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■BLACK STAR(2014年2月22日)@三軒茶屋HEAVEN'S DOOR

 先月の渋谷サイクロンでのレコ発ライブも素晴らしかったTHE CREATOR OF。レコ発ライブ2発目は場所をヘブンズに移してのライブ。今回もゲストライブにtomy wealth氏、ゲストDJにはGOJA氏を迎えてのレコ発。先月のサイクロンと出演者は全く変わってはいないけど、しかしTCOは進化するバンドであり、先月のレコ発でも最新作「LIGHT」の先を感じる素晴らしいライブを見せたし、何よりもサイクロンからヘブンズへと場所を移した事によってまた新たな磁場が生れたのも事実であり、そしてたった一ヶ月で更に先を感じるライブをTCOはしてくれたのだ。



・tomy wealth

 先ずはゲストのtomy氏のライブ。先月のTCOのレコ発以来一ヶ月振りにライブを観るが、先ず結論から言うと一ヶ月前より更に凄まじいライブを繰り出していた。今回は先月のサイクロンの時よりも更に長くライブをやっていたし、結構な曲数をやっていたとも思う。しかし今回のライブは曲をほぼノンストップで繰り出すスタイルのライブだったし、何よりも緊張感が前回のライブより更に増幅。もうドラムとベースとトラックだけで一つのアートとすら呼べるだけの世界を生み出すライブだった。ヒップホップを機軸にしたトラックを分解し、再構築して、更に美しい流れる音の流線を作り出し、その美しさにとんでもない生のグルーブの躍動をブチ込んで新たな世界を描くのがtomy氏の音楽だけど、今回のライブはドラマーtomy wealthの凄みをこれまで観たライブの中でも一番感じたし、もうこの人はドラムだけでも芸術を生み出すレベルだって気づいてしまった。今回のライブはtomy氏のドラムの一音一音からこれまで以上に強靭な美しさを感じたし、これはもう上手く言葉では表現出来なくてもどかしいんだけど、tomy氏のドラムが完全に一つの生命体として完成していたと思う。精密かつダイナミックなだけでなく、ドラムが歌っているだけではなく、もう本当に人間としてのありとあらゆる感情をドラムで表現する。これははっきり言ってとんでもないし凄い。正直上手くまとまった事なんて言えないけど、tomy wealthが生み出す新たな命を今回のライブでははっきり痛感したし、その誕生の瞬間すら表現するトラックとグルーブの世界は圧倒的過ぎた。



・THE CREATOR OF

 転換中にGOJA氏の不穏でありながら踊れるトランスのDJがあり、そして素晴らしいDJが終わって本日の主役であるTCOのライブへ。上手に佐川氏と武田氏、中央に坂本氏、下手側に鈴木氏と古谷氏という前回のライブ同様のセッティング。しかし今回はヘブンズでのライブだからまた違う空気を感じた。そして鈴木氏の「THE CREATOR OFです!」という挨拶からライブは始まった。
 サイクロンでのライブは精密かつダイナミックに組み立てられる音が幾重にも重なって生まれる神秘的でありながら新たなる秩序としてのライブ。これは今になって僕が思った事なんだけど、今回のライブは違った。セットは前回のサイクロンの時と全く同じだったにも関わらず、その印象は大きく違ったと言えるだろう。今回も1曲目を飾った「Resonance」も確かにトライなヴァルなビートとアルペジオが生み出す神秘的な空気から徐々に熱量を高めてビッグバンを起こしていく情景はのっけから凄みを感じたけど、いやそれでも違った。創造の果ての再構築の為の破壊と言えば良いのだろうか、その再構築に向かう為の一つの秩序を更新していく破壊が今回のTCOのライブだった様に僕は感じた。「Resonance」の時点でそれは本当に強く感じたし、「Pass Away」の幽玄の世界の再現度の高さはやはり圧倒的な次元であったけど、それもより強靭になった音が本当にまた創る時の為の破壊だと僕は感じたんだ。そんな創造を想起させる2曲から「The Revival」を挟んでの今回の企画名にもなっている「Black Star」が先ずは最初のハイライトだったと思う。これまでのライブでも観る度に進化しか感じなかったリズム隊が、更にそれを更新するグルーブを生み出していたのが本当に強く印象に残っているし、3本のギターは神秘的空間を生み出しながらも大きく暴れ狂っていた。しかしこれは負の感情による破壊ではなくて、本当にポジティブな意味での破壊であるし、「LIGHT」での静謐な美しさから新たなる始まりを光と共に告げる轟音の嵐はそれこそあらゆる負を乗り越えた先にある光を掴む瞬間だったし、TCOの逆襲とは新たな世界の創造であると僕は実感させられた。その瞬間に僕の中でのTCOはまた大きく更新されたし、轟音も静謐なる音色も美しさも熾烈さも、全てを司どる、正にバンド名同様に創造者としての音楽が目の前にあった。「Settle」のサイケデリックさも一つの本質的な意味でのトランスであるし、宇宙的でありながらも、同時に大地の様でもあるし、異次元と言う言葉が安直にはなってしまうけど、一番相応しい。そんな情景が色を変えながら続いていくし、だからこそ感動も大きかった。
 そして後半に入ってからは本当にずっとハイライトが続いているみたいなライブだったと思う。もう完全にTCOのライブでは必殺の1曲になっている「You Are」は歪んだリフが生み出す熾烈さもそうだけど、TCOの中でも特に悲哀を強く感じる名曲だと思うし、しかしその悲痛さの奥にある救いは熾烈なる音の向こう側に確かに存在している。鈴木氏が音源とは打って変わって完全にシャウトで歌い上げるのも非常にエモーショナルだし、躍動の中から生れる神秘性も、リズム隊が生み出すグルーブの凄みも全てが音塊となって一気に迫ってくる様は圧倒的でありながらも、そこから感じるのはおぞましさではなくて、新たな希望だった気もする。「Narcolepsy」のアンビエントで静謐な音色から静かに轟音が美しく渦巻く情景は、その曲名に反して、眠りの後の新たなる始まりを想起させるには十分すぎたし、TCOというバンドはダイナミックな音の凄みだけでなくて、一つ一つの音が確かな役割を持ち、それらが本当に豊かに語り、新たな色を次々と加えていくライブを展開するバンドに完全に変貌を遂げていた。そんな破壊と新たな創造の流れの中でも特に異彩を放っていたのは「Hi On」だったと思う。今回のライブは最新作の曲中心のセットだったが、その中で唯一1stからプレイされたこの楽曲は、より密教的空気を濃密に放つ楽曲に進化したと思う。音源とは完全に違う楽曲になり、クリーントーンのギターが増えながらも、それが余計に不穏な旋律の妖しさとかダークネスを増幅させるし、鈴木氏のボーカルが完全に読経的な物に変わっていたのもかなり大きな変化だと言える。15分の中で複雑かつプログレッシブに楽曲が展開し、そして最後の最後に持ち構えるのは地獄の様なビートとグルーブとギターリフの終わりの無い応酬。完全に観る者を涅槃へと引きずり込むだけの鬼気迫る物があったし、今回のセットの中ではかなり異質な1曲でありながら、だからこそその破壊的な音が五臓六腑に叩き付けられた感じはある。
 そして終盤3曲はまた新たなる創造の世界へ。もうライブでも恒例になっているし、最新作で一番の歌物であり、悲哀の先のポジティブな希望をシリアスでありながらも美しく鳴らす「Wind Up」は正に至福の白銀の音のシャワーでありながら、同時にロックとしての格好良さを改めて実感させられたし、その流れを引き継ぎながらの「Out For Three Days Straight」へと流れていくのはもうなんかズルかった。そして鈴木氏が「ありがとうございました!最後です!」と観る人々に感謝を述べてラストは2ndから「Acoustic」。永い眠りから目覚めたTCOの始まりは僕個人はこの曲だと思っていて、再始動から4年に渡ってずっとプレイされたこの曲でその4年間の集大成とも言える今回のライブを締めくくる意味は本当に大きかったし、この曲にこそ今のTCOの秩序を破壊し、新たなる法律を生み出す創造神としての音楽が確かに詰まっていた。最後の最後に全ての音が完全にぶつかり合った末に融合して、強大なるエネルギーとなっていく情景は本当に心を奪われたよ。こうして全12曲一時間半のライブが終わった。サイクロンでのライブが完全なる秩序だとしたら、今回のヘブンズのライブは破壊の先の新たなる光だったと僕は思う。



セットリスト

1.Resonance
2.Pass Away
3.The Revival
4.Black Star
5.Light
6.Settle
7.You Are
8.Narcolepsy
9.Hi On
10.Wind Up
11.Out For Three Days Straight
12.Acoustic



 再始動、新作アルバムのリリース、そして今回のレコ発ライブと4年の歳月を経て完全にTHE CREATOR OFというバンドは帰って来たし、それをずっと追いかけてきたからこそ、この日のライブは何度も何度も感慨深くなる瞬間ばかりだった。サイクロンの時のライブを観て、進化の象徴は遂に新たなスタートを切ったと思ったけど、たった一ヶ月でそれを更に更新するライブを見せてくれたし、新たな地平をこれからもずっと切り開いていくという覚悟がこの日のライブにはあったのだ。オルタナティブロック・ヘビィロック・ハードコア・ポストロック、それらの先を見据えながらも化け物はこれからも進化を続けていく。これからのライブも、これからも生み出されていく新曲も、その全てがまたこの日のライブの先を行く物になるんだろう。僕はこれからもずっとTHE CREATOR OFというバンドを追いかけていくし、このバンドはまだまだこんな物じゃないとすら思う。進化の怪物が目指す先は遥か彼方の前人未到の世界なのだから。
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