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■The Long Now/Grown Below

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 ベルギーからとんでもないバンドが登場してしまった。こいつらもThe OceanやLight Bearer同様にISIS解散以降のポストメタルシーンに登場するべくして登場したバンドだと断言できる。今作はそんなGrown Belowの2011年発表の1stであるが、1stにしてポストメタルの先人達に負けない激情と激重と芸術性を持ったバンドである。ベルギーと言えば激重神として君臨するAmenraの存在があるが、Amenra直系の痛烈なスラッジサウンドを展開しながら崩れそうな儚さを持つ静謐なパートとの落差も凄いし、美し過ぎるへビィネスを鳴らしている。



 こいつらの凄さは第1曲「Trojan Horses」から痛感する事になる。いきなりAmenra直系激重スラッジリフの応酬が待ち構えているのだから。地を這うリフとボーカルが一瞬で視界を漆黒の煙で埋め尽くしていく。しかしこいつらは決してAmenraの真似事バンドなんかでは無い。渦巻くスラッジリフの轟音の中で見せる微かなリリカルさ、低域シャウトに反し、クリーントーンのエモーショナルなボーカルも聴かせるし、長尺なのを良い事に激重の音から静謐なメロウなフレーズも同居させ、壮大なストーリーとしてそれらは展開していく、そして終盤ではダークなスラッジ系ポストメタルから一変し、リリカルさを極めた轟音系ポストメタルへと変貌する落差!しかし相反する要素がしっかり結び付き、激情のポストメタル絵巻として完成されているのだから恐ろしい。正直言ってデビュー作でここまでの名曲を作り上げてしまっている事にも驚きだ。しかし第2曲「Devoid of Age」では残響音の美しい音色とリリカルなフレーズの激重リフが入れ替わりまくり4分間の中で全てを粉砕する破壊の限りを尽くしながら、その惨殺方法の美しさに見とれてしまうのだからまた驚く。楽曲の幅の広さも新人らしかぬ懐の大きさを感じるし、第3曲「The Abyss」ではヴァイオリンを取り入れ、へビィながらにも耽美なゴシックさを感じさせるし、女性ボーカルとクリーントーンのボーカルと殺気に満ちたシャウトがリリカルなパートで重なり合うのなんかAmenraの名曲「Am Kreuz. 」を思い出したりしたが、Amenraは殺気的へビィネスに特化してるのに対し、こいつらはヘビィさも徹底してるがもっとメロウであるのだ。スラッジの炎と共に堕ちていく退廃感をこれでもかとドラマティックに描いていたりするから涙腺が壊れそうになって仕方ない。第5曲「End of All Time」では今作で最も王道のポストメタル色の強い激情と静謐のコントラストを描いていたりもするが、その様な楽曲でも徹底して研ぎ澄ました芸術感覚は健在だし、どんな手法で楽曲を作っても自らの色を出し切っているし、楽曲の方向性がそれぞれ違いながらも、その核が同じだからこそ一貫性もあるし、ストイックな芸術性と進化としてのハードコアを開放しまくっている。そんな彼らの武器という武器を駆使しまくった第6曲「The Long Now」は間違い無く今作のハイライトであるし、閉塞感に満ちたスラッジで始まり、リリカルかつ静謐なパートを挟み、Russian Circlesと末期ISISが正面衝突したかの様な激リリカルパートへ突入!カオティックなピロピロフレーズと、ポストメタルらしい轟音の激重リフがぶつかり合い、一気に胸が燃え盛る位だ。その激情の余韻を残したまま、クリアなギターフレーズが世界を作り上げていく中盤の美しさは息を飲むし、女性ボーカルがそれを引き立てるが、次第に暗黒スラッジリフの刻みが不安を煽り、終盤で全てが暴発した先の異次元の轟音の別世界へと突入していく、そして自らのヘビィネスを再び開放して終わる約17分にも及ぶ長編ポストメタル絵巻に昇天必至だ。



 Light BearerがNEUROSISとSigur Rosの融合なら、Grown Belowはポストメタルもスラッジもアンビエントも轟音系ポストロックも耽美さも全て食らい尽くし、徹底して漆黒のヘビィネスを鳴らし、徹底して芸術的美しさの轟音を響かせ、徹底して胸を焦がすリリカルさで攻め立てているのだ。デビューしたばかりの新人としてはあり得ない完成度を誇っているし、間違い無くこれからのシーンを背負う存在になるだろう。2011年はLight BearerとTotorRoの登場という大きな実りがあったが、Grown Belowの登場も間違い無くポストメタルのシーンの事件であり、間違い無くシーンを背負う存在になるだろう。1stにしてポストメタル史屈指の超傑作を生み出してしまったのだ!!
 また今作は下記リンクのBandcampの方で視聴&MP3形式での販売がされているので是非ともチェックして、その圧倒的ポストメタルに触れて欲しい。



Grown Below Bandcamp



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