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■2018年09月

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■GRAY WORLD Vol.7(2018年9月15日)@東高円寺二万電圧

約1年振りのREDSHEER企画「GRAY WORLD」はele-phantとKowloon Ghost Syndicateを迎えての異色の3マンライヴ。
毎回エクストリームミュージックの猛者を迎えての企画だが、今回の3マンはそれぞれのサウンドの方向性がバラバラで、どんな化学反応が起きるか非常に楽しみであった。



・ele-phant

トップバッターのele-phantはこの日がラストライヴ。思えばREDSHEERの初ライヴはele-phant企画だったり、REDSHEERのレコ発企画に出演したりと色々とREDSHEERとは縁が深いバンド。そのラストライヴがREDSHEER企画というのは何だか感慨深さもある。
ラストライヴではあったが、感傷的な瞬間は全くなく、ele-phantが提示し続けたギターレスによるドゥーム経過型のロックをこの日も鳴らしていただけだった。
ミドルテンポでタイトかつ爆音のドラム、メロディを奏でながらソリッドな重低音を鳴らすベース、そして艶やかなボーカルの三位一体のグルーヴはele-phantの持ち味であるが、それがより研ぎ澄まされ妖艶なる世界が色濃く目の前に広がって行く。
2人時代の楽曲をプレイした以外はラストライヴらしさは本当に無く、以前より更にサイケデリックに花開くサウンドを体感し、今回のライヴで解散という事実は本当に勿体無いと思ってしまった。
従来のドゥームともサイケデリックとも違う新しいロックをele-phantは確かに描いていた。出来れば早々に解散を撤回して頂き、しれっと活動を再開させてしまえば良いと思う。



・Kowloon Ghost Syndicate

二番手のKowloon Ghost Syndicateも今回のライヴで下手ギターの松田氏のラストライヴ。
ボーカルの笠沼氏が「これからは概念として見守ってくれます。」とMCしたのはフフッとなってしまったが、以前よりも更にストレンジなハードコアを鳴らすバンドへとパワーアップしていた。
終始照明は赤のみで照らし続けていたステージの視覚的な効果もあるのかもしれないが、生々しい血飛沫と肉が裂ける様な破壊的なサウンドに終始圧倒されっぱなしになる。
爆音かつフルバーストで突き抜けるだけで無く、楽曲そのものがよりシャープかつファストになった印象も強い。
この日は30分で16曲プレイしていたが、ライヴがほぼノンストップで繰り広げられるだけでなく、極端なまでに短い楽曲の中でそれぞれの音が喧嘩し、全力で殴りつけてくる。無駄を一切無くした楽曲構成だから余計に終始リミッターの振り切れたテンションが炸裂する。今の東京でこれだけのテンションでライヴ出来るバンドは本当に少ない。
少し観ない間により禍々しいバンドへと進化を遂げていた。この途方もないエネルギーは果たしてどこへ向かうのか。これからも楽しみ。



・REDSHEER

トリは主催のREDSHEER。久々にライヴを観るのもあって、新しいハードコアを未来に向けて放つ3ピースが今回の企画ライヴでどのような進化を遂げているか本当に楽しみだった。
今回のライヴのセットは「IN A COMA」以外の楽曲は全て1stアルバム以降に生み出された楽曲だったが、改めて1st以降の楽曲に肌で触れ、益々カテゴライズや◯◯っぽいといった言葉で説明する事が不可能なバンドになったと思う。
そしてREDSHEERは本当に武器が多いバンドだ。ブラッケンドに接近した地獄の轟音、陰鬱なる感情に訴えるメロディアスさ、刻みつけるリフのフック、感情移入をさせない冷徹なクリーントーン、それらが変拍子とテンポチェンジを繰り返しながらドラマティックに展開される楽曲。実に多彩なアイデアが楽曲の中にこれでもかと詰め込まれてる。
それを愚直なまでに全力で解放するライヴは魂の解放だ。知的に練り込まれた音を構築しながら、それを全力で放出するのがREDSHEERのライヴの大きな魅力だろう。
この日披露された新曲もハナから全力で爆音を叩き付けるより殺気立った楽曲であり、更なる地獄を描く。それぞれの楽曲のベクトルが多彩だからこそ、こうした殺気がより際立ち、容赦なく刺し殺していく。
アンコール含め全7曲、赤黒く渦巻く闇のハードコアは更なる高みへと上り詰めていた。



3マンという事もあって、各バンドを中だるみせずにじっくり堪能。3バンドとも僕が大好きなバンドで非常に自分得な今回のブッキングだったが、それぞれが持つオリジナリティと進化の精神はREDSHEER企画だからこそ堪能出来るものだろう。また次回のREDSHEER企画も楽しみだ。
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タグ : ライブレポ

■それでも世界が続くなら活動中止ワンマン公演「休戦協定」を目撃して。

今年の頭、それでも世界が続くならという少し変わった屋号を名乗るバンドの活動中止が発表された。
ドラムのクリハラ氏が「燃え尽きた」と言う事で脱退を申し出た事、それを受けての活動中止。解散でも活動休止でもなく活動中止ってのがなんとも彼ららしい。
それから来年の2月11日にバンドがどうなるかの報告の約束がアナウンスされたが、一旦活動中止という事で彼らのホームグラウンドである下北沢QUEにて活動中止ワンマン。チケットが販売された頃はまだまだ寒い季節で、それから季節は巡り9月2日を迎えた。
何処か漠然と活動中止の事実を受け入れつつ、それでも世界が続くならという不器用すぎるバンドと休憩協定を結びに下北沢QUEへと足を運んだ。



実際この文章は活動中止ワンマンから大分日が経ってから綴っているけど、自分の中で色々な感情が何もまとまりきってなんかいない。
僕自身はこのバンドを知って三年程の人間で、決して長くバンドを追えてた人間ではない。
だけど自分なりに可能な限りライヴには足を運び、何度ライヴを体感しても、彼らの鳴らす痛みは理屈を超えた感情にいつも襲われ、バンドと真正面から対峙する闘いだと思い続けていた。
休戦協定なんてタイトルが付けられたライヴであったが、休戦の意味を彼らは本当に分かってるのか疑いたくなってしまう。
これまで何度も目撃したどのライヴよりも、4人はステージの上で全力で闘い、音楽で痛みを鳴らしながら、観る人々をぶん殴る轟音を鳴らしていただけだった。

アンコール含め2時間以上に渡って繰り広げられたライヴは何度も何度も涙が溢れてしまい、正直今でもまともにそれを記録する事が出来る状態じゃない。
MCはほぼ無し、序盤からフルスロットルで襲い来る轟音、メンバー4人が全力で倒れそうになりながらも異様な気迫で繰り広げる演奏。
いつだってこのバンドはボロボロになりながら曲を作り続け、ライヴを続けて来た自他共に認めるライヴバンドでしかない。
器用な演出やステージングも、気の利いたMCも出来やしない不恰好過ぎるバンドだった。
これまで何度も何度も再生し続けた曲達が毎回ハイライトの様に目まぐるしく鼓膜から感情を殴りつけて来る瞬間ばかりで本当にしんどくなって立ってるのも辛くなった瞬間も情けないけどあった。
グルグルと頭の中で色々な過去の記憶がフラッシュバックして、嬉しかったことも忘れてしまいたいことも走馬灯の様に駆け巡りながら、ずっとステージから放たれる轟音に掴まれたまま。

最後の最後に本当に忘れられない瞬間があった。
アンコールの最後にプレイされたのは僕がこのバンドで個人的に一番大好きな「最後の日」だったのだけど、篠塚氏が「アンコールさせねえような演奏しろよ!!」って叫びから曲の頭のリフが弾き倒されたその瞬間、僕の中で張り詰めてた気持ちが一気に解放されていく。
歌詞は殆どアドリブで必死に観る人々にその感情を伝えようと闘う4人の姿は本当に美しくて、立ってるのもやっとでフラフラで無様なのに、その姿に「演奏会」なんか出来やしない本物の「ライブバンド」の姿があった。
最後の言葉は「殺せるもんなら殺してみろ。」やっぱり休戦協定って言葉の意味を間違えてるんじゃないか。



2時間以上に渡るライヴと言う名の闘いは轟音と叫びと共にそれぞれが血を流しながらそれでも生きているという事実を叩きつけるものだった。
ライヴレポなんてとても呼べる文章を今回はいつにも増して書けてない。その瞬間にしがみつくだけで精一杯になってしまった。
でも彼らが鳴らす音楽に確かに心が動く人間でいれて本当に良かった。
カテゴライズされた等身大とか痛みじゃ無い。それぞれが生き続ける上で薄っすらと残してしまった傷跡に直で響き渡る音楽をこのバンドは鳴らし続けていた。
オルタナティブだとかシューゲイザーだとかそんな物じゃなくて、その言葉と音を食らって感じたことが全てな音楽。音楽を聴き始めたばかりの頃の自分はそんな感覚で音楽を聴き続けていたんだなってのをふと思い出した。そしてこの年齢になっても音楽を聴き続けている人間でいれて本当に良かった。



それでも世界が続くならの今後は来年の2月11日まで分からない。それがどんな報告になろうとも、僕は自然とそれを受け入れる事が出来る気がする。
この日のライヴを体感して、このまま休戦するなんて到底思えやしない。例え形は変わってしまったとしても、この4人はまた全力で不器用に血を流しながら音楽を続けてくれるって信じる事が出来る。



この日の休戦協定は死ぬまで忘れる事の出来ない記憶として僕の中に残り続けるだろう。
そんな忘れられない瞬間は音楽を聴き続けて来た僕にとってずっと大切に守り続けていきたいものだ。
そんな瞬間があるなら音楽をこれからも聴く。新しい音楽を探し続ける、自分の痛みと共に生きていく。
そしてそれでも世界が続くならというバンドへの感謝をこのライヴレポ紛いな手紙で記させてもらう。本当にありがとう。
タグ : ライブレポ

■TJLA FEST 2018いよいよ開催

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3LAとTokyo Jupiterの共同主催によるエクストリームミュージックフェスことTJLA FESTが約3年振りに開催されます。

前回のTJLA FESTには二日間とも足を運ばせて頂き、国内外のエクストリームミュージックの今を肌で感じるフェスとなりましたが、今回は前回とはまた大きく趣を変えた面子が集結して、前回に負けずかなり事件性の高い2日間になると思います。

個人的には2年前の熱過ぎる来日公演が未だに脳裏に焼き付いて離れない、スパニッシュブラッケンドクラストKhmerの再来日というトピックが今回の大きな目玉と言えるでしょう。
今回はボーカルのMario以外はex.Ictusというスペシャルな布陣での来日。既に伝説の予感しかしません。

一方で宇宙ポストメタルを放つRosetta、壮大なるドローンを描くthisquietarmyも再来日。Khmer同様に今回の目玉です。
勿論国内バンドも両日共にバラエティ豊かかつ強烈なバンドばかり。前回もジャンルの壁なんて始めからないとばかりに各方面から強者が集結しましたが、今回も今注目すべきバンドのみ集まりました。

それぞれの点が線となり、それぞれの物語が新たなページを開く二日間。皆さん是非とも見逃し厳禁で!!



前回のTJLA FESTのライブレポ
day1
day2

前回のKhmer来日公演のライブレポ

オフィシャルサイト



2018年9月23日(日曜) DAY1

会場: 新宿Zirco Tokyo

OPEN/開場: 14:30

START/開演: 15:00

Adv. ¥4800 (+1D) / Door ¥5500 (+1D)

出演者: Khmer (Spain) / Rosetta (USA) / thisquietarmy (Canada) / SWARRRM / KUGURIDO / GUEVNNA / OVUM / lang


2018年9月24日(月曜・振休) DAY2

会場: 新宿Zirco Tokyo

OPEN/開場: 14:30

START/開演: 15:00

Adv. ¥4800 (+1D) / Door ¥5500 (+1D)

出演者: Khmer (Spain) / Rosetta (USA) / thisquietarmy (Canada) / Of decay and sublime / sans visage / pale / 老人の仕事 / KLONNS

※各日入場時に別途ドリンクチャージ(600円)がかかりますので予めご了承ください。

プロフィール

AKSK

Author:AKSK
メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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