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■TOUR 2014 ”Dubbing 07″ 記憶の旅(2014年11月9日)@東京キネマ倶楽部

 ダブ・エレクトロニカというジャンルに於いて圧倒的なjキャリアと人気を誇り、長年に渡る活動で絶大なる支持を集めているあからkじめ決められた恋人たちへのツアーの東京へと今回足を運ばせて貰った。あら恋はゲストに「Fly」でボーカルを務めているeastern youthの吉野寿を迎え、更に対バンに国内エレクトロニカの第一人者であるworld's end girlfriendを今回迎えたライブだったが、そんなスペシャルな2マンだし、ハコとなった鶯谷の東京キネマ倶楽部は本当に沢山の人で溢れていたし、今回初めて東京キネマ倶楽部へと足を運んだけど、鶯谷という場所にあるにも関わらず、凄いモダンでお洒落な空気が漂うハコで、雑居ビルの中にあるにも関わらず、約500人は入るであろう結構大きいハコでびっくりもした。また客層も僕が普段行くライブと全然違って、僕は色々アウェイ感を味わったりもしたけど、そんな普段と違う空気を楽しみつつ、予定より10分程押して、先ずはwegのライブが始まった。



・world's end girlfriend

 音源ではずっと聴いてはいたけど、ライブは観るのが初めてなweg。今回のライブは、チェロやヴァイオリンを含めた生バンドでの編成でのライブで、さて音源での世界観をどう表現するかと楽しみではあったけど、これがもう桁違いの凄さだった。僕自身がライブでwegを観るのが初めてだったというのもあるけど、wegは正にライブバンドという形容が相応しいライブをしていたと思う。セット自体は未発表の曲も、初期の曲もやっていたけど、一時間近いセットの中で圧巻の世界観を生み出していたと思う。weg自体が映画音楽とも関わっているのもあるのかもしれないけど、wegのライブは一本の映画を観ている様な重みを感じさせる物であったし、VJも含めて世界観を体現するのがとんでもなく上手いと思ったりした。音源での世界観を守りながらも、音源とはまた違う世界観を生み出し、言うならば血生臭さを音から感じるのだ。チェロやバイオリンだけになる静謐なパートはじっくりと聴き手を陶酔させながらも、音源と全く違うアレンジを施された音は、肉体的な快楽も間違いなくあった。オルガンの音がメロディを引率しながらも、時にはディストーションが炸裂しまくる轟音ギターを繰り出し、静謐なビートを繊細にドラムが叩いていると思ったら、2ビートまで繰り出し、怒涛のビートが他の音と共に酩酊の坩堝を生み出していたりもする。それぞれの音が明確に分離したアンサンブルはどちらかというとハイファイさが際立っている音にはなっていたけど、圧倒的な情報量を誇る音が入り込み、同時に明確な起承転結を丁寧に描きながらも、それを時には爆音で破壊していたし、構築と破壊のドキュメントとしてwegのライブは存在していたと思う。ある意味では厨二病的な世界観を持つwegではあるけど、その感情的な異質さは音に現れていたし、一時間が本当にあっという間に感じた。単にポストロックやエレクトロニカの文脈ではwegは語れないし、音のヘビィさも、精神的ヘビィさも同時に生み出し、それをしっかりと調理して食わせてくれたのだ。濃厚過ぎる一時間は非常に感動的だったし、wegの底知れなさを体感するには十分過ぎた。



・あらかじめ決められた恋人たちへ

 約30分程の転換を終えて、本日の主役であるあら恋のライブへ。あら恋自体は音源も聴いていたし、ライブも何度か観てはいたけど、ライブを観るのは実に5年振り位だったし、その時に比べるとあら恋自身が本当に大きな存在になったと思うけど、ライブの方もそんなバンドの進化を実感させられるライブだったと思う。5年前に観た時よりも明らかにバンドとしても大きさが桁違いになっていたし、爆音でありながら哀愁を生み出すネクストレベルのダブ・エレクトロニカは唯一無二の物になっていたと思う。先ずはのっけから新曲でキックオフだったけど、今のあら恋には客が曲を知っているとか知らないとかは完全に関係無くなってしまっている。続く「カナタ」という必殺の一曲で、キネマ倶楽部はのっけからダンスホールになってしまっていたし、バンドメンバー全員が卓越しまくった演奏技術を持ち、ギター・ベース・ドラム・テルミンという異質な編成にも、異常なまでの普遍性を感じるし、とにかく観る物を興奮に陥れ、踊らせまくる音を繰り出すのだ。ダブを基軸にしながらも、よりグルーブを踊れる方向へとシフトさせたあら恋のバンドサウンドは、グルーブと哀愁の衝突地点にある「何か」をライブで体現しているし、その狭間にある感情と肉体の交錯こそが、あら恋が持つ大きな魅力の一つだと僕は思ったりもする。コンポーザーでありトラックメイカーであり、鍵盤ハーモニカを担当する池永氏のパフォーマンスも、とにかくとんでも無いパッションに溢れまくっていて、鍵盤ハーモニカの音色で、あら恋独自の哀愁を決定付けながらも、鍵盤を吹かないパートでは頭を振りながら暴れ狂い、その音に全身を任せまくっているのも印象深かった。
 去年リリースされた最新作と新曲中心の前半は、とにかく踊れる音を繰り出しまくっていたけど、後半のセットになると、その中でもより哀愁を聴かせる音が増えていく。特に「キオク」での漂う哀愁には、ただひたすらに身を任せてしまいたくなったし、爆音のサウンドスケープでインストの音楽性にも関わらず、一つのエモーションを壮大に表現するサウンドに、完全に心を奪われてしまう。「Back」もグルーブ自体は踊れる音になっているにも関わらず、ピアニカとテルミンの音が導く、狭間の悲哀には心を揺さぶられたし、バックで流れているMVのVJもまた良い味を出していたと思う。そして「前日」での崩壊しそうな感情の洪水から、吉野氏が登場し、吉野氏がビールを飲みながらのポエトリーから始まった「Fly」がこの日のハイライトになったと思う。もう何ていうか、吉野寿という男が言葉を加え、歌い叫ぶ瞬間ばかりは、あら恋の音が完全にイースタンになっていたし、あら恋メンバーは完全に吉野氏のバックバンドになっていたと思う。ポエトリーから歌、そしてイースタンでもお馴染みの激情の叫び。あら恋の音が完全にあら恋のままエモに振り切ったドラマティックな音に変貌し、そしてラストの吉野氏の叫びと共にシンクロして、叫びを上げるバンドサウンド。もう最高に感情を揺さぶられたし、涙が何度も溢れそうになってしまった。そして更に決定打はアンコールでプレイした「翌日」だと思う。15分以上に渡る壮大なるサウンドスケープが生み出す、言葉を用いいないエモーションの完成形は、ダブだとかエレクトロニカとかを抜きにして、感情に訴える音のみで描く一つのドラマであるし、この音の波が永遠に終わらないで欲しいと心の底から願うしか無くなった。久しくライブを観ていなかったけど、本当にライブを観ない間に全然違うバンドになっていたし、元々はソロユニットとして始まったあら恋が、完全にバンドとして一つの成熟を迎えている事を実感させられた一時間半だった。



セットリスト

1.新曲
2.カナタ
3.Res
4.Going
5.ヘヴン
6.新曲
7.キオク
8.back
9.前日
10.Fly

en.翌日



 僕個人としては、普段行くライブとはベクトルの違うライブであったし、ハコも客層もアウェイな場所ではあったりもしたけど、そんな人間ですら引き込むだけの力が今のあら恋にはあったし、ゲストのwegも日本のエレクトロニカ・ポストロックの第一人者としての貫禄を見せつける圧巻のライブをしていた。本当に濃厚極まりない2マンであったと思うし、国内で確かな実力とキャリアを持つ二者だからこそ生まれた特別な夜だったと思う。
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