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■LIGHT(2014年1月25日)@渋谷CYCLONE

 昨年とうとう9年振りの3rdアルバムである「LIGHT」をリリースしたTHE CREATOR OF。09年末の再始動からライブ活動を重ね、そして遂にその進化した新たなTCOを音源としてリリースしたのだけど、今回はそのリリースパーティの第1段として、ゲストに天才ドラマーであり天才トラックメイカーであるtomy wealth氏を迎え、ゲストDJにはTCOのフロントマンである鈴木氏の実兄でり、こちらはクラブシーンでDJをしているGOJA氏を迎えてのライブ。完全に前線に帰ってきたTCOの新たな始まりと進化を告げるリリースパーティだったし、本当に全てが完璧な夜だった。



・tomy wealth

 先ずはゲストミュージシャンとしてtomy wealthのライブから。先週のkamomekamomeのツアーファイナルでも素晴らしいライブを見せていたが、彼等のライブは場所なんて関係無いとばかりに毎回感動を与えてくれる。先ずはtomy氏の作り出したトラックの完成度の高さが機軸にあると思うし、ヒップホップを基盤にしながら、それを更に再構築して流れる様な美しいピアノのフレーズを全面的に押し出し、ヒップホップのループの美学に、洗練された旋律の美しさが生み出す神秘的な音像。そのトラックに加え、生音でのリズム隊の音が、ライブとしての躍動を与え、トラックに新たなる生命の息吹を与えているのだ。もう言うまでも無いけど、tomy氏はトラックメイカーとしては勿論だけど、ドラマーとしても本当に素晴らしい表現者で、技術も凄いし、何よりもその技術をフルに生かした表現力と、本当に自由で解き放たれているドラムが凄い。今回も複雑極まりないドラムを圧倒的情報量で叩き出し、手数もかなり多いのに、徹底して作り込まれたビートは、その音だけでも一つの芸術的美しさを生み出し、精密さもうありながら、ダイナミックなビートの躍動が本当に散弾銃の様に放たれていく。そのドラムとトラックが生み出す一つの秩序こそがtomy wealthの真髄だと思うし、だからこそ彼等はライブバンドとして毎回ライブを観る度に大きな感動と新たな発見を観る者に与える。また今回も素晴らしいライブだったし、2月のTCOリリースパーティ第二段もtomy wealthがゲストを務めるけど、その時は更なる感動を与えてくれる筈だ。



・GOJA

 そしてステージでTCOのセッティング中はフロアDJでTCO鈴木氏の実兄であるGOJA氏のDJタイム。僕は正直に言うとクラブに全く行かない人間だし、クラブシーンの音についても全く明るく無いんだけど、GOJA氏の音は本当に低域とビートのグルーブと、徹底して踊れるビート、そしてそのビートとグルーブが生み出す揺らぎの音楽だったと思う。トラックの機軸はループするビートと、それが徐々に形を変えていく事によるトランスな高揚感。ビートを彩る音はメロディよりもサイケデリックな感触を重視している印象で、また1曲1曲が非常に分かり易い形で纏められているからこそ、ダイレクトに曲の魅力が伝わって来ていた。約30分のセットで確かな高揚を生み出し、ダンスミュージックとしてもサイケデリックとしても存在感を見せ付けるDJだったと思うし、TCOの前にフロアを見事に暖めてくれた。



・THE CREATOR OF

 そして本日の主役のTCO。今回はなんと一時間半に渡るロングセットで新作「LIGHT」の全貌を遂にライブで完全なる形で披露するライブとなった。今回は上手にドラムセットがセッティングされており、佐川氏と武田氏は上手側、下手側に鈴木氏、下手の奥に古谷氏、中央奥に坂本氏が立ち、それに加えて終始後光のみで照らされるステージ、メンバーの顔はほとんで見えず、5人のシルエットが常にステージに見えるというステージング。しかもサイクロンの素晴らしい照明もあって、本当にステージに立つ5人の姿は神々しかった。そしていよいよTCOの逆襲のライブが始まった。
 ライブは「Resonance」からキックオフ。オーガニックなギターのアルペジオとトライヴァルなビートが静かに、でも確かに柔らかな熱を帯びて始まりを告げた。クリアなギターの旋律が優しく響き渡る中で、一発一発の音がタイトで重いドラムと、複雑極まりないラインを弾くベース、フレーズの反復が徐々にテンションを高めてドラマティックな高揚を予感させながらも、その焦らしていく様な高揚していく瞬間に酔いしれたくもあり、そしてディストーションギターが入り込んでもループするアルペジオの美しさ、先程まで透明感溢れるフレーズを奏でていたギターがヘビィなディストーションのリフになり、そしてサイケデリックな轟音となり、静かな波として観る物の耳に入って来ていた音が轟音の渦となる瞬間のドラマティックさ。もうこの1曲目の時点で今日のライブは完全にTCOの勝ちだってのを確信した。続く「Pass Away」はその「Resonance」の余韻を受け継ぎながら、幽玄のギターフレーズの神秘的音色がまた色彩を変えて波打ち、リズム隊のグルーブはより強度を増していく。複雑に音が絡み合いながらも、その音が本当に完璧な位にシンクロする事によって、バンドの音が一つの渦へと変貌していくし、その新たなる創造を祝福する様なピアノの旋律がまた美しい。この時点でTCOの音に完全に引き込まれてしまったし、優しい轟音と言う形容こそが一番しっくり来る音像。強さを感じさせながら、柔らかに観る物を包み込み、酔いしれさせる。2ndの流れを受け継ぎながら、それを更に上へと更新させた「LIGHT」のこの2曲で、本当の意味でのTCOの始まりが高らかに告げられたのだ。
 SEの「The Revival」を挟み、今度は一転して「Black Star」。反復するピアノの幽玄さに反して、のっけからディストーションギターが炸裂し、その鈴木氏の歪みと、武田氏の厳かなクリアで高次元のギターフレーズの絡み、そこに古谷氏の音が加わる事でバンドとしての音を更に明確にし、その3人の音を支えながら、しっかりと自らの存在をアピールする坂本氏のベースと、静謐な繊細さと、原始的躍動を感じさせる佐川氏のドラムが存在し、緊張感と、性急でありながらも、自由自在に飛び交う音の粒子、それらが音でありながら、一つの色彩の様に存在し、シリアスな緊張感から新たなる法律を生み出していく。そして今回のリリースパーティの企画名になっており、新作アルバムのタイトルトラックである「LIGHT」は改めて今のTCOを象徴する楽曲だなと認識した。これまでインストの楽曲が続いた中で、鈴木氏がボーカルを取るこの曲の歌詞はたったワンフレーズ。淡々とそのフレーズを繰り返し歌っていく中で、音数こそ少ないけどその音の一つ一つが重いピアノ、同時に更に厳かさを増させたリズム隊の音、3つの音の重みを基盤に空間を司る武田氏の余韻を聴かせるクリーンギターと鈴木氏の降り注ぐ様なディストーションギターが旋律を確かに聴かせ、そして終盤では更に増幅したディストーションと美しく奏でられるトレモロの音色、そして物語が一つの終わりと始まりを告げるドラマティックな轟音の渦となって押し寄せ、本当に大きな感動を生み出す。この「LIGHT」は何度も感動的瞬間が存在した今回のライブでも、本当に屈指のハイライトな瞬間の一つだったと僕は思うし、現編成になって初めて生み出された曲だからこそ、説得力も本当に凄かった。「Settle」ではその「LIGHT」の余韻を受け継ぎながら、よりサイケデリックに白銀の音を奏で、徐々に渦巻く音が意識を酩酊させていく感覚を生み出していく。
 そしてセットも後半に入り新作の中でも一番ヘビィネスを感じさせる「You Are」へ。引き摺る歪んだリフから始まり、反復し、他の音が加わり始め、そして暴発するヘビィネス。鈴木氏も打って変わってシャウトを繰り出し、重音と化したドラムとギターリフがシンクロしていく。しかも単なるヘビィネスでは無く、ヘビィネスの中から感じさせるメロディアスさやある種のキャッチーさ、熾烈で躍動的な音が曲が進行する度に加速し、そして爆発するカタルシス。この「You Are」はTCOが本当に分かりやすい形で既存のヘビィロックに「No」を突きつけた曲だと思うけど、その破壊と創造のヘビィロックはライブだと更に熾烈に響き渡る。そこからが本当に凄かった。2ndからまさかの「Narcolepsy」だ。反復する静謐な音色が大半を占めながら、アンビエントに音が変化し、柔らかに観る物を包み込む。更に後半のパートはよりヘビィかつダイレクトにアレンジされ、アンビエント曲をライブでここまでダイナミックに変貌させてしまう手腕には驚くしか無かったし、それに続く決定打は1stからの「Hi On」だろう。これまで何度かライブでやっていた曲だけど、一転してトライヴァルなヘビィネス絵巻へ。密教的なギターフレーズ、ストーナーとかドゥームとかを飲み込み、ヘビィロック側から放つサイケデリックさ、今回のライブで一番破壊的な音を鳴らしながら、15分で魅せる熾烈さと壮絶さ。放つ音の全てが坩堝となり生み出す混沌。そしてそれを最新の曲も2ndも1stも全て確かに繋げてしまっていたし、この「Hi On」も間違いなく今回のハイライトの一つだっただろう。
 ライブも終盤になり、一転して「Wind Up」大半の曲がインストとなっている今回のセットでは一番の歌物であり、この曲もTCOのヘビィロックの新たな形を示した曲だ。シリアスで重苦しいヘビィネスから始まり、最後は美しい悲哀の先の光を生み出す曲だが、これまでに何度もプレイして来た曲だったのもあるだろうし、その重みや貫禄をより感じさせ、楽曲の中で見せるストーリーも色彩も高次元であり、そして最後の最後に感じたのは確かな光だった。「Out For Three Days Straight」のその余韻を引き継ぐ白銀の音の粒子のシャワーと化したサウンドも素晴らしかった。そして最後は2ndから「Acoustic」。再始動当初からずっとプレイし続けていたこの曲は、僕自身が進化を追いかけ続けていたのもあったし、音源とは全く違う形になっていながらも、それはよりTCOというバンドが先に進んで行ったからこそだったし、過去と現在を繋ぎながら、その先を確かに見たし、最後の最後はその音の全てが混沌とした音塊になり放出されていた。全12曲、アンコール無し、一時間半にも及ぶライブは本当にあっという間だったし、そしてその一時間半で魅せたのは圧倒的な音が生み出す新たな体験であったし、何度も何度も感動的な瞬間があった。MCこそ鈴木氏が曲の合間に何度か「あざっす!」と来たお客さんに感謝を述べた位だったけど、その音でTCOは全てを語っていた。


セットリスト

1.Resonance
2.Pass Away
3.The Revival
4.Black Star
5.Light
6.Settle
7.You Are
8.Narcolepsy
9.Hi On
10.Wind Up
11.Out For Three Days Straight
12.Acoustic



 ゲストのtomy wealthのライブ、GOJA氏のDJ、そしてTCOのライブと本当に全てが完璧なリリースパーティになったと思うし、「LIGHT」のリリースによって完全復活を果たしたTHE CREATOR OFというバンドの存在の証明となった夜だったと思う。本当に長い眠りから目覚め、逆襲の時に向けてライブ活動と曲作りを重ねてきたTCOを僕は4年近く追いかけてきたけど、今回のライブはこれまで観たTCOのライブの中で間違いなく一番のライブだったと思うし、圧巻の一時間半だった。「LIGHT」という全ての先を行くアルバム、そしてそれを本当に完全な形で鳴らすライブ、THE CREATOR OFは本当に唯一無二の存在だと改めて思ったし、そして進化の象徴は遂に新たなスタートを切ったのだ。2月22日に今度は場所を変えて三軒茶屋HEAVEN'S DOORにてリリースパーティ第2段を控えているが、その時は更なる進化を見せると僕は勝手に確信しているし、これまでもライブを重ねる毎に進化してきたTCOはまだまだこれから更に新たな地平を切り開いていくだろう。これこそが日本が生み出したオルタナティブロック・ヘビィロック・ハードコア・ポストロックの最新で最強の進化系であるし、TCOは絶対に止まらない。もう今から2月のライブが楽しみで震えてしまうよ。この日のライブは本当にこれからも胸に焼き付くと確信している。さあ進化の化け物の逆襲はまだ始まったばかりだ!!
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