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■NoLA presents”抉” (2013年12月8日)@新宿ANTIKNOCK

 新メンバーMAKINO氏が10月に加入し、ますますその悪意と憎悪を拡大させている若武者であるNoLA。1月と8月の紫綬企画、そして先日のおまわりさんとの共同企画とかなり精力的に活動をしている彼等が2013年の終わりにまたまた自主企画を敢行した。毎回オーバーレスに猛者ばかりを集めるNoLA企画であるけど、今回はHorse & DeerとGROUNDCOVER.とTHE CREATOR OFと大阪からBIRUSHANAHという今までで一番熾烈でオーバーレスなバンドが集結。本当に凄まじい夜になった事を先に言っておく。個人的に非常に自分の好きなバンドばっかり集まったのもあったけど、この日のアンチノックで繰り広げられてたのは本当に壮絶なる音の酒池肉林だった。



・Horse & Deer

 先ずは今回のイベントの中では一番ストレートな音を鳴らすHorse & Deer。とにかく初期衝動オンリー!!音楽性はオールドスクールさを感じさせるハードコアで何一つギミックなんてないファストでショートカットなハードコアバンド。とにかくボーカル含めて全ての音が前のめりであり、歌詞もメッセージ性の強さを感じさせる。今回のイベントは非常にエクスペリメンタルなバンドばっかりだったし、その中ではかなり浮いていたかもしれないけど、それでも全速力で突っ走るそのサウンドと衝動は観る者に確かなインパクトを与えていたと思うし、未整合だからこそ生まれるハードコアのプリミティブなパワーは確かに受け取らせて頂いた。



・GROUNDCOVER.

 少し久々に観る事になったGROUNDCOVER.やっぱり何度観てもツインドラムと目の前に設置された巨大なミキサーのインパクトは本当に凄いけど、そんなステージの機材のインパクト以上に、このバンドの放つ音は本当に壮絶。まず音量と音圧が半端じゃないし、ダブを起点にしながらも、それを完全にズタズタにしてしまった音は本当に異質。ボーカルの望月氏は今回もステージ上で暴れ狂いながらも、叫びなくり、ミキサーを駆使しまくり、ダブを何倍も極限の音へと変貌させる。時にジャンクロックな色も見せるし、時にダブの不穏な静謐さを聴かせたりもする。各メンバーの演奏技術も卓越しているし、そのアンサンブルのグルーブも凄いけど、それすら分断し、そして最終的にはトランスへと帰結する。そのトランスする瞬間の高揚感と野蛮さがおぞましく、爆音で全ての音が鼓膜を蹂躙し、脳を新たな次元へと導く瞬間にこそ今のGROUNDCOVER.の魅力と凄みがあるのだと僕は勝手に思っている。今回も30分で脳を異次元へと見事にトリップさせてくれた。



・THE CREATOR OF

 新作「LIGHT」がリリースされて初のライブとなったTCO。「LIGHT」という2013年の屈指の名盤を産み落とした彼等がどんなライブを見せてくれるか本当に楽しみだったが、今回のライブは本当にアグレッシブなライブだったと思う。今回は「Wind Up」、「You Are」、「Black Star」、「acoustic」の4曲をプレイしたけど。前半にプレイした「Wind Up」と「You Are」は新作の中でも特にヘビィな要素が強い楽曲なんだけど、ライブでは3本のギターが蠢く轟音として降り注ぎ、そして美しく螺旋を描く。「Wind Up」で見せるリズム隊のヘビィで静謐なグルーブと、3本のギターが織り成す調和、そして破壊の先にある創造と秩序が確かに存在していた筈だ。続く「You Are」が本当に今回のライブの中でも特に熾烈さを見せていたし、歪みに歪んだギターの音の残響が生み出す空気、そしてそれを打ち破る様に入り込むビートと2本のギター、躍動とヘビィネス、そして鈴木氏の叫び、その音は正にグランジであるし、その先にある「ポスト」なんだけど、ライブでの「You Are」は新たなるヘビィネスの創造の世界だし、この瞬間は何度ライブを観ても本当に鳥肌が立つ。後半は「Black Star」と「acoustic」のインストの2曲をプレイしたけど、「Black Star」での一転して美旋律の複雑かつ見事な螺旋を描くアンサンブルはその音に確かに酔いしれてしまったし、そしてラストの「acoustic」が美しさと熾烈な破壊的サウンドが一番確かな形になっていたと思う。特にラストの全ての音が牙を剥き出しにして蠢く瞬間は確かなカタルシスを感じたんだ。新作リリース直後のライブだったが、今のTCOは間違いなく最高の状態にあるし、年明けには1月と2月にレコ発のワンマンが控えているけど、そちらは更に凄まじいライブを見せてくれるのを確信している。今のTHE CREATOR OFは最高傑作を生み出した事もあって、そのライブも本当に最高の物だった。



・BIRUSHANAH

 そして大阪からの刺客BIRUSHANAH。TCOが生み出した爆音の先の美しさの余韻を見事に破壊するライブだった。こちらも今年新作をリリースしたのだが、ドラムとツインパーカッションのツインドラム、そして何段にも積まれたギターアンプそれだけで先ず異質な状態なんだけど、ライブはその更に上を行く失禁必至のライブだった。一発目の音がまずとんでも無く爆音で、そして金属のぶつかり合いどころか、金属の交通事故と化してしまっているツインドラムのビート。ベースレスでありながら殺気渦巻く音、そして手数こそ多いのにギターの這い回る音と共に生み出すドゥーミーさは、正に密教的であり、その音階と共に人間の野蛮な本能を強制的に稼動させてしまうのだ。雷鳴のギターは正に天からの怒りの様に降り注ぎ、そして新たな混沌の坩堝と化す。新作からの「人的欲求」なんてBIRUSHANAHの中でも非常に分かり易いアプローチの楽曲だと思うんだけど、ただ単純にギターとツインドラムの音が危険信号として存在し、そして観る物の意識を確実にトランスさせていくのだ。BIRUSHANAHはドゥームでありながらサイケデリックであり、民族音楽であり、トランスだ。トライヴァルなビートは言ってしまえば本当に複雑極まりないんだけど踊れるしトベる。そしてギターはその一音一音が破壊力を持っているし、それが意識と肉体を確実に粉砕してしまう。彼等のライブは3年半振りに観たし、その時とは編成も変わっているんだけど、その完全に代えのいないオリジナリティと極限具合は更に進化していたし、長尺曲でのサイケデリックなトランス感覚は凄まじかった。ラストの「小松」みたいなコンパクトな楽曲では更にプリミティブさを極め、意識は完全に涅槃行き。大阪バンドの凄みを正に見せ付けるライブだった。凄かった!!



・NoLA

 そしてトリは主催のNoLA。ここまで本当に壮絶なる瞬間が続いていたし、それに若武者NoLAがどう立ち向かうか注目だったけど、この若武者は数多くの先輩格の出演者すら容赦無く噛み殺す圧巻のライブを見せてくれた。10月のMAKINO氏お披露目ライブでは十分凄いライブをしていたけど、まだ4人になったばかりだったし、固さがあったのも事実なんだけど、それからたったニケ月でMAKINO氏は完全にNoLAの悪意の共犯者になっていた。ツインギターになった事によってこれまでの楽曲もより幅広い表現が出来る様になったのも大きいし、何よりも音圧が更に凄まじくなったと思う。全ての音が本当に漆黒の音塊として降り注ぎ、悪意と憎悪と共に爆発する。それが現在のNoLAのライブなのだ。タケル君は相変わらずステージに飛び出して暴れ放題だったりもしたけど、益々そのボーカルの熾烈さと表現力に磨きがかかっているし、ケヤキ君とMAKINO氏のツインギターの猛攻は圧倒的。そんな音に更に破壊力を加えるコタロウ君のドラム。全てが破壊と憎悪と言うベクトルを向いているし、速さと遅さ、そして激重の音、それを暴力として放つ。セットの半分が新曲だったし、それもMAKINO氏加入により、更に鋭利さを増して聴こえた。何よりもこの若武者は今年に入ってから何回もライブを観ているけど、本当にメンバー4人が持つ風格だったりカリスマ性というのが増幅していると僕は思うのだ。音楽に年齢なんて関係無いのは十分分かってはいるけど、それでもまだ20歳程の彼等がここまでの風格を見せると言う意味は本当に大きいし、僕は間違いなくNoLAは負のカリスマとしてこれからの日本のシーンに君臨すると思うんだ。たった30分で見せ付けた負の音塊の惨劇。2014年になってもNoLAはその悪意を更に加速させる筈だ。



 全てのバンドがエクストリームな音を放つ。それ以外に共通項なんて今回のイベントには無かったんだけど、それでもあらゆる枠を越えて猛者が激音を放つNoLA企画は本当に毎回大きなインパクトがある。その中でも今回のNoLA企画は今までで一番だったと思うし、全くベクトルの違う5バンドがそれぞれのやり方で非現実なエクストリームな瞬間をアンチノックで生み出していたのだ。NoLAは自身の活動もそうだけど、来年も更なる飛躍と自主企画で新たな事件を引き起こしてくれるに違いないし、それがこのシーンをどれだけ描きまわして行くのか。本当に楽しみだ。
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