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■HIGASHI KOENJI OF THE DEAD(2014年11月1日)@東高円寺二万電圧

 東高円寺から死を…毎回地獄を生み出しているSithterの自主企画であるけど、今回の企画は本当にこれまで以上に容赦の無い面子が集結した。ただ大きい音を出して重いだけじゃなくて、精神を蝕み、肉体を破壊する音を放出するバンドのみを集めて、ハロウィンで浮かれモードな浮世の全てを地獄に変えようとする、地獄のハロウィンだ。死霊が踊り狂う地獄の闇は東高円寺にあった。



・ZOTHIQUE

 先ず一番手がZOTHIQUEって時点で色々このイベントはおかしいと思う。昨年リリースされた1stも今年リリースされた2ndも本当に素晴らしく、ドゥーム・スラッジ系統の国内バンドの中でも一気に頭角を現し、名を売りまくっている彼らだが、新編成になってからライブを観るのは初。2ndで圧倒的な進化を遂げていたし、ライブも楽しみだったけど、想像を超えるライブだったと思う。序盤のSEの時点で充満する極悪なノイズの洪水、これまで同様にハードコア色の強いスラッジサウンドでありながら、よりサイケデリックなノイズが暴れまくり、激遅激重を徹底的に追い求めた末の音は最早暴力でしか無い。勿論、ノイジーさとサイケデリックさが増幅したから凄いって言いたいのではない。バンドの基礎となるサウンドが本当に極悪さを極めていて、それがノイズサウンドと必然的に衝突して地獄を生み出している。より屈強になったビートとグルーブも味方にし、長尺でじわじわと蝕む音で蹂躙し、ギターリフでビートで肉体を破壊する。ZOTHIQUEはどんなに揺らぎの音を手に入れても、やはりハードコアライクなリフとビートの強靭さが凄まじく、それは最後の最後のご褒美ハードコアとしてプレイされた1stの「The Immortal」で証明された。激遅サイケデリックスラッジ煉獄から、一気にBPMを速くしたハードコア煉獄へと変貌した瞬間に、一気に血液が沸騰したし、ハードコアもドゥームもサイケも飲み込み、地獄の快楽を生み出すZOTHIQUEは本当に凄いバンドになったと思う。

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・zenocide

 先に言っておくとこのバンドにはノイズ担当はいません。しかし前以上に凶悪さを極めたスラッジサウンドは最早ノイズの暴力だ。サバス成分を完全に取り払い、ハードコアのままスラッジを極めた今のzenocideは本当に無敵だ。決して長尺じゃないし、寧ろ曲はこの手のバンドの中じゃ短めなんだけど、極端なまでにリフとビートの重さを追い求め過ぎた狂人の行く末は、頭がおかしくなるレベルのスラッジ煉獄だった。MC全く無しで、ストイックなまでにスラッジサウンドをお見舞いするライブはいつ観ても凄さしかないし、ハードコアをただ遅く重くしただけじゃ生まれない得体の知れないヴァイオレンスさをこのバンドは持っている。極端に遅い訳じゃないし、時には速さを少なからず感じさせる重戦車すら破壊する、怪獣みてえな音しか出していないし、際限なく繰り出される重圧ノイズが快楽信号になっているから凄いんだと思う。最早今のzenocideはCorruptedすら食い殺すレベルのバンドになりつつあると思うし、よりソリッドにハードコアスラッジを追い求めた末に、暗黒を手に入れたのだ。7曲に渡るスラッジ地獄絵図は圧巻だろ。

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・SETE STAR SEPT

 ノイズグラインドといったらこのバンドである。ドラムとベースのみで生み出す極限の速さとノイズの嵐。最早曲の区別とかあんま分からないし、多分15分もライブやっていなかったけど、極限の音に呆然とするだけだった。ベースとかギターとか関係無く、最早重いノイズを垂れ流しまくっているベースとブラストビートの乱打しかないドラムと、女性とは思えない極悪なシャウトしか出してないボーカル。たった2人で生み出すノイズグラインドはもう意味が分からなくて笑ってしまうレベルではあるけど、これはノイズと速さを凶器として使用した惨劇でしかなくて、観る物はただ黙って殺されていれば良いのだ。最後はベースボーカルの女性がベースを放棄して、暴れ回りながら叫ぶだけになり、ドラムの人もドラムセット解体しながらドラム叩いてて、最後の最後は返しのスピーカー叩いてたり、ジャンプしてスネア叩いていたりっていう滅茶苦茶な混沌。でもそれで良いのだと思う。グラインドは正に混沌の音楽だと思うし、その混沌に黙って身を捧げていれば良いのだ。

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・Su19b

 いよいよ年内にアルバムのリリースもアナウンスされたし、一度そのライブを観たかったSu19bであるが、このバンド程に極端さを極めたバンドはいないと思う。彼等はパワーヴァイオレンスとスラッジを無理矢理核融合させた危険分子であり、もっとざっくりと言うと、激速と激遅の乱打である。楽曲の中で何度もBPMは極端に変わり、殆ど隙間だらけの音でスラッジをお見舞いしたかと思ったら、突拍子もなくブラストビートが叩き出され。パワーヴァイオレンスサウンドで殴られる。そもそも出音の極悪さがおかしいし、多数のエフェクターによって異次元の歪みと重みを持った音がお見舞いされる。根本的にパワーヴァイオレンスとしてもスラッジとしてもパワーが桁違いであるのに、それを突拍子も無い混沌として繰り出される地獄の拷問。観ていて頭が訳分からなくなってしまいそうだし、脳味噌が粉々になっていく感覚すら覚える始末だった。ライブが終わった後には完全に放心状態になってしまったし、これこそが混沌が生み出す地獄だったのだろう。本当に世界レベルで異質の混沌を放っていたし、それ以前にバンドとしての音の強さと凄まじさが半端じゃなかった。年内にリリースされるアルバムが本当に楽しみになったし、Su19bは代えのいない存在だと思った。

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・Sithter

 そして最後は主催のSithter。今年リリースされた1stも素晴らしい作品だったけど、この日のライブは正にSithterの集大成と言えるライブになっていたと思う。のっけからハウリングのノイズが空間を埋め尽くし、最初の一発目のギターだけでこの日出演していたどのバンドよりも重くて黒い音を放出し、その瞬間に完全にSithterの勝利を確信した。音楽性自体はEHG直系スラッジという王道な物ではあるけど、ライブでのSithterは音源よりも遥かに重くて凶悪だ。リミッターをブチ壊した重さと音量の音を繰り出し、黒煙を噴出し、ノイズだらけの音の中で、毒素とも言えるリフを繰り出す。そして1曲だけマグダラ呪念の魔子嬢がゲストボーカルで参加。普段と違ってゴシックパンクっぽい服を着ていた魔子嬢であったけど、彼女のヒステリックな叫びはSithterの音と完全に嵌っていたし、Sithterの持つ魅力の新たな側面を見せていたと思う。Sithterはスラッジのバンドとしても凄いけど、同時にオカルトやホラーの世界観を持つバンドでもあるし、そうした世界観を体現する為のスラッジでもあるのだ。スラッジリフのノイズが死霊を呼び寄せ、空間を埋め尽くす爆音が死をもたらす。そんな儀式的な空気すらSithterのライブにはある。更にはピンマイクでのEyeHateGodのカバーまで繰り出し、より凶悪になった禍音をお見舞い。最後の最後まで地獄でしか無かった今回の企画を、地獄の最奥の墓場まで連れて行き、そして観る物全てを殺害し、死霊へと変貌させた。

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 Sithter企画は単なるバンド企画とは違うと思っていて、単に良いバンドを集めるだけじゃなくて、明確なコンセプトを感じるのである。Sithterのオカルト的世界観や、地獄や死といったキーワードとリンクするバンドを集めて、正に東高円寺を資料の巣窟へと変貌させるのである。今回の企画は本当にそれが強かったし、最初から最後まで奈落と黄泉と涅槃と冥府と地獄でしか無かった。出演した全5バンドのライブは圧巻でしか無かったし、二万電圧のハコの空気も含めてグレイトの一言しかない。こうしたバンド企画は素晴らしいと心から思うし、もっとそんな企画が増えて欲しいと願う。
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