■幻月/heaven in her arms


幻月幻月
(2010/06/23)
heaven in her arms

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 激情系ハードコアの若手最高峰バンドであり、過去の二作品がとてつもない大きな評価を得たheaven in her arms(以下HIHA)の2010年発表の現時点での最新作であり二枚目のアルバム。envyのSONZAI RECORDからのリリース。激情系ハードコアの中にブラックメタル的などこまでも纏わりついてくるダークさをブチ込んだのがHIHAの大きな持ち味であるが、今作においては、激情系の流れから大きく脱出していると伺える。BPMは遅くなり、スラッジコア・ドゥーム的な要素を大きく取り入れている。また、アンビエント・ポストロック的なアプローチも大胆に取り入れており、今までの作品とは大きく変化している。



 この作品は、どこまでも抜け出せない闇をテーマにしている様にも聞えるし、壮大な世界観を一枚のアルバムで組曲の様に表現している。だからこそ、このアルバムは賛否両論大きく分かれてしまう作品でもあるだろう。どうしても、冗長にきこえてしまう部分は少なからずあるし、聴き手も大きなエネルギーを消費してしまう作品でもあるからだ。
 僕はこの作品でのHIHAの変化を素晴らしいと思っているが、それと同時に、HIHAが楽曲で表現しようとしてる世界観をまだまだ表現しきれてなく感じる部分も確かにあるし、この作品は脱皮までの過程を表した蛹の様な作品でもある様にも思う。だからこそ僕はこの作品を評価したいが、この先のアプローチが気になって仕方ないのである。この世界観をもっと大きな強さと力で表現出来るようになったらHIHAはどこまでも孤高のバンドになれるという期待を持ってしまう。



 第2曲「臨界の追憶」は、激情系のエッセンスをそのままにスラッジコアの毒素もブチ込んだ良曲であると思うし、第6曲「ハルシオン」と第7曲「螺旋形而蝶」は今までの世界観を持ちつつも更に説得力を持った曲であるし。ラストの第8曲「真理」はバイオリンを取り入れた、静かで真っ暗な深海を漂うようなスロウコアだ。この意欲作を、僕はこれからのHIHAへの期待を込めて評価したい。
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メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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