■おまわりさん、ロングインタビュー

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 おまわりさん。これは何ともインパクトがあって、一見ふざけたバンド名かもしれない。しかしこの5人組は新たなハードコアの憎悪を生み出すバンドである。メンバーにノイズ担当もいるバンドであるが、本当にハードコアの負の感情をどこまでもジャンクに、そしてあらゆる音楽的要素を飲み込み、それらの持つ邪悪さとカタルシスが一気に攻めてくる音像は圧巻であり、赤黒い残酷な情景を作り上げ、膨張させ、爆発させるバンドだと思う。
 僕がおまわりさんを知ったのは2012年の東京BOREDOMであり、予備知識無しにおまわりさんのライブを観たが、それはもう言葉に出来ないトラウマの様に記憶に残るライブだったのを覚えてる。ドゥームからノイズまで飲み込む爆音のギターと多数のエフェクターから繰り出されるノイズが暴力的に鼓膜に襲い掛かり、ボーカルの風人氏がフロアに飛び出し叫びのた打ち回り、地獄への直下型特急の様でもあり、時にダウンテンポで鉄槌を下すビート、本当に悪夢の様な世界がその音で生み出されていた。その後、デモ音源(当ブログでの紹介はこちらから)を購入したが、そちらもライブに負けず劣らず負の感情と殺意渦巻く無秩序なハードコア地獄が煉獄の如く炸裂し更に衝撃を受けた。
 それから何度かおまわりさんのライブを拝見させて頂き、観る度にその制御不能な漆黒が膨張し爆発。観る者にトラウマの様な衝撃を与え続けている。そして今回、おまわりさんというバンドについて個人的に色々と知りたいという想いと、もっとおまわりさんを多くの人に知って欲しいという想いからバンドの中心人物である風人氏(Vo)と松田氏(Gt)にインタビューの方をさせて頂く事になった。新たなる殺意と狂気を生み出すカテゴライズ不能なハードコアことおまわりさん、彼等の存在を少しでも多くの人に知って頂ければ幸いである。



■まず始めにおまわりさんの結成から現在までの経緯を教えて下さい。

風人(以下、風):2006年にVo.風人、Gt.松田、Ba.、Dr.で一応結結成をしたんですがリズム隊が中々定まらず三年ぐらいぐだぐだしてました。
その間は入れ替わりが沢山あって (ドラムを探してるのに気がついたらノイズが増えてたり笑) 、2010年の春頃にようやく今のメンバーで固まりました。
その後は2010年12月に初めて二万電圧と、2011年2月にSete Star Septの1234 FUCK OFF!という企画に出していただいたのがでかいかなあ。
今よく付き合いのあるグラインド、ノイズ、オルタナとかの界隈に繋がりを持つきっかけになった気がします。



■おまわりさんという非常にユニークでインパクトのあるバンド名ですが、そのバンド名の由来とかありましたら教えて下さい。

風:特に無いです笑。



■おまわりさんの音楽性のルーツとか、どうしてこの様な音楽性になったかとか教えて下さい。

松田(以下、松):NIRVANAに代表されるような静と動のコントラストを突き詰めていたらこうなりました。



■バンド結成当初から現在みたいな音楽性でしたか?

風:最初は全然違いました。
メンバー変遷もたくさんあったし、何より今よりも更に遥かにヘタだったのでもっとガレージパンクみたいな感じでした。



■おまわりさんはハードコアを機軸に、ノイズ・ドゥーム・激情といった要素を感じさせる非常に雑多でジャンクなバンドだと思いますが、それはどの様な物をイメージしてこうなったとかありますか?

松:既存の"ジャンル"対する物足りなさ、逃げ、とかですかね。
風:根暗でひねくれてるのでニッチなことがやりたいです笑。
その上でもやっぱり乱暴な感じ、悪い感じ、のことはやりたいんだろうな。



■またバンドの音に一つのおざましさや恐怖を僕は感じたりしますが、聴き手にどんな印象を与えたいとか、どんな感覚を体感させたいとかっていうのはありますか?

風:印象は人それぞれ感じてくれればいいと思うし共感して欲しいとも思いません。
でもまあぼくら自身も、すごく大まかにはそんなような感覚を持ってやっているのかなあ。
メンバー内でも100%「これ」と合致しているわけではないと思いますけど、おれ個人としては自己嫌悪、怒っている感じ、ネガティブな感じが多いかもしれません。
松:おれは躁と鬱みたいなことですかね。
風:あと、同じ曲でもその時によって多少感覚が違うこともあります。



■それではおまわりさんが発表しているデモ音源の話に入りますが、こちらのデモはいつ頃作成されましたか?

松:2011年の夏ぐらいに録りました。
風:もう二年も前か!



■デモに収録されている楽曲の当時の勢作過程とか製作状況とか教えて下さい。

風:Tr.1の膨張は曲が出来たばかりでした。
Tr.2~4は前の年ぐらいに作ってライブでやっている曲でした。
Tr.6のメシ食えはバンド結成当初に作った曲です。



■こちらのデモはライブでもよく演奏している楽曲が多いですが、デモを収録した当時と、現在で楽曲に変化とか、ライブでプレイして感じる物とかありますか?

松:曲に根本的な変化は無いですが、ライブごとの空気感を反映させようにはしていますね。
だいたい30分弱の短いライブの中でバンドの色を出したいと思っています。



■デモの1曲目の「膨張」なんか個人的におまわりさんを象徴する楽曲だと思ってますが、この曲は特にバンドの破壊力が前面に出ていると思うのですが、その殺気や狂気は自分達でどこから生まれていると思いますか?

風:仕事が忙しい、仕事が見つからない、とか人それぞれ色々有ると思います笑。
松:日常や自分に対する八つ当たりですかね。。



■それでは話を少し変えます、僕は東高円寺での東京BOREDOMで予備知識ゼロでおわまりさんのライブを観て非常に衝撃を受けたのですが、おまわりさんは非常にライブバンドだとも思います。バンドとしてライブに対する意気込みや想いはありますか?

二人:ありがとうございます。
風:その時それぞれありますが、ポップに充実した人たちを見ていると逆恨みしたくもなりますよね笑。
逆にゴツゴツしたいかつい人たちに対しては舐めるなよ、おれ達の方がやってやるぞとか思ったりしますね。



■ライブという場でおまわりさんは何を生み出したいですか?

風:わかりません、難しいなあ。
何かしら非日常的なものを生み出して印象にガツンと残りたいとは思っていますが具体的に何なのかは常に模索している感じかなあ。
その日のバイオリズムとかお客さん、場所によっても感情は変わりますからね。
松:極限状態でのひきつった笑顔って言うんですかね。高感、混乱、不感、倦感、何であれその場に残るようにと思っています。




■主にライブで競演したり交流しているバンドなどを教えて下さい。またそれらのバンドの存在はおまわりさんにどのような影響を与えていますか?

風:Bamseom Pirates(ソウル)、BANJAX、BOMBORI、CHRIST FUCK(ソウル)、DIGZIG、ENDON、FIREBIRDGASS、GROUNDCOVER.、HORSE&DEER、HUH、INSECURE、JAH EXCRETION、lang、L'eclipse Nue、NAPALM DEATH IS DEAD、NoLA、self deconstruction、SITHTER、SPACEGRINDER(死國松山)、VAU!、ZOTHIQUE、94th6、黒電話666、ゲバ棒、等々
月並みですが多々多々パクらせていただいています。
今に見てろよとも思っています笑。
企画に呼んでいただいてばかりでまだこちらから呼べていない人たちもいるので今後そういう人たちも呼ぶつもりです。



■自分達でおまわりさんはどのようなバンドでありたいとかっていうのはありますか?

松:現状を維持しないバンドでありたいと思っています。
風:とにかく説得力は持って(自他に)ガツンと自己表現していきたいと思っています。



■それとおまわりさんはシーンでどの様な存在でありたいですか?またシーンにどのように自らの音を侵食させたいですか?

風:国分寺から下北沢まであちこちのシーンで「あいつらなんかすごいぞ」と言われるようになりたいです。
松:シーンを乱していきたいですね。
風:その上で一つ新しいシーンを作って行きたいと思っています。



■現在は新曲とか新しい音源は製作されていますか?もしされていましたらどの様な物になる予定でしょうか?

風:新曲はいくつか作っています。6,7月ぐらいに三曲ほど録って秋頃までにデモを出す予定です。
松:曲ごとの展開はもっとシンプルにしてライブ、アルバム単位で緩急をつける方向で進んでいます。


■これから先、おまわりさんはどんなバンドになると自分達で考えてますか?

風:SXSW出たりアメリカツアー行ったりしたいし有名になりたい!
少なくとも他人に対する説得力になりますからね。
Baの佐々木はアイドルになりたいと言っておりました笑。
音楽的には現状維持しないでいたいのでどうなるかわかりません。
勿論自分に対する説得力は持った上でです



■最後になります。今後のライブ予定なんかを教えて下さい。

風:6月に自主企画と10月にNoLAと共同をやるのでよろしくお願いします。



 6月21日におまわりさんは二度目の自主企画を開催する。以前当ブログでもインタビューさせて頂いた神々しくおぞましい音を放出する若武者であるNoLA、ヴァイオレンスかつカオティックなハードコアの最果てを放出するTRIKORONA、輪郭を掴めない静謐な不穏さを描くHUH、大阪からジャンクなる殺人マシーンことCYBERNE、四国からDEAD PUDDINGとSPACEGRINDERという刺客を迎え、全7バンドによる全くどうなるか予測不能な混沌の宴となる筈だ。僕の方も足を運ぶ予定だし、この日は一つの事件とも言うべき企画になると予想している。是非とも足を運んで欲しい。
 そして少し先にはなるが10月にはNoLAとの共同企画も控えており、そちらもまた凄い事になる予感しかしない猛者が揃い踏みになっている、こちらも今の内にチェックして損は全く無い筈だ。


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6.21(金)

ガサ入れGIG vol.2

東高円寺二万電圧

・おまわりさん
・DEAD PUDDING(死國香川)
・HUH
・NoLA
・SPACEGRINDER(死國松山)
・TRIKORONA
・CYBERNE(大阪)

Open.17:30 Start.18:00

Adv.1,500yen Door.1,700yen (+1d 500yen)



■10.6(日)

NoLA、おまわりさん共同企画
・NoLA
・おまわりさん
・THE DEAD PAN SPAKERS
・ENDON
・knellt(大阪)
・ZOTHIQUE

委細TBA







【twitter】https://twitter.com/omawarisunn
【facebook】https://www.facebook.com/pages/おまわりさん/123744961038639
【購入(disk union)】http://diskunion.net/jp/ct/detail/IND9400
【ライブチケット予約メールアドレス】omawarisunn@gmail.com


photographer : ミツハシカツキ
http://peacethruwar.blogspot.jp/
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