目の吉祥寺WARPでのArchaique Smile企画の方に足を運んだが、再びMilankuの勇士を見届けに今回はナインスパイスへと足を運んだ。先ず本当に多くの人々がナインスパイスに集結していたのが嬉しかったし、何よりもMilankuの最高のライブは勿論だけど、本当に何度も心に焼き付く瞬間があった。そんなスペシャルな夜の一部始終をここに記す。



・OVUM

 先ずは都内のポストロックバンドであるOVUMのライブからスタート。過去作を一枚聴いてたし、今回どんなライブをするか非常に楽しみだったが、見事に良い意味で予想を裏切られた。僕の中で彼等は正統派な轟音系ポストロックバンドという印象が強かったけど、今のOVUMはマスロックの要素も盛り込み幻想的サウンドを鳴らしながらも、肉体へと直接訴える音を鳴らすバンドになっていた。卓越した演奏技術は勿論だけど、神々しさの中にあるソリッドに尖る音は轟音パートでも見事に映えていたし、そのアンサンブルは肉体の躍動と機能性を持ち、美しいフォルムを持っているけど、そこにプリミティブな荒々しさもあったし、本当にバンドとして聴く物に訴える力があると個人的に感じた。インストでありながら、より雄弁に直接的に訴える力を手に入れ、更には正統派のポストロックバンドとしてのエヴァーグリーンな高揚と轟音を見事に出していたし、元々かなり良いバンドだと思ってはいたけど、本当に化けたなと今回彼等のライブを初めて観て思った。

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・MERMORT sounds film

 全く予備知識が無い状態でライブを観たけど、このバンドもかなりぶっ飛ばされた。ラップトップ、ドラム、ベース、ギター、キーボードの編成の4人組インストバンドだけど、本当に簡単に枠組みにハマってくれない音だし、常に鋭利な刃物を向けられているかの様な緊張感が凄まじかった。最初はインプロ的な不協和音からライブが始まり、一瞬その手のノイズバンドかと思ったけど、その不協和音がダイナミックな躍動として轟いた瞬間に意識を持っていかれてしまったよ。個人的には非常にアンサンブルは鉄壁なのに、どこかジャンクな未整合さを感じ、不協和音ばかりのフレーズが止め処なく押し寄せながら非常に気持ちが良い。リズム隊の変則的でありながら、快楽的なグルーブを下地にして、ソリッドに突き刺すギターのフレーズが本当に強烈でもあったし、反復する不協和音のキーボード(キーボードの女性の方が凄い美人だった)が歪な高揚を生み出していく。そして音の坩堝が天国でも地獄でもない、また違う次元の何処かへと意識を連れ去っていく。反復と高揚の新しい肉体的音楽として確かな凄みを個人的に感じたし、かなりインパクトあるライブをしていた。

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・blue friend

 お次は国内若手激情の注目株であるblue friend。ライブを観るのを非常に楽しみにしていたバンドの一つだけど、彼等は現在進行形のUS激情の流れを汲んだバンドだし、歪みとクリーンさが絶妙なバランスを持ったサウンドと、性急でありながらも練り込まれた楽曲が非常に魅力的だし、ハードコアの中で生み出されるメロディアスなエモーショナルさと、ツインギターボーカルによるハイトーンのシャウトの絶唱がまた胸を熱くする。ライブ自体は洗練なんか全然されてはいなかったし、本当に暑苦しい位で、不器用に突っ走る荒々しさを本当に感じたけど、完成度の高い楽曲を、プリミティブな初期衝動に任せて放出する事によって生まれる説得力は大きい。ソリッドに走り抜ける音と激情はストレートに聴き手を打ち抜く力が確かにあったし、これからの激情のシーンを引っ張るバンドになる可能性は本当に大きいだろう。初めてライブを観たけど純粋に格好良いライブをしてたと思う。

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・isolate

 来月にはThe Secretを招聘してのツアーを控えている東京暗黒重音楽団ことisolate。先日の新作EPの出来も本当に素晴らしかった彼等だけど、数ヶ月振りに観た彼等のライブは更に凄まじさを極めていた。新作の楽曲は精神の奥底へと抉り込む深みを持っているけど、より鋭利になり、殺気と憎悪を精神的重苦しさと同時に圧倒的速さで繰り出し、ただ単に速くて重くて暗いだけでは無くて、その目まぐるしく変化していく音に確かなドラマが存在し、トレモロと速さの美学を徹底的に追求しているからこその激情は、何度ライブを観ても本当に郡を抜いているし、唯一無二だ。トレモロとブラストによる音速の美轟音はライブでは邪悪な音塊になり、冥府の先へと引きずり込んで来るし、何よりもメンバー全員が本当に凄まじいテンションで繰り出す音に説得力があるのだ。血で染まる瞬間の憎悪の激情を今回のライブでも見事に体現していたし、益々来月のThe Secretとのツアーが楽しみになって来た。

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・Archaique Smile

 そしてトリ前に今回Milankuと共にツアーを回ったArchaique Smileの登場。吉祥寺でのツアー一発目の時にも感動的ライブを魅せてくれたけど、今回のライブはツアーで培った物も大きかったのか更に凄いライブになっていた。セットこそは吉祥寺の時より1曲多かっただけの全3曲のセットだったけど、吉祥寺の時の彼等が轟音系ポストロックの壮大で無垢な物語のストーリーテラーだとしたら、今回の彼等はそのストーリーを暴力的な位にダイナミックに描くライブだったと言える。高純度の音の渦が渦巻き、静謐さから熱量を徐々に高めて、轟音パートに入りカタルシスが生まれたかと思えば、その轟音パートにも更なるストーリーが存在しているし、最後の最後に一番大きな盛り上がりを見せる楽曲構成もあるけど、今回はその最後のクライマックスの瞬間の轟音が本当に美しさの先にある絶唱みたいな物が見えて来た。本当に全ての楽器の音が感情のレベルを極限まで高めて、喜びも悲しみも全てひっくるめて音にしたという言葉が一番しっくり来るかもしれない。今回Milankuと共にツアーを回ったからこそ生まれた美しい感情の情景は本当に感動的だったし、凄い胸に来る物があった。

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・Milanku

 そして長いツアーの締めくくりは今回のツアーの主役であるMilankuのライブ。ステージでセッティングを終えたメンバー4人が日本語で「乾杯!」と言い、4人で杯を交わしステージの真ん中でビールを飲み干し、そしてツアーを締めくくるライブが始まった。昨年リリースの大傑作の2ndの1曲目を飾る屈指の名曲「La Chute」のイントロの最強にメランコリックなあのアルペジオのフレーズが紡がれた瞬間にもう感情の決壊が確定的だったし、そして歪んだ轟音が渦巻いた瞬間に完全にMilankuが生み出す美轟音の世界が生まれてしまった。繊細なフレーズの美しさと、ハードコアの屈強さ、何よりもそれらが全て激情へと回帰していたし、何よりも本当に全身全霊の叫びを繰り出すボーカルに本当に胸を打たれたし、最初からクライマックスと言っても過言では無い瞬間、本当に泣きそうになってしまった。続く1stからの「Sournoisement」でのタムのロールから始まり、美しい旋律が反復し、高まっていく熱量、シンプルなラインを弾いているだけでありながらも、その音の一つ一つが確かに重いベースのグルーブ、繊細な音の反復が歪んだ瞬間に闇を切り裂き、新たな光を生み出す瞬間とかもう本当に熱くなったし、ヘビィな音がシリアスな情景を描く瞬間も、最早マイクすら通さないで魂のままに叫ぶ瞬間も、本当にクライマックスが何度も何度もあったし、瞬間のカタルシスなんて物ではなかった。
 そしてMCではカンペを見ながらとはとはいえ、メンバーがわざわざ慣れない日本語で今回のツアーの事、ツアーに出演したバンドや来てくれたお客への感謝の言葉を、本当に丁寧に伝えていたし、それもまた熱くなる瞬間でもあったし、本当に今回のツアーがMilankuにとってかけがえの無い物になったのだと思うと本当に自分の事に嬉しくなったよ。2ndからの「L'inclination」と「Inhibition」もプレイし、粗暴さが際立つ前者と繊細さが際立つ後者も確かな線で繋がり、繊細でダイナミックな音とアンサンブルの世界、本当に結晶の様に美しく、そして誰も砕けないダイヤモンドの様でもあったし、シンプルかつダイナミックにライブで再現される楽曲はツアー初日の吉祥寺WARPの時以上に力強く、そして高らかに鳴り響いていた。
 そして最後には吉祥寺WARPの時もプレイしていた新曲を披露。そしてここでまさかのメンバーが自ら今回のライブに出演した出演者や来ているお客を上げれるだけステージへと上げ始める(僕は最前で観ていたので、案の定ステージへ)。そしてステージからMilankuが生み出す美しい激情を体感したのだけど、そのステージからフロアを見ると、フロアには沢山の人の笑顔、何でだろう本当に自分の事の様に嬉しくなったよ。そして本編が終わっても、直ぐにアンコールを求める声が起きて、メンバーはステージから掃けずにそのまま「La Nausée」をプレイ。シリアスな緊張感をダイナミックに叩きつけるこのインスト曲は、ライブでは更なる説得力が生まれ、そして最後の最後はストレートに激情を放つ音塊になり、もうステージはメンバーと出演者とお客さんで所狭しになっていたし(MERMORT sounds filmのメンバーさんは演奏中のメンバーと肩を組んでいたりした)、本当にゼロ距離でMilankuの音を感じ、本当に幸福な瞬間だったと思う。こうしてMilankuはツアーファイナルで本当に魂を焼き尽くすライブを飾ってくれた。



セットリスト

1.La Chute
2.Sournoisement
3.L'inclination
4.Inhibition
5.新曲

en.La Nausée

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 Milankuのライブが終わった後、本当に多くの拍手が巻き起こっていたし、ステージに上げられてた僕は気づいたらMilankuメンバーと何度も抱き合ってた。もう何というか上手く言葉になんか出来ないけど、本当に何度も何度もスペシャルな瞬間が本当にあったし、カナダという遥か遠い地からやって来てツアーをしてくれたMilankuのメンバーにまず本当に大きな感謝を。Milankuというバンドはこの日本ではお世辞にも知名度があると言えるバンドではないとは思う。でも彼等が鳴らす激情の美轟音は本当に唯一無二だし、だからこそ今回のツアーファイナルに多くの人が集結してたと思うし、Milankuの来日ツアーのラストが本当に最高な位に大団円で終わって良かったと本当に思う。
 僕はあくまでも単なるMilankuのファンではあるけど、本当に今回のツアー2公演に足を運んで良かったし、このツアーは本当に単なる外タレの来日ツアーでは無かったと思う。アルカイックのメンバーがMCでMilankuの事を家族だと言っていた事も、他の出演者がMCで口にしたMilankuへのリスペクトの言葉も、何よりもMilankuの4人の最高のライブと、彼等の笑顔、全てが本当に特別な物だったと思う。改めてここで遥か遠くから日本の地を踏んで最高のライブをしてくれたMilankuに感謝の言葉を。本当にありがとう。そして今回のツアーを企画し、Milanku来日ツアーを実現して下さったTokyo Jupiter recordsの西田さんと、Milankuと共にツアーを回ったArchaique Smileにも多大なる感謝とリスペクトを。



 Milanku、本当に日本に来てくれてありがとう。また会う日を今から楽しみにしてるよ。
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■Silver Tongue/Light Bearer


Silver TongueSilver Tongue
(2013/06/29)
Light Bearer

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 元Fall Of EfrafaのAlex率いる芸術的ポストメタル集団であるLight Bearer。その脅威の1stアルバムの衝撃から2年の歳月を経て届けられた2013年リリースの2ndアルバム。その1stアルバムにてISIS以降のポストメタルを担う屈指の大傑作を生み出し、昨年リリースされたNorthlessとのスプリットでもその圧巻のスケールで描く世界で聴き手を圧倒したが、今作は更に神々しさを増した作品であり、勿論前作に匹敵する傑作だ。またゲストボーカルでイタリアのポストブラックバンドであるGottesmorderのMicheleが参加している。



 今作も前作に引き続いて堕天使ルシファーの物語らしいのだけど、その物語の壮大さを物語るように今作はインタールード的な1曲を除き、全曲10分越えで、作品の収録時間は80分近くと、前作以上のスケールだと言える。そして前作ではNeurosisからの流れを感じさせる音に、より神々しいスケールを加え、ヘビィネスと幽玄なる音色が織り成す神々の世界を描く作品であったが、今作では前作に比べるとスラッジな熾烈さという部分は少し弱まっているが、それでもスラッジな重心のあるアンサンブルは健在だし、より芸術的美意識の方にベクトルが向いたからこそ、重苦しさの先から光を描き、また前作から確かな線で繋がるストーリーを生み出したのだ。
 実に5分にも及ぶストリングスとホーンの調べが壮大なる物語のオープニングアクトを務め、バンドサウンドが入った瞬間にLight Bearerの芸術的ポストメタルが咲き誇る第1曲「Beautiful Is This Burden」。スラッジなリフで攻めながらも、そのリフからは確かに美しさを感じるし、複雑に展開する楽曲の中でストリングスやホーンがバンドサウンドに新たな色彩を加え、バンドサウンドもミドルテンポの重いビートで進行しながらも、スラッジなリフと見事に対比を描くアルペジオやトレモロのフレーズは極限まで研ぎ澄ました美しさの結晶であるし、ポストメタルをオーケストラの領域まで持って行きながら、その繊細で壮大なアンサンブルの核になっているのは少しずつ昇っていく神々しさと、本当に屈強で力強いアンサンブル、そんな音に乗せられるAlexの力強い叫び、もうこの1曲だけで今作が前作同様に全てを圧倒する芸術性と美意識によって生み出された傑作だと確信できるし、終盤の轟音とスラッジさがぶつかり合うサウンドスケープとか1曲目からもうクライマックス過ぎる。
 続く第2曲「Amalgam」ではスラッジな熾烈さが際立つ1曲になっているけど、ダークなリフとサウンドが無慈悲な更新を繰り出しながらも、それでもブレない気高さが凄いし、先程の第1曲と見事な対比を作品の中で描く、ツインギターの刻みのリフの応酬の奥底にあるストリングスの仕事っぷりも見逃せないし、天から突き落とされる様を描いてる様だと僕は感じた。その奈落へ突き落とされた先に待ち構える第3曲「Matriarch」では荒涼とした情景から始まり、ダウナーなサウンドから徐々にストリングスの光が微かに差し込み、荒涼とした世界に差し込むノスタルジックな感覚、その痛みを壮大なるドラマに変えて、ストリングスと共に高まる熱量と差し込む光、ダークなビートが気づいたら力強いマーチへと変わり、闇からの確かな救いを描く。本当に作品の中で明確なストーリーが存在しているけど、本当に闇から光への情景を見事の高次元で生み出し、熾烈さを光を掴む力強い手として表現しているのだ。
 後半の2曲も屈指の出来でアンビエントな音と読経的ボーカルによる小品である第4曲「Clarus」を挟み、繰り出される第5曲「Aggressor & Usurper」なんてのっけから咆哮とスラッジリフで始まっているにも関わらず、そのヘビィネスからは確かなポジティブさすら見えてくるし、合間合間の静謐なパートと対比を描きながらも、力強さから生まれる美しさと粗暴さの対比が本当に凄いし、その熾烈さからも感じさせる美意識が圧倒的。そして約20分近くにも及ぶ最終曲「Silver Tongue」では先程の熾烈なスラッジ煉獄からの救いの様なポップさすら感じさせるのノスタルジックで優しいフレーズが柔らかく聴き手を包むオープニング、それがその温もりをそのままに重厚なリフとアンサンブルの応酬となり、20分近くにも及ぶ重厚なアンサンブルと静謐な情景とサウンドが展開され、そして全ての意識を天へと運ばれるエンディングを迎えるのだ。また最後の最後の悪魔の断末魔を彷彿とさせるストリングスとボーカルが30秒程入り、四部作となるLight Bearerによる堕天使ルシファーの物語である第三部を予告している様でもある。



 今作は前作に比べたら確かに熾烈さという点では少し劣るかもしれないけど、それでも芸術性と壮大さとスケールは前作以上に仕上がっているし、80分近くにも及ぶ壮大な物語は正座して向き合うと確かに体力は使うけど、その音に向き合った後には確かに意識がネクストレベルへと到達しているし、その音によって描かれる物語はアートであり、神話であり、壮絶なる世界だ。前作同様に屈指の傑作だし、Light Bearerというバンドは本当にとんでもない領域に存在している。



■Everyday I Get Closer To The Light From Which I Came/Jesu


EVERYDAY I GET CLOSER TO THE LIGHT FROM WHICH I CAME (エヴリディ・アイ・ゲット・クローサー・トゥ・ザ・ライト・フロム・ホウィッチ・アイ・ケイム: +bonus disc)EVERYDAY I GET CLOSER TO THE LIGHT FROM WHICH I CAME (エヴリディ・アイ・ゲット・クローサー・トゥ・ザ・ライト・フロム・ホウィッチ・アイ・ケイム: +bonus disc)
(2013/09/25)
JESU (イェスー)

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 昨年はGodfleshにて来日を果たし、もう本当に多岐に渡りすぎる位に数多くのユニットで作品をリリースし続ける鬼才ジャスティンのメインプロジェクトであるJesuの約2年振りの新作であるが、もう安定のJesu印のサウンドが展開されているし、それだけじゃ無く、Jesu史上最も優しく体温を感じさせる音の数々、本当に至福の瞬間に溢れた作品であり、ヘビィネスとシューゲイズするサウンドの融合だとか云々を超えた、至福で至高の傑作だ。



 今作はJesuの中では実験的要素はかなり薄く、惜しみなくJesu印のヘビィさも轟音も越えた、優しく甘い旋律が全てを包み込む幽玄なる世界が展開された作品であり、第1曲「Homesick」のヘビィネスから緩やかに広がる白銀のリフと、オーガニックなフレーズが確かな化学反応を起こした瞬間に、全身を包み込む優しい郷愁の音、もうこれ以上に無い位にJesuでありながら、これまで以上に楽曲の完成度も高くなったと個人的には思う。数多くの多岐に渡る音を生み出し、このJesuでも多くの実験作を生み出したりもしていたけど、ここに来て本当に正統派に甘くノスタルジックな天へと昇る作品を作り上げた喜びを本当に感じる。第2曲「Comforter」もノスタルジーを感じさせる音色でオーガニックなフレーズを反復させ、厚みを持ちながらも、白銀のホワイトサウンドとして視界を包み込むリフ、時にヘビィなリフの応酬のパートがありながらも、そんなパートでも感じさせるのは熾烈さではなく神々しさだし、その音は変わらずに美しい。
 第3曲「Everyday I Get Closer To The Light From Which I Came」はもう安定と信頼のJesuが更に際立っている。メランコリックさが輝くフレーズと、ジャスティンの相変わらずヘタウマな魅力を持つクリーントーンのボーカル、静謐かつ厳かなサウンドプロダクト、確かな余韻を感じさせるアウトロと本当にジャスティンの美意識と、柔らかな熱量を感じさせてくれる。そして17分にも及ぶ第4曲「The Great Leveller」はもうジャスティンの美意識が最高レベルに炸裂した今作のハイライトだ。ストリングスとピアノが織り成すハーモニーの美しさ、徐々に熱量を高める楽園の音色、それを打ち破る様に繰り出されるスラッジなギターリフの応酬に驚くけど、雷鳴と嵐のサウンドの先に広がるのは更なる楽園であり、今作で唯一熾烈さも感じさせながら、その先にある楽園へと導き、ドラマティックに創生の物語を描くスケール感は圧倒的だ。そして最終曲「Grey Is The Colour」にて煌きのサウンドが揺らぎと安らぎと神々しさを聴き手に感じさせて幕を閉じる。



 これまで以上に真っ当なまでにJesu印のサウンドを展開している作品だから実験性とかそうゆう目新しさはあまりないけど、揺らぎと安らぎと至福さに満ちたサウンドスケープは過去最高の水準に達していると思う。重厚なヘビィネスから生み出される神々しい白銀の世界はもう全くブレてないし、それに加えて、よりノスタルジックな感覚と優しい温もりを音で本当に高水準で生み出した作品だ。堂々とjesuしている作品であり、これまでの作品の中でも屈指の傑作の一つに入るだろう完成度を持っている。この至福の音色はJesuにしか生み出せない唯一無二の物だと思う。



■Ban Savant(2013年10月6日)@渋谷CYCLONE

 おまわりさんとNoLAという今ライブハウスシーンで圧倒的ライブを繰り出している事によりとんでもない勢いを持っている両バンドだが、その2バンドがまさかの共同企画であり、しかも共演にこちらもライブハウスシーンで圧倒的なライブで話題を掻っ攫ってるENDONに、サイケデリックドゥームハードコアのZOTHIQUE、大阪からの刺客Knellt、サイケデリックな音像で次元を変えるTHE DEAD PAN SPEAKERSという見事に方向性はバラバラでありながら、確かな筋は通ってる4バンドを迎えての熾烈なる死闘とも言える面子が集結した。本当にあらゆる面でエクストリームさを極めようとするイベントになり、蓋を開けた想像以上のイベントとなったのだ。



・ENDON

 のっけからENDONだ。その破滅的なライブアクトと熾烈すぎる音で各所で本当に大きな話題を掻っ攫いまくってるこのバンドだが、今回初めてライブを拝見したが、もう本当に想像以上に凄かった。色々と彼等のライブでの噂を聞いて、少し怖くて少し後ろの方で観てたのはここだけの話だけど(結果的に杞憂で終わった)、破滅的パフォーマンスなんかENDONはする必要なんて全く無かったのだ。もうのっけから全ての音が突き刺すノイズとして暴走と加速を繰り返し、ドスの効いたドラムがそれを更に加速させる。そこに乗るボーカルがまた悲痛極まりない。本当にあらゆるエクストリームミュージックを飲み込んだ末のノイズコアなんだけど、全ての音が極端でありながら、一つのキャッチーさを僕は覚えてしまった。エクストリームである事に対してENDONはそれを非常に分りやすくアウトプットしていると個人的には思ったし、熾烈なるノイジーな音塊も非常に突き抜けていて観る物からしたら快楽的ですらあるのだ。どんなに極端な音を鳴らしていてもENDONは紛れも無いハードコアだった。

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・ZOTHIQUE

 続くこちらも初見なサイケデリックドゥームハードコアことZOTHIQUE。メンバーにシンセパートがいたりするバンドでもあるけど、このバンドも本当に一言では言葉に出来ないバンドなのだ、非常に正統派なハードコアサウンドを鳴らしたかと思えば、トランシーの縦断するシンセの音が相反する感覚を生み出す。かと思えば一気にドゥームになる、シンセの音がサイケデリックなノイズとなり、酩酊と引き摺るドゥーミーさが次元の感覚を狂わせる。更にダークで呪術的要素も匂わせる旋律だったり音は、本当に漆黒の煙が渦巻くサウンドだけど、でもそんなエクストリームさとは裏腹に、非常に分かりやすいハードコアとしての形を持っているのも事実だし、そのハードコアとしての馬力もかなりの物だった。

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・Knellt

 今年頭のNoLA企画以来に観る大阪のドゥームバンドであるKnellt。今回もライブ自体は少し短かったけど、それでも相変わらずの重さと全てを突き放す冷徹なソリッドさだった。ギターの音圧はとんでもないし、音は相変わらずドゥーミーでヘビィなのに、ドラムもギターもその残響音すら残さずソリッドの鉄槌を下し、無慈悲に落としていく。現在のKnelltの音は本当にプリミティブな音を鳴らしているし、極端に言えば徹底して音数を減らしたドラムとギターのみで構成し、更に言えばリフのみで勝負している形態なのに、他を圧倒する何かが確かに存在している。それは時にセス氏がボーカルを取った時に生まれる悲哀だったりするのかもしれないし、原始的な音から嫌でも感じる絶望的な悲痛さなのかもしれないし、それは正直あまり良くは分からない。でも今回のKnelltのライブに僕はやっぱり圧倒されてしまったし、ギターとドラムのみで生まれる異形さは本当に凄い。

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・THE DEAD PAN SPEAKERS

 ここまで熾烈なバンドばかり続いた中で登場したデッパン。彼等も今回ライブは初めて観たけど、今回は半ばアウェーみたいなイベントにも関わらず自らの音を十分に見せてくれた。Hawkwindの影響を色濃く感じさせながら、更にトランスさせる原始的でトライヴァルな音の数々、本当に脳髄の最奥まで突き刺さる空間的フレーズの数々と、肉体に訴えるビートとグルーブの力、ミクロとマクロの両方を行き来するサウンドは本当に一言では説明出来ないけど、一概にサイケデリックという言葉だけでは説明出来ないグルーブの暴力と降り注ぐ音の生み出す色彩、今回のイベントではある種清涼剤的な立ち位置になると思ってたけど、それは半分正解で半分間違いだ、確かに今回出演したバンドの中では一番取っ付き易くてキャッチーだったかもしれないけど、でもその音は確かに暴力的なまでに脳を覚醒させるだけの力があったし、彼等もまたエクストリームミュージックの確かな果てを生み出していたのだった。

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・おまわりさん

 DJタイムを挟み、本日の主役の一つであるおまわりさん。毎回毎回のライブが既に狂騒と何が起こるか分からない一つのカタルシスを生み出すおまわりさん。今回広いサイクロンのステージで彼等は何をしでかすか本当に楽しみだったが、もう見事にやらかしてくれた。開始早々に風人氏は高いステージからフロアに落下するわ、モッシュは相変わらずとんでもないわ、そして必殺の1曲目「膨張」から、もう既にとんでもない事になっていた。ギターなんていつもだけど今回のライブは特にノイズを放出する道具と化しているだけではなくて、サイクロンの音響の良さも手伝ってか、本当にハリケーンの様に渦巻いていたし、それぞれの音の輪郭が崩壊寸前になっているおまわりさんのライブだけど、今回は本当に全ての音の輪郭が明確になっていたのも新鮮だったし、だからこそビートにしろ、ノイズにしろ、ギターにしろ破壊力が倍プッシュだったし、おまわりさんの新しい側面が見えたライブだったと思う。特に「ツギノシン」は本当に黒い怨念が高次元で渦巻く様すら見えてしまったよ。そして最後の最後はもう全てが暴走。風人氏が暴れ狂い、大破するドラムセットに、ステージの床にブン投げられる楽器と機材、狂騒のライブはいつも通りでありながら、いつも以上のインパクトとカタルシスを見事に残し、本当に惨劇みてえなライブが嵐の様に過ぎ去った。本当に凄いよ!!

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・NoLA

 トリはもう一つの主役であるNoLA。今回のライブから新ギタリストmakino氏が加入し、ベースレス編成は変わらずもツインギターの4人組になり、makino氏のお披露目のライブでもあったけど、4人になったNoLAは本当に音圧もグルーブも更にビルドアップしたと思う。2本のギターが繰り出す極悪な刻みの応酬もそうだし、更に楽曲のスケールも格段の物になったし、これまで何度もライブでプレイしてきた楽曲は数多くのライブで鍛え上げられてたのもあるけど、4人でプレイする事によって更なる進化が見えたとも思う。持ち前の神々しいアクトは相変わらずだし、新曲郡は更に明確に形になり、より殺傷力を高めていた。今回も相変わらずにタケル君はフロアに飛び出し暴れ狂い、狂気を放っていたけど、ただでさえ凄い重みと破壊力を持っていた楽器隊のアンサンブルが更にとんでもない事になるのを確信した。4人編成になってからの初ライブって事もあったから、これまでのライブと比べると少し固さを感じたりもしたのは事実だけど、それでも十分過ぎる説得力をライブで見せていたし、現編成で場数を踏んだ先には、これまで以上に圧巻のNoLAの世界が間違いなく広がっていくと思う。メタルだとかエクストリームだとかドゥームだとかを越えて、速さも遅さも越えて、激重の狂気としての新生NoLAがこれからどうなるか、本当に震えて待つしかないじゃないか!!

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 全6バンドによる悪夢の宴だったけど、今回のイベントは出演バンドの系統が決して同じバンドではなく、寧ろバラバラな位だったりで、共通項としてはエクストリームであるという位だったけれども、そんなイベントにも関わらずサイクロンという決して小さくないハコで大きな集客があったのは本当に大きいと思う。NoLAもおまわりさんも、今ライブハウスシーンでかなり勢いのあるバンドだってのもあるのは間違いないけど、それ以上にあらゆる枠組みを越えて、ひたすらエクストリームな音が渦巻くイベントでこれだけの集客を叩き出せたのは本当に大きいと思う。僕は今回のイベントにこれだけの人々が集まったのには大きな意味があると思うし、こういったイベントが更に大きな形に成長していって欲しいと心から願うのだ。
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■-unfinished murder-Milanku JAPAN TOUR2013(2013年10月4日)@吉祥寺WARP

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 昨年、あまりにも美しい激情を鳴らす2ndアルバムをTokyo JupiterからリリースしたカナダのMilanku、そんな彼等が遂に初来日を果たす!!国内の新進気鋭轟音ポストロックバンドであるArchaique Smileと共に今回来日ツアーを敢行するのだが、その一発目は吉祥寺WARPにてArchaique Smileの初企画。国内の若手激情バンドがMilankuを迎え撃つ形になったのだが、このブログでもMilankuの2ndは昨年の年間ベストの一位に選ばせて頂いたし、今回の来日公演は本当に心から楽しみにしていた。そして最高の形でMilankuを迎え、カナダと日本の激情と轟音が渦巻く夜になった。



・alt of the society

 トップバッターは吉祥寺を拠点に活動するalt of the society。3ピースの激情系ハードコアバンドだが、このバンドは本当に荒々しくありながらも、郷愁と歌を感じさせる激情を鳴らすバンドである。楽曲構成とかは結構複雑だったりするけど、それ以上に直情的かつメロディアスなフレーズが光るバンド。シャウトと歌を見事に使い分けて、非常にメロディアスさを感じさせ、更に歪んだ暴力的サウンドを響かせてもくれる。スタイルとしてはかなり正統派なバンドだけど、荒削りでありながらも、その荒さと激しさの奥にある楽曲の完成度の高さと、余計なギミック抜きでストレートに勝負するスタイルは格好良いし、何よりもダイレクトに自らの音を伝える。鋭角のアンサンブルもそうだし、スリリングに走り抜ける音と旋律と歌は懐かしく感動的だったし、余計な事を抜きに魂を暑くするライブをのっけから展開し、WARPを早速熱くしてくれた!!

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・canaria

 続いてはこちらも3ピースの激情系ハードコアのcanaria。今回出演したバンドの中で一番荒々しくノイジーな音を放出していたバンドだったけど、こちらは荒々しい音の中に複雑なフレーズを盛り込むセンスを見せるバンドで、更に初期衝動に満ちた音を展開。複雑でありながら未整合というある種の矛盾を持ちながらも、とんでもないテンションで突き抜ける感覚。ベースの人なんかはアクションも含めて本当に凄まじい何かを感じたし、不協和音の中で渦巻くカタルシスに圧倒された。荒々しくもこれからどうなるか本当に楽しみなバンドだ。

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・nonrem

 半年振りに観る吉祥寺のnonrem。今回のライブはたった3曲だけだったけど、本当に緻密に工夫を凝らしたフレーズの数々もそうだし、空間的に響き渡り、美しい残響音の余韻を残す音、ストーリー性という点で彼等は本当に高水準な激情だと思うし、激しさを感じさせながらも、より美しさと言う点に特化してるし、悲壮感を感じさせる旋律ばかりでありながらも、その透明感溢れる音は確かな光も感じさせる。彼等も正統派激情でありながらも、より神々しいサウンドを鳴らし、ライブでは本当に一筋の光を音から感じさせる情景を描くセンス、観るのは二回目だったけど、このバンドもやはり若手激情の中でも本当に台風の目だと思った。ストーリーテラーとしての激情系ハードコアとして彼等に並ぶバンドは本当にそういないと改めて確信した。

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・Milanku

 そしてここでまさかのカナダからの刺客であるMilankuの登場である。彼等の昨年リリースした2ndは本当に愛聴していたし、今回の来日は本当に楽しみで楽しみで仕方なかったのだけれど、結論から言うと本当に感涙のライブを魅せてくれた。彼等は本当に正統派な激情・ポストロック・ポストメタルなバンドであるけど、音源の繊細で作り込まれた音をライブでは良い意味で破壊し、よりダイレクトで荒々しい音を展開していた。足元のエフェクターとか想像よりもかなしシンプルで個数も少なかったし、彼等の楽曲は本当に繊細で美しいアルペジオと歪んだコード弾きの轟音でその旋律を司り、更にはシンプルでありながらも、ダイナミックで重いリズム隊のグルーブが圧倒的だし、本当にハードコアな彼等のライブは美しい旋律と轟音とグルーブを聴き手にストレートに伝えてくる物だった。1曲目「L'inclination」から歪んだ轟音のツインギターが交錯し、それを壮大なグルーブで進行させ、そして本当に魂を振り絞る熱いシャウトが加速させる。更に3曲目にプレイした彼等の名曲郡の中でも屈指の名曲である「La Chute」は本当に涙が流れそうになる位に美しかった。その一音目が響いた瞬間に全てを持っていかれるアルペジオと歪んだコード弾きの轟音の織り成す闇と光が交錯し、そして新たなる世界を創造するアンサンブル。ライブ自体は30分程だったけど、それでもカナダが誇る轟音神の感涙のライブは本当に魂と感情を全て洗い流す物があったし、本当に感動的なまでに感動的なライブだった。

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・regret grief

 トリ前はベースレスツインギター激情のregret grief。isolateのメンバーが参加しているバンドらしく、その存在を今回初めて知ったのだけど、これがはっきり言って、どんな音を鳴らしているかすら分からなくなる感動を覚えるバンドだった。自分でも何を言ってるか分からないし、その音は紛れも無く激情系ハードコアのそれなんだけど、ただ本当に他のバンドとは一線を画す何かが確かに存在していた。時に叫び時に歌い、フレーズの数々は紛れも無く激情系ハードコアの真っ当な音なんだけど、ディスコードの中に感動的旋律を忍ばせ、壮絶なるストーリーを描く。神々しいというより本当に泥臭く、血塗れなんだけど、その満身創痍さの先の何かに彼等のエモーショナルさは間違いなく存在した。Milankuからの流れもあって本当に心が刺された。

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・Archaique Smile

 そしてトリは企画のArchaique Smile。今回唯一のインストバンドであり、唯一ハードコア要素の無いバンドだったりするけど、今回初めてライブを観て思ったのは、何処までも普遍的な轟音系ポストロックでありながら、そのストーリー性とスケールは本当に圧倒的だって事。monoとかExplosions in the Skyの影響を大きく受けながらも、単なる模倣では終わらない。繊細な2本のギターが美しい旋律を奏で、楽曲の中に壮大なストーリーを持ち、それを音のみで語るバンドであり、そのサウンドは非現実で幽玄で幻想的、更にロックバンドとしてのダイナミックさをアンサンブルから感じたのは大きい。長尺の中で、繊細なフレーズが熱量を加速させて歪み、楽曲のラストにはすべてを埋め尽くす轟音の渦が生まれる。その楽曲展開の仕方だったり、方法論は本当にベタでもあったりするけど、逆に言うと、そんなベタで正統派の方法論を堂々と取り、徹底してエヴァーグリーンなサウンドを鳴らし、美しい音の波へと誘う。30分程で演奏したのはたった2曲ではあったが、それでも広大過ぎる轟音は本当に惚れ惚れとしたし、これから本当に大きなバンドになると確信した。激情と轟音の宴は彼等の宝石の様な旋律と轟音で至高のエンディングを迎えたのだった。

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 MilankuとArchaique Smileのツアー初日となる今回のArchaique Smile企画だが、何度も感動的な場面があったし、本当に無垢な言葉で言うなら熱くさせられた夜だった。出演した国内バンドはみんなMCで今回カナダから日本へとやって来たMilankuにリスペクトと感謝の言葉を述べ、Milanku側もそんな国内バンドや、この日集まった人々に感謝を述べていた。激情と轟音が吉祥寺を埋め尽くした熱い夜によって今回のMilankuのツアーは始まり、本当に最高のスタートに相応しい夜になった。
 10/14のナインスパイスでのファイナルまでMilankuとArchaique Smileはツアーをし、都内近郊でも10/9の鶯谷What’s Up、10/10の横浜GALAXY、10/13の横須賀PUMPKIN、そしてファイナルの10/14の新宿NINE SPICESとまだ4公演も残っている。是非ともお時間がある人は1日だけでも良いから是非ともMilankuを目撃して欲しいし、本当に感動的なライブを彼等は日本で繰り広げてくれるだろう。そしてMilankuがまた日本でライブをしたいと思ってくれる様な夜を生み出して欲しい。僕は今回のツアーに関わっているTokyo JupiterやArchaique Smileの関係者では無いけど、本当に彼等のサポートを現場へと足を運んで行って欲しいと心から思うし、本当にシンプルにMilankuは最高のバンドだと思っているから。

■Is Survived By/Touché Amoré


Is Survived ByIs Survived By
(2013/09/19)
Touche Amore

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 今年の頭に来日を果たし、この日本でも多大なる支持を集めるUS激情の雄であるTouché Amoréの2013年リリースの最新3rd。リリースは前作同様にDeathwishからでプロデューサーにはBrad Woodを迎えている。そして前作で見せた最新型US激情としての形を体現していたが、今作は更なる進化を見せた最新の最高傑作であり、彼等が今まさに無敵のバンドである事を証明している会心の一作。



 彼等はそのサウンドスタイルは正に激情系ハードコアのそれであるけど、今作を聴くと本当に懐の大きいバンドになったと思う。激情系ならではの全身全霊の雄叫び、疾走するサウンド、それは正にハードコアであるけど、今作では本当に洗練されたサウンドを見せつける。ハードコアサウンドの中で光り輝く結晶の様な珠玉なメロディが存在し、圧倒的なキャッチーさを持っている。本当に誤解を恐れずに言えば激情系とかハードコアが苦手だと言う人こそ今作に触れて欲しいし、もうハードコア云々の枠組みは今の彼等には本当に必要が無いと思う。エモにまで完全に足を伸ばし、確立したサウンドスタイルと鉄壁にアンサンブルと焦燥感と雄叫びの中に存在する歌心が生み出すのは本当に多くの人を突き刺すハードコアの到達系だ。
 今作の楽曲の完成度は本当に凄まじいレベルになっていると思う。もう全部名曲だったら名盤になるに決まってるじゃねえかと言わんばかりに、本当に全曲名曲になっているし、全12曲、全くダレる事などなく疾走する感情とサウンドは本当に大きな感動を与える。そのアンサンブルもそうだけど、作品の中で楽曲同士が生み出す流れが本当に美しい流線型を描いている。第1曲「Just Exist」の透明感溢れる旋律の調べから一気に全ての音の熱量を高め、突き抜けていく様は本当に爽快極まりないし、何処をどう切ってもハードコアでしか無いサウンドなのに、本当に完璧なまでに別の次元に到達している。第5曲「DNA」は変幻自在のアンサンブルと今作屈指のサウンドの力が圧倒的だし、第8曲「Blue Angels」は本当に普遍性とエモーショナルさが見事に咲き乱れている。第6曲「Harbor」、第10曲「Non Fiction」の静謐な幽玄さから徐々にサウンドを広げて壮大さを見せるアプローチも見事に形になっているし、疾走しながら緩急を付けるビートと熱いコーラスワークと直情的でありながら、それだけでは終わらないギターフレーズが見事な第9曲「Social Caterpillar」とスタイルを本当に確立しながらも、幅広さもしっかり持っているし、最終曲「Is Survived By」にて見事なまでに今作を総括。本当にドラマティックなラストは感動的だ。



 ハードコア特有のアンダーグラウンドな香りみたいのは今作には無いかもしれない。でも徹底して洗練させたメロディセンスとサウンドの幅広さ、それでいてどんなに自らの音を変化させても決してブレないハードコア魂。何よりも歌物でもありエモでもあり、ソングライティングセンスによるポップさも今作にはあるし、本当に全てを巻き込めるだけのバンドになったのだ。2013年のハードコアの金字塔であるし、激情系ハードコアの新たなる重要作品でもある。このバンドは本当にどこまでも高らかに羽ばたいていくだけなのだ。



プロフィール

AKSK

Author:AKSK
メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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