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■Koi No Yokan/Deftones


Koi No YokanKoi No Yokan
(2012/11/13)
Deftones

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 前作「Diamond Eyes」にて第二の黄金期を迎えたモダンヘビィネスの孤高の帝王であるDeftonesだが、そんな彼等の待望の新作は「Koi No Yokan」である。もう意味が分からないし、完全にアホとしか言えない馬鹿なタイトルを自らの作品に名付けてしまったのだが、しかしそんな残念な作品名とは裏腹に今作は第二の黄金期を迎えた彼等の更なる進化を見せる作品であり、前作以上の深みを持つ屈指の作品だ。孤高の帝王の余裕と貫禄しか無い作品だと言える。



 前作では深みを持ちながらもヘビィさを押し出していたが、今作はヘビィでありながらも、円熟と深みを見せる作品に仕上がっており、なおかつフロントマンであり屈指のボーカリストであるチノの世界遺産レベルの歌声を最大限に生かした作品になっている。Deftonesの魅力の一つとしてチノのボーカルは絶対に外せない要素だが、それを今までの作品以上に前面に押し出し、楽曲と見事な調和を生み出してもいる。第1曲「Swerve City」ではイントロではゴリゴリのリフで攻めているが、チノのボーカルが入った瞬間に円熟の旨みと粗暴さが絶妙な調和を果たすDeftonesにしか生み出せなかったヘビィネスが描かれる。効果的に用いられたエレクトロニカな効果音も今作ではかなり大きな役目を持っており、ステファンのギターワークもヘビィさとメロウさを行き来し、美しく重く、そしてスッと耳に入り込む優しさもありと更に磨きがかかっている。第2曲「Romantic Dreams」では彼等らしい陰鬱さも見せており、持ち前の耽美な美しさは更に進化を遂げている。今までの彼等の作品とかに比べたら「7 Words」の様な一撃必殺的な楽曲はあまり無いのかもしれないけど、それでも見事なスルメ盤になっており、一周目はスッと全ての音が入り込み、チノのボーカルに酔いしれ、そして何回も再生する度に、今作の旨みと深みは聴き手の中で広がっていく。それに第3曲「Leathers」はゴリゴリのギターワークが光るキラーチューンにもなっているし、更にサビではその重苦しさから開放されて、あらゆる音が煌きを見せ、チノは激情のシャウトから、あらゆる感情をダイレクトかつ繊細に歌い上げる至高のボーカルを聴かせる。ヘビィさと耽美さを行き来しつつも、更にエロスと繊細さを高次元で彼等は表現しているし、打ち込みを前面に押し出した第5曲「Entombed」なんかはチノのサイドプロジェクトの一つである††† (Crosses)で培った物をdeftonesに持ち込み、自らの表現の幅を更に広める事に成功しているし、第7曲「Tempest」ではパライノイア的陰鬱を押し出すヘビィネスとしてのDeftonesの真骨頂が発揮されており、殺気に満ちていながらも、どこか物悲しくて哀愁に満ちているという感情の坩堝を音楽とボーカルで見事に表現している。第8曲「Gauze」では前作で見せたDeftonesのヘビィネスの更に先を突き詰めた楽曲にもなっているし、第9曲「Rosemary」は見事なヘビィネスバラードであり、最終曲「What Happened To You?」ではどこか安らかさすら感じさせるたおやかなエンディングを迎えている。



 今作を通して聴いて、あらゆる感情が交錯するからこそ、怒りも悲しみも喜びも幾度と無く繰り返されて、それをヘビィロックとして確かな形にした作品なのだ。何よりも全編通して本当にチノのボーカルが過去最高のレベルに達しているし、どこまでも歌物の作品でもあり、自らの持つ感情が繊細に交錯するヘビィロックを極めてもいる。間違いなく第二の黄金期にある彼等の円熟は最高の形で迎えていると思うし、まだまだ渋みと貫禄を増して進化していくのだと思う。誰も追いつけない孤高の帝王の生み出した至高の作品は本当に何度も末永く聴ける深みに満ちているし、やはり彼等は別格の存在なのだ。本当に素敵なアルバムだと思う。



(タイトル以外は)



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