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■アジアの純真 × ERA presents「DAYTIME SPECIAL 3MAN SHOW !!」〜ERA 12th ANNIVERSARY(2014年5月25日)下北沢ERA

 下北沢ERAの12周年イベントの一環として今回開催されたERAとアジアの純真の共同企画。昼間のライブでありながらも、これが本当に濃密な3マンとなったのだ。メンバー全員ガチのオタクであり、何故かその音楽はそんなオタクさからは想像出来ない最高に渋くて熱い独自のジャズポストロックを鳴らすduludulu、最早シューゲイザーとエモの融合って言い方すら無意味にしてしまう3ピースで奏でる至福の轟音のオーケストラことCurve、そして今年初頭に名盤1stである「レジスト・レジスター」をリリースした何処にも属さない異質のポリティカル・ハード・アート・チームことアジアの純真。もうこの組み合わせでイベントなんて二度とねえだろっていう豪華極まりない3マン。勿論足を運ぶに決まってる訳で、前日のsports復活ライブに続いて僕は再び下北沢にやって来たのだ。



・duludulu

 ライブは久々に観る事になったduludulu。自分達の音源はまだ出して無いのに、メインコンポーザーの阿久津氏の参加するサークルのボカロCDは何故か物販に置いてあったり、物販席はバンド公式マスコット「づるづるたん」のねんどろいどや、ガンプラが飾ってあったりで、もうよく分からないけど、このバンドはメンバー全員ガチオタであるけど、その音楽もやっぱりガチなのだ。言うなれば、単なるインストバンドで片付ける事なんて無理な話なのだ。このバンドはジャズやフュージョンのエッセンスをポストロックに持ち込むだけじゃなく、間違いなくエモーショナルなのだ(こんな事を書くと本人達に否定されそうだけど)。勿論メンバー全員の演奏技術も並のバンドじゃ太刀打ち出来ないレベルで卓越しているんだけど、このバンドの持つ演奏技術はどこまでも純粋に表現の為の技術なんだと思う。ただ単にポストロック・インストじゃない、ただ単にジャズ・フュージョンじゃない。引き算の方法論により、音数こそ多くないにしても、4人の演奏はボーカルの存在なんて不要だって言わんばかりに、とにかく雄弁にそれぞれ主張する。特に阿久津氏がサックスを吹くパートなんてサックスが雄弁に他の音に融和し、そして歌う。そのロングトーンサックスもそうだし、確かな主張をしながら、ギターとサックスを際立たせるリズム隊もそうだし、切れ味鋭いカッティングを見せながらも、前に出過ぎないギターも、繊細さと大胆さを持つ阿久津氏のギターもそうだ。とにかく全てが最高に渋い。しかしこの日のセットの中で、まだジャズ要素が無くポストロック色が強かった結成当時の曲もプレイしていて、それでやっと馬鹿な頭で気付いたんだけど、このバンドはその渋さすらエモーショナルにしてしまうのだ。時にそれぞれの音が主張を大きくする瞬間の高揚感もそうだし、引くパートでもそうだ。このアンサンブルは男の熱情なんだ。この日出演したバンドの中じゃ派手な音では無かったのかもしれないけど。それでもセット全体で流れていた熱情は胸に焼き付いて離れない。

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・Curve

 ライブの度に感動を生み出す轟音エモーショナルオーケストラであるCurve。これまで二度ライブを観て、その二回とも素晴らしいライブだったけど、今回のライブはCurveが最強のバンドだって事を痛感させられるライブだった。先ず一曲目にプレイしたのは「The Long Distance Of The Night」というCurve最強の名曲だ。個人的にeastern youthの「踵鳴る」に匹敵する最強のイントロなコードストロークが鳴らされた瞬間に、胸が完全に焼き尽くされそうになっちまった。いきなり10分にも及ぶ壮絶な轟音オーケストラをやられた日にゃもう完全にCurveの勝ち。羅氏のボーカルはかなり調子が良く、爆音で奏でられる轟音ギターすら切り裂く高らかな歌声を響かせ、それだけじゃなくリズム隊の二人も先月観たアンチでのライブの時異常に屈強なアンサンブルとグルーブを生み出しているではないか!!引くパートでは幽玄なる神秘的音像を生み出しながらも、ここぞという轟音のエモーショナルパートでは決壊しまくりなドラマティック過ぎる世界を描き、それはまるで全ての闇を葬り去る光の福音であり、それをたった3人で生み出してしまうのはCurveの凄さだし、音源よりもずっと荒々しさとソリッドさが増幅したアンサンブルはより聴き手に突き刺さる。今回のライブも前回観たアンチの時と同様にプレイしたのは2曲だが、今回も披露した20分以上に及ぶ新曲は、本当に壮大なる光の先を描く新たなる賛美歌であり、マーチングの様な力強いドラムに引率されながら、躍動をそれぞれの楽器が生み出す序盤の高揚から、シリアスな重みを感じさせる中盤、そして全てを埋め尽くす轟音と共に眩い光を描くクライマックスと、完璧過ぎる名曲だし、羅氏の歌声は本当に天すら越えて宇宙の果てまで届く様な強さを感じた。観ていて本当に涙腺がずっと熱くなってしまったし、このバンドの持つ轟音は単なる轟音じゃなくて、最強のメロディとドラマティックさを持つ名曲を、最高のアンサンブルと共に、最高の感動として表現される宇宙であり、そして俺達が生きる日常だ。何度観ても穢れた心を洗い流す様なライブは本当にベタな言い方だけど感動しかないし、それ以外の言葉が思いつかない。このバンドは本当に見果てぬ先にいるのは最早明確だし、ライブを本当に観るべきバンドだ。死にかけてる感受性が全て蘇生する力がCurveのライブにはある。

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・アジアの純真

 そしてトリはアジアの純真。1stにしてこのバンドの集大成的作品である名盤「レジスト・レジスター」に完全にブッ飛ばされてしまった僕だけど、ライブを観るのは初めてで、本当にライブを観るのが楽しみだったが。結論を言うと、ここまで完成されたステージをするバンドはいないと思った。メンバー全員黒尽くめの活動家ライクな衣装に身を包み、SEの「イデアリスム」が流れる中、ステージに佇むだけでも異様なオーラを放っているけど、キックオフの「メガロマニア」をプレイした瞬間に、アジアの純真によるライブという概念を超えたショウが幕を開いた。あくまでもポエトリーとしてのボーカルでありながらアクションの一つ一つすら目を奪わせ、ドスの利いた声で演説の様に言葉を繰り出す泉氏はアジアの純真の描き演じる世界の指揮者であり、そのボーカルとステージだけでもオーラが溢れるけど、弦楽器隊の2人も負けてない。ギターの吉松氏は派手なアクションでギターを弾き、その動きはある種のギターヒーロー的風格に溢れ最高に格好良いし、一方で細身の体を揺らしながら極太巨根ベースを弾き倒す藤野氏はクールでありつつも、熱さを感じる。勿論このバンドは単なる見かけだけのバンドじゃない。シンプルなバンド編成でありながら、泉氏の放つ圧倒的情報量の言葉に負けないアンサンブルを奏でるのだ。レゲエ・オルタナティブ・激情を通過しながら、それをロックへと帰結させる吉松氏のギター、グルーブの鬼とも言える藤野氏のベース、ビートの躍動の緻密に大胆に叩き出す藤野氏のドラム、アジアの純真の音楽は間違いなく個々のロックバンドとしての強さに支えられているし、それはより焦燥感の増した「メガロマニア」に溢れていた。
 今回は新曲「フクシマ」(また色々と敵を作りそうな曲名だな、おい)を披露したけど、この曲が彼等の新機軸とも言える名曲だった。ドラッギーなビートを機軸にしつつも、静と動を生かし、より激情要素が加わり、より雄弁になったギターワークが素晴らしく、そして原発云々を歌う曲かと思えば大間違いで、ライブでもほぼ歌詞が聞き取れる泉氏のポエトリーな歌を聞き取ってみたら、この曲は震災を切欠に生と向き合う曲で、シリアスでありながらも、生きる事を投げかけるアジアの純真らしい聴き手に考える事を投げかけるメッセージとしての曲だった。このバンドはこの日もプレイしていた「マイノリティ」の歌詞である「天皇!核!自衛隊!」といった歌詞や、そのアートワークや衣装なんかでポリティカルなバンドだと思う人も多そうだけど、ポリティカルなメッセージを持つ曲はそれこそ「マイノリティ」だけで、政治はあくまでも彼等が扱い考察するテーマの一つに過ぎない。そして共通するのはどの曲も最終的にはポジティブなエネルギーに帰結しているのだ。「戦争」をテーマにした「ヒューマニズム」も、ロックバンドとしてのダイナミックさとファンキーなグルーブが先ず最高に格好良いし、曲だけでも体を揺さぶらせるロックバンドとしての強さを持っているし、僕個人としてはそんな事をしなくても十分に曲だけで彼等の世界は伝わるとは思ったりもするけど、曲間の朗読も表現であり、ライブでも彼等の美意識は徹底している。
 特に最高だったのは終盤に披露した「ノーフューチャー」の溢れんばかりの激情、そしてラストにプレイした「ゴッドイズデッド」という新曲がアジアの純真の新たなる代表曲として素晴らしかった。シリアスに何度も「神は死んだ」と泉氏は繰り返していたけど、その先の生を歌い上げ、彼等もまた確かな希望をあくまでもロックバンドとして、あくまでもアートチームとして、あくまでも劇団的なそれで、なによりもアジアの純真として表現していた。言うまでも無い、全てが完成されていた圧倒的ステージだった。

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 日曜の昼間から酒を飲みながらライブを観れるってだけでも最高なんだけど、それ以上に昼間から濃密過ぎる3バンドのライブを観れて本当に最高だった。やったる音楽も、描く世界も全然違う3バンドだけど、3バンド共に共通するのは、それぞれのバンドが確かな熱を持っていた事だと僕は思うし、昼間からERAは爆音で熱かった。
 そして終演後は僕はERAのバーで酒を煽り、そして酔った頭と体で、その日二本目のライブとなるCOALTAR OF THE DEEPERSの初期メンバーライブを観に新宿へと向かうのだった。

(COTDライブレポに続く)
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タグ : ライブレポ

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■Re:アジアの純真 × ERA presents「DAYTIME SPECIAL 3MAN SHOW !!」〜ERA 12th ANNIVERSARY(2014年5月25日)下北沢ERA [duludulu阿久津]

来てくれてあるがとう!レポありがとう!
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