■Realising Media & E-MOVE Hiroshi presents THE ALGORITHM Japan tour 2014(2014年4月27日)@新宿NineSpices

 今回はド変態の宴という事で、フランスのエレクトロニックdjentユニットであるTHE ALGORITHMをCyclamenの今西氏が招聘し、ジャパンツアーを組んでTHE ALGORITHM来日というツアーファイナル。bilo'uにArise in stabilityにRegionに勿論Cyclamenという国内勢で固めた布陣。といっても僕は実際THE ALGORITHMは全然聴いた事が無くて、今回のライブもbilo'uとCyclamen目当てで行ったという事を先に白状させて頂く。そして僕はTHE ALGORITHMに完全に粉砕される事になったのだ…



・bilo'u

 一発目は意外な事にbilo'u。2月に久々にライブを観て完全に違うバンドになってしまっていて、本当に恐怖を覚えたんだけど、今回も本当に誰も寄せ付けない孤高のライブだったと思う。モッシュなんかさせないとばかりに予測不能すぎる展開と構成の楽曲、もはや不協和を物にしてしまった感すらあるし、変拍子だとかカオティックという既成概念を更に上回る混沌。しかしそれは完全に計算され尽くした物であるし、それでいて邪悪なエネルギーは凄まじく、そして神々しくもあるのだ。卓越しまくった演奏技術で繰り出す悪夢を今のbilo'uは生み出しているし、ライブを観て「なんだこりゃ!?」ってなるし、常識を覆しまくるバンドだ。今回のライブも圧倒的過ぎるライブに言葉を失ってしまったよ。しかしこの人たちは本当に(客に対して)ドSだし、(自分達に対して)ドMだなあって思う。

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・Arise in stability

 少し転換が長引きつつ、次はAISのライブ。ベースのヒロシさんはこのライブの前にアンチでサポートでベース弾いて、AISでライブで、この後はCyclamenでベースを弾くという一日3ステージの絶倫っぷりに驚いたけど、新ギタリストが加入し、更に飛躍していくぜと言う気迫が見えたライブだったと思う。相変わらず変拍子多様、転調多様の複雑な楽曲を見事に演奏し、しかし単なるdjentでは無く、どこかメタル魂的な物も感じさせるAISは正統派でありつつも、どこか一筋縄じゃいかせなさを感じさせるのだ。とにかくテクニカルなタッピングの乱打に、疾走する部分は疾走しながら、落とす部分は落とす匙加減もそうだし、また前にライブを観た時よりも更に一筋縄じゃいかない感覚を今回のライブを観て思ったのだ。

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・Region

 今回国内組では初見だった静岡のメタルコアバンドであるRegion。本人達はプログレッシブメタルコアを自称しているし、変則性を持ったビートや展開が特徴的であるけど、スクリーモな要素もあり、ニュースクールな要素もありという雑多さを持つバンド。それでいて想像以上にストレートな楽曲だったりもして中々の好印象。想像以上に正統派なサウンドはその手の音が好きな人にはかなりストライクだろうし、熱いパッションを感じさせるライブは、こういったサウンドが好きではない僕でも納得させるだけの物を持っていたと思う。兎に角熱いバンドだったぜ。

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・Cyclamen

 トリ前は今回目当てだったCyclamen。2月に遂に初めてそのライブを目の当たりにして大きな感動を覚えたけど、今回のライブは更にバンドとして大きな進化を遂げたライブだったと断言する。セット自体は前回ライブで観た時と変わらずに2ndの曲を中心にしながらも過去の楽曲も満遍なくやる感じだったけど、2月に観た時よりもバンドとしての一体感が出ていたし、更にガツンと来る音になっていた。相変わらずのバカテクフレーズの乱発な楽器隊の演奏技術も凄いし、メンバーそれぞれがしっかりと魅せるパフォーマンスというかステージングをしていたのも印象的だし、今西氏は何度もフロアに降りてありったけの叫びを繰り出していた。「With Our Hand」の一撃必殺なアンセム感は凄いアガったし、2ndの楽曲はどれも熾烈な音の連打でありながら、より表現力も増していたし、単に熾烈なだけじゃない、単に演奏が上手いだけじゃない、メンバーが心からステージを楽しみながら全力で駆け抜ける感。それがよりバンドとして固まったアンサンブルと化学反応を起こしていたのだ。ラストの「Never Ending Story」のCyclamenの全てが詰まった楽曲によって生み出される感情を揺さぶり温かいハードコアは感動的だったし、本当にこのバンドは観る人の心を揺さぶるライブをかましてくれた。何よりも海外ツアーから帰還して、よりバンドとして大きくなってのだろう。本当に頼もしいバンドだ。

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・THE ALGORITHM

 そしてフランスからの刺客であるエレクトロニックdjentユニットTHE ALGORITHM。ドラムとマニュピュレーターによる二人組なんだけど、もうライブが凄かった!!まずSEがDragonforceの代表曲「Through The Fire And Flames」を16bitにアレンジした奴でその時点で場内は笑いに包まれたが、しかし笑っていられたのはそこまで。いざライブが始まると本当にこいつら二人かよっていう圧倒的過ぎる情報量。生ドラムが変拍子を駆使したドラムを乱打し、しかし躍動的なグルーブを司り、そしてマニュピュレーターがそんな生ドラムと呼応して変則的に変わる音色を駆使し、トランス感覚溢れる音を正にdjentのビートで繰り出し、踊れるけどただ踊れるだけじゃない、躍らせるというより頭を振らせる音の洪水。しかもマニュピュレーターの奴は収支ニヤついた顔でツマミいじってるから狂気を感じた。ライブの途中でCyclamenの今西氏が飛び入りでボーカルで参加し、更には同じくCyclamenのカツノリ君がギターで飛び入り。特にカツノリ君がギターで飛び入りした時は、カツノリ君の変拍子の刻みのサウンドとビートが本当に凄まじくシンクロしており、単にエレクトロニック方面のサウンドからdjentなアプローチをしているのでは無くて、エレクトロニックでありながら生み出される生々しさが凄かった。特にセットの終盤は脂がかなり乗りまくっていて、音のキレ、ビートのキレが半端じゃ無かったし、よりダイレクトに肉体を覚醒させるサウンドで宇宙を感じてしまったよ。最後の最後は出演者やお客さんもステージに上げさせ(はい、僕も煽られてステージ上がりました。Milanku来日ツアーファイナル以来の二度目です。その時もナインスパイスでした。)、その踊れるdjentサウンドにみんなで頭を振りまくって大団円。フランスの猛者の見事なライブは幕を閉じた。

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 この日はdjentイベントってのもあったから個人的に勝手にアウェイ感を感じていたりもしていたけど、蓋を開けば変拍子大好きシコシコ野郎共にとっては最高のイベントになったと思う。THE ALGORITHMというフランスの偏執狂変拍子ジャンキーのライブに多くの人々が圧倒されていたし、Cyclamenを始めとする国内バンドのライブも凄く良かった。今回はCyclamenの今西さんの大きな働きによって実現した来日ツアーだったけど、本当に大きな意味がある物だった筈だし、まだまだdejenという音楽ジャンルの可能性は大きいとも思った。僕個人はdjentを好んで聴く人間ではないけど、そんな僕でも今回のイベントは最高に楽しめたし、枠組みを超えてこういったライブイベントがもっともっと開催されたら、まだまだ日本の音楽シーンも面白くなっていくと思うのだ。
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