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■NOT GREAT MEN & WARP presents「GREAT7」(2012年6月16日)@吉祥寺WARP

 NOT GREAT MENと吉祥寺WARPの共同開催企画となった今回のライブ。全7バンドが集結し長丁場の中で殺り合うというオルタナティブロックの宴となったイベントであるが、今回の企画には大きな意味が一つある。結成以来のオリジナルメンバーでもあるDrのハリー氏がこの日でNOT GREAT MENを脱退するのだ。長年に渡り不動のカルテットを貫いてきたバンドにとっての大きな岐路であり、しかしながら余計な感傷は全く存在しない一つの卒業式であった。対バンのバンドもハリー氏の新たな船出を全力でライブという形で祝い、多くの人がその新たな始まりの瞬間を目撃したのであった。



・IN THE SUN

一発目はギター、ドラム、ノイズパートの歪な3人組であるIN THE SUN。のっけから超絶エクスペリメンタルな超爆音のノイズが吹き荒れてWARPを一瞬にして事故現場へと変貌させてしまってたが、その音楽性はパンキッシュかつハードコアであり、それを解体し、よりエクスペリメンタルな音像へと変えるといった物。ライブ時間は僅か15分程度で本当に嵐の様にエクスペリメンタルハードコアが駆け抜けていってたが、その耳を劈く爆音ギターとノイズ、超アグレッシブかつ粗暴なドラムのビートが繰り出す音は強烈だったのは間違いない。



・s-explode

 お次は熊谷が生み出した冷徹ジャンクカオティックポストパンクバンドであるs-explode。相変わらず絶妙にコーラス等を使いこなすギターワークが冴えまくり、ダンサブルでありながらも猪突猛進なビートが暴れる。そこにイマイ氏がマイクスタンドを振り回しながらハイトーンボイスの絶唱と言う彼等ならではのジャックなスタイルをより狂気的なダイナミックさで体現するという彼等のライブは久々に観た今回のアクトで益々磨きがかかっていた。予測できない不穏さを持つ楽曲の展開も手伝って彼等のライブには常にヒリヒリとして緊張感が充満していたりするけど、同時に常時バースト寸前の感覚と、そのバーストした瞬間に訪れる絶頂感のカタルシスが同居しているし、どこまでも刺激的であり続ける彼等に乾杯。



・SHIPYARDS

 お次は八王子のメロディックパンクバンドであるSHIPYARDSのアクト。僕はこういったジャンルに関して全く明るく無い人間ではあるけど、簡潔で短くシンプルな楽曲とメロディアスで弦楽器隊が3人で歌うというスタイル。メロディックパンクでありながらもエモも通過している絶妙な哀愁のサウンドは非常にナーバスでありながらもどこか力強さを大いに感じさせてくれる。絶妙にクランチ気味なギターワークも中々な物だし、ハイトーンボイスで繰り出すボーカルは哀愁を感じさせる癖に男臭く、バンドサウンドも方も同様に非常に男臭い、単なるメロディックパンクでは終わらないポテンシャルは彼等から確かに感じる事が出来たのであった。



・ポッグカウチナゲット

 こちらは初めて見るバンドだったが、マスロックとエモを絶妙に融合させる素敵な音を奏でていた。マスロック系の音を鳴らすバンドはどうしても技術先行になりがちであるが、彼等はまるで違う。あくまでも風通しの良い清涼感溢れる旋律とボーカルを前面に押し出しながらも、それを最大限に生かす為にマスロックの要素をふんだんに取り込んだ音楽性であり、テクニカルでありながらもあざとさは全く無く、どこまでも気持ちの良い音と旋律と声に心が温かくなりながらも、同時にスリリングさも同居しているから素晴らしい。清涼感溢れるサウンドをエモーショナルかつスリリングに鳴らす彼等の音は初見である僕を十分に引き込むだけのポテンシャルが間違いなくあった。



・BOMBORI

 そしてこちらも初見のBOMBORIであるが、完全に打ちのめされてしまった。ツインドラムで絡み合う複雑なビートと、ストーナー色丸出しな音に最初はMelvins辺りに影響されたバンドだと思ってしまったが、それは完全に間違いだった。急にダブ的な音へと変貌し、ストーナーとダブを行き来する事によって生まれるサイケデリックな毒素を生み出し、終わり無く反復しながらも徐々に形を変える音による地下世界のバンドらしい酩酊感。時にボーカルが入りながらも殆どインストで展開し、終着点の見えないサウンドを繰り返す事によって煽られる不穏さ。しかし彼等の本領は終盤にあった。終盤で一気に音はスラッジ地獄へとなり、複雑極まりないツインドラムと同時に雷鳴の様に轟くギターとベースが観客を完全に粉砕しにかかり、ドゥーム・スラッジが生み出す暗黒トランスのカタルシスへと雪崩れ込む。その瞬間は正に異次元の音であったし、脳髄をぐちゃぐちゃにブチ壊されてしまいながらも失禁必至なカタルシスによって昇天してしまった。30分にも及ぶドゥームもダブも取り込みまくった末のトランス絵巻は本当に圧巻で、衝撃度はこの日出演したバンドの中でも屈指の物だったと思う。



・NEOTENY

 トリ前は八王子が生み出した電脳パンク6人組であるNEOTENY。パーカッションはシンセまでいるというかなり歪な編成でありながらもその音楽性はポストパンク等を通過した上での電脳パンクサウンド。ボーカルにフィルターを掛けたりして宇宙な声を出したり、シンセの人がやたら暴れながら常にビールを飲んでたり、MCは一々フロアを爆笑の渦に巻き込んだりとかなり愉快犯的なバンドであったりするのだけど、そんなどこまで本気かふざけているのか分からないスタイルでありながらもその音楽はガチの物であり、ダンサブルで猪突猛進かつカオティックなライブは本当に痛快の一言に尽きるし、人を食った様なキャラでありながらも、どこまでもフロアを笑顔の渦に巻き込むだけの力が彼等の音には存在しているし、音楽が持つ狂気と楽しさをここまで同居させて来られたら素直に負けを認めるしか無い。八王子では重鎮的なバンドだったりするらしいのだが、その貫禄は確かに感じさせて貰った。



・NOT GREAT MEN

 そしてトリは本日の主役であるNOT GREAT MEN。もう6年前から何回もライブを観て来たバンドであるし、自分が大好きなバンドの新たな岐路だからこそ、それを見届けたいって想いはあったのだが、当の本人達にはそんな感傷は全く感じられない。本当にいつも通りのライブだったと思う。ポストハードコアとオルタナティブロックの真髄を捕らえた彼等の音は爆音でありながらもしっかりと聴かせるアクトであると同時に、その粗暴さとは対照的に哀愁の旋律が咲き乱れる。前半はここ最近の曲を中心にプレイしながらも、後半では初期の楽曲を中心にプレイ。やはり「GORIRA」と「discharging」は屈指の破壊力を持った名曲だと思うし、前半の粗暴でありながらも聴かせるアクトから一転して後半は爆音のオルタナティブサウンドがフロアをブチ殺しにかかっていたと思う。あっという間に本編は終わり、アンコールではまさかのギターの中静氏がボーカルを勤めるUSハードコアな新曲を披露。やはり彼等の音はハードコアであるからこそここまでシンプルなハードコアを作るのも必然ではあると同時に鋭角サウンドを突き詰めに突き詰めた末の音が必然的に存在していたと思う。そして最後はNGmen最強の1曲である「誰も俺に追いつけない」たった1分半を爆音で駆け抜ける名曲にフロアはモッシュの嵐!!そのオルタナティブの事故現場とも言うべきサウンドでNGmenは一つの終わりを迎えたのであった。



 最後はハリー氏の新たな門出を祝してフロアの観客が胴上げをしたりと本当に感傷なんか全く無いいつも通りであるからこそ別の道を歩む人だとしてもそれぞれの新たな門出をみんな心から祝えたのだと思う。出演したバンド達もそれぞれの音でそれを盛り上げていたし、そしてNOT GREAT MENはあくまでもNOT GREAT MENである事が個人的にとても嬉しかったりもした。ハリー氏はこれからはもう一つのバンドであるduluduluでの活動に専念し、NOT GREAT MENも活動を変わらず続けていくとの事。何もネガティブな気持ちになる必要は無いし、僕はそれぞれの新たな道を変わらず追いかけたいとだけ思う。

 最後にハリー氏へ、長い間お疲れ様でした。そしてこれからの新たなご活躍を心から楽しみにしております。
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