■地下から抜け出したくない 地下から抜け出したい 地下から抜けだせない/killie

元3cmtour、元CLEANERのメンバーによって結成された東京を中心に活動する5ピース激情系男尊女卑ロックンロールバンドkillie(読みはキライ)の2006年発表の1stEPである。全6曲中3曲はインタールード的な小品で、実質は3曲入りといった所ではあるが、その3曲だけでも他の激情系バンドとは一味も二味も違う圧倒的な存在感を放っている。
ベースの吉武はoto recordsを主宰し、海外の激情系ハードコアバンドの音源リリースやライブも積極的に行っており、独自のインディペンデントな活動を展開している事も有名だ。
先ず第2曲「落書きされた放置死体」がとんでもない!ソリッドな硬質なギターリフ、圧倒的破壊力を持った爆裂ドラム、陰湿な不協和音とメロディライン、僅か1分40秒の尺の中で目まぐるしく変化していく展開と必殺のキメ、そして伊藤氏の圧倒的なカリスマ性を持った声から紡がれるシャウトに吉武のコーラスが掛け合いぶつかり合っていく!目まぐるしい展開の中で曲の勢いと破壊力を維持していく馬力も流石である。
第4曲「性欲の果てに土を掘り返す」はkillieの男尊女卑ロックンロールの本領発揮な1曲。不協和音のサウンドをマスロック入ってるキメと拍でゴリゴリに決めていく、中盤に痴漢冤罪の裁判の様子と思われる音声が入り、そこから怒りとパラノイアな伊藤氏の声と必殺のハードコアサウンドが展開される。終盤の「kill all your girls into your grave」と全員で叫ぶ辺りはkillieらしい箇所である。
そしてkillie屈指の最強の1曲である第5曲「先入観を考える」が本当に素晴らしい!全編に渡ってクライマックス、激情系ハードコア×マスロックのkillie印のサウンドをこれでもかと展開させていく!HOT CROSS辺りにも通じるサウンドにkillie独自の音階をブチ込んでいると言えるのではないか。ノイジーな轟音からマスロック的なクリーンパートの絡み、そして終盤のビロビロな単音フレーズのユニゾンと伊藤氏と吉武氏のボーカルの掛け合いまでバンドとして一貫としたサウンドとしなやかなフォルムを見せ付けている。
曲中で同じフレーズをループさせる事は殆ど無いマスロック的なサウンドに激情系のテイストを見事に融合させたのはkillieの個性であり魅力であろう。その中でバンドとして鍛え上げたしなやかさは更にダイレクトな魅力だと思っている。KaospilotやHOT CROSS辺りの激情系ハードコア好きだけでなく、Tera Melosの様な疾走系マスロック好き、CONVERGEやBotch辺りのカオティック好きにもお勧めしたい。この音はどこまでも攻撃的でシリアスだ。
■コメント
■ [農民]
廃盤だからって価格設定がおかしいです。
■Re: 地下から抜け出したくない 地下から抜け出したい 地下から抜けだせない/killie [ゆりあき]
ユニオンさんは廃盤となると直ぐ値上げしやがるからよ!
■Re: 地下から抜け出したくない 地下から抜け出したい 地下から抜けだせない/killie [にくまん]
先入観の再生回数200行った

■Re: 地下から抜け出したくない 地下から抜け出したい 地下から抜けだせない/killie [ゆりあき]
killie良いですよね!早く1stアルバム出ないかとずっと待ち望んでいます。
僕も先入観の再生回数はかなりいってますねw本当に名曲です!