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■2015年06月

■Rebel One Excalibur & blue friend presents Surroundings(2015年6月6日)@小岩bushbash

 Rebel One Excaliburとblue friendの共同企画となった今回のイベントは見事なまでにごちゃ混ぜなイベントとなった。対バンに選ばれた3バンドはcar10にDALLJUB STEP CLUBにBOMBORIと全然方向性もバラバラ。でも主催の2バンドもそうだし、それぞれのバンドがシーンに新たなる爪痕を残し続けるバンドばかりだ。他にもラウンジではDJのプレイもあったりと盛り沢山な内容で、当日は集客的にも大成功と言えたし、様々なタイプの人々が足を運んでいたとも思う(女の子のお客さんが多くてびっくり!!)、そんなありそうだけど実は無かった新たなるクロスオーバーなライブイベントの一部始終。



・Rebel One Excalibur

 ハナは主催のRebel One Excaliburから。ライブを観るのは今年に入ってから初だったけど、このバンド本当にどんどん気持ち悪くエロくなっていくなあってのが先ず一つ抱いた感想。「まだ決めてない」や「森」といった1stアルバムの楽曲もプレイしていたけど、音源の時より全然違うバンドになっていた。冷たい鉄の音はより研ぎ澄まされていたし、各楽器の音がのっしりと潰しにかかってくるグルーブで息が徐々に詰まりそうになったし、より言語障害感ある言葉とボーカルも極まり出していて完全にドラッギー。これから新たに発表されるであろう新曲もそんな今のRebel Oneのサウンドを突き詰めた印象で、特にリズム隊の音の重量と重圧を活かしながら、より鋭角に尖っている印象。そんな中で終盤にプレイした「BIG BUSINESS」にはド肝を抜かれた。何でこんなバグったビートの曲で、何で別にブラストとかを取り入れている訳じゃ無いのに、ここまで速さを感じるのか分からなくなってしまった。ダイナミックでパワフルなドラムがより前のめりな音を叩き出し、弦楽器隊の音もつんのめる程に前ノリを断続的に繰り出しまくる、メンバーのステージングもアクションが本当に増えていたし、より魅せるバンドになってしまっていた。最後はまた新曲をプレイしていたけど、それはハードコア色が強いながらにも、より変態的なアプローチのRebel Oneの新機軸とも言える曲だったし、この妖しくエロい鉄の音を放つ三銃士はまたオリジナリティを追求した末に未知の世界へと足を踏み入れてしまっていたようだ。福島どころか全世界注目のバンドになっていると僕は思うよ。



・car10

 足利を拠点に活動するcar10は各方面で本当に絶賛の声を聞いていたし、実際ライブを観るのが楽しみなバンドであったけど、このバンドも本当に独自の音を鳴らしているなって思った。バンドアンサンブル自体は決して屈強と言う訳でも無いし、寧ろナード感全開な音だったりもするけど、でも何でだか非常に中毒性の高い音ばかり鳴らす。曲はどれも短めでキャッチーな曲ばかりだけど、そのヨレヨレしたボーカルとコーラスかけまくったギターサウンドが凄く耳に残るし、キャッチーさ重視なガレージパンクチューンを次々と展開!!英語っぽく聞こえる日本語詞の乗せ方のセンスもナイスだと思うし、輪郭をゴリゴリにしていないからこそ、絶妙な掴み所の無さ、ライブという場でパワー勝負じゃ無くて、キャッチーでありつつ、妙な気怠さもありつつ、青臭さをしっかりと表現しているバンドだと思った。そもそも曲のメロディセンスがどれも抜群だと思ったし、初見でライブ観てもしっかりと引き込める技量は間違いなくあると思う。何処かヘナっとした頼りなさと青さが光るナイスなバンドでした。



・DALLJUB STEP CLUB

 全く予備知識無しで今回初見で観たDALLJUB STEP CLUB!!これが本当に凄いバンドだった。新たなるダンスミュージックを提示するバンドであり、というかダンスミュージック以外の形容なんて不可能だ。改造ドラムを使ったドラムとベースと、カオシレーターや多数のエフェクターにシンセ、最初は少ない音数でライブは始まったけど、その音数が増えていき最初の爆発を起こした瞬間にブッシュバッシュは完全にダンスホールになったと思う。ベースシンセなんかを使いながらもループするフレーズが最高に気持ちが良いベースと改造ドラムによってループ感を加速させていくドラムによる人力ビートのグルーブが本当に肉体を刺激しまくり、更にレイブ感やトランスやダブステップやら色々異種配合させまくったシンセとエフェクトのサウンドはこう放出されると気持ちよさしかないし、しかもがっつりとボーカルも入れてくる。シンセボーカルの人は終始ラリったテンションでライブをしていたけど、ボーカルを繰り出すかと思ったらそれが最高にイルなフロウをかましまくったラップスタイルだし、ただ踊れるだけじゃなくて言葉でも突き刺してぶっ飛ばすスタイル。気付いたらフロアにサーフしてるわ、上半身裸になっているわ、テンションが常にガンギマリだわって完全にイル。ビートとグルーブの追求者としてskillkillsなんて猛者もいるけど、彼等の音はskillkillsに肩を並べるレベルの物だし、寧ろ圧倒的情報量をビートとグルーブに託し、常に高揚しかしてないぶっ飛びまくったサウンド。もう気が狂いそうな位に踊ったよ!!もうすぐ1stアルバムもリリースするみたいだし、このバンド要チェックだ!!



・BOMBORI

 ずっとライブを観たいとは思っていたけど、中々タイミングが合わなくて観れなかったBOMBORIだけど、今回久々にそのライブを観る事が出来た。先ずはセッティング時点で機材の量にやっぱり笑いそうになる。というかツインドラムよくブッシュバッシュのステージに入ったなあって妙に感動してしまった。そして照明が完全に消えてライブが始まったら完全にBOMBORIの完全勝利でしか無かった。Galaxyがフロントに立ってボーカルを取る様になってからのBOMBORIはやっぱり以前のスタイルよりもより直情的な迫力が増したと僕は思うし、音がよりヘビィでオルタナティブな物になったと思う。昨年のフランスツアーを経てBOMBORIは先ずバンドとして音が本当に強く太くタフになった。ただでさえライブバンドだったけど、もっともっと強くなってしまっていて完全に異次元。勿論そのサウンドスケープもVJも異次元。サイケデリックの表層をなぞるのでは無い、もっと本質的に肉体と本能に訴えるからこそのサイケデリック。叙情性もあり、トランスでもあり、音のループの高揚から爆発を繰り出しまくる「Land」は更にパワーアップしていたし、夏の終わりみたいな哀愁の余韻から始まりながら大爆発を繰り出すキラーチューン「Granule」は本当に凄まじいの言葉しか無かった。弦楽器隊の音が以前よりも更に濃密で詰まりまくった音になって、重量も質量もおかしい事になっていたし、本気で重いって言葉じゃ片付かない程に重い。何よりもそんなビッグバンから雪崩込んだGalaxyとHikariのツインドラムの爆撃!!これが本気でこの世の物じゃ無いみたいな音だった。音が二人とも本当に強くて爆音で手数半端無いし、もう躍らせるんじゃ無くて完全にビートで脳の最奥を覚醒させるドラム。これが言葉に出来ない位に凄くて凄くて、このバンド、音もライブも完全に世界レベルで普通に通用しちゃうバンドになってしまったなって思った。ラストの新曲も新境地であり、ダークネスが轟きながら、よりドープに落とし込むサイケデリックサウンド。本気で音で異世界を生み出していたというか、全てをぶっ殺す音で旧世界を完全に無かった事にしてしまって、BOMBORIという新世界秩序を誕生させてしまっているとしか正直言わなくて良いと思う。現世なんて全て紛い物でしかない、BOMBORIこそが本当に世界共通の法律だ。という日本語おかしい事を平然と吐けるレベルのライブをBOMBORIはしているって事だ!!



・blue friend

 トリはもう一つの主催バンドであるブルフレ。先ほどのBOMBORIのライブがトラウマレベルだったからブルフレはある意味デザートかなーなんて一瞬思ったりもしたけど、でもそんなのは僕の愚かな思い違いでしかなかった。一曲目のキラーチューン「Midikai」から先ずぶっ飛ばしにぶっ飛ばしまくる。ツインボーカルの叫びにアドレナリンでまくるし、青臭くもソリッドなツインギターのサウンドは最早爽快感すらあるレベルだと思う。サウンド自体はやっぱり現在進行形US激情スタイルではあるけど、でもそのセンスを生かしたサウンドワークはやっぱりブルフレならではだし、いそうでいなかったという隙間を見事に付く曲のセンスはやっぱり良いし、それをダイナミックに展開させるライブはやっぱり痺れる。今回は近々リリースされるスプリットの楽曲もプレイしていたけど、それはブルフレの新たな進化系だったし、これまでの激情系サウンドをより深く追求しながらも、その攻撃力も進化させた楽曲から、最早激情系って言葉を使っていいのかっていうエモの進化系な曲までとバンドとしてのレンジもより広がっていたし、でもやっぱラストの「Saisho」のベッタベタだけどそのベタさすら愛を感じる青き衝動の竜巻とも言えるサウンドにはやっぱりやられたなあ。もう新世代激情系バンドとして名も実力も十分だけど、このバンドはまだまだ先に行けるバンドだって改めて確信した。



 今回のイベントはごちゃ混ぜも良い所なイベントだったけど、だからこそこれまで知らなかった新たな音との出会いもあったし、どのバンドも方向性が違うからこそそれぞれのスタイルで最高のライブをしていた。来ていたお客さんも全バンドしっかりと観ていたとも思うし、こうした知ってるバンドのライブを楽しむだけじゃなくて、自分の普段聴かない系統の素晴らしい音にも触れる事の出来るイベントはやっぱ新鮮で楽しいし、もっと増えて欲しい限りだ。Rebel Oneとブルフレにはまた同じコンセプトで是非とも第二回も開催して欲しい。
タグ : ライブレポ

■Edward In Venice Japan Tour 2015年5月29日)@新宿御苑MERRY-GO-ROUND

 先ず先に一つ懺悔しておきます。この日はイタリアのEdward In Venice来日公演でしたけど、事前にbandcampで音をチェックしたら僕が全然好きになれない音でした。はい。なのでこの日はEdward In Veniceのサポートを務めたPresence Of Soulとwombscape目当てで行ったライブで、他のバンドちゃんと観ていません。なのでこのイベントに関してはレポ書かないでおこうと思いましたけど、やっぱりPOSとwombscapeのライブが凄く良かったので、それだけでもレポしたいと思います。あとこの日の会場だったMERRY-GO-ROUNDですが、びっくりする位に狭かったです。多分キャパ50も入らないんじゃないかな?



・Presence Of Soul

 久々に観るとあって凄い楽しみだったPOSだけど、やっぱり膨大な数のエフェクターのセットは笑えるレベル。照明落ちたらエフェクターの光が夜景を作っていましたよ。いつも通り照明無しでVJを照明変わりのステージングでライブはスタート。しかしPOSはポストロックとかポストメタルって範疇で語ってはいけないバンドだと思いました。決して大音量を出せる環境では無かったとは思うけど、やっぱり音圧と轟音のサウンドに先ずは圧倒されてしまう。そしてキーボードが鳴らす不気味な音階の反復、ビートも一々重すぎるし、ズシリズシリと悲鳴を上げているかの様だ。セットは30分で全4曲程、VJの映像とサウンドが見事にシンクロし、セットが進んでいく程に妙な高揚感も加わっていく。完全にポストメタル化しているサウンドではあるが、キーボードの不気味な音色と重い轟音のギターが奇妙に溶け合って、そしてビートとグルーブと共にカタルシスを生み出していく様は本当に見事としか言えなかった。是非とも今ライブでやっている曲たちをいち早く音源化して欲しいし、日本といく国にまだ根付いていないポストメタルサウンドをシューゲイザー・プログレを通過させて独自の物へと進化させたPresence Of Souの音はもっと多くの人に届いて欲しい。ここまで不気味で美しい畏怖の念すら覚える音は他にはない。



・wombscape

 この日もう一つの目当てであってwombscapeのライブ。新編成になって二ヶ月程経過したけど、新生wombscapeはバンドとしてかなり固まったと言えるだろう。バンド全体のアンサンブルがより強固になっていたし、グルーブの退廃的な重みがより増幅されていたと思う。ギターのkijo氏がこの日は大分キレまくっていて、フレーズの一つ一つがドロッとした後ノリな重さを感じさせる物であったし、新ドラマーのSatoruのドラムも本当にwombscapeに完全に馴染んでいたと思う。彼は完全にパワータイプのドラマーだけど、力任せにぶっ叩くだけじゃなくて、見事にメリハリを付けたドラムを叩いているし、それこそハイハットの一音で決して打音の音量は出してないドラムを叩いていても、その繊細な一音で確かなインパクトを残し、不気味な余韻も残すだけのドラムを叩く。新編成になってからの新曲はやはりどれも気持ち悪くて、どう考えても既存のハードコア・カオティックの枠組みには全然当てはまらない。不協和音の中から感じる叙情性もそうだし、この日もラストにやっていた新曲もwombscape史上最も歌う楽曲でありながら、そのドロドロした悲哀から崩壊させていく曲展開は絶望的なまでに美しかった。これまでも自分たちを完全に置き去りにしてしまった事によって、観る者も余裕で置き去りにしてしまうバンドになってしまったし、いずれリリースされるだろう初の正式流通音源でwombscapeは新たなるカオティックの先を見せてくれると確信した。



 そんな感じで実質2バンドしか観ていないし、ライブレポとしては結構グダグダな感じにはなってしまったけど、Presence Of soulとwombscapeのライブだけでも行く価値は全然あったライブだったし、この2バンドは本当にオリジナリティしか感じない存在だと改めて思わされるライブだった。
タグ : ライブレポ

■割礼ワンマンライブ(2015年5月30日)@大久保ひかりのうま

 割礼久々のワンマンライブ!!年末恒例のワンマンは昨年は無かったし、2月に名古屋でのワンマンはあったけど、東京でのワンマンは久々。もうしつこい位に言っているけど30年以上のキャリアを持ちながら常に進化を続け、今こそが最高のバンドである割礼。活動こそマイペースながらも唯一無二のロックバンドであり、正に国宝級の存在だ。そんな訳で久々に割礼のライブに今回足を運んだのだ。
 ハコである大久保のひかりのうまにはオープンする直前に到着。店の前にはオープン待ちのお客さんが十数人並んでいて列の最後尾に。そしてオープンして店内に入ってびっくりしたのは、完全に喫茶店じゃねえかここ!!事前にひかりのうまについては調べていてライブバーみたいな場所だとは知っていたが、ライブバーどころか本当に喫茶店。ステージも凄く狭いし、セッティングされた機材だけでもギュウギュウな感じが既にしている。ハコ自体は椅子とテーブル付きってのもあったけど、キャパ30ってのも納得だし、スタート直前に来たお客さんに対してはお店側は立ち見で対応させていた感じだったかな。こんな狭い場所で、こんな至近距離で割礼を観れるってある意味凄く贅沢だよなとか思いながらスタートを待った。




 そしてスタート時刻から10分程押してメンバー四人が普通に店の玄関から入場して来てサウンドチェックを始める。というか楽屋とか普通に無いだろうし。そしてセッティングを終えて割礼ワンマンライブが始まった。一曲目はゲーペーウーからスタートである。割礼の中でも比較的速いこの曲だけど、でも今の割礼はどんなに普通のロック的な速度の楽曲をプレイしてもどこかスロウな重さを感じさせてしまうし、宍戸氏と山際氏のギターのキレも既に好調だ。そして鎌田&松橋のリズム隊は本当に最強だと思う。松橋さんのあのシャープで叩きつけるドラムと、鎌田さんのシンプル極まりないフレーズを極めたグルーブは絶品過ぎる。この日は宍戸氏のボーカルマイク以外は全部生音、ギターとベースはアンプの音のみで、ドラムはマイクを全く立てないで完全に生音と音響面で決して良いと言える環境では無かった筈だし、ハコの性質を考えたら音量も決して出せる訳じゃなかったと思う。でもどんな場所でも割礼は割礼でしか無いし、音が悪いなんて全く感じさせないサウンドであり、いきなりいつも通りの音量でブチかました「ゲーペーウー」でいきなり持っていく。「INスト」で一気にスロウでダークな割礼へと変貌させた時にはひかりのうまは完全に割礼の世界に染まっていたと思うし、山際さんのインプロ的なギターフレーズの数々はライブを重ねる度に耽美さとドープさを増幅させている気すらする。そして「INスト」をプレイしていた時にハコが揺れている様に感じて、割礼の音でそう感じているのかと思ったら、まさかの地震。しかしメンバーは全く動じずに演奏を続けるから、地震じゃ無くて割礼の音で揺れているとしか思えなかったし、割礼の音が寧ろ何かを呼び寄せてしまったんじゃ無いかとすら思った。というかこの日はやらなかったけど「ゆれつづける」をプレイしている時に起きた地震だったら色々洒落にならないよなあ…やると思っていなかった「Into」の宍戸氏のアーミングギター一発で世界をサイケデリアに変貌させてしまう感覚はライブで聴くとより濃密だったし、そのサイケデリックなロマンを受け継いでの「マリブ」という割礼でも屈指の甘さを持つラブソングに雪崩込んだのはズル過ぎる。ゲーペーウーでギアを上げたと思わせてから落としてスロウさとロックの甘さとロマンを花開かせた序盤の4曲で完全に持って行かれてしまったし、この時点でいつも通りの割礼でありながら、いやいつも通り最高の音で最高のグルーブとロマンしか鳴らしていない割礼だった。
 そして割礼の最も本質的なドープな世界へと入り込む。余りにも圧巻過ぎた「電話の悪魔」と「太陽の真ん中のリフ」の2曲は割礼の本質的なダークネスの最も純粋な場所だ。音源より更に遅く重くなった「電話の悪魔」の窒息しそうな空気、歌っている事はラブソングでしか無いのに世界中の悲哀と絶望を掻き集めてしまったみたいな残酷さ、本当に優しい曲であるのに、切迫感で押し潰されてしまうんじゃないかって思った。何よりも「太陽の真ん中のリフ」で完全に止めを刺された感じだった。割礼でも特にスロウな重さが際立ちまくるこの名曲は本当に今にも止まりそうな速度で、本当に削りに削りまくった音数によって描かれる世界であって、割礼のサイケデリアの究極形だとすら思う。ドープでありイルでもあり、グルーブの理想形であり、そして何よりもどこをどう切ってもロックであり、そしてメロディアスで甘い。陶酔の世界を最小限の画素数で表現出来てしまっているのはもう割礼だからだ。そんな2曲でドン底に落とされてからの「ベッド」で意識が覚醒させられてしまった。「セカイノマヒル」に収録されたVerでは無くて、「PARADAISE-K」に収録されたVerの速い割礼。イントロのギターのチャカチャカチャカってカッティングも勿論宍戸氏は引いていたし、ドープさからシャープさへと変貌し、心臓が圧迫されそうなロックサウンドに悶絶するだけだった。
 終盤はもう割礼の伝家の宝刀が全開。これもやると思っていなかった「ルシアル」の10分以上に甘い酩酊の世界、「海のあの娘」と「アラシ」で割礼流の王道のバラッドを炸裂させ、「ネイルフラン」では最小限の音で緩やかな波を生み出し、でも柔らかな真綿に包まれる様な感覚すら覚える音の数々に今度は甘い感覚を覚える。そして恒例の松橋氏による物販紹介とライブ告知しかしていないのに何故か笑いがこみ上げる名物MCを挟んでラストは大名曲「リボンの騎士(B song judge)」で締め。「アラシ」で完全にエンディングなモードになっていた空気を一転させ、また新たな世界を始まりを告げるギターストローク、次元が狂いまくった音象の数々、そしてツインギターのロングギターソロから高揚を極めに極めたサウンドによって爆発を繰り返すアンサンブル。完全に割礼の勝ちだった。この音は割礼にしか生み出せないし、それが現在進行形で進化を続けている。それが最高に嬉しい。メンバーが普通にハコの玄関から捌けて、アンコールに応えてまた玄関から入場していくシーンが異様にシュールだったアンコールは「光り輝く少女」でロックでありながらドープな重みで引き摺って終了。約2時間半にも及ぶ熱演、見事だった!!



セットリスト

1.ゲーペーウー
2.INスト
3.Into
4.マリブ
5.電話の悪魔
6.太陽の真ん中のリフ
7.ベッド
8.ルシアル
9.海のあの娘
10.ネイルフラン
11.アラシ
12.リボンの騎士(B song judge)

en.光り輝く少女



 ライブハウスどころか喫茶店みたいな場所でのワンマンとはいえ、どんな場所でも常に最高の音のみを放ち、そして最高のライブしかしない割礼は正に日本が誇るべきバンドであると思うし、色々マイペースな活動とはいえ、30年以上のキャリアを持ちながら常に現在進行形で進化を続ける生き物として割礼は本当に凄いバンドである。何かもう割礼を観る度に同じことしか言ってない気もするけど、でも紛れもない事実なのだから仕方ない。この日は恐らく昔から割礼を追いかけている人が多かった様にも思うけど、これまで廃盤だった音源も再発されているし、今こそもっと若い世代にも割礼に触れて欲しいと僕は思う。流行りだとかそんな物に全く流されない、本物のロックを割礼は鳴らしているし、その価値は永遠だ。

プロフィール

AKSK

Author:AKSK
メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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