■AGAIN Vol.2(2011年9月9日)@水戸LIGHT HOUSE

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 THE CREATOR OF主催企画の第2段となった今回の企画は前回も出演したEDGE OF SPIRITとrowtheに加えて、NUMBとSPANAMを加え、地元水戸の若手バンドであるEta Carinaeという総勢6バンドが集結。東京でやったら間違いなく満員のライブを敢えて水戸でやるというのは本当に大きな意味があると思う。今回は非常に強烈なハードコアなライブになったと言えるし、全バンドがとんでもない爆音で圧倒する素晴らしく極悪な音が支配する圧巻のライブがこれでもかと繰り広げられていた。前回に続いて今回も宇都宮から水戸まで足を運んだ次第であるが、前回以上に濃密なイベントになったのは言うまでもないだろう。



・Eta Carinae

 まずは地元水戸のメタルコアバンドであるEta Carinaeのアクト。外国人ドラマーが在籍するこのバンドはのっけからとんでもない爆音を放つ重厚でブルータルな音をこれでもかと展開。弦楽器隊の音はドンシャリの音を展開し、王道でありながらも、殺気に満ちたブルータルさを見せ付けてくれた。基本はメタルコアなんだけれども、要所要所にストーナーやヘビィネスやカオティックハードコアな音も含まれているし、しかしそれを消化した上で容赦の無いメタルコアを響かせてくれていた。今回初めてその音に触れたのだが、これからの進化に益々期待の出来るナイスなバンドであった。是非とも地元水戸のシーンをガッツリ引っ張っていくバンドになって欲しい限りだ。



・SPANAM

 二番手はジャパニーズハードコアを今もなお引っ張っていくバンドであるSPANAM。というかかなりキャリアあるSPANAMが二番手で登場というのも驚きだ。ハードコアとヘビィロックを飲み込み、それをストレートにブチ撒ける音は正に百戦錬磨のそれでしかない。キャッチーでストレートな音でありながらも、全くもって隙を感じさせないヘビィさもあるし、そのアクトはベテランとしての貫禄を感じさせながらも、今も現役でシーンの最前線で戦い続けている強さも感じた。その真摯な音はLIGHT HOUSEを打ち抜き、フロアは大盛り上がり!ストレートなハードコアの強さを十分に体感させられた。



・NUMB

 続いてもベテランメタルコアバンドであるNUMBのアクト。ニュースクールハードコアのシーンを作り上げた第一人者の音は貫禄に満ちた凶悪な音であったし、その中でシンガロング・モッシュ必至のツボを押さえまくった楽曲はフロアを沸かせるのに十分過ぎる程の物。自らをパーティバンドと言い放ち、とにかくストレートに自らのハードコアサウンドで盛り上げに盛り上げてくれた。音は勿論凶悪そのもので、全くブレや妥協を感じさせない物であったのだけれども、その中に見えるどこか人懐っこいキャッチーさもライブで十分感じる事が出来たし、貫禄み満ちたメタルコアサウンドで大いに盛り上がった。



・EDGE OF SPIRIT

 前回に続き今回も登場したEDGE OF SPIRIT。これで見るのは三回目だったりするのだけれど、結論から言って今まで見た中で一番のアクトであった。もう最初の一音が鳴った瞬間に地鳴りの様なヘビィな音が響き渡り、その音圧に圧倒された。しかもその凶悪な音が終わり無く続くのだから尚更だ。EDGEの音はストレートなメタルコアなんだけれども、安易にエモ化・メロディアス化なんかする事なく、そのブルータルな音をストレートにブチ撒けてくるし、何よりボーカルのSHO氏のボーカルは本当に殺気と気迫に満ちている。楽器隊の高い演奏技術を持っていながらもその凶悪極まりない激情を遠慮なく放出していたし、それらが最高の形で組み合わさったからこそのメタルコアサウンドは凄まじい筋力とパワーを否応無しに感じる物であった。ラストは「Brotherrsss」と「Glear」という必殺の2曲!フロアは一気に昇天!凄まじいアクトだった。



・rowthe

 トリ前は水戸出身の激情バンドであるrowthe。メタルコア・ハードコアバンドが続いた今回の企画ではかなり異質のバンドだったのかもしれないけど、前回のAGAIN以上のアクトを展開し、その自らの世界観を完全再現した音を見せ付けてくれた。メンバーチェンジの危機もあったがそれを乗り越えた先の音は本当に素晴らしかったし、より神々しい音を鳴らすバンドになったと思う。ツインギターの音は空間系エフェクターを巧みに使いこなしながらも、そのヘビィなリフで聴き手を突き刺し、そこから一気に高次元の轟音の海へと誘っていく。リズム隊も高い精度と安定感を持ったグルーブでバンドを支えているし、何よりも末山氏はフロントマンとして本当にカリスマ性を感じさせてくれる人だ。その佇まいだけではなく、クリーントーンの歌から激情的なシャウトを使いこなし、rowtheの持つ情緒豊かな感情と日本人ならではの感傷をとんでもない純度で歌う素晴らしいボーカリストである事を再認識した。ラストはその音を圧倒的スケールで鳴らす轟音の海へ!本当に違う次元の音を鳴らす神々しさと激情を感じるアクトであった。



・THE CREATOR OF

 トリは主催者であるTCO。前回のAGAIN以来であったが、今回は新曲も披露し、活動再開以降の次のステップを確かに感じさせてくれる物であった。佐川氏と植田氏のリズム隊も完全に自らがTCOのグルーブを作り上げるという気迫を感じさせてくれたし、そのミドルテンポのドロドロとしたグルーブは間違いなくTCOならではの物ではあるのだけれども、それを自らの音に更新させるという気迫はやはり大きい。佐川氏のドラムは音圧と音量は凄まじい物があるし、それはバンドとしての音をより屈強な物へとしていくだろう。そして今回のアクトは本当に爆音の殺気と音圧が凄まじかったし、重幸氏の音にはそれが完全に前に出た音になっていた。前回のアクトが立体的な音を展開する物であったなら、今回のアクトはそれが一つの音塊として凶悪なグルーブとそのサイケデリックさを見せ付ける物になっていたと思う。新曲は完全に次の次元のTCOを見せ付ける物であったし、静謐で不穏な音階のギターの音色と轟音が支配する物であったし、その中でリズム隊のグルーブも前回以上の強度を感じさせる物だった。前回のAGAINは5人になってのTCOの音を模索している段階だったとするならば、今回のアクトは間違いなく新生TCOへと変貌を遂げる大きな一歩になったのではないか。今までと同じ事は絶対にしない。ハードコア=進化の精神はこのバンドの核であるし、それはライブを重ねる毎に進化していくであろう。



 今回のAGAINは出演したそれぞれのバンドにとっても、茨城のシーンにとっても本当に大きな意味のある物になったと思う。はっきり言えば東京でこの面子でライブをやればかなりの集客もあるだろうし、もっと大きなイベントになるのかもしれない。しかしそれを茨城の水戸でやる事には大きな意味があるし、TCOを始め数多くのバンドの素晴らしいライブが茨城で展開されるのであれば、それがより土着的な物になるし、そこから新たなシーンが生まれていくのだから。
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