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■2014年BESTアルバム TOP30

 2014年もあっと言う間に終わってしまいましたね。明けましておめでとうございますと言いたいですけど喪中なので新年のご挨拶は控えさせて頂きます。
 今回で5回目になる年間ベスト、今年も色々と音源買いました。本当に良い作品ばかりでした。勿論例年通りまだ買えてない音源も多数だし、色々とアレな感じですけど、今年も自分的なログとして年間ベストはやります。まあ例年と違って2015年になってからこの記事は書いてますけどね。
 去年まではBEST50って感じでやってましたけど、今年は思い切ってBEST30まで絞らせて頂きました。そのお陰で色々と漏れた名盤も多数ですし、何でこれが入って無いんだって意見もありそうですけど、それはそれこれはこれって感じで見逃して下さい。それではサクッと30枚発表します。



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第30位:And Baby / Safe Crusades / No Judgements/The Caution Children

 今年も多数の素晴らしい名盤を送り出したTokyo Jupiterだけど、特にTCCの最新作が素晴らしかったです。同じTJRのThe Black Heart Rebelionとは違って王道の轟音激情系ハードコアを突き詰めたTCCだけど、これまで以上にサウンドが屈強になりながらより美しく進化しているし、マスタリングも滅茶苦茶良い。美し過ぎて強い激情系ハードコアバンドとしてTCCは不動の地位を確立したまである。



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第29位:流転の幻日/RED RAN AMBER

 
 今年は国産グラインドが名盤を多数輩出していたけど、RRAもそんな一枚。ex.324のメンバーが在籍するRRAの2ndはこれまでも禍々しいグラインドコアサウンドだけじゃなく、美しい激情系なサウンドを取り入れてより進化した作品になったと思う。暗黒のカオティックグラインドの地獄でありながら、速く禍々しく美しいサウンドはとんでもないインパクトだ。破滅的美しさが暴走する様は正に激音の一言しか無いだろう。



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第28位:The Dark Halo/不幸

 各地でその名を広めていた大阪のドゥームバンド不幸の待望の1stはこれぞ王道を往くドゥームメタルといった会心の一作。ハードコア成分を感じさせながらも、泥臭さでは無くて、サイケデリック成分を表に出したサウンドはEWやSleepといった王道サイケデリックドゥーム好きには堪らない内容になっていると思う。シークレットトラックも含めて気を許せない緊張感と黒さが常に充満するこれぞドゥームといった快作。



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第27位:ZOTHIQUE/ZOTHIQUE

 国産ドゥームといえば僅か一年でリリースされたZOTHIQUEの2ndも素晴らしかった。JAH EXCRETIONをベーシスト兼ノイズ担当としてメンバーに迎えて制作された今作は前作同様にGOUMのkumi嬢をゲストに迎えた新機軸な暗黒童謡ドゥームまで飛び出し、よりドロドロと蠢くサイケデリックな音のみしか存在しない。よりぶっ飛んだシンセの音も含めて更にトリップ出来る危険なドゥーム作品になってしまったのだ。



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第26位:I will be your blue friend/blue firend

 akutagawaのメンバーも在籍するblue friendの待望の1st。現行のUS激情の最先端の音と強くシンクロし、数多くのバンドへの愛を感じさせながらも、それを確かに消化した末のバーストしまくる疾走感が最高だし、斬新さやアバンギャルドさは無いにしても、王道の激情系ハードコアとして堂々とその音を放つ。ベタだけどそれが良いし、スタイリッシュに突き抜けているけど熱い!!特に今作のリードトラックになっている「Midikai」のインパクトは強烈だった。




EyehategodEyehategod
(2014/05/27)
Eyehategod

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第25位:EYEHATEGOD/EYEHATEGOD

 俺たちのスラッジ神であるEHGの復活作はもう堂々とEHGでしか無かった。14年振りの5thっていうのも色々凄いけど、しかし何一つブレずにEHG印のサウンドを容赦無く展開する今作が最高じゃない訳が無いし、スラッジコアの先人による見事すぎる復帰作。作風こそ復活前と何一つ変わってないけどそれで良いのだ。泥臭くハードコアなスラッジサウンドで気持ち悪い顔してしまうだけで良いのだ。そんな訳で単独での来日をいち早く望みます。



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第24位:暗夜に蠢く/ZENANDS GOTS

 本当に千葉拓哉という男の頭の中にはどんな悪魔が棲んでいるのだろうか。るギターボーカルとドラムの2ピースで残酷過ぎる世界を生み出すゼナンズの待望の正式リリースの1stミニアルバム。超絶ファストでショートでハードコアやグラインドコアの影響を受けているサウンドだけど、そこのルールを守る事を全否定し、ひたすら地獄のみを産み落としまくっている。たった15分で聴き手を完全獄殺する負の世界に選ばれた表現者の手による本物の地獄が今作にはある。




Time to DieTime to Die
(2014/09/30)
Electric Wizard

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第23位:Time To Die/Electric Wizard

 俺たちのEWが完全に帰ってきたと拳を突き上げたくなる作品だ。悪趣味極まりないアートワークから最高だし、これまでの日和っていたEWは完全に死んだ。全盛期のEWが持っていた極限すぎるサイケデリックさも取り戻し、より重くなったサウンドが生み出すグルーブに酩酊必至!!今作には整理された美しさなんて何も無いし、ダーティさを追い求めてこそのEWだ。マリファナ馬鹿によるマリファナドゥームがやっと帰ってきた事が僕は心の底から嬉しいんだ!!




DAWNDAWN
(2014/10/08)
URBAN PREDATOR

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第22位:DAWN/Urban Predator

 茨城県古河市を拠点に活動するグラインドからの突然変異であるベースレス3ピースURBAN PREDATORの初の全国流通作品である1stミニアルバム。既存のハードコア・激情系・カオティック・グラインドに見事に喧嘩を売り、カオティックだとか激情とかグラインドという枠組みに嵌ってくれない。やりたい事を徹底的にやり尽くしながらも、それをお行儀よくまとめていないし、8弦ギターとブラストビートと言葉のナイフによるたった3人の手によって生み出された不協和音としての仮泊反応。URBANは正しい音のマッドサイエンティストであるのだ。エクストリームミュージックの新たな夜明けだ。



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第21位:tetola93/tetola93

 2012年に解散した栃木県足利市を拠点に活動していた激情系ハードコアバンドであるTetola93のディスコグラフィーでありながら全曲再レコーディングされた実質最初で最後のフルアルバム。ダークでシリアスなメッセージを放つ激情系ハードコアとしてとんでもないエネルギーを持ち、凄まじくショートで瞬発力に満ちた激情を放つ。まさかの「アンインストール」のカバーまで繰り出しながら、複数ボーカルでハイテンション極まりない音を繰り出しまくる。しかしながらシリアスに社会の闇を叫ぶ音は単なるカタルシス重視の激情では無い。今作はどこまでも重く聴き手に迫るのだ。既にバンドは解散しているけど、今こそ本気で説得力を持つ作品だ。



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第20位:暴妖/discotortion

 気付いたらex.COWPERSとex.200MPHがぞれぞれ二人在籍すると言う最強布陣になっていた札幌のdiscotortionの3rdは教科書通りに正しく音楽をする事に常にNOを叩きつけてきた彼等の真骨頂となっている。サンディエゴ周辺だとかポストハードコアを継承しながら、それをズタズタにしまくって再構築した彼等独自の音楽性を、更にズタズタにしてしまい、新たな形に構築し、今まで以上にジャンクで血生臭く破壊的だ。「もっと速いバンドも、もっと重いバンドも山ほどいるが、こんなバンドはdiscotortion以外にはいないのだ。」とリリースインフォにはあったけど、正にその通りでしかない。



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第19位:Epicureans/Yumi

 先日来日を果たしたシンガポールの激情系ハードコアYumiの1st。それが正に「君の靴と未来」の頃のEnvyに匹敵する音だったのだ。HIHAのスプリットで聴かせたポストブラック然した音では無く、激と美が同居し、これぞ激情系と言わんばかりの王道サウンドで攻めまくる。荒々しさをしっかり感じさせながらも洗練された音もグッドだし、今盛り上がりを見せている東南アジア激情をいよいよここまで来たかと思った。来日公演も良かったし、本気でこれから追いかけていきたいバンドだ。




Animal MotherAnimal Mother
(2014/10/14)
Today Is the Day

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第18位:Animal Mother/Today Is The Day

 もうブレずに凄く格好良い音をこの人たちは生み出しているよなあ。これまで以上にジャンクで血生臭くなった激烈サウンドは最初から最後まで殺伐しまくっているし、音楽的多彩さもアピールしながらも、一番痛烈だった頃の音に回帰しているのがまた素晴らしい。90年代初頭から活動を続けながらも常に悪意の塊みたいな音しか生み出していないし、今作でもそれは全然ブレていない。大ベテランの貫禄と余裕を感じさせつつも、本気の殺意しか無い。




Songs of InnocenceSongs of Innocence
(2014/10/14)
U2

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第17位:Songs of Innocence/U2

 U2って誰?騒動も記憶に新しい世界のロックモンスターの実に5年振りの最新作は80年代U2のあのメロディセンスを彷彿とさせ、ロックなU2の復帰作となっている。単なる原点回帰かと言うと違うし、これまでの作品の流れを汲み取りながら初期衝動に満ちたロックを鳴らしている。ここ最近のU2は勿論大好きなんだけど、渋くありながらもロックバンドであり続けているU2をここで聴けるとは思ってなかったし信者としては大歓喜するしかない。しかしながらエッジ先生のギターのセンスが本当に良い。ボノのボーカルも相変わらず最高だ。




viewview
(2014/06/04)
Anthology three chord

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第16位:View/anthology three chord

 札幌のエモーショナルロックバンドの1st。USエモリヴァイバル、何よりも北海道と言う多くの偉大なるバンドを生み出した地のDNAを完全に受け継いだバンドであり、特にbloodthirsty butchersからの影響を色濃く感じながらも、模倣じゃ無くて、継承する。多くの先人達への敬愛、そしてそれを昇華するセンス。WE ARE!亡き今、彼等こそが北海道エモの真っ当過ぎる継承者になったのだ。全7曲、捨て曲は一切無しどころか全曲球玉の名曲となっており、本当に素晴らしい1stになったと思う。




Distant SatellitesDistant Satellites
(2014/06/10)
Anathema

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第15位:Distant Satellites/Anathema

 前作も前々作も素晴らしかったけど、今作もただただ素晴らしい。もうゴシックメタルだとかプログレとかそういったカテゴライズも不要だし、ただただ名曲のみを生み出している。今作も天上の美しさは健在だし、涙無しでは聞けない名曲ばかりだ。ゴシックメタル時代を彷彿させる曲もあり、打ち込みを取り入れた新機軸な曲もありながらも、正にANATHEMAの集大成と呼ぶに相応しい名盤になっている。今作でも僕たちを桃源郷へと誘う音は健在。その神からの福音とも言うべき音にただ溺れっぱなしになるだけだ。



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第14位:Split/TRIKORONA × STUBBORN FATHER

 今年の最後の最後に真打とも言えるスプリットが生まれてしまった。東京のTRIKORONAは最早パワーヴァイオレンスですら括れなくなってしまった。宇宙かと思わせて、そことは全く違う場所へと道連れにしてしまう異次元パワーヴァイオレンスで、大阪のSTUBBORN FATHERはもう激情・カオティックの最高峰としか言えない出来となっており、混沌に次ぐ混沌で最早交通事故みたいな音になってしまっている。東京と大阪の化け物バンド2つの激突が生み出すエネルギーは想像を遥かに超えているし、この2バンドの行き先はもう誰にも分からない。




Primitive and DeadlyPrimitive and Deadly
(2014/09/02)
Earth

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第13位:Primitive and Deadly/Earth

 ドゥーム・ドローンの最重要バンドであり、御大Dylan Carlson率いるEarthの2014年リリースの最新作はシンプルなバンドサウンドとリフに回帰し、earth史上最もロックな作品となっている。これまで同様にアメリカーナな要素もありながらも、ヘビィなリフが作品を構成し、グルーブの重さと美しさを両立してしまったのだ。ゲストボーカルのQueens Of The Stone AgeのMark LaneganとRose WindowのRabia Shaheenの二人のボーカルも最高だし、誰もが望んでいたヘビィロックとしてのearthがここに極まったのだ。Dylan先生の天才っぷりにはもう驚くしか無いし、これは最早悟りの境地だ。




HeathenHeathen
(2014/03/25)
Thou

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第12位:Heathen/Thou

 ルイジアナの極悪スラッジの4thは。これまでの憎悪に満ちたスラッジサウンドでは無く、叙情溢れる芸術性を手にし、これまでで一番美しい作品になったと言える。これまでの作品にもふりかけ程度にはそんな要素はあったけど、こうした要素を前面に出したのは正解だと言えるし、かといって激重スラッジさが後退したかと言ったら大間違いで、暗黒スラッジサウンドも余裕で健在。バンドとして完成度の高さは屈指の物になっているし、誰にも文句を言わせない暗黒芸術が極まった作品だと言えるだろう。




JidouJidou
(2014/11/05)
カイモクジショウ

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第11位:Jidou/カイモクジショウ

 ベースレス女性ボーカル3ピースヘビィロックバンドであるカイモクの待望の1stは正にヘビィロックの全てが詰まった作品になった。メンバー全員が超絶技巧を活かし、他の音が入り込む余地の無い奇跡の三角形を形成している。その全てが必然として存在しているし、あらゆる物を咀嚼しまくって消化して生み出された音は本質的な意味でのミクスチャーであると思うし、カイモクは形骸化する事に対して全力で「NO」を叩きつけた。何よりもこの音がアンダーグラウンドな音じゃなくて、オーバーグラウンドな音として産み落とされたって事は本気で凄いんじゃないかな?今作は王道を往く作品でもあり、カウンターでもある。だからこそ2014年に日本のヘビィロックの新たな必然として生まれたのだ。



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第10位:レジスト・レジスター/アジアの純真

 この作品は今年本当に聴いた一枚になったなあ。元々はParc Fermesというバンド名で活動していたが2014年からアジアの純真へとバンド名を改名、それと同時にリリースされた自主制作1stフルアルバム。自ら「ポリティカル・ハード・アート・チーム」を名乗り、「革命と闘争のロマン」をテーマに掲げ、数多くの思想や事件が持つエネルギーを考察し、それを音楽だけで無く、ライブパフォーマンスやアートワーク等でも体現していくスタイルは独特ではあるけど、ハードコア・レゲエ・パンク・オリエンタル・レトロといった雑多な要素を持ちながら統率された楽曲、泉中水氏のポエトリーとラップによるボーカルスタイル、それぞれの楽曲が持つ情報量の多さ、どれも異質であり、異様なエネルギーを持っているし、同時に激情系ハードコアの流れにもある。しかしアジアの純真は紛れもなく正しいロックバンドだし、誰にも真似できないオリジナリティに溢れながらも、そのエネルギーの膨大さこそが彼等の真髄だ。




Rhapsody in beautyRhapsody in beauty
(2014/10/15)
THE NOVEMBERS

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第9位:Rhapsody in beauty/THE NOVEMBERS

 今年になってこれまでノベンバと無縁だった層にも大きな評価を得た5th。「美しさ」をテーマにした作品となっており、同時にノベンバのこれまでの作品で最もロックのロマンを感じる作品になっていると思っている。前作での多様性とは全然違うし、しかしこれまでのノベンバとも違う、歪みも美しさも耽美さもノイジーさも手にした残酷過ぎるロマンの結晶はロックが持つ妖しいロマンに満ち溢れているし、俗に言う「ロキノン系」だとか「ギターロック」の広い様でいて狭い範疇で語ってはいけないバンドになったと思う。まさかのBorisとの対バンだったりで、これまでのイメージを変化させ、これまでノベンバとは無縁だった層にも着実にアピールしながら、非常に多数の色彩によって描かれたロマンと美しさは今のノベンバの大きな魅力だろう。ロックのロマンスが揺らめきながら美しく輝いている。本当に良いバンドになったなあ。



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第8位:Hope Is Misery/Walk Through Fire

 weeprayの阿武さんが「海外のwombscape」って言ってお薦めして下さって聴いたけど、間違いなく今年の暗黒大賞最優秀作品だ。今作はスウェーデンのスラッジ・ドゥームの3rdである今作はダウンテンポを極めに極めた暗黒スラッジであり、激重・激遅・激暗の全てを兼ね備えた極限過ぎるサウンドは確実に人を選ぶとは思うけど、暗黒の世界観を持ちながら、時にハードコアな要素も感じさせ、スラッジな音の中から悲哀の旋律を確かに感じさせ、ズブズブと奈落の最奥へと引きずり込まれるサウンド。圧倒的な完成度を誇るし、この手の音楽の最高峰とも言える大傑作。ぶっちゃけアルバム全部通して聴くと体力かなり持って行かれてしまうけど、この手の拷問スラッジでは間違いなく最高峰に位置するだけの作品であるし、ダウンテンポの美学と暗黒の美学による黄泉の音だ。悪趣味極まりないジャケも最高!!




OSRUMOSRUM
(2014/12/17)
OSRUM

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第7位:OSRUM/OSRUM

 元Z、元AS MEIASの魚頭氏、元NAHTの羽田氏、BALLOONSの藤本氏という重鎮3人によって結成されたスーパーバンドOSRUMの1stは本当に最高だった。僕自身が魚頭圭という表現者の信者でもあるのも大きいけど、魚頭氏がまさかここまで真っ直ぐなエモを鳴らしてくれるとは思わなかった。ミドルテンポで鳴らされる音はギミックなんて何も無いし、時にはブルージーな哀愁も漂わせながら、心に突き刺さるメロディと共に歌われるのは再生の歌だ。勿論魚頭節とも言えるギターの音やフレーズは健在だし、羽田藤本のリズム隊のアンサンブルは最強でしか無いけど、重鎮達が新たに奏でたのはエモもオルタナティブもグランジも全て手にした新たなる旅立ちの歌だ。前に進み続ける人たちへのアンセムしか無いし、本当に聴いていて涙が溢れてくる。




AGONYAGONY
(2014/06/25)
The Donor (ザ・ドナー)

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第6位:Agony/The Donor

 SEC DIMENSIONの元メンバー達によって結成され、あのGREENMACHiNEのメンバーが在籍する金沢のThe Donorの2014年の待望の1stアルバム。ありとあらゆるエクストリームミュージックを吸収し、それをシンプルな3ピース編成で鳴らしながらも、全音圧殺のサウンドしか無い、メタルだとかハードコアだとかを超えて、全てのエクストリームミュージックフリーク必聴の大名盤だろ!!海外でのライブ経験もあるし、メタル・ハードコアの線引きなんて完全に無効でしかねえし、ハードコアパンク・スラッシュメタル・デスメタル・スラッジ・ドゥーム・ネオクラスト・ブラッケンドハードコア・グラインドとこのバンドの音を形成する要素を挙げると本当にキリが無いんだけど、それらを爆音で鳴らしているから最高に格好良いし、最早「音でかくて強くて格好よきゃ良いんだよ!!」と言わんばかりのサウンドは燃え上がるしかない!!ライブも最高だし、もう言う事は無い!!




ヒビノコトヒビノコト
(2014/09/10)
isolate (アイソレイト)

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第5位:ヒビノコト/isolate

 東京暗黒重速歪音楽団isolateの1stは激情系ハードコアの新たなる未来を生み出す作品だった。単なる激情系ハードコアではない、単なるブラッケンドハードコアでは無い、これまでリリースされた作品も勿論素晴らしかったけど、それすら生温く聴こえてしまう位に、今作は暗黒も激烈さも痛みも美しさも轟音も全てが桁が違う。激・重・暗・美・裂・黒だと?そんな言葉じゃ表せない何かが確かに存在していて、そんな化け物に付いた名前が「ヒビノコト」ってのはまた凄いと思う。その音も、言葉も、本当に規格外過ぎるし、正直ここまで凄い作品を作り上げるとは思っていなかった。これまでも新たなる激情・カオティックを鳴らすバンドとしてisolateは圧倒的な存在感を放っていたけど、今作でそれは確固たる物になったと思う。紛れも無くisolateにしか生み出せない作品だし、39分間が本当に一瞬で過ぎ去ってしまうし、これは真髄の音だ。この怪物の音はもう形容すらさせてくれやしない。極限の熾烈なる美しき黒の濁流。もうそれでしかないのだ。




NOISE (ALBUM+SINGLE)NOISE (ALBUM+SINGLE)
(2014/06/18)
BORIS

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第4位:NOISE/BORIS

 ヘビィロックを基点に全ての音を縦断する変幻自在であり孤高であり最果てのバンドであるBorisの2014年リリースの最新作。ヘビィロックサイドに留まらずboris名義での要素を持つ楽曲も普通に存在するどころか、これまでのBorisを総括する作品であり、しかしただ総括するんじゃなくて、散らばりまくった点を一つにせずにそのまま「NOISE」という箱にブチ撒け、そしてそれを最新の形で進化させたのだ。これまでリリースした膨大なる作品が持つそれぞれの実験の結果の再検証であり、同時に発表であり、実験を踏まえた上での実践であり、そしてそれらを散らばったままヘビィロックとして鳴らし、結果として非常にBorisらしい総決算的な作品に仕上げたと思う。本当にこのバンドの触れ幅の大きさやアイデアの多彩さは驚くしかない。それぞれの楽曲がこれまでの作品の焼き直しや再利用では無く、これまでの作品を完全に通過させる事によって全く別の次元へと到達させた作品だ。言ってしまえば「flood」も「PINK」も「New Album」も「feedbacker」も「Heavy Rocks」も今作にはあるし、同時にその過去の作品は存在すらしていないのかもしれない。全曲が必然的にそれらの作品の新たなる息吹であり、長い実験とリリースとライブを重ねて生み出した終着点であり、そして次の出発点なのだから。今作の音は進化系でありながら、脱ぎ捨てた蛹な気もするし、常に人を置き去りにしかしないBorisならではの置き土産なのかもしれない。総括する、一つの点にするのではなく、散らばらせたまま、それをそのまま新たな枠に取り込み、それぞれの楽曲が反発しながら新たな調和を生み出す。その不自然さと自然さこそがもしかしたらBorisが提唱した「NOISE」なのかもしれないし、そんな歪みすら超えて、ただ単純に最高のヘビィロックアルバムだと思う。




Clearing the Path to..Clearing the Path to..
(2014/09/02)
Yob

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第3位:Clearing the Path to Ascend/YOB

 最早ドゥームの領域では語り尽くせないバンドになったと思う。Neurot Recordingsからリリースされた7thである今作は正にYOBの最高傑作であり、本質的にヘビィでサイケデリックでありながら、これまで以上に完成度が高く美しい一枚となった。Amenraもそうだったけど、Neurot Recordingsでリリースされて本当に更に進化したと思う。YOBのボーカルの良さは今作のドラマティックな音に最高に嵌っているし、かといって芸術性重視かと言ったら違って、最高に煙たくてドゥーミー。それでいてヘビィロック的な要素ももちろん健在で、メロディセンスは過去最高の出来になっていると思う。ドゥームでありながらロックで有り続けたYOBは今作でポストメタルの領域に入ってしまったけど、それでもYOBの核に何もブレや揺らぎが無いのが良いし、素晴らしい大傑作なのにあんまり話題になってないのが少しびっくりだったりもする。今年はドゥーム系は国内国外問わずに豊作だったけど、これを超える作品は無いと思う。YOBという素晴らしいバンドの最高傑作だ。




Old Departures New ArrivalsOld Departures New Arrivals
(2014/05/19)
Trainwreck

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第2位:Old Departures, New Beginnings/Trainwreck

 ジャーマン激情の最高峰の名を欲しいままにするEngrave、Eaves時代からジャーマン激情の歴史を作り上げて来たTrainwreckの2014年リリースの最新作品にして本当に久々のフルアルバム。ここに来て本当に集大成であり、最新の進化の結晶をドロップして来た。Trainwreckの手によって2014年の激情系ハードコアの決定打と言える作品が生み出されてしまったのだ。本当に久々のフルアルバム形式の作品だけど、Trainwreckのこれまで、そしてこれからが詰まった作品だと言える。長きに渡って活動を続けるバンドの素晴らしい作品って自ら積み重ねた過去と、その先の未来を感じさせる作品が多いと思うんだけど、今作も例外無くそんな作品だし、Trainwreckがこれまで積み重ねたサウンドと、その先の新たな地平の両方がある正にバンドの最高傑作と言える作品だ。これまでの作品に比べたらレコーディング的な面での熾烈さは少しだけ後退はしているかもしれないけど、バンドの演奏やテンションといった点での熾烈さはよりハイボルテージになっているし、アグレッシブに暴れまくるサウンドこそ普遍だが、よりメロディのドラマティックなエモーショナルさや美しさという点は大きく進化を遂げているし、これこそみんなが待ち望んでいた激情系ハードコアだろ!!今作を聴いていると激情系ハードコアはまだまだオワコンになんかなっちゃいねえし、まだまだ進化と発展の可能性は十分にあると思うし、Trainwreckというジャーマン激情の歴史と共に歩んできたバンドがこうして最新作で最高の作品を生み出してくれた。限界なんてこんな物じゃねえ!!そう高らかに宣言している様にも思うし、この熱さは紛れも無く本物だ。激情系ハードコアはまだまだ行ける!!




HurtHurt
(2014/08/27)
syrup16g

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第1位:Hurt/Syrup16g

 2013年の五月に五十嵐隆生還ライブと言う名の実質Syrup16gの再結成ライブ。そしてその一年後の2014年の6月にに正式に再結成がアナウンスされ、そして突如としてアナウンスされた再結成後の完全なる最新作。2014年リリースの実に6年半振りのシロップの最新作であり、シロップが一度解散してからポストシロップなんて売り文句で色々なバンドが登場したりしたけど、その穴は誰も埋められなくて、日々の絶望や怠惰や諦めや嘆きや、それでも希望とか少しばかりの意地や愛とか、どこまでも人間臭い事を歌い続け、それは鬱ロックなんてゴミみてえな括りに括られたりもしたけど、五十嵐隆という天才であり、ゴミクズなギターロック界の冨樫みてえな立ち位置にいた天才メロディメイカーの最新作。五十嵐隆という男は本当に素晴らしいソングライターである事、同時に五十嵐・中畑・北田の鉄壁の三人によるシロップというバンドはまだまだ未完成であるという事。このアルバムはこれまでシロップを聴いていた人からしたら、それぞれの想いがあるし、絶賛する人もいればdisる人もいるだろう。でもなんで五十嵐隆とかいうゴミクズニートの癖にメンヘラのカリスマになっちまって、武道館ライブまでやってしまったんだっていう男が率いるSyrup16gというバンドが、他に代えのいないバンドなのかは、今作を聴けば分かるだろうし、結局絶望にも希望にも振り切れないゴミクズっぷり、その癖シンプルなアプローチをすればする程に際立つ天才的メロディーセンス、聴き手を突き放しもしないし、抱きしめもしない所。ああ、これこそがシロップなんだって思う。今作は始まりの作品だ。だからこそ歪だし、全曲名曲とは言えないけど、でも最高にシロップらしいシロップにしか生み出せなかった作品だ。ぶっちゃけ2位であるTrainwreckの新作を1位にしたかったけど、今年はもうこれ以外に1位は無かった。ありがとうSyrup16g。お帰りSyrup16g。僕は国際フォーラムでのライブのチケットを取れなかった事を一生恨みます。仕方ないから一生ついて行くよ。



 はい。そんな感じで今年は30枚に絞って選んだので良かったけどランキングに入ってない作品が多数という例年以上に残尿感溢れる年間BESTになりました。しかもいざ30枚選んだら激情系ハードコア・グラインド・ドゥーム・スラッジ多数という非常に偏りまくった年間ベストで、そんな中で信者的なアレでシロップが一位というオチになっているので、もう何がなんやらです。今年もそこそこ新譜系も旧婦系も買ったけど、やっぱりライブで金がガンガン減っていたし、音楽で財政が圧迫されまくった一年になりました。
 色々と振り返ると、編集盤なので年間ベストには入れてないけど、3LAによるIctusのコンプリートディスコグラフィのリリースは本当に事件だったと思う。僕自身がネオクラストに関しては後追いになってしまっているから、こうした形での編集盤リリースは嬉しかったし、Ictusは今年一番聴いたバンドかもしれません。他にもSL'S3再発だったり、Hexisの国内盤リリースだったりと相変わらず3LAは熱かったです。同時にTokyo Jupiterのリリースも熱いのが多かったし、特にTCCの新作は最高の一言でしたね。もう言ったらキリ無いけど、他にも国内外問わず数多くのレーベルから素晴らしい作品が送り出されていたし、そうした状況はリスナーとして大変嬉しいですね。
 ライブに関しては何だかんだ今年も60本以上は行ったと思う。特に印象に残ったのを上げると、先ずは3LA招聘によるHexisの来日公演。東京公演全部行ったけど、まさかのフィリップとかいうアホ外国人を支える運動会で、正にデンマークのMilkcowとしか言えないアホなライブは最高に楽しかった。Obscene Extreameが日本に上陸して、それでのDOOM(UK)の来日も熱かったし、DOOM(UK)のライブは俺の中のクラスト熱をより熱くしてくれました。勿論復活Abraham Crossを含めた国内バンドのライブも最高だったし、次回の開催は他の日も行ける様にしたいなあ。外タレ来日だと約束通り再び日本に来てくれたAlcest、よりpワーアップして再び来てくれたDEAFHEAVEN、Cyclamen今西さんとヒロシさんの招聘によるdjentの始祖であるSikThの来日公演も凄く良かった。でもライブそのもので言ったらRussian Circlesの来日公演が一番だったなあって。紛れもなく今年のベストアクトはRussian Circlesです。
 復活系も熱いライブばかりだった、高校の頃から好きだったSports、俺の中では既にレジェンドだったSxOxBやRise From The DeadやGREENMACHiNEやCo/SS/gZのライブを大阪で観れたのも良かった。でもこうした外タレや復活したレジェンドだけじゃ無く、普段のライブも熱いライブばかりだったなあ。敬愛するTHE CREATOR OFは今年も結局追いかけていたし、ワンマン2公演も勿論行った、それにsekienやカイモクジショウといったバンドと現場で出会う事が出来たのも嬉しかった。特にREDSHEERは本当に久々に心から大好きだって言えるバンドだし、今年は出会ってからREDSHEERのライブは行ける限りは行ったし、来年リリースされるアルバムが本気で楽しみ!!それと屍のラストライブもちゃんと行けて良かった。屍の解散はやっぱり残念ではあるけど、最後の最後まで自らを貫いたライブをしていたし、文句無しに最高のラストライブだったよ。
 そんな感じで簡単に2014年を振り返ったら結局おんクラして一年終わりました。このブログも相変わらずマイペース極まりない感じでした。でも今年は5本インタビューが出来て良かったです。インタビューを受けて下さったCyclamen、SeeK、BOMBORI、weepray、isolateには本当に感謝とリスペクトしかありません。インタビューは来年もやっていきます。これまでにインタビューしたバンドも新作リリースがあったらまた再度インタビューしていくつもりです。それとライブは2015年は流石に少しだけ減らすとは思いますけど、でもライブに行かないとは言ってないので、現場でもし僕を見かけたら気軽に声をかけて下さい。
 2014年は個人的に色々と大きな変化があったり、2chでdisられたり、バンドをサポートする事を改めて考えたりもしたりとかでしたけど、Gulty Forestは相変わらず続けていきます。というか今年で5周年になるのか。ここまで長く続けるとは正直思って無かったなあ。
 ではそんな感じで今年もゆるりとよろしくお願いします。
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■ケノーベルからリンクのご案内(2015/01/03 08:45)

古河市エージェント:あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。貴殿の記事ダイジェストをGoogle Earth(TM)とGoogle Map(TM)のエージェントに掲載いたしました。ご訪問をお待ちしています。

■ケノーベルからリンクのご案内(2015/01/03 08:47)

足利市エージェント:あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。貴殿の記事ダイジェストをGoogle Earth(TM)とGoogle Map(TM)のエージェントに掲載いたしました。ご訪問をお待ちしています。

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Author:AKSK
メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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