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■Guilty of Everything/Nothing


Guilty of EverythingGuilty of Everything
(2014/03/03)
Nothing

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 本当に美しい…そう溜息が出てしまう作品だと思う。ex.Deafheavenであり、WhirrのメンバーでもあるNick Bassettの参加する新バンドであるNothingの2014年リリースの1stアルバム。リリースはまさかまさかのRelapseである。あの激重レーベルから今作がリリースされた事は謎だが、しかし今作の素晴らしさを前にしたらそんな事はどうでもいい。Deafheavenという今をときめくバンドの元メンバーの参加バンドと言う事もあるし、今作に対する注目度は日本でも高いとは思うけど、その期待を裏切らない素晴らしい作品だ。またPitchforkのレビューに対してメンバーがファックを突きつけていたのも記憶に新しい。



 さてDeafheavenの作品とは対称的にPitchforkではそこまで評価されなかった今作だけど、何を言おうと本当に素晴らしいシューゲイザーである。Deafheavenの様にブラックメタル要素は無く、完全にシューゲイザーに振り切った作品であるが、今作の素晴らしい点は兎に角轟音が荒れ狂いまくりながらも、郷愁の美しいメロディが吹き荒れるサウンドだと思う。甘く切ないメロディと美しくもヘビィで猛る轟音と言う組み合わせは言うまでも無いけど最高だし、そもそも楽曲の完成度はどれもとんでもなく高い。第1曲「Hymn to the Pillory」の郷愁のコードストロークと甘い歌声と裏で鳴るトレモロギターだけで、今作の世界に引き込まれるし、ハウリングギターからJesuを髣髴とさせるヘビィな轟音とシンセの音色が入った瞬間には完全に持っていかれる。バンドのサウンドは非常にタイトで力強さを感じたりもするのは、このバンドのリズム隊による物がかなり大きいと思う。一つ一つの音をドッシリと聴かせ、確かな重みをビートで体現する。それが幽玄のサウンドとメロディと融和を果たす。サウンドプロダクトやアプローチは完全にシューゲイザーのそれなのに、何とも言えない心地の良い重みを彼等から感じるのは、生々しいサウンドプロダクトによる物が大きいと思う。それでいてオルタナティブロックの流れも感じたりするからまた良い。第2曲「Dig」は今作を象徴する名曲だし、甘美に浮遊するサウンドを聴かせて夢見心地になっていたと思ったら、楽曲のキメの部分ではヘビィなギターリフも顔を覗かせたりするし、そのバランス感覚もお見事。何よりも曲が本当に単純に良い。モロにシューゲではあるけど、生々しいサウンドは楽曲の根本的な良さを生かすには十分過ぎるし、甘さと重さのクロスオーバーを普遍的なロックサウンドとしているから凄い。青き疾走がオーバードライブする第3曲「Bent Nail」でのアプローチは単なるシューゲイザーに収まらないパンキッシュな衝動を感じたりもするし、幽玄のアンビエントサウンドの美しさに酔いしれぬ序盤からスロウテンポで甘美さが花開き、ラストはあざとい轟音のシャワーで昇天な第5曲「Somersault」、インディーロックな第6曲「Get Well」と楽曲のレンジの広さもこのバンドの魅力であるし、終盤の第8曲「B&E」の壮絶なる轟音の世界から、美しく儚い世界を描くクライマックスに相応しい最終曲「Guilty of Everything」の流れは本当に眉唾物だ。



 ここまで書いたけど、今作の一番の魅力はそのメロディであるし、それは儚く美しくありながらも、どこか懐かしくて胸を締め付けるし、それがまた独特の湿り気やダークさを感じる点だと思う。かといってダークさに振り切ったサウンドではなく、その絶妙な陰鬱さを美しい轟音の洪水に昇華している点は本当に素晴らしい。シューゲイザー好きやJesu辺りの音が好きな人やDeafheavenが好きな人は勿論だけど、本当に多くの人に受け入れられるであろう傑作。



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