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■NoLA presents DISORDERLY~癸~(2012年8月19日)@新宿ANTIKNOCK

 若き獰猛なる獣であるNoLA。今年リリースされた処女作である「DISORDERLY」にて多くのエクストリームミュージックフリークスを虜にしたが、彼等の魅力は音源以上に極悪なライブである!そう断言してしまいたい。そんなNoLAの自主企画が敢行されると聞き、まだNoLAのライブを未体験であった僕は是非ともその音を生の爆音で体感したいと思い、今回の企画に足を運ばせて頂いた。NoLAだけじゃなく他の出演者も多種多様でありながら、それぞれが個性豊かな音を鳴らす猛者が揃い、アンチノックは暴虐の宴と化したのであった。正に漆黒の日曜日とも言うべき一夜であった。



・hollywood mammoth

 企画は約10分押しで一番手のhollywood mammothのアクトからスタート。完全に初見であるが、3ピースの超正統派メタルバンドであり、ズクズクとスラッシュなリフを刻み倒し、しかし極悪系かといったら全然違うし、サビでしかkりシンガロングしちゃうパートもあったりと非常にキャッチーなスラッシュメタルをやっているバンドといった印象。しかしそのアクトはパワフルかつ粗暴で、尚且つ非常に男臭い暑苦しいナイスなメタルを鳴らし、MCでは一々笑いを誘うというナイスガイっぷり(個人的に「物販で壷を60万で売ってます」ってネタがツボだった)、そんなメタルキッズらしさ全開の彼等は一発目からアンチノックのフロアを温めてくれた。それとそんな空気は全く感じさせないカラッとしたライブではあったが、残念ながらhollywood mammothはこのライブがラストライブだったらしい。最後の最後のライブを見れて良かった。お疲れ様でした。



・ZENANDS GOTS

 二番手はこちらも初見のZENANDS GOTSだが、hollywood mammothの男臭くアットホームな空気をガラリと変えて一気に暗黒世界にしてしまった。ギターボーカルとドラムの2ピースであるが、その音は完全なるエクストリーム仕様。冒頭でクリーントーンで不穏なドゥーム音階を鳴らし、アンビエントな空気を作ったと思えば一転、ドラムが超高速かつ超カオティックなファストコアなビートを叩き出し、ギターは重く歪みまくった野蛮な音をこちらも光速で弾き倒し、そして叫ぶ叫ぶ!!ファストコアとドゥームが混ざり合い、ハードコアとメタルが正面衝突しまくった末に、それを爆音光速サウンドで放出しているからもう何をやっているのか分からない状態。ショートな楽曲の中でアンビエントやファストコアを織り交ぜまくってるせいで生まれたカオティックさ、そして憎悪を前面に押し出し、狂気を限界まで振り切るに振り切った音にはもう気持ち悪い顔して頭を振りまくってましたよ!!エクストリームな要素を無尽蔵に掛け合わせて、更なる混沌へと誘う正に狂気の2ピースカオティックファストドゥームであり、とんでもないインパクトを持っていた。



・小手

 続いては小手。以前から彼等の音に触れてはいたが、ライブは初めて。メンバー全員作務衣姿で、楽器隊は狐のお面を着用という佇まいから既に異様だが、本当に異様なのは彼等の音だ。クリーントーン主体のポストロックであるが、高い演奏技術が生み出す緊張感を見る者に突きつけて、それでいて決して難解では無く、静寂さの中で少しずつ燃え広がるドラマティックさ。ほぼポエトリーの域に入ってるボーカルと本当に異様。それでいて小手の音楽には本当に強いメッセージ性があり、聴き手に説教する様でもあり、自分自身に言い聞かせる様な言葉の数々、絶望感や悲壮感を持ちつつも、そこに甘えるのではなく、その先にある物を力づくでも掴んでやろうという気迫、そんな言葉をより際立たせるドラマティックなポストロックサウンド。轟音パートは全く無く、シンプルなフレーズが絡み合い、クリーンなまま熱量を高めてドラマティックな感動を生み出す。そして突き刺す言葉と音は聞き流せる物じゃないし、小手というバンドとは全身で向き合わないといけないという感覚。そしてその緊張感から開放された瞬間にどこか救われる気持ちにすらなる。本当に厳しくも心を豊かにしてくれるバンドだった。



・一寸笑劇

 転換が終わっていざ一寸笑劇の出番って所で、急に腹痛に襲われてトイレに篭っていたので序盤は見れてなくて申し訳ないが次は一寸笑劇のアクト。小手の修行僧の様な緊張感をまた変えてしまった彼等は歌謡曲要素とロックとエモの融合とも言うべき胸が熱くなる音を鳴らすバンドだ。シンプルなフレーズと日本人らしい侘寂に満ちた旋律が織り成す歌謡性、エレファントカシマシやフラワーカンパニーズの様なバンドを思い浮かぶ人も多そうだけど、熱量は全然負けていないし、よりブルージーであるからこその魂の歌謡ロックに仕上がってる。そしてとにかくライブが熱い!ボーカルの方は身をステージから乗り出しながら汗だくになりつつ魂の絶唱を素直に吐き出すし、ボーカリストとしてのポテンシャルが本当に高い。今回の企画の中ではかなり浮いた存在であったかもしれないけど、それでもアンチノックを熱い魂で焼き尽くしてくれた彼等は本当に頼もしい存在だったと思う。



・おまわりさん

 そんな一寸笑劇の感動的なアクトの後におまわりさんである。地獄のハードコアで各地で話題を呼びまくっているおまわりさんである。東京BOREDOMでその存在を知りファンになった僕だが、とにかく楽しみで仕方なかった。1曲目の「膨張」からおまわりさんはもう既におまわりさんでしかないという最早訳が分からないであろう暴論が彼等の前では普通に成立してしまうから恐ろしい。2台のアンプを繋いだギターは既に音階すら把握出来ないレベルの音量で邪悪なノイズを垂れ流し、それに加えてエフェクターノイズパートの音が更にノイズを特盛にするという暗黒ハーシュノイズにドゥームとハードコアとアンビエントをマシマシにするという極限を極めた方法論で楽曲を作り、ボーカルの方はマイクで何度も頭を殴るわ、客席に突っ込むわととにかくやりたい放題だ。彼等のライブは本当に安易な言葉になってしまうけれども地獄みてえな音を繰り出し、その地獄の中の数多くの煉獄で聴き手を焼き尽くし、ノイズの拷問で痛めつけまくるのに、それが最高に気持ちよくて、気持ち悪い顔を全力でしてしまう、最高のドM向けバンドだと言えるだろう。最高に涎垂れ流しでアへれる楽曲で、変幻自在に狂気を放つボーカルと、ノイズの悪夢とドゥームの悪夢とハードコアの暴力の酒池肉林。正にそれに尽きる!!いやいや今回のアクトも凄すぎたよ。



・NoLA

 ラストは今夜の主役であるNoLA。もうその佇まいから若手バンドとは到底思えない貫禄があって格好良い。不穏でクリーンなインストである「Disorderly」から始まり、その神秘性を高めたかと思ったら、2曲目の「K.G.B」からは完全なる地獄の始まり、7弦ギターで激重のサウンドをスラッシュメタルもハードコアも飲み込む悪魔のリフで攻め立て、グラインドもカオティックの食らい尽くすドラムの重戦車がアンチノックに激突したユンボの如く大惨事を演出!なによりもボーカルのタケル氏は最早カリスマの貫禄すら僕は感じてしまった、ステージ上では物足りないのか客席まで飛び出し、暴れ狂いながら狂気に満ちた暗黒ボーカルを聴かせ、キャッチーさとは完全無縁なブルータル絵巻を目の前で繰り出す。ボーカル、ギター、ドラムのみとはとてもじゃないけど思えない音圧もそうだし、殺戮デスマシーンNoLAが聴き手に恐怖と快楽をもたらす。中盤にプレイした「燈」ではドゥーム音階の反復と極端に音数がへったドラムが空白すら恐怖に変え、読経めいたボーカルが不穏さを生み出し、中盤で完全なるドゥームへと変貌した瞬間のカタルシスは音源を軽々しく超えてしまっていた。何よりもラストにプレイした暗黒ドゥーム絵巻である「Mist」は暗黒と狂気と憎悪ですら闇の美しさに変えてしまうレベルだったし、シンプルな編成であるにも関わらず、超音圧で攻める黒い波動が、全身を凍りつかせ、ただ立ち尽くし、目の前に広がる漆黒の美しさに僕はただ飲まれてしたし、それを半永久的に味わっていたい気持ちで一杯になった。残念ながらアンコールは無かったが、それでもその貫禄に満ちた暗黒を放つNoLAの凄みを生で味わい、音源を平然と超える漆黒世界にはただ脱帽するだけだったのだ。



 多種多様なバンドが集結した異種格闘技戦であったが、トリ前のおまわりさんとトリのNoLAが完全にアンチノックを地獄へと変貌させていたし、新宿は正に血塗られた日曜日になったのではないか。ずっと楽しみにしていたNoLAのアクトを今回初めて味わったが、とにかく若手とかそうゆうのを抜きにした貫禄と暗黒を見せ付けてくれた。勿論他の出演バンドもそれぞれが芯の通った音を鳴らす猛者であったし、本当に素晴らしい闇ぬ宴だった。
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