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■Nocturnal Poisoning/Xasthur


Nocturnal PoisoningNocturnal Poisoning
(2008/02/05)
Xasthur

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 USブラックメタル最右翼である、Malaficによる暗黒自殺系独りブラックメタルであるXasthurの2002年発表の1stアルバムである。自殺系ブラックメタルの言葉通り聴いてると死にたくなってくる人の心の闇を増幅させる暗黒の世界が貫かれていて、例えるならどこまでも無と漆黒の世界をただひたすら成す術も無く見つめているかの様な錯覚に陥ってしまいそうになる作品だ。

 全編を通して圧倒的な陰鬱さを持ったスローテンポでズタズタになったリフが延々と繰り返されており、リズムパターンは非常にチープでなおかつ音質もかなり悪い。しかし悪質な録音環境で録音された音はこの終わり無き負と虚無の世界に見事にハマっていてかなり癖になる。明確なメロディと輪郭を完全に殺してしまっている不穏の漆黒のギターと、神聖さを持ちながらも、地獄すら越えてしまった精神の暗黒世界で鳴り響く賛美歌の様なシンセの音が合わさって、より心をジワジワと浸食して、こちら側に連れてかれそうなサウンドを完成させている。そして安易な暗さすら蹴散らしてしまう病んでいてなおかつ美しく悲しいメロディが見え隠れするのが、また一層Malaficの世界を確固たる物にしている。Malaficの精神異常者と自殺する寸前の人間の狂気を感じさせる極悪なボーカルがこのサウンドに乗った瞬間に一気に彼岸へと片足を引き擦り込まれている感覚になってしまいそうになる。特に第7曲「Nocturnal Poisoning」は15分にも渡るこの世の人で無くなってしまった人々に捧げるかの様な鎮魂歌であり、優しくもありながら、非常に悲しく美しい漆黒の虚無がこれでもかと目の前に広がっていく様を表しているように思える。

 ただでさえ聴く人を選ぶブラックメタルというジャンルの中でも、更に聴く人を選ぶであろう自殺系ブラックメタルの最右翼、聴くのにかなり体力を使う作品ではあるが、この漆黒の世界の魅力に嵌ってしまったら二度と抜け出せなさそうだ。極まった異常さと狂気はどこまでも美しいと思ってしまいそうになる快作に仕上がっている。
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メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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