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■いいにおいのするALCEST JAPAN TOUR 2012(2012年9月30日)@渋谷o-nest

 本当にどれだけ多くの人がこの日を待ち望んでいたのだろうか。シューゲイジングブラックメタル・ポストブラックメタルの代表格であり、メタラー以外にも本当に多くのファンをこの日本でも獲得してるフランスの美轟音バンドであるAlcest。誰もがAlcestが日本の地を踏む事を待ち望んでいたが、最新作「Less Voyages De L'ame」のワールドツアーにてついにこの日本にもAlcestが降臨するという事件が起きたのだ。そうこれは単なる待望の初来日とかそう言った類では済まないレベルであるし、本当に大きな事件だったと思う。いいにおい主催のこのイベントにて東京・大阪・名古屋での来日ライブが実現し、日本でのツアーの最終日である渋谷o-nestでのライブに足を運んだ。Alcestに加えて、主催のVampilliaと前回のいいにおいシリーズでも最高のライブを見せてくれた日本のブラックメタルの生ける伝説であるSIGHが脇を固めるという布陣。こんな面子でのライブはもう実現しないんじゃないかっていう位のイベントだし、東京公演はSOLD OUTを記録したという事実が日本でもAlcestは本当に高い人気を誇るバンドであるって事を証明していると思う。当日のo-nestは本当に沢山の人で溢れており、これから起こる事件の目撃者達がAlcestの降臨を待ち望んでいた。



・Vampillia

 一発目は主催でもあるVampilliaからスタート。前回のいいにおいで初めて彼等を観たが、今回もツインドラムの9人編成でのセット。前回同様に厳かなヴァイオリンとピアノのアンビエントパートから始まり、神秘的な空気を作り出す、静謐なパートでの美しさも確かに魅力的ではあるけれど、彼等の魅力は全ての楽器隊の音とボーカルが全てを開放した瞬間のエクスペリメンタルなカタルシスであり、ブルータルオペラと名乗るだけはある。空間系の轟音がとんでもないカタルシスを生み出し、デスボイスとオペラ入ったハイトーンボイスが織り成す醜さと美しさとの対比。ツインドラムの凄まじいプログレッシブなビート、ヴァイオリンやピアノやパーカッションがその世界に新たな色を加えて極彩色のカタルシスを生み出しているのだ。今回は50分近い長めのアクトだったが、一つの物語としてのライブは精神にも肉体にも確かに訴えていたし、本当に独自の音を彼等は鳴らしていると思う。今回もナイスなライブだったし、良い感じでフロアを温めてくれた。あと最後にベースの男性がダイブしてたけど、あの人は何故か頭にハートマークの風船を装着しながらライブしてた。前回はボーカルの男性が前田敦子みたいなお面してたし、その音楽性に反して妙にコミックバンドみたいな事をしてるのは何かシュール。



・SIGH

 続いては国内ブラックメタルの代表格であり、長年に渡って活動してる日本が世界に誇るSIGHのアクト。前回もそのライブにド肝を抜かれ、最高に楽しい時間を過ごさせてもらったけど、今回は前回以上のライブだった。とにかくフロアの前の方は常にモッシュ!モッシュ!!そして常時咲き乱れるメロイックサイン!今のSIGHはブラックメタルとかいう概念を捨て去り、単純にスラッシュメタルとか王道のメタルとして最高に格好良いバンドだし、歴戦の猛者である楽器隊の安定しまくった演奏に、バンドの顔である川嶋氏とミカンニバル嬢のパフォーマンスが更にフロアを熱くする。今回もシンセから火が吹くわ、ミカンニバル嬢が大量に血糊のメイクを施しているわ、とその音楽だけでも格好いいのに、パフォーマンスで更に魅せるライブを繰り出す。クサくて堪らないシンセのフレーズが前回以上によく聴こえていたし、ギターもベースもシンセもドラムもボーカルも火花を散らしまくっているのがまたスリリングでもあるし、正にメタルバンドとして言う事無し!!川嶋氏がMCで「Alcestの美しい音楽を楽しみにしてる人は申し訳ない!こんなん音楽じゃねえって思った人はマジックショーとして楽しんで下さい。」と自虐的なMCで爆笑を巻き起こしていたが、いやいや誰もがSIGHのライブを心の底から楽しんでいるし、そこら中でモッシュとヘドバン、そして突き上げられる無数のメロイックサインがSIGHの底力を証明していた。ラストはvenomの「Black Metal」のカバーで昇天!!いやいや最高に楽しかったし、笑顔溢れるアクトだった。



・Alcest

 そして本日の主役であるAlcestの登場。本当に多くの人が待ち望んでいたNaigeの降臨、その瞬間に本当に大きな歓声がフロアから沸き起こる。そして1曲目は最新作のリードトラックでもある「Autre Temps」。美しいアルペジオが鳴り響いた瞬間にそこはもうAlcestにしか作り出せない幻想的な美しい至福の世界。Naigeの儚げなボーカルと優しいギターの旋律が一瞬で心を包み込み、轟音が鳴り響いた瞬間に光のシャワーが正に目の前に広がっていたのだ。基本的にはアレンジは音源とほぼ変わらずに、音源でやってる事を忠実にライブでもやってるだけなんだけど、音源には無い、ドラムと音の重みだったりとか、ベースの太いボトムだったりとか、ダイレクトに脳に伝わってくる轟音の嵐だったりとか、そう言った要素が相乗効果を生み出し、音源でも既に感動的な音像が更に倍プッシュで神々しい光の世界を見せてくれるのだ。トレモロリフのフレーズなんかは確かにブラックメタルのそれであるのに、ブラックメタルを超えてAlcestの音としてライブでも見事に魅せてくれている。続く「Les Iris」では更に轟音のスケールが加速し、ブラストビートも盛り込んだ楽曲はライブだと浮遊感を与えながらも、よりくっきりとしたビートが正確無比に叩きつけられる事によってより肉体へと訴える音像になり、全身と五感が否応無しにAlcestの音をフルで感じようと機能しているのを実感させられてしまった。ブラックメタル要素がより色濃くなった「Là Où Naissent Les Couleurs Nouvelles」では闇と光が交錯するその瞬間を4ピースの本当にシンプル極まりない編成で幾重にも重なり合う音のハーモニーからトレモロリフとブラストビート、そしてNaigeの絶唱という激情へと世界を変えて行き、最新作でより幅広くなった音が、ライブでは更に明確な形で降臨していたのだ。約10分に渡る壮大な寓話である「Ecailles De Lune Part I」へつ続いていく落差もあったけど、それらも全てAlcestにだけ許された音であるし、全てが一つの物語として刻み付けられていく。終盤に披露された「Percées de lumière」では神秘性こそ変わらないけど、今までのどの楽曲よりも剥き出しになった激情が轟音とNaigeの叫びによって一つの形になり、そして胸を熱くしてくれたし、1stの名曲「Printemps Emeraude」にて世界を震撼させたシューゲイジングブラックメタルが目の前に祝福の福音として鳴らされた瞬間は本当に大きな歓声が巻き起こり、o-nestは完全に異次元の世界にあったと思うし、何よりも至高と至福の轟音の祝福が魂すら浄化してくれる感覚すら覚えてしまったよ。そして何度も目頭が熱くなった。本編ラストの「Summer's Glory」にて美しい朝焼けの様な世界を描き一気に魂が昇天した。そして沢山の人のアンコールの手拍子に応えて再びメンバーが登場して演奏されたのは1stの名曲「Souvenirs d'un Autre Monde」!!!!!!!!!!!アコースティックな感覚のギターが哀愁を生み出し、よりタイトになったビートの力強さを感じさせ、無数の天使が踊る楽園へと僕達を導き、感動的なアクトは終わりを告げた。客電が点いても再びアンコールを望む手拍子は全く鳴り止む事は無かったし、本当に多くの人々を感動の渦へと導いたのであった。



セットリスト

1.Autre Temps
2.Les Iris
3.Les Voyages De L'Âme
4.Là Où Naissent Les Couleurs Nouvelles
5.Ecailles De Lune Part I
6.Percées de lumière
7.Printemps Emeraude
8.Summer's Glory

en1.Souvenirs d'un Autre Monde

DSC_0289.jpg



終演の時間は実に23時手前になってしまってはいたが、一緒にいった方々がAlcestのメンバーからサイン貰ったり一緒に写真を撮ったりしていて、それに便乗して僕も終演後のNaigeと一緒に写真を撮って貰ったりした。本当に拙い英語でだけど、Naigeに今日のライブが本当に最高だった事と、日本にはAlcestのファンが本当に沢山いるって事を伝えられたのは本当に嬉しかった。そしてまた日本でライブをやって欲しいって事を伝えたらNaigeはまた日本でライブをやる事を僕達に約束してくれた。まだ先の話になるけど、Alcestがまた日本でライブをやってくれる事を僕は心の底から楽しみにしているよ。とにかく2012年の9月30日、渋谷で奇跡とも呼べる事件が起きて、僕はその目撃者の一人であった事を心の底から誇りに思うよ。本当にありがとうAlcest。そしてまたライブを観る日を心から楽しみにしているよ。



僕はこの日のライブを一生忘れない。
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タグ : ライブレポ

■コメント

■ヒェア!! [こるぴ]

お疲れ様でした。

3バンドとも熱かったですが、やはりAlcestですな!
演奏は忠実ながらCDで聴くより重々しく、激しい部分が際立っており見事に恍惚へ導いてくれたし、
Neigeの歌声もクリーンは勿論のこと、絶叫Voも完全再現されていて素晴らしかったですね。

是非また来年末あたり(早い)、新譜ひっさげて来日して欲しいっすな。

■ヒェア!! [ゆりあき]

こちらこそお疲れ様っす!
本当に良いイベントでしたがAlcestが見れたのは本当に嬉しかったっす。
是非とも早く新作聴きたいですし、またAlcestを生で体感したいです。
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メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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