■Burmma/Z.O.A

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 森川誠一郎率いるZ.O.AはYBO2の北村昌士の主宰していたSEEの看板バンドとして80年代後半から90年代初頭に活躍したバンドである。そして89年に発表に発表された2ndである今作はZ.O.Aの最高傑作とも名高い作品であり、ポジパン・ハードコアを基調としていながらも、とんでもなくプログレッシブな作品となっており、高い演奏技術と芸術性を持ちながら、この当時のシーンの空気を吸い込んだ耽美さも持ち合わせた、80年代の日本のニューウェイブ・アンダーグラウンドを代表する1枚だ。



 Z.O.Aの音は基本的にハードコアパンクを基調にしているのだが、それを解体した上で、プログレッシブで耽美な方法論に行き着いてると言える。第1曲「Europe」とかヘビィなリフが楽曲を占めているが、転調を重ね、ぐにょりぐにょりと楽曲は捻じ曲がっているし、中盤のギターソロとキーボードソロの絡みは完全にプログレのそれであるい、とんでもない歪みを感じる事が出来る。
 その他の楽曲ではくぐもっていて静謐なパートとパンキッシュでプログレッシブなパートの対比が本当に見事に描かれている。楽器隊の音の一つ一つが緻密に絡み合っているし、それらが生み出す捻れが本当に奇妙な世界を描いているのだ。それでいて陰鬱な耽美さもしっかりと鳴らしているのはフロントマンである森川のパラノイアなボーカルが生み出す精神的歪みからくる物であろう。特に第2曲「Close Rerations」のプログレッシブさと、第5曲「Persecution Maniac」のポジパン的耽美さと、芸術性の高い音が見事に融合した様が僕としてはかなりグッときた。そして最終曲である第7曲「Anything Of Burmma」は12分半にも及ぶ大作であり、今作に存在するZ.O.Aの持ち味を全て導入した美しく狂っていく様を描いているかの様な今作屈指のプログレナンバー。一気に血の香りがする美しい狂気で聴き手を侵していく名曲だ!!



 今作はあくまでもハードコアパンクを基調とした作品だ。だからこそギターのリフの即効性が高かったりするし、やたらヘビィであったりする。しかしその攻撃性と耽美で美しい芸術性を融合させる事が出来たのは、バンドの演奏力と表現力の高さと、森川のカリスマ性による物が大きいと思う。SSEからは数多くの素晴らしいバンドが登場したが、やはりこのZ.O.Aは格違いであるし、今作は間違いなく80年代のジャパニーズロックの隠れた名盤であると断言したい。
 
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