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■“Live Noise Alive” Japan tour 2014(2014年9月23日)@代官山UNIT

 秋分の日という季節の節目にBorisの節目となるライブだ。6月のGREENMACHiNEを迎えての新作「NOISE」の完全再現ライブ(実際はいつも通りのアンプ落ちという様式美で完全再現にはならなかったけど)から三ヶ月。USツアーをこなし、日本に戻っての東名阪ツアー、そしてそのツアーのラストとなる東京公演は実に久々のワンマンライブであり、Borisのこれまでとこれからを繋げた改心の一撃である「NOISE」の集大成を見せるライブであるのだ。6月の完全再現ライブからBorisが、「NOISE」という作品がどんな進化を遂げたのか、本当に楽しみだったし、そして最果てのヘビィロックであるBorisの集大成でありネクストステージの始まりとも言えるライブだ。本当に凄いライブだったし、これまで何度もBorisのライブは観て来たけど、バンドが今こそ最高の状態であるのを再確認し、そして過去最高のライブとなった夜だった。



 18時半頃にUNITに入った頃は若干少なめだったお客もスタート時刻である19時には大分入り、UNITは概ね八割方はお客さんが入っていたと思う。それだけ今回のライブは誰しもが大きな期待を抱いていたし、フロアからもどことなくワクワクした空気が流れていた。Atsuoがプロデュースを手がけたENDONの新作が流れる中、それが止まり、予定より約15分程押して、いよいよ今年のBorisの集大成とも言えるライブが始まった。
 いつも通りスモークで覆われたステージにメンバーの三人が登場し、先ずは「NOISE」の一曲目を飾る「黒猫メロディ」からスタート。この曲はこれまでもライブでやっていたし、ポップネスとしてのBorisを見せる楽曲ではあったけど、よりヘビィロックとしての色を押し出したサウンドスケープはUSツアーによって恐らく完全に固まったと思うし、爆音がいきなり攻め立てまくりながらも、その音はどこかサイケデリックな浮遊感を感じるし、単純に音が凄く気持ちが良い。歪みながらも突き抜けるWataのギターと、突き刺すAtsuoのドラムが肉体にガツンと来るし、その余韻を受け継ぎながら、更に彼方へと疾走するヘビィロックである「Vanilla」の流れで一気に体温が上昇し、ポップネスとヘビィネスが縦横無尽に駆け巡る新たなるBorisのサウンドが完全なる形になったのを実感。そしてまだまだ行くぜとばかりに更に音を歪ませて必殺の「Pink」で爆音ストーナーの天国へとフロアを変貌させ、最早御馴染みのアンセムの一つである「Statement」でフロアの熱気は更に上昇!ボーカルを取るTakeshiとWata以上にテンション高く「メッッセーッジィ!!」って感じで叫ぶAtsuoはドラムもテンションも絶好調で、バンドの音が乗りに乗りまくり、序盤の4曲でヘビィロックバンドBorisの真骨頂をいきなりお見舞い!!
 Atsuoの煙草を止めたら3kg体重が増えたなんていう近況報告的な内容も含んだMCから一転して、次は精神世界を抉り取るborisサイドな内容のBorisの音を見せ付ける楽曲へ。「あの人たち」のサイケデリックに揺らぐ音から更に増えていくスモーク、美しい音の粒子が無数に浮遊しながらも、同時に先ほどまでの攻めのヘビィロックな楽曲をプレイしていた時以上に上がっている音量、ただ美しいだけじゃなくて、本当に美しい音ですら観る物を圧殺させるという破壊力を持つのがBorisであるし、wataの爆音の轟音だけじゃなくて、Takeshiのベースも凄まじい音になって、その重低音でUNITの床が振動し、下半身のジーンズが音の波を直に体感して震えているのすら感じ始める。そしてインプロ的な導入から始まった「雨」はこの日の最初のハイライトだったと思う。「あの人たち」の時よりも更に音量が凄まじい事になっているし、Wataのおぼろげなボーカルから美しきパワーアンビエントの煉獄へ。そして楽曲の後半では天国と地獄が交錯する感覚すら覚えてしまったし、身の危険すら感じる重低音は更に凄い事になり、皮膚が本当に音を体感して震えるのすら感じてしまっていたんじゃ無いかってレベルだったと思う。バンドの音として「NOISE」の楽曲を完全に物にしてしまっているだけじゃなくて、それを美しくありながらも、本当に次元も時空も変貌させてしまう何かにしてしまい、それは正に音が完全に得体の知れない「何か」という名前の化け物として目の前に君臨していた。一転して「太陽のバカ」では音量が適量になって、あの独特のポップネスを展開しながらも、音源よりもソリッドに刺していく音が何とも心地良い。そして「Cosmos」ではこれまで以上に美しさを感じさせるサウンドスケープに変貌していて、感動的な音色を生み出しながらも、よりポップでクリアな歌物的な感覚も感じさせる音になっていたのも印象深い。音量こそ凄まじい物では無かったけど(それでも十分爆音)、新たなる桃源郷を音で描き、天使が飛び回る祝福の轟音に酔い知れてしまったよ。
 Atsuoの「それでは後半、お楽しみ下さい。」のMCからこの日二度目のハイライトとも言える「Angel」へ。この曲は20分近くにも及ぶ超大作でありながら、ここ5年程のアンビエントとポストメタルの融和とも言えるBorisの作風の真骨頂とも言える屈指の名曲であり、これまでのBorisを見事に総括する楽曲であるけど、あの終わり無く繰り返される物悲しいアルペジオだけで世界を変貌させるんだけど、そんな美しく悲しいエレジーがとんでもない進化を遂げていた。特に凄まじいと思ったのは終盤の轟音パートで、再び重低音が凄まじい事になっていたし、果てしなく続く轟音と重低音、更には終わり無く繰り返されるストロボの連続と大量のスモークとコラボレーションという照明のアプローチも見事に嵌っていたし、視覚的な部分も酩酊の感覚を覚えるだけじゃなくって、殺人的重低音の音圧と音波に最早身の危険すら感じてしまっていたのに、その場から逃げ出せない、逃げ出したくない。もうここで重低音に圧殺されちまっても良いや、この音と共に命が終わってしまっても良いや。そんな事すら感じてしまう次元の違い過ぎる音は感動的だったし、轟音系のバンドは数多く存在するけど、ここまで圧倒的スケールで放たれる轟音を体感したのは初めてだった。その余韻をブチ壊したのは、Borisの新たなるアンセムであり、最強のキラーチューンである「Quicksilver」だ。この曲は正にBorisのこれからを想起させる楽曲でありながら、Borisのこれまでのアンセムの多くの要素を持つ魔改造ソングであり、Dビートで忙しなく繰り出されるドラムと、キャッチーに切り刻んでいくリフ、正に新たなるフロンティアへと疾走していくカタルシスだし、「Angel」と「Quicksilver」という「NOISE」を象徴する二つの楽曲が確かに繋がっていたし、それはこれまでのBorisと間違いなく繋がっていた。そして最後のハイライトは「Quicksilver」のアウトロの煉獄ドローンから最初期のドローン地獄である「Vomitself」だ。間違いなくこの日一番の音量であり、というかこれまで観たライブで一番の重低音と音圧と音量だったと思う。もう全身が音の振動をリアルの体感し始めて、フロアの床の振動も尋常じゃ無かったし、鼓膜だけじゃなくて、脳も心臓も押し潰されてしまうんじゃねえかって感覚もあったし、第一回のLTABのリキッドで観たSUNN O)))以上の音量と音圧が間違いなく存在していたし、そんな地獄すら通り越した涅槃の先の世界に震えるしか無かったし、間違いなく異次元レベルの体験だった。そしてそんな重低音の中でAtsuoはいつも通りフロアにダイブ、終わり無く繰り出される重低音が止み、本編は終了。本当に凄い体験だったし、その時の音圧はライブが終わっても全然体から抜けてくれなかった。
 フロアの手拍子に応えて、予定していなかったらしいアンコールへと。Takeshiが「大丈夫?USツアーの最終日に最前にゲロ吐いた奴いたんだけど。」っていうリアルなVomitがあったというMCをし(いやあの音圧じゃボミットする人間も出るよ。)、いざアンコールと思いきや、ベースの音が出ない。どうやらいつも通りアンプのヒューズが飛んでいたらしく、「トブね~。」なんて笑いながら言っていた。でもそこは変わりにOrangeのヘッドを代用する事で事なきを経て、アンコールへ。アンコールは一転して、サイケデリックロックBorisの真骨頂である「Rainbow」へ。ドープなグルーブの心地良さはさっきまでの音圧はなんだったんだって言うレベルで完全な別物ではあったけど、隙間を感じさせるロックもしっかり聴かせてしまう振り幅もやっぱりBorisだし、Wataのファズギターソロも絶好調!そして最後はやっぱり定番の「決別」で美しき轟音の天国を再び描いて見事に大団円。Borisのこれまでを総括し、そしてこれからへと繋げるライブだったし、「NOISE」とおう作品を見事に総括する二時間だった。

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セットリスト

1.黒猫メロディ
2.Vanilla
3.Pink
4.Statement
5.あの人たち
6.雨
7.太陽のバカ
8.Cosmos
9.Angel
10.Quiksilver
11.Vomitself

en1.Rainbow
en2.決別



 Borisってバンドは本当に凄いバンドであるって凄く単純だけどシンプルで一番大事な事を改めて実感したよ。一つだけ不満があるなら折角のワンマンだから「NOISE」の曲や定番の曲だけじゃ無くて、ここ最近ライブでやっていなかった過去曲もちょっとだけ聴きたかったっていうのはあったけど、それ以外は全てが最高のライブだったし、ありとあらゆる異次元が一つに集約されていたライブになったと思う。
 最後に「よいお年を!」って挨拶してフロアから「はえーよ!」って突っ込みがあったりしたけど、Borisは2014年のライブ活動はこの日で完全に終了で、残りは地下に潜る形になるのだけど、Borisの事だ、また来年になったら新たな音を届けてくれるに違いないし、また新たな異次元をライブで見せてくれるに決まっている。今年は例年に無く日本でのライブが多かったBorisだけど、「NOISE」という集大成的傑作をドロップし、そしてまた僕達を置き去りにし、新たなる果てへと駆け抜けて行った年だったと僕は思うし、だからこそBorisは最高のバンドなんだと思う。何よりも重低音も轟音もポップネスのヘビィネスも全ての音が結局はヘビィロックという物に集約されているんだと思うし、そこからまた新たなる驚きと感動をBorisは人々に与えていくのだろう。
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