■view for voices/Miscorner / C+Llooqtortion


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(2009/10/10)
miscorner/c+llooqtortion;keita ebina×miscorner/c+llooqtortion;seiki×miscorner/c+llooqtortion;misako odani×miscorner/c+llooqtortion;takahisa gomi×miscorner/c+llooqtortion

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 北海道は旭川を拠点に活動するエレクトロニカハードコアユニットであるMiscorner/C+Llooqtortion(以下ミスコーナー)。Ovalや坂本龍一辺りの影響を感じさせながらも、エレクトロニカ・ハードコア・エクスペリメンタルを自在に行き来するトラックにツインドラムの生のビートを乗せるという異色のスタイルを持つユニットであるが、今作はゲストボーカル4人を迎え、更にはそれぞれの楽曲のボーカルレスVerも収録し、純粋なミスコーナーの音と、ミスコーナーの音にそれぞれのゲストボーカルが自らの色を加えた楽曲の計8曲が収録されている。



 まずゲストボーカルを迎えたVerでは既に完成されたミスコーナーの音にそれぞれが挑みいかに自らの楽曲にするかというせめぎ合いが表に出ている。ミスコーナーの音も単なるバックトラックなんかでは収まらず、ツインドラムのビートは複雑極まりないフレーズを乗りこなし、エレクトロニカでありながらもダイナミックな音を鳴らしている。ミスコーナーのセンチメンタルな温度を感じるトラックをより感情豊かにしたDischarming Manの蝦名氏を迎えた「Theme Of Discorner」は同郷の2者の完成が見事にマッチしている。ex.NAHTのSEIKI氏を迎えた「衛星と太陽」ではより高揚感とスペーシーさが加速しているし、小谷美紗子参加の無機質なエレクトロニカ色の強いトラックをシリアスな哀しみが彩る楽曲へと変貌させいる。音は紛れも無いミスコーナーの音になっているのに、それぞれのボーカリストがその楽曲を自らの色で染め上げているのだ、どちらの持ち味も決して薄れる事無く、それぞれの魅力が化学反応を起こす理想的なコラボレーションだ。僕個人としてはLOSTAGEの五味兄がゲストとして参加した「浸透」のミスコーナーのトラックと五味兄の声と歌詞が情感豊かな風景と聴き手の感傷を静かに抉り取る様な楽曲に変化した事によってそれぞれの持ち味と世界観が完全に一致したセンチメンタリズムに胸を突き刺されてしまった。
 勿論、ボーカルレスのミスコーナーの音のみのVerも素晴らしい。インストだからこそミスコーナーのダイナミックかつ緻密なビートと、肉体にも知覚にも訴えるトラックのセンスが存分に発揮されているし、ツインドラムのビートが神経レベルの繊細さで組み合わさり、緻密に複雑なビートを生み出し、それぞれのビートの力が掛け合わさってより明確な肉体へと訴える野生的な力も感じさせてくれる。幅広い音楽性の影響を消化し、クールでありながらも感情豊かな音色を奏でるトラックのセンスもミスコーナーだからこその物だ。



 既に一つの音として完成されてるミスコーナーの音にゲストボーカルを迎え歌わせるというのは下手したらミスコーナーの魅力を半減させる可能性もあるのだけれども今作に参加した4人のボーカリストはミスコーナーの音の魅力をより引き出しながらも、自らの声で戦いに挑み、それがミスコーナーの音の感情と感性に訴える説得力をより浮き彫りにし、更に新たな色を加え、本当に色彩と感情が豊かな作品になったといえる。今作でのコラボは本当に幸福な物であり、お互いの魅力をよりダイレクトにする物であった。そしてミスコーナーのみの音でまた違う感情と風景を描き、聴き手からしたらまた違う視点でミスコーナーの音に触れる事の出来る構成にもなっている。極北から届いた肉体と感性に訴える音楽。それがミスコーナーだ。
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メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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