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■「333」リリースツアーファイナル(2013年12月7日)@吉祥寺WARP

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 quizkidが生み出した本当に最高すぎる1stである「333」。2013年の国内エモの最重要作品を生み出した長年シーンで戦って来た3人が生み出した結晶。今回はそのリリースツアーのファイナルであり、quizkidが初めてライブをした吉祥寺WARPでその祝福すべきツアーファイナルを迎えるという何とも感慨深いイベント。出演したバンドもquizkidの盟友が揃い、この祝祭の夜を彩った。この日は本当に多くのイベントが同時多発だったし、僕自身もどのイベントに行くか直前まで迷っていたけど、僕はこの日吉祥寺WARPを選んで本当に良かったと思う。心を熱くする祝祭の夜がそこにはあったんだ。



・perfectlife

 実はこの日の出演者はquizkid以外は全部初見で、予備知識があまりない状態でライブを観たんだけど。先ずはperfectlifeのアクト。このバンドに関しては本当に全く予備知識が無い状態でその音に触れたけど、これがもう見事にナードなエモーショナルロックだった。繊細な音は確かに好みは少し別れるとは思うけど、絶妙にグッドメロディを奏でる2本のギターと、それを彩るキーボード。リズム隊は淡々としていながらも、確かなボトムをそのアンサンブルの中で見せてくれる。日本語詞で哀愁と郷愁を優しく切なく歌い、そのナヨさは逆に凄い大きな武器だと思うし、硝子細工の様に壊れそうな繊細さから、ある種の前向きな強さも感じさせる二律相反のサウンド。何よりも単純に曲が凄く良いのだ!!決して派手なバンドでは無かったけど、持ち前の繊細なメロディセンスを生かしたバンドだったし、こういったナードなエモが好きな人にはど真ん中なバンドだろう。こういった音をあまり聴かない僕でも、これは虜にさせられてしまった。



・Table

 のっけからシューゲイズする轟音から始まったTableのアクトだけど、このバンドもまた絶妙の音の幅広さを持ちながらもナードさが際立つバンドで、女性ドラムの繊細なドラムと、時に前のめりに疾走し、時に轟音を聴かせるギターの郷愁の旋律がまた絶妙にナイスなバンドなのだ。しかしこのバンドの肝はベースの岩清水氏だとライブを観て思った。繊細なギターの音とは対照的に、とにかく歌いに歌い、動くまくるベースラインがバンドのアンサンブルの中でグルーブと主旋律を同時に掌握し、バンドの核として存在する。ギターボーカルのナカムラ氏は90年代に数多くのハードコアバンドを渡り歩いた人なんだけど、その流れも確かに感じるサウンドでありながら、本当に旋律と歌が全てでどこまでも歌うバンドだと実感。変則性も楽曲のレンジの広さも全て歌に帰結しているし、そしてそれがまた心に響くのが良いのだ。しかしその中にある鋭利さも素晴らしかったし、歴戦の猛者が生み出す音の強さを確かに感じた。



・rookow

 一転して今度はポストハードコアサウンドを聴かせるrookowのアクト。これがもう正統派のポストハードコアの申し子とも言うべき爆裂のディスコダントなサウンドはドライヴィンで純粋に格好良い。しかしそんなサウンドの中で確かな叙情的なメロディセンスを見せるのがまた良いのだ。現在は活動を休止しているPlay Dead Season同様にこれからの国産ポストハードコアを担うだけの実力を感じさせるだけの物は間違いなくあるし、ハイボルテージなライブは純粋に熱いのだ。バーストするサウンドの中で確かに存在する歌心とメロディセンス。不協和音の中から生み出されるエモーショナルさ。正統派でありつつも確かなセンスと熱いライブパフォーマンスを見せてくれてたし、これから要チェックなバンドだ!!



・Detrytus

 トリ前はCrypt Cityともスプリットをリリースしている3ピースであるDetrytus。こちらもディスコダントなポストハードコアバンドではあるが、こちらは本当に不穏さから刺してくるバンドだし、ジャキジャキに歪んだ鉄の音を感じさせ、バーストする瞬間と、ミドルテンポで不穏さを加速させるパートの対比が本当にお見事。Hooverが持っていたポストハードコアの不穏さのDNAを間違いなく継承しているバンドだと思うし、不協和音の中で妖しく蠢く音の渦、3ピースのスリリングさを最大限に生かしたアンサンブルは音楽性はまた違うけど、愛媛のforget me notに近い物を個人的には感じたりもした。分断と再構築をアンサンブルの中で繰り返し、最終的にはズタズタにしてしまう破壊的サウンドは本当にインパクトと殺傷力があったし、常に刀を喉元に向けられている様な緊張感が本当に堪らなかった。来年は新作音源もリリースするらしいので、そちらも楽しみである!!



・quizkid

 転換中のSEがブッチャーズの「youth(青春)」だった時点で既に込み上げる物がかなりあったんだけど、サウンドチェックが終わり、いざライブが始まった一発目の曲が「Lest Alone」。大杉氏の歌いに歌うベースラインが鳴った瞬間、それに林氏の哀愁のギターが入り込んだ瞬間、もう全てが完璧だった。「333」のラストを飾る大名曲から始まった時点で、この日のquizkidが最高のライブをしてくれるのは確信した。音源よりもずっと爆音で、まるでブッチャーズの射守矢氏を彷彿とさせる歌いまくり、哀愁をこれでもかと放ち、そしてバンドの主旋律を司る大杉氏のベースが本当に先ず最高だったし、それに乗る形で鳴らされる林氏のブルージーな哀愁が全開になったギター、本当に力強くて頼もしい広井氏のドラム。たった3人で、本当に引き算の美学すら感じる最高のアンサンブル。何度も言うけど完璧だ。続く「つかのま」の哀愁がオーバードライブする瞬間、そして「333」の1曲目を飾る「飢餓と麻薬」。シンプル極まりない音に込められた確かな反骨精神。そして愛と心の豊かさ。どこまでも渋いんだけど、決して枯れている訳ではなくて、確かな哀愁と重ねてきた物を血肉として、最小限で最高に豊かな音を鳴らすquizkidというバンドの強さがそこにはあったんだ林氏のギターも更にギアがかかり、熟練から生み出すブルージーな渋さが炸裂しまくっていた。
 ライブも中盤になり、Tableの岩清水氏がステージに上がり、ベースを構え、代わりに大杉氏はシンセの前へ、この日だけの特別版として4人での「ゴルゴダ」これがまたナイスなアレンジで、大杉氏の本当にシンプルだし音数全然多くないのに、静かに音の色彩を増やすシンセと確かに響く歌。岩清水氏の大杉氏とはまた違う、静かにグルーブを司るベースライン。これがまたquizkidの名曲に新たなる変化と化学反応を生み出し、「ゴルゴダ」は更に感動的な名曲になっていた。岩清水氏が掃けて、大杉氏が再びベースを手にして歌うのはWARPでの初ライブでやったという未音源化な初期の曲(曲名分からないでです、すみません)。インプロ的な導入から一気にエモーショナルさとメッセージを放つこの曲がまた素晴らしく、大杉氏の歌には本当に訴える物があった。
 ライブも終盤になり「右の頬」で極めつけとばかりにキレまくる林氏のギターワーク。決して派手な事はやってないし、分かり易いディストーションサウンドが炸裂している訳でもない。でもブルースもポストハードコアも飲み込んで、引き算の美学から本当に多くの感情と色彩を生み出す林氏のギターは本当にquizkidには絶対不可欠な物だと改めて確信。そして本編ラストはquizkid最強の1曲である「フラスコ」!!ド頭から聴き手を完全に泣かせに行ってる林氏のギター、それに相乗効果で大杉氏のベースラインも泣きまくる。その音・言葉・メロディ、全てが涙腺を完全にブン殴り、そして枯れた心に優しく水を注いでいく様でもあり、その瞬間は本当に感動的であり、7月の小岩でのリリースパーティではこの曲で涙腺崩壊しちまったんだよなあなんて事を思い出したりしながら、また泣きそうになっている自分が確かにいた。
 アンコールは未音源化の楽曲である「触媒」をプレイ。「333」には収録されていない曲ではあるけど、これも名曲で、quizkid流のロマンと愛が炸裂。そして最後は3人編成で再び「ゴルゴダ」をプレイ。本当に何度も言うけど、全てが完璧であったし、quizkidというバンドは本当に最高のツアーファイナルを迎えたんだ。

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 他の出演バンドもどれも素晴らしいライブをしていたのは言うまでも無いんだけど、それでもこの日は本当にquizkidが全部持って行ってしまったと思う。長年シーンで戦い続けた猛者が長い時間をかけて作り出した絶対に誰にも砕けない結晶である「333」という名盤。そしてそのツアーファイナルは正に大団円と呼ぶに相応しい結末を迎えたと思う。僕自身はquizkidというバンドを知ってまだまだ日が浅い人間ではあるけど、それでも今年の3月の鶯谷での羊数える企画でこのバンドと出会ったのは自分の中で必然だったと思うし、リリースパーティも、今回のツアーファイナルも足を運べて本当に嬉しかった。「333」というアルバムは僕の中で間違いなく一生物の1枚だし、この日のライブは本当にずっと心の中に残り続けていくと僕は思う。改めてquizkidの三人には最高のアルバムを作り上げてくれた事と、最高のライブをしてくれた事に、本当に大きな感謝とリスペクトを。
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