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■2020年02月

■langとSTUBBORN FATHERの激突を目撃して

快進撃を続けるlangの久々の自主企画「さよなら東京」。
この日大阪のハードコア大妖怪STUBBORN FATHERが参戦すると聞きつけ、迷わず足を運んだ。
激情ハードコアという言葉もある種の紋切り型のフレーズと化してしまった感もある昨今だが、langとSTUBBORN FATHERというサウンドスタイルこそ全く違うが、共に本物の唯一無二の音を鳴らす両者の激闘を簡単ではあるがここに記す。



昨年5月のレコ発以来の都内でのライヴとなったSTUBBORN FATHER。
この日はドラマーのCamelが出演出来ず、サポートドラマーとしてSeeKのWakkieを迎えての特別編成でのライヴ。
まずはWakkieのドラムがスタボーンの新たな一面を開花させる素晴らしいプレイをしていた。
Camelの独特のヨレも含めたグルーヴ感とスネアの抜けが極まったブラストビートはスタボーンの確かなフックであり、それがないスタボーンは一体どうなるのかといった気持ちもあったが、そんなのは安い杞憂でしかないと思い知る。
Wakkieの硬質でタイトなドラムはスタボーンのサウンドに泥臭さ以上に、洗練された空気感を確かにもたらし、スタボーンの持つ楽曲の完成度をアップデートさせる物に。
加えてWARPの高さがあって奥行きのあるステージはスタボーンの空気感に神々しさを与えた。
スタボーンがホームにしている心斎橋HOKAGEのステージとフロアの境界や段差のない場所でのゼロ距離でのスタボーンのダイレクトさも勿論最高だが、一段上から見下ろす様に混沌を叩きつけたこの日のライヴは大袈裟な言い方になるかもしれないが、光すら差し込んでいた感覚がある。
セットは裏側→隠された太陽→陽極→痣とこれでもかとスタボーン印のフックしか無いキラーチューンで突き抜け、ラストは間物の泥泥のサウンドで全てを置き去りに。
バンドの熱量も凄まじく、それはshigeが何度も叩きつけて脚の折れたマイクスタンドと、最後の最後にkokeが床に叩きつけてヘッドの折れたベースが物語っていた筈。



主催のlangは一昨年新ギタリスト高澤が加入し、5人編成になってから更なる快進撃を続け、昨年はその名前を一気に広げた。
この日のlangは高澤加入以降の集大成でもあり、これからのlangを提示する物だったと言える。
ライヴでは終盤にプレイされる事の多いキラーチューン「IHATOV」をド頭に持ってきた辺り、この日の気迫は違った。
langは何一つギミックや仕掛けなどなく、単純に良い曲を全力で我武者羅に演奏する。たったそれだけのバンドなんだけど、でもそれってハードコア云々抜きにして、ステージに立ち音を放つ上で一番大切な事だと僕は思う。
湯田のタイトにしばき上げるドラムのキレ、寺井の音数こそ多くは無いけど、静かにバンドをまとめあげるベース、太田と高澤のツインギターの絡みはlangの持つグッドメロディをより立体的に表現し、和田の叫びと語りと言葉が心象風景を描く。
この日はFredelicaとのスプリットの楽曲、かなり久々に聴けた1stアルバム収録の「柄」と新旧オールスターなセットリストで挑んだlangだったが、何よりも新曲が本当に素晴らしい。
langは最早ハードコアバンドではなく、ハードコアパンクの精神を奥底で燃え上がらせながら、より多方面へと突き刺すシンプルに良いバンドへと進化を遂げている。
langの持ち味の焦燥感はそのままに、より瑞々しく光り輝く日常の片隅の音と言葉。それこそがlangの一番の武器だろう。
アンコールは2ndアルバムを締める名曲「一日の終わり」。徹頭徹尾langの持つ青さが炸裂したナイスなライヴだった。



langとSTUBBORN FATHERという両者はそれぞれが目指す未来こそ違えど、引かれ合いぶつかり合うのは必然であった。
この日の両者のライヴは確かに僕の記憶に残る素晴らしい物だったと断言する。
共に未来へ向けて更に己を磨き上げ続ける両バンドを僕はこれからも追いかける。
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Author:AKSK
メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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