■Oppression Freedom vol.12(2014年8月14日)@新大久保Earthdom

 今年に入ってから新ボーカリストであるTOKITA氏が加入し、新編成で再び精力的な活動をしている日本が誇る世界レベルデスドゥームことCoffinsだが、新編成になって初の自主企画はフランスのスラッジバンドMonarchと大阪の密教ドゥームことBirushanahのMonarch来日共同ツアーの一環であり、更には今年遂に新作をリリースした国産フューネラルドゥームの第一人者であるFuneral Mothと、つい先日TILL YOUR DEATHから来年フルアルバムがリリースされる事がアナウンスされたexATOMIC FIREBALL、exBucket-Tのメンバーによって結成され、しかしそんな前置きなんてもう必要ない完全に最強のカオティックを鳴らすREDSHEERという5バンドによるお盆の新大久保を地獄に変える宴。
 んでここで一つ謝罪なんですけど、今回外タレ枠であり、トリを務めたフランスのMonarchなんですけど、トリ前のBirushanahを観終わった後に、酒の酔いと疲れで、バースペースのソファで半分死んでたらライブを完全に見逃すと言う失態を犯してしまったのです…Monarch自体は正直に告白すると全く知らないバンドで、今回は他の国内バンド4つを目当てに来たのだけど、Monarchも観るのを楽しみにしてたし、しかもMonarchが終わってからの一緒に行った友人の「過去最強に低音と音圧が凄かった。」とか「本当にヤバイライブだった。」という声を聴いて、最後の最後にグダグダになってしまったのを後悔。あれですね、モッシュではしゃぎ過ぎと調子乗って酒飲むのダメですね。こんな失態はもう犯さない様にしますという反省をここに記すと共に、でも国内バンドのライブは4バンドしっかりと目撃したので、そちらはしっかりとレポします。Monarchのレポ読みたい人はすみませんでした…



・Funeral Moth

 のっけからフューネラルドゥームである。今年遂にリリースされたフルアルバムも素晴らしかったFuneral Mothだが、ライブを観るのは初めて。さてあの世界観をライブでどう表現するか楽しみだったが、予想は良い意味で裏切られた。音源では本当に濃霧の様な音を繰り出していたが、ライブでは一転してそれぞれの楽器の音が肉体的な感触を強く押し出し、確かな躍動とグルーブを生み出していた。しかし彼等はフューネラルドゥームだ。BPMなんてやっぱり今にも心停止しそうな遅さだし、6弦ベースと2本のギターが奏でる音は極端に歪んでるし、とんでもなく重いし遅い、しかしその一つ一つの音が生み出す荒涼感と物悲しさは凄まじいし、地獄の呻き声の様なボーカルと共に、美しくありながらも、それは破滅へと導かれていく。30分でプレイした曲はたった2曲だったけど、美しく壊れそうなメロディと、激重で激遅でありながら、確かなグルーブをを感じるライブをしていたし、本当に音と音の余白すら聴かせ、緊張感と陶酔に満ちたライブだった。

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・REDSHEER

 そして六月に小岩で観たライブで完全に僕を虜にしてしまったREDSHEERのライブ。僕自身はREDSHEERをライブで観るまでメンバーの方々が昔やっていたAtomic FireballやBucket-TというバンドはREDSHEERの前ではこの際知らなくても全く問題は無いのかもしれない。勿論REDSHEERの音はメンバーの3人がそれぞれ積み重ねた物があるからこそ生まれる音ではあるけど、REDSHEERはREDSHEERでしかないし、このバンドが生み出す音はどこをどう切っても唯一無二でしか無いのだから。小野里さんの「やろうか。」ってMCからライブはスタート。前回の小岩ではやっていなかった新曲も今回はプレイしていたけど、このバンドはジャンル的にはカオティックでありながらも、既存のカオティックとは全然違う。絶妙なタメや粘っこさを感じさせながら、爆撃を繰り出すドラム、歪みのサウンドは勿論だけど、クリーントーンのフレーズですら殺気と殺傷力を充満させ、更にはダークで胸を締め付けるメロディを繰り出す山口氏のギターは前観たライブの時より更に切れまくっていたし、特に小野里さんのベースは、どうしたらこんなベースライン思いつくんだと言う最高に不気味でおぞましいフレーズを弾き倒しながら、激情の叫びをこれでもかと繰り出す。ベースのえげつない低音の渦と、ギターの切なさと五月蝿さと殺気の織り交じったフレーズと音、独特のタイム感溢れるドラム。3ピースで必要な音しかない、かといって音を極端に削ってる訳でもない、攻撃性と切なさが入り混じり、肉体も精神もズタズタにするカオティックは本当に他にいないし、今回ライブを改めて観ても、このバンドは形容出来る物が何も無いんだ。本当にREDSHEERとしか言い様が無い!!ラストに小野里さんがベースを弾くのを放棄し、フロアに下りてピンマイクで叫んでたのを観て、本当に化け物みてえなオーラを感じたし、何だよ凄いとしか言えないんだよ。結局今回のライブでも僕のちっぽけな脳みそじゃREDSHEERを完全に掴み切れてはいないんだけど、このズタズタに切り裂く音と、胸に確かに残る刹那は本物だ。いやREDSHEERマジですげえんだよ!!

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・Coffins

 続いては企画のCoffisn。もう言うまでも無く世界レベルのバンドなんだけど、この日のライブはTOKITA氏加入後の初の自主企画と言う事もあって気合がとにかく凄かった。先ずはTOKITA氏のボーカルは完全にCoffinsに馴染んでいたし、低域のグロウルの吐き捨てるボーカルは前任のRyo氏とはまた違う格好良さだし、もっというとハードコアライクにステージでやたらと動くステージングも凄くナイスだ。長身で細身でイケメンというルックスもあってステージでの姿は本当に様になる。そして他の楽器隊の音がとにかく馬鹿じゃねえのって言いたくなるエグさ。ライブ前のサウンドチェックの時点でベースの低音の歪みと音量がおかしかったし、いざライブが始まると案の定音がうるせえ!!しかしその五月蝿い音が最高だし、滅茶苦茶引き摺る音のグルーブを持ちながらも、同時に前のめりに暴走するサウンドこそCoffinsの魅力だし、ビートダウンのドゥームパートから一気に暴走するデスメタルパートになる瞬間とか毎度の事だけど、観ている側は最高に気持ち良い!!何よりも今回のライブは攻めに攻めるセットだったし、昨年リリースしたアルバムからのキラーチューンである「Hellbringer」はイントロのドラムからもう絶頂物だし、ドゥームだとかメタルだとか云々だけじゃなくて、最高にエグくて五月蝿いロックとしてCoffinsは最高でしか無いのだ。ラストはアンセム「Evil Infection」!!!もうモッシュするしかなかったし、叫びまくったし、本当にバンドとして根本的に先ず強い!!セット自体がちと短めだったのだけは不満だったけど、それでも濃厚なデスドゥームを食らった!!死んだよ。

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・Birushanah

 そしてとどめと言わんばかりに大阪が誇る密教祭ドゥームことBirushanahである。メタルパーカッションとキャビ二段積みという要塞かな?って言いたくなるセットだけでももう笑うしかなくなるけど、本当に音を出したらヤバイのなんのってな!!最初は静謐なドラムとギターの窒息しそうになる音の反復から始まったけど、フロアから謎に布を被った佐野氏が銅鑼を乱打しながら登場し、そしてメタルパーカッションを叩き始めた瞬間にもう持っていかれた。今回のライブでは新曲も披露していたけど、それが本当に凄い。これまで同様にドラムとメタルパーカッションが繰り出す最強におぞましくありながらも、最強に踊れるビートが更にパワーアップしやがっているし、ギターの音も最強にエグイ重低音を吐き散らしながら、単なるドゥームサウンドでは無くて、Birushanah特有の密教的な音階を決して多くない音数でありながらも、一発一発で爆音で繰り出し、その余韻すらしっかり聴かせる。ダークで沈む様な音の連続と緊張感が先ず凄いのに、それが一気に解放され、だラムが爆撃を繰り出し、ギターが空間を全て埋める音の渦となり、メタルパーカッションが馬鹿みたいに統率されてる癖に、予測不能の鉄の破裂音をお見舞い、完全に耳とか脳髄とか破壊されちまうの不可避な危険すぎるドゥームサウンドなのに、肉体と精神は自然と解放されるし、もうお盆なのに先祖が盆に帰れない(by向井秀徳9どころか、盆すら越えて知らない場所に先祖も悪霊も現世の人間も連れていかれるライブだったと思う。やっぱさー大阪ってすげえわ。

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 そしてBirushanahで完全に力尽きてバースペースのソファで死んでたら肝心のMonarchを見逃したのは前述した通りで、今回一番のメインの外タレのレポを書けなかったのは本当に反省します。でも僕個人としては国内バンドだけでも十分過ぎる位に楽しんだし、本当に異彩を放つ音の宴だった。特にREDSHEERが個人的に今回のベストアクトだったんだけど、本当に来年リリースされるアルバムが今から楽しみです!!
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