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■過点 第七回(2013年4月13日)@吉祥寺WARP

 正に激情が吉祥寺を揺らした熱い夜だった!!新体制となり、新たなスタートを切ったwakamiyaの企画である今回は、wakamiyaに加え、ヒップホップから激情を鳴らすGENIUS P.J's、こちらも新ドラマーを迎え新体制でのスタートを切ったカオティックハードコアの最果てから地獄を生み出すwombscape、そして広島は福山から漢の激情を叩きつけるshuly to 104kzという4バンドが生み出す激情はベクトルこそ違えど、本当に凄まじいエネルギーを生み出す4バンドであり、この面子が集結するってだけで本当に熱い夜になるのを確信したし、いざ足を運べば想像以上の感動が生まれた本当に良い企画となった。



・wakamiya

 一発目は企画主であるwakamiyaから。今回出演する3バンドをじっくり楽しんで欲しいという想いとリスペクトの念から、こういった企画では非常に珍しい主催バンドが一発目を飾る事に。彼等のライブを観るのは1年振り位だったが、新たなギタリストが参加し、これまでギターボーカルだった喜早氏はピンボーカルとなり、4人編成でのライブ。以前ライブを観た時も緻密に練り込まれた楽曲と、その青く熱いエネルギーを激情として鳴らしていたが、今回のライブではよりハードコア要素が強くなり、持ち前の青き旋律の郷愁と言うwakamiyaの大きな魅力はそのままに、よりダイレクトにハードコアとして青い激情を叩きつけてくる様になった。ポエトリーリーディングと魂の叫びを使い分け、焦らし無しでダイレクトかつドラマティックに燃える青き炎。本当に卓越したメロディセンスを持っているバンドだし、何よりも郷愁を高次元で描くアンサンブルの凄みも相当だったし、改めて彼等の放つ激情系ハードコアを本当に容赦無く心を揺さぶり、魂を美しく焼き尽くしていた。何よりも本当にポジティブなエネルギーに満ち溢れていたライブだったし、一発目からいきなりクライマックス!!観たのは久々であったけれども、本当に素晴らしい激情を鳴らすバンドに進化したなと実感させられたし、企画主として序盤からWARPを熱く焦がしてくれた。本当に胸が震えた!!



・GENIUS P.J's

 続いてヒップホップから激情を鳴らすGENIUS P.J's。今回その名を初めて知ったのだけれど、ドラムとギター兼トラック&MCという一風変わった編成の3人組。しかし彼等の音はヒップホップではあるけれども、間違いなくエモだった。生ドラムの躍動とバーストする熱量、トラックもヒップホップというよりも、エモ・激情にかなり近いし、何よりもMCの人のラップは激情系ハードコアのポエトリーにかなり近い感覚。時にトラックの人がギターを弾いたと思えば、高揚感溢れるクリアで青臭い旋律を最大限に生かしたトラックの持つ熱量を、ギターの轟音サウンドで一気に暴発させ、そして繰り出される言葉は日常を生きる人々へと訴える熱さがある。バンドサウンドでヒップホップをやっている人達は別に珍しくは無いとは思うけれども、彼等は別格中の別格であり、本当に下手したら激情系ハードコアのそれにかなり接近しているし、それを洗練されたトラック、ダイナミックなビート、そしてヒップホップとしても激情としても高い次元にあるMCのラップ。それが三位一体となって聴く物の心を揺さぶるのだと思う。初見ではあったけれども、wakamiya同様に心を揺さぶるライブをしてくれたと思うし、ヒップホップからも激情を鳴らせる事を彼等は証明してくれた。



・wombscape

 wakamiyaとGENIUS P.J'sが生み出した魂を揺さぶる熱い空気を完全にブチ壊す形で、地獄の最果てをカオティックハードコアとして鳴らすwombscapeのライブへ。ドラムの脱退により一時期活動を停止していたが、新たなサポートドラムを迎えて新体制でスタートを切った彼等。彼等のライブも観るのは一年振りだったけれど、その煉獄っぷりは更に極まり、本当に目の前に悪夢が広がっていた。今回のライブは30分で3曲。サンプラーのアンビエントな音色と共にメンバーが登場し、不穏の旋律が2本のギターが静かに奏でるオープニングから「蝕の刻」へ!!その不穏さを破滅へと変貌させるカオティックなハードコアサウンドへと変貌した瞬間に一気に意識が覚醒し、そして目の前にあるのは地獄。ボーカルのりょう氏はのたうち回り、叫び、時にうめき声を上げながら、悶え苦しむ様にステージで暴れ、カオティックハードコアらしいタッピングのフレーズを炸裂させながら時にスラッジに、時にポストロック的に、時にアンビエントに展開する2本のギター、そして目まぐるしく展開される楽曲を支えるリズム隊。演奏技術も素晴らしいバンドだけれども、単なるテクニック先行型カオティックなんかとは全然違うし、彼等は技術とセンスを全て、おぞましい悪夢を体現する為に使いこなし、そして表現している。時折入るサンプラーの音がまた彼等の描く世界を高次元の物にし、「嗚咽する空の内側に」の様な静謐さが際立つ楽曲でも、ハードコアの憎悪が静かに渦巻き、そしてドラマティックさが加速すればする程に、より痛々しく重苦しくなっていく様は本当に圧巻。長尺の楽曲をほぼノンストップで演奏していたのもあって、30分に渡る奈落の組曲としてwombscapeは降臨していたし、最後はスラッジ要素を全開にし、自ら生み出した煉獄すら焼きつくし完全なる無を描いていた。本当に壮絶なライブだったし、観たいた人は確実に殺されたと思う。カオティックハードコアの先を行き、全てを置き去りにするどころか、全てを漆黒の炎で無に還すハードコアとして、wombscapeは本当に壮絶極まりないライブを魅せた。破滅の美しさがそこにはあった。


・shuly to 104kz

 そしてトリは広島は福山の伝説であるゆーこときカズ、そして桜王でも活動する金築氏と原田氏によるshuly to 104kz。ゆーことの狂気を描く地獄メタルコアとは打って変わって、shulyで描くのは美しく壮大な激情系ハードコアであり、そして漢として生きるというメッセージを放つ本当に熱いハードコアだ。ボーカル・ギター・バイオリン・ドラムというベースレスの変則的な編成であるけど、そんなのお構いなし!一発目の「屍」からギター原田氏はポストロックの流れを感じさせる美しい旋律を高次元で体現、更にタイトかつダイナミックなドラムがビートを支え、バイオリンの旋律が壮大さを生み出す。何よりも福山が生んだハードコアヒーローである金築氏だ。ポエトリーなボーカルで、メッセージをストレートに伝え、その言葉は武骨で硬派な男らしさ全開で、本当に真摯で全身全霊。そして複雑に展開されるポストロック的反復するフレーズのアンサンブルから全ての楽器がエネルギーのリミッターを解除し、激情系ハードコアのパートに雪崩れ込む瞬間は神々しく美しい旋律が鳴り響きながらも、シリアスであり、本当に持ち前の激情を爆音のサウンドで放つ。なによりも激情パートでは金築氏がゆーことの時とはまた違う、言葉をダイレクトに伝える激情の叫びを本当に魂を削り放ち、そして力強く本当にポジティブなメッセージとして聴き手に叩きつける。そんな彼等のライブにフロアの人々は皆、拳を高く突き上げ、その「生きる」というメッセージを全身で受け止めていた。何よりも感動的だったのは本編ラストに演奏された「Infinite4ce」と、アンコールで演奏された「S.T.1 PRIDE」だ。どちらも約10分にも及ぶ大作だが、shulyの持つ美しく壮大な激情がドラマティックに目の前で暴発し、その美しい旋律と、轟音のカタルシスに心が本当にブン殴られる様な感覚と感動を覚えた。何よりも金築氏が圧倒的な情報量を言葉で伝え、そして叫ぶ。その姿は本当に暑苦しく、不器用で、でも漢として生き続ける福山が生み出したハードコアヒーローとしてのカリスマ、そして漢としての生き様をハードコアとして描くshulyの魂の音、本当に泣きそうになったし、強く拳を握り締め、そして何度も何度も突き上げていた。最後の最後はドラムもギターもバイオリンも最大級のクライマックスを表現し、金築氏の魂を焼き尽くした叫びによって完全燃焼の45分は幕を閉じた。



 今回の企画は個人的に記憶に残るライブになったし、4バンドが圧倒的なライブを見せてくれた。wakamiyaが描く青き炎としての激情、GENIUS P.J'sのヒップホップから放つ日常の中の激情、wombscapeの奈落の底の底を表現する負の激情、そしてshuly to 104kzの漢として生き続けているハードコアヒーロー達による魂の叫びとしての激情。この日も日本全国で素晴らしいライブが同時多発で繰り広げられていたと思うけど、4月13日の吉祥寺WARPは間違いなく世界で一番熱い激情が生み出されていた。個人的に忘れていた感情や感覚を思い出させてくれたライブだったし、本当にこの場にいれて本当に良かった。たかだかバンドの企画ライブかもしれないけど、でもこの日の吉祥寺WARPにいた人々には、wakamiya主催の「過点 第七回」というイベントが本当に記憶に残るイベントとして残り続けると思う。少なくても僕はこの夜を絶対に忘れない。
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