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■BALFES × SSFES presents SUMMER MEETING 2012(2012年7月15日)@新代田FEVER

 名古屋のレーベルであるレコードショップであるStiffSlackとBALLOONSによる共同企画!このイベントは二日間に渡り新代田FEVERにて行われたライブハウスフェスであるが、東京での開催にも関わらず東京を拠点に活動するバンドの出演は少なく、その大半が東京以外の各地方を拠点に活動する猛者が集結するという日本のライブハウスシーンの一つの縮図とも言えるイベントになった、果てには両日共のアメリカのSelf-Evidentの出演と二日目は台湾からの刺客であるHuman beingsの出演と日本という枠すら越えてしまった激アツイベントとなった。僕はイベント二日目のみ赴いたが、10バンドそれぞれが強烈なる激情の音をそれぞれのやり方で鳴らし、全バンドメインアクトとも言うべき超絶特盛爆音フェスティバルであった。そんな訳でFEVERは昼間から多くの人が集まり大盛況だったし、長丁場にも関わらず出演バンドのナイスな音は僕を休ませてくれなかった。



・heaven in her arms

 イベント前に公開されていたタイムテーブルを見て驚いたが一発目はまさかのheaven in her arms!!こんな大物がイベントの一発目かよとも思ったが、開演前のステージにセットされたアンプの要塞を見て、既に僕のテンションはクライマックス。実に2年振りに見たが、ド頭から圧巻の爆音激情世界を見せてくれた!!1曲目の「縫合不全」の静謐なアルペジオが鳴らされた瞬間からHIHAの神秘のドス黒い世界が開かれ、その爆音でありながら美麗の旋律が爆音の激情パートへと雪崩れ込む瞬間のカタルシスはライブだと音源よりも更に格段に伝わってくる。3本のギターが生み出す重厚極まりないアンサンブルもそうだが、合計アンプ8台という超爆音のセッティングでありながら、HIHAの音は五月蝿さではなく、その純粋な激情と楽曲の美しさをより際立たせる武器としての爆音なのだ。そしてイントロダクションである「声明」からHIHA必殺の激情カタストロフィーである「痣で埋まる」へ!!乱打されまくるドラムが悲しみの雨を鳴らし、シューゲイジングする3本のギターはハードコアでありながらハードコアすら越えた漆黒のシューゲイザーと化し、ケント氏の泣き叫ぶ様なシャウトが悲しみをより黒く染める!!そして最後に披露された新曲が現在のHIHAが誰も追いつけない境地にいる事の証明であった。「幻月」で見せた激情とポストロックとスラッジの融和とはまた違う、よりダイレクトな激情をカオティックかつ美しく壮大に鳴らし、最早完全に孤高の世界へと飛び立ってしまっていたのだ。久々に見たが、より洗練され、より混沌渦巻く轟音の要塞から放たれる痛みとしての激情は、イベント一発目からFEVERを超越世界にしてしまっていた。僅か3曲だったがいきなり絶唱の世界へと連れて行かれた。

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・to overflow evidence

 福島県はいわきから全国に激情を鳴らす5人組であるto overflow evidence。結論から言えば本当に心温まるアクトであった、彼等の音は確かに激情系のそれではあるが、殺気としての激情ではなく、持ち前の叙情性を伝える為の激情なのだ、爆音でバーストする展開もあるし、力の限りのシャウトもあるが、クリアな旋律が彼等の魅力であり、それは爆音のライブでも何も変わらない。何よりも本当にポジティブなエネルギーが彼等にはあるし、それを美しく紡ぎ合わせ、ドラマティックな展開を見せる。しかしただ単に美しさを追求するだけでなく、ハードコアバンドとしての力強さが彼等にはあるし、真摯である何の装飾も無いし、ドラマティックな旋律と、力強いビートと共に光を感じさせるポジティブなメッセージを発信する彼等のアクトには本当に胸が打たれた。福島にて生まれた若き激情のホープはFEVERを本当に温かい気持ちにしてくれたのだ。



・unripe

 こちらは沖縄からの刺客unripe。事前情報が全く無い状態で見たが、沖縄という言葉から開放的なバンドを想像してたがそれは良い意味で裏切られた。序盤から不協和音が爆音で鳴り響き、ポストロックの緻密さを取り入れながらも、哀愁と悲壮感に満ちた旋律が、ダークサイドの芸術としての音を鳴らす。冷徹で無慈悲でありながら、それと同時に聴き手の心をじわじわと侵食する黒いエネルギーを無尽蔵に増幅させ、爆発させる。沖縄のイメージを完全に裏切りながらも、沖縄のシーンの奥深さを知ると同時に、沖縄に潜む隠れた猛者の存在に戦慄してしまった。不協和音と共にカオティックかつ怒涛の破滅へのジェットコースターがFEVERで炸裂!沖縄激情も猛威だ!



・infro

 こちらは北九州からの刺客であるinfro。先程までの空気を完全に壊すメロディックハードコアだ!とにかくハイテンション&ハイボルテージ!歌心と激情の中間にある絶妙なポイントを針の穴に糸を通すかの如く潜り抜けるボーカルがまず良かったし、楽曲はとにかくハイテンションなライブ同様に終始泣きメロ前回で力強くメロウな旋律で正々堂々と立ち向かっていたし、タイトかつソリッドな音がエモーショナルさだけでなく、持ち前のメロディセンスを最大限に生かす鋭利さとして突き刺さってきた。何の予備情報も無しに見たが、その力強いアクトは多くの聴き手の胸を打ち抜く懐の大きさを見せるには十分過ぎる。



・malegoat

 お次は八王子代表エモーショナルロックバンドであるmalegoat。とにかく彼等の売りは清涼感溢れる旋律だ。USエモのシーンと完全に共鳴したサウンドは八王子と言う西東京の都市から世界へと羽ばたく飛躍感に満ちている。グッと聴き手の心を掴んで離さない人懐っこさと一抹の哀愁はライブでも余裕で健在であるし、時折見せる小技に効いたフレーズなんかもその魅力を拡張しているし、それでいて素直なまま力強い哀愁を見せ付けてくれる頼もしさ!今回の出演バンドの中でも特にストレートなサウンドを鳴らしていたし、その夕焼けサウンドの虜になった人も多い筈だ。



・FLEX

 後半戦一発目は仙台からド直球エモーショナルハードコアを鳴らすFLEX!!とにかく爆音!激しい!泣ける!と本当に何のギミックも無いドストレートなメロウなハードコア!とにかく全ての音が一貫してズ太くたくましい!そして漢気全開となったパワフルなアンサンブルは男の子だったら脳直で腕を突き上げるしか無いし、女の子だったらその巨根っぷりに濡らしまくるしか無いじゃないか!!そして泣ける!照れ隠しなんか無用と言わんばかりに激泣きの旋律をここまでストレートに響かせるかっていう楽曲にもうズッキュン間違い無し!!とにかく熱く魂を震わせるアクトだったのだ!いやー男の子で良かった!!

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・MIRROR

 そして今回の面子で唯一のインストポストロックバンドであるMIRRORのアクトへ。MCで一々会場を沸かせたりもしていたが、彼等のライブはとにかくハイボルテージ!!卓越した演奏技術で複雑極まりない楽曲をプレイしている筈なのに、彼等の音には本当に説教臭さとかそう言った物が全く無い。エモとかそういった物を通過しているからこそのポストロックというのもあるだろうけど、とにかく高いテンションでクリーンな音を爽やかかつ暑苦しく鳴らし、それでいてメンバーは終始笑顔だから観ているこっちまで本気で楽しくなってしまう!!無垢で透明度の高いアンサンブルを鳴らしているからこそ、その奥底にある少年の様な無垢さが際立ち、ポストロックをどこまでも純度の高い感情として鳴らしている。最後はギターの森氏があまりのテンションの高さにギターのストラップが壊れてしまうなんてシーンもあったけど、そんなアクシデントすらMIRRORらしいなとほっこりしてしまったよ。

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・forget me not

 国内バンドラストは愛媛が誇る激情3ピースであるForget me not!!たった一個のランプのみが照明代わりとなっているステージはやけに神々しかったりもしたが、僅か3曲のアクトにも関わらず国内激情系最高峰の底力を見せ付けた。3ピースでありながらほぼインストに近い感触で重苦しいフレーズを時には静謐に、時にはカオティックに鳴らし、そしてその不穏な静謐さからバーストする瞬間にここぞとばかりに絶唱と言うスタイルはダークサイドからゆらりと手を伸ばし、気が付いたら首を締め付けられている感覚に陥りそうだ。カオティックなラインを弾くベースと、ヘビィなリフを変則的に鳴らすギターと、変拍子駆使の少しばかりトライヴァルなドラムと、所々に入る絶唱のみで作り上げられたアンサンブルは激情であると同時に、激情の枠のみではとてもじゃないけど語り尽くせないし、Hoover直系でありながら、それを全く別物として聴かせるサウンドと、終末とかそういった単語が思い浮かぶライブでも悲壮感とも絶望とも違う平熱の狂気。初めて観たし、今回かなり楽しみにしていたバンドであったが本当に別格の激情に失禁しそうになったよ。

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・Human beings

 そしてトリ前は台湾からの刺客であるHuman beings!!ギターのダン氏はSUNNアンプとマーシャルの2台を使用と言うセッティングにわくわくさせられたが、本当に台湾にこんな凄い激情系HCがいたのかって驚きだった。初っ端からエフェクターでノイズを放出し、歪みながらもクリアな音が爆音で繰り広げられる。アンプ2台使用と言うのもあるが、とてもギター1本とは思えない超音厚で激情が攻める!攻める!攻める!静謐なパートですら、その淀みが垣間見えたし、そして暴発する激情パートでは耳をつんざく轟音がFEVERを埋め尽くす!!とにかくバンドとしてのエネルギーの量が計測不能であると同時に、正統派激情系HCを受け継ぎながらも独自に進化した激情はかなりソリッドであると同時に、そのストイックさと同時に動物的本能を完全に開放したパフォーマンスとエネルギーで暴発する瞬間に圧倒的な悲壮感と共に聴き手に訴え!対峙させる!!途中のMCでボーカルの人がダン氏にお子さんが生まれた事をたどたどしい日本語でカンペを観ながら報告していたのはやたら微笑ましかったが、そんな気さくさとは裏腹に、バンドとしては極限までシリアスさを極め、それを音でダイレクトに伝える圧巻のアクトだった。それにしても多数のエフェクターの使いこなし変幻自在の音色を生み出し、それでいて破壊的なサウンドも精神世界をキリキリ刻むヒステリックなフレーズも美しい音色も操るダン氏のギターワーク、本当に恐るべし!!



・Self-Evident

 そしてトリはポストハードコア・エモの素晴らしき猛者であるSelf-Evident!!ここまで爆音のバンドばかり続いたが、最後の最後でクリアな熱量を持つ彼等というのがまた何ともニクい。エモとかポストハードコアと言えば爆音サウンドを思い浮かべる人が多いが、彼等はなんというか本当に激渋でクールであると同時に、平熱の中で高まった熱量を繊細かつ大胆に鳴らしている。3ピースというシンプル極まりないスタイルでありながらさり気無く随所に盛り込む変拍子のキメと、それでいて基本的に歌にかなり重点を置いているというスタイルは派手では無いにしても、じわじわと込み上げる物がある。そしてここぞとばかりに叫ぶ瞬間もあるけど、それはほんの一瞬に訪れる微かな激情であると同時に、平熱から生まれたからこその熱さだ。エモとは爆音じゃなくても、歪んで無くても生み出せるという事を完全に証明しているだけでなく、ライブでも本当に自然体のままで、淡々と力強く一歩一歩確かなアンサンブルを鳴らしていたし、正にいぶし銀ポストハードコアの名に恥じないアクトだったし、彼等のアクトは本当にじんわりと来る物だった。最後に再び日本に来る事を今日集まった人々に約束したが、僕もまた彼等のアクトを観るのを楽しみにしている!

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 今回は二日目のみ観に行ったが、本当に日本と言う枠すら越えて、各地の猛者が一同に集結した意味は本当に大きいし、日本国内だけでも、まだまだ知られざる猛者がいる事を再認識させられた。東京で開催されたイベントという事もあって、普段は中々観れない地方のバンドをこうして観れたってのも大きいし、地方のシーンもまだまだ無限の可能性があると言う事だ。今回のイベントは「7割が東京外のバンドで!」というコンセプトを元に開催されたらしいが、そのコンセプトにが確かな形で実を結んだイベントだったと思う。
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